マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

スワンの恋

2006-10-31 19:58:46 | 映画ーTV
1983年 フランス/西ドイツ フォルカー・シュレンドルフ監督 ジェレミー・アイアンズ 、オルネラ・ムーティ 、アラン・ドロン 、ファニー・アルダン 、マリー=クリスティーヌ・バロー 、アンヌ・ベネント

【解説】
プルーストの『失われた時を求めて』は“意識の流れ”をそのままに小説化する試みとして、ジョイスの『ユリシーズ』に並ぶ壮大な文学的実験で、かなりの大著だが、『スワンの恋』はその一巻。ヴィスコンティなど、多くが映像化を企画しながら、本作まで実現されなかった。非常に複雑な構成の原作を生半可ではシナリオ化できないのである。本作の脚本は演劇界の重鎮P・ブルック他が担当している。

【感想】
若き日のジェレミー・アイアンズを見ようと録画してみましたが、難しい作品でした。
プルーストの『失われた時を求めて』も、また出てきたジョイスの『ユリシーズ』も読んでいないからなあ。

単純に見れば、シャルル・スワンというユダヤ人でありながら、パリ社交界の花形となった人が、謎の女性オデットに恋をするというお話です。
プレイボーイであるはずの彼が、彼女の妄想に取り付かれ、恋い慕い、高級娼婦ということがわかっても諦めきれず、ついに思いを遂げます。
それで終わるのかと思ったら、話は10数年後に飛び、彼女と結婚したようです。
でも、妻と娘は社交界にはいれてもらえないみたいでした。

そこまでに至る彼の心境を読み取らなければならないのでしょうが、教養の乏しい私には、そこまで理解することが難しかったです。

ジェレミー・アイアンズ、顔に深い影を落として、恐いお顔でした。
あまり恋を語る人には見えなかった。
最近の方がいいなあ。

当時のフランスの貴族の生活ぶりを見るのはなかなか楽しいことでした。

アラン・ドロン、ファニー・アルダンが共演していました。

カリフォルニア

2006-10-31 09:43:32 | 映画ーTV
1993年 アメリカ ドミニク・セナ監督 ブラッド・ピット 、ジュリエット・ルイス 、デヴィッド・ドゥカヴニー 、ミシェル・フォーブス 、デヴィッド・ローズ

【解説】
連統殺人を研究している若者が恋人と憧れの地″カリフォルニア″に向かう途中で本物の殺人犯を便乗させてしまう地獄のロード・ムービー。

【あらすじ】
連続殺人を研究し、それを本にしようとしている作家ブライアン(デイヴィッド・ダコヴニー)と彼の恋人でポルノグラフィックな写真を好んで描っている写真家のキャリー(ミシェル・フォーブス)は、有名な殺人事件の現場を訪ねながら″希望の地″カリフォルニアまで行く計画を立てる。一方、強盗罪で仮釈放の身であるアーリー(ブラッド・ピット)と、彼を盲目的に愛するアデール(ジュリエット・ルイス)は、保護観察官に見張られながらトレーナー・ハウスの生活を送っていた。ある日、ブライアンたちが大学の褐示板に貼ったカリフォルニアまでの同乗者を求める案内をアーリーが目にし、4人は一緒に旅立つことになる。あるガソリンスタンドで、アーリーは衝動的に人を殺してしまう。2人に嫌悪感を抱いていたキャリーは、ある晩アデールがふと漏らしたアーリーの過去を聞き、ブライアンに2人を降ろすように懇願する。しかし、ガソリン・スタンドで降ろされると知ったアーリーは、テレビで彼の指名手配が報じられているのを知り狂ったように怒り、店員を殺してしまう。そして泣き叫ぶアデルとともにブライアンとキャリーに銃を突きつけたまま逃走する。ネバダ州の老夫婦の家でまたもや殺人を犯し、老婦人を助けようとするアデールもとうとう殺されてしまう。錯乱状態のアーリーは、キャリーだけ連れて、無人の核実験区域に入っていく。しかしブライアンは、アーリーと血みどろの戦いで必死に恋人を助け出す。アーリーは、ついに永遠の眠りにつく。(goo映画)

