マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

2012年 全豪オープンテニス

2012-01-27 15:18:24 | スポーツ

ー2012年 全豪オープンテニス準決勝 ナダル対フェデラーー

 

1月16日からオーストラリアのメルボルンで行われている全豪オープンテニスも、準決勝を迎えました。

この大会は、日本のエース錦織圭がベスト8まで勝ち残ったので、日本での関心も高くなっています。

WOWOWでは、連日熱戦の模様を生中継しているので、楽しみにご覧になっている人も多いことでしょう。

 

準々決勝で対戦