【感想】
長いあらすじを載せましたが、ブラピ究極の汚れ役です。

共演はジュリエット・ルイス。

私はWOWOWを録画してみましたが、DVDは出ていないようです。

「トゥルーブルース」(90年)もジュリエット・ルイスと組んでの汚れ役でしたが、この作品のアーリーはどこをとってもかばいようのない最悪の人物です。
でも、ブラピをどんなに汚しても、その目の演技などに、スター性をかいま見られるという楽しみもありました。
「テルマ&ルイーズ」(91年)のときより、ワルぶりはふっきれていて良かったと思う。
この作品、そんなに悪くないと思いました。

92年の「リバランズスルーイット」は、ブラピがブレイクするきっかけとなった作品で、美しいし、心理描写もたっぷり見せてくれました。
この作品の方が後、というのが驚きです。

私のブラピ作品で一番のお気に入りは「セブンイヤーズインチベット」です。

古い作品を見て、演技の歴史をたどっていくのも、なかなか楽しいことです。

共演は「Xファイル」のデヴィッド・ドゥカヴニー 。


夫の誕生日

2006-10-30 15:33:36 | グルメ
夫の誕生日の次の日に、映画をみたあと、よし田本店へ食事に行きました。

夫のお誕生日だと言ったら、大将がとっておきのお酒をきき酒させてくれました。
ひとつは黒糖焼酎「竜宮」の古酒。
もうひとつは米焼酎「帰山」を1年間バーボンの樽に寝かしたもの。

竜宮の方は封を切ってくださいました。
これは上等なブランデーみたい。
甘くて、全然刺激がない!!

「帰山」は上等なバーボンみたい。
私はこっちがお気に入り。
二杯目をおねだりしたら、「見なかったことにします」と言いながら、氷を入れてくださいました。
優しいなあ。

ついでに、これに合う肴ということで「カレイの子の煮もの」、ほんと、絶品。

魚卵好きにはたまりません。

大将、ありがとう。
来月は私の誕生日、またよろしくお願いしますね。

イズント・シー・グレート

2006-10-30 15:22:58 | 映画ーDVD
2000年 アメリカ/イギリス/ドイツ/日本 アンドリュー・バーグマン監督 ベット・ミドラー 、ネイサン・レイン 、ジョン・クリーズ 、サラ・ジェシカ・パーカー 、ストッカード・チャニング 、デヴィッド・ハイド・ピアース

【解説】
ベット・ミドラー主演で贈る、“スキャンダル”を売りにハリウッドを震撼させ、大衆を虜にしたジャクリーン・スザンの生涯を描いたサクセス・ストーリー。(goo映画)

【感想】
ジャリリーン・スザンって実在の人物のようですね。
そしてご主人役がネイサン・レイン。
ご主人←ここ強調。
でも、なかなかの紳士ぶり。
いい男も演じられる人なのね。
さすが、芸達者です。

サラ・ジェシカ・パーカー は発見できず。
どこに出ていた?
若いジェームス・ブラウンがTVの中にいました。

華やかな作家生活に隠された、彼女の素顔とは。
愛人に捨てられて自暴自棄になっていたジャッキーだが、ずっと見守っていた芸能プロデューサーのアービングに助けられ、有名になることを誓った。
アービングと結婚して子供にも恵まれるのだが、その子供は障害を負っていた。
失意の中の彼女に夫は執筆を薦め、出来上がったのが、あろうことがハリウッド芸能界のスキャンダラスな小説。
二人は出版社に売り込みにいくが、その内容の下品さ数々断られ、それでもある出版社が版権を買ってくれて出版にこぎ着ける。
売り込みにはジャッキー自らアメリカ中をキャンペーンして回り、とうとうベストセラーになった。
しかし、ジャッキーは癌に冒され、余命幾ばくもない身の上だった。

派手な人気作家生活と、障害児や病気が暗い影を落としている私生活のギャップが面白い映画でしたが、日本では未公開らしい。
なんでだろう。
日本も制作国に入っているのに。

ありふれたサクセスストーリーで、あまりにも淡々としているんだけど、ベッド・ミドラー、ネイサン・レインの人情喜劇にうまくあっているテーマだと思いました。

サンキュー・スモーキング

2006-10-29 10:47:39 | 映画ー劇場鑑賞
2006年 アメリカ ジェイソン・ライトマン監督 アーロン・エッカート 、マリア・ベロ 、アダム・ブロディ 、サム・エリオット 、ケイティ・ホームズ 、ロブ・ロウ 、ウィリアム・H・メイシー 、ロバート・デュヴァル 、キャメロン・ブライト

【解説】
タバコ業界の宣伝マンの真実に迫る知的エンタテインメント作。得意の話術を武器に世間と渡り合う男の人生の明暗を軽妙な語り口でつづる。口が達者な主人公を演じるのは『サスペクト・ゼロ』のアーロン・エッカート。ライバル役に『トランスアメリカ』のウィリアム・H・メイシーがふんするなど、曲者俳優たちが勢ぞろいした。食えない面々が繰り広げる、喫煙を巡る激しい攻防戦の行方に最後まで目が離せない。

【あらすじ】
タバコ研究アカデミーのPRマン、ニック(アーロン・エッカート)は、日々マスコミ相手に、禁煙VS.喫煙の激戦を繰り広げていた。彼の天敵のフィニスター上院議院(ウィリアム・H・メイシー)は、タバコのパッケージにドクロ・マークを記載する法案成立を熱望。そんな折、彼は大ボス(ロバート・デュヴァル)の命を受けハリウッドに飛ぶ。 (シネマトゥデイ)

【感想】
期待して見に行ったけど、十分期待に応えてくれました。
テーマは情報操作=スピンニング。

嫌煙権運動が広がって、いまやアメリカはタバコは殺人とのレッテルを貼られている。
嫌煙運動の広がりは一方的で激しい。

ニック(アーロン・エッカート)はタバコ産業のスポークスマンで、社会の風評をものともせず、自慢の弁舌で乗り越えていく。
舌先3寸が彼の武器だ。
タバコがいいとは決して言わない。
ニックは喫煙者だけど、煙草を吸うシーンはない。

一方で父と息子の物語りでもある。
彼は、息子を連れて出張に出かける。
陥れられ、窮地に落ちても、息子のために立ち直ろうとする。
本当の自分を知ってもらい、自分の頭でものを考える大切さを教えようとしている。

そう、情報操作に流されることなく、自分の頭で考えなくちゃね。
世の中に溢れている情報。
世間がいいと言っても、自分にいいかどうかは、よく考えなくちゃね。
たとえ、悪いと言われても、止められないものもあるしね。
自分と向き合い、自分にとって何が大切か、判断できる自分が大切。
親が子供に教えられること、本当はそれだけかもしれませんね。

アーロン・エッカート、よかったわあ。
軽い感じでディベートの天才にビッタリ。

「死の商人(MOD)」この3人の関係、すごくおもしろい。
この勉強会はいいなあ。
友情?なのかなあ。
マリア・ベロがいい感じでした。

ケイティ・ホームズがニックのセックスフレンド。
「私はどこにいても取材と思っているわ。オフレコなんか知らんかった」としゃあしゃあと言う。

ロブ・ロウもかっこ良かったし、ロバート・デュバルも。
セリフが簡潔て、ぐちゃぐちゃ説明しない。とてもセンスがいいと思いました。

ピンクパンサー

2006-10-29 10:41:24 | 映画ーDVD
2006年 アメリカ ショーン・レヴィ監督 スティーヴ・マーティン 、ケヴィン・クライン 、ビヨンセ・ノウルズ 、ジャン・レノ 、クリスティン・チェノウェス 、エミリー・モーティマー 、ヘンリー・ツェーニー 、ロジャー・リース 、クライヴ・オーウェン 、ジェイソン・ステイサム

【解説】
喜劇俳優ピーター・セラーズの往年の人気シリーズを、『ジャスト・マリッジ』のショーン・レヴィ監督がリメイクした爆笑コメディ。1963年の『ピンクの豹』から誕生したお馴染みのクルーゾー警部に、ベテラン俳優のスティーヴ・マーティン。かつて一世を風靡(ふうび)した名物キャラクターに、体を張った珍アクションの連続で新風を吹き込む。警部と渡り合うケヴィン・クライン、ジャン・レノ、ビヨンセら豪華なキャストにも注目。

【あらすじ】
有名なサッカー監督イヴ(ジェイソン・ステイサム)は、フランス代表チームを勝利に導き熱狂に沸いていたが、世界的に有名なポップ・スターのザニア(ビヨンセ・ノウルズ)の隣で毒殺されるという事件が発生する。パニックの中、グルアンの所有する高価なダイヤの指輪「ピンクパンサー」が消えてしまい……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
スティーブ・マーティンの映画ってほとんど見ていません。
ええ!?「リトルショップホラーズ」の歯医者?月日が経ったのねえ。
まあ、それだけコメディに興味がなかったってことかな。
ピーター・セラーズで有名なこのシリーズ。
私はこれも1本も見ていないんだなあ。
だから、比べられないけど、ベタな笑いにもついていけました。
かなり面白かった。

サッカー場のシーンは素敵。
事件がスピーディに語られて、ドレファス(ケヴィン・クライン)の企みも明らかだから、クルーゾーが憎めなくなるのね。

クルーゾー(ステイーブ・マーティン)の触るものがみんな壊れていくけど、うちの末っ子もお兄ちゃんお姉ちゃんが遊んだおもちゃを全部壊したことを思い出して、可笑しくなりました。
「あなたは触るものを全部壊す」と嘆いたことも懐かしい。

でも、これはなんでパリが舞台で言葉は英語なんだろう。
そこが、ちょっと気になったなあ。
「ハンバーガー」にこだわったギャグもあったのに。

ジャン・レノがよかった。
大統領官邸でのダンス、最高でした。

クライブ・オーウェンが「006」で登場するなんて!
エミリー・モーティマーがすごくかわいかった。

ビヨンセも良かったんでしょうね。
ショーの部分はもうちょっと盛り上がって欲しかったけど。


レオポルド・ブルームへの手紙

2006-10-26 09:31:01 | 映画ーTV
2002年 イギリス/アメリカ メヒディ・ノロウジアン監督 ジョセフ・ファインズ 、エリザベス・シュー 、ジャスティン・チャンバース 、デボラ・カーラ・アンガー 、メアリー・スチュアート・マスターソン 、ジェイク・ウェバー 、デイヴィス・スウェット 、デニス・ホッパー 、サム・シェパード

【解説】
アイルランドの文豪、ジェイムズ・ジョイスの最高傑作「ユリシーズ」を基に英国の新鋭、メヒディ・ノロウジアン監督が舞台を米国に移して撮った感動作。『恋に落ちたシェイクスピア』のジョセフ・ファインズや『リービング・ラスベガス』のエリザベス・シューが罪を背負って生きる息子と母親に扮し、秀逸な演技を見せる。人間は弱くて非力だが、時には素晴らしい奇跡を起こすこともできるという希望を与えてくれる一本。

【あらすじ】
ミシシッピー州の刑務所から15年の刑期を終えて出所したスティーヴン(ジョセフ・ファインズ)。食堂経営者(サム・シェパード)にこき使われる彼の唯一の救いは、少年レオポルドに手紙を書くことだった。 (シネマトゥデイ)

【感想】
ふたつの物語が描かれている、結構難解な映画だと思いました。
ひとつは過去から現在へ、ひとつは現在のできごと。
「ユリシーズ」が下敷きというのが、どこまで影響しているのか、読んでいない私は判断できませんでした。

現実のスティーヴンが置かれている状況は、かなり悲惨なものです。
でも、彼は作家らしい洞察力で過去の自分に語りかけます。
それが彼を存在させているすべての理由と言っても過言ではありません。

解説にはエリザベス・シューの演技が秀逸だと書かれいてますが、私はそこが一番問題だと思いました。
彼女の心の動きが、すべてを支配して物語が進むのに、彼女の苦悩がありきたりで短絡的で、共感できませんでした。
なんでそこまで自分の息子に…と思ってしまうので、レオポルドの気高さも半減してしまう感じがしました。

ジョセフ・ファインズは静と動を巧みに表現して見応えがありました。
デニス・ホッパーやサム・シェパードなど脇を固める人もよかった。

「妹の恋人」のメアリー・スチュアート・マスターソン 、誰かと思うほど老けていました。

園村書道院展

2006-10-25 10:02:16 | 展覧会
映画や美味しい物ばかりでもないよーというところを。

末っ子が幼稚園のときに一緒に習い始めたお習字です。
続けることは大切だなあ、と思う今日この頃。
2年に一度の書作展に、始めて大作を出品しました。
8月の終わりに高野山で2泊3日で仕上げました。
もっといい出来だと思ったけど…
でも、まあよく頑張ったからなあ。
ますます精進したいと思います、けど……

上の写真は図録から。
聯落長尺作品と細字の小作品を出品しました。

会場風景
左から3っ目が私の作品です。


会場に足を運んでくださった方々、ありがとうございました。

ドミノ

2006-10-25 09:34:57 | 映画ーDVD
2005年 アメリカ/フランス トニー・スコット監督 キーラ・ナイトレイ 、ミッキー・ローク 、エドガー・ラミレス 、リズワン・アバシ 、ルーシー・リュー 、クリストファー・ウォーケン 、ミーナ・スヴァーリ 、デルロイ・リンドー 、ジャクリーン・ビセット 、アイアン・ジーリング 、ブライアン・オースティン・グリーン 、メイシー・グレイ 、ジェリー・スプリンガー 、トム・ウェイツ 、スタンリー・カメル

【解説】
『パイレーツ・オブ・カリビアン』のキーラ・ナイトレイが、モデルから賞金稼ぎへと転進した実在の人物を演じた衝撃のエンターテインメント。監督は『クリムゾン・タイド』『エネミー・オブ・アメリカ』などサスペンス映画を得意とするトニー・スコット。モデルとなったドミノ・ハーヴェイは、この映画の完成を待たずして、2005年の6月に35歳で謎の死をとげている。

【あらすじ】
父親は名優ローレンス・ハーヴェイ、母親はスーパーモデルというセレブリティの家に生まれたドミノ(キーラ・ナイトレイ)は、誰もがうらやむ生活を送りながらも何か満たされない思いを抱えていた。 (シネマトゥデイ)

【感想】
最後のショットに登場する女性が、「ドミノ」のモデルとなった元バウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)のドミノ・ハーヴェイ。
父はイギリスの有名な俳優、母は売れっ子モデル。
セレブとして育った彼女が、なぜ、賞金稼ぎになったのか。
彼女の生き様はいろんなことを考えさせられるが、35歳の若さでなぞの死を遂げた今となっては、すべてむなしい気がする。

映画は、ひとつの現金強奪事件を軸にFBI、マフィア、元ビバリーヒルズ白書の俳優たち(本物らしい)、TV局を巻き込みながら複雑に展開し、激しい銃撃戦の後、悲劇の幕を閉じる。
でも、これはフィクションのようだ。
だって、特典のインタビューに実在のエドもチョコも登場しているから。
ほんもののチョコは私の知っているアベという人にすごく似ていて、「アベちゃんが英語でしゃべっているー」と笑っちゃいました。
アベちゃんごめん。
エドガー・ラミレスはヒスパニック系でドミノにはスペイン語で話しかける人間として演じていたけど、実在のチョコはハワイ系で、現在ハワイ在住とのこと。
ドミノのインタビューや映像もたくさん収録されていて、この映画に10年関わったのに、完成を見る前に自宅で心臓マヒで亡くなったと言っていました。

トニー・スコット監督は、荒かったり、色が変だったり、すごく凝った映像を多用していて、見ているものをいらだたせるが、反対に、エド(ミッキー・ローク)やチョコ(エドガー・ラミレス)、ドミノたちは修羅場でも落ち着いていて、銃口を向けられた時こそ、本領を発揮するみたいに見える。
カメラを常時6台使って撮ったんだって。
私はこの試み、成功したと思いました。

暴力的で、痛そうで、荒っぽいんだけど、とても魅力的な映画でした。
ストーリーも時系列に並べるのではなく、取り調べから始まって、事件のショッキングなシーンから入って、ドミノの生い立ちを語る、と言うように、観客を混乱させながら興味をつないで行くと言う手法が良かったと思いました。

ドミノという一人の女性に焦点を当ているのだけれども、周囲の人物も生き生きと描かれていました。
登場人物にまともな人間なんか一人もいないけど、最後のシーンまで見るものを引っ張っていく力はすごいと思いました。

エドについては、ほとんどなにも語られていないのに、存在感がありました。
ミッキー・ローク、かっこよかった。
こんなにかっこいい人だったっけ?
チョコは一度切れたら何をするかわからないタイプ、なのに、ドミノの愛し方がすごく純粋で、それも良かった。
キーラは、笑うと、ちょっと違うなあと思ったけど、クールビューティな感じはよく出ていたと思いました。
とにかく、3人のスタイル、生き方がめちゃめちゃかっこ良かった。

お母さんはジャクリーン・ビセット、懐かしい。
美貌はそそのままだなあ。

クリストファー・ウォーケンはやっぱり変。
相変わらず、変で、うまい、可笑しい。

トム・ウェイツも出ていたけど、あの役なんか意味があったんだろうか。

評判が良くないので、後回しにしていたけど、すごく気に入りました。まる!
世間の評判ほど、当てにならないものはないですね。

ダークマン

2006-10-25 09:23:06 | 映画ーTV
1990年 サム・ライミ監督 リーアム・ニーソン 、フランシス・マクドーマンド 、ラリー・ドレイク 、ネルソン・マシタ 、コリン・フリールズ 、ニコラス・ワース

【解説】
恋人の女弁護士が手掛けている事件に巻き込まれ、研究室ごと吹き飛ばされた科学者。辛くも一命を取りためたものの、全身に火傷を負い顔を失った男は復讐鬼と化して復活する。神経を切られているため痛覚は無く、怒りによって超人的な力を発揮、未完成の人工皮膚を駆使して他人に変身する、黒マントに身を包んだ“異形のヒーロー”の壮絶なドラマを徹底的なコミック・タッチで描く快作ホラー・アクション。

【感想】
これは、コミックが原作なのでしょうか。
監督のサム・ライミはわかるけど、主役はリーアム・ニーソンとヒロインはフランシス・マクドーマンド!!
なんか、違うだろうという感じで見ていましたが、まあ、90年の作品で、若いということもあるのでしょううね。

映画そのものは、なかなか面白く、いろんなヒーロー物を足したような出来上がり。
これというお薦めがない感じでした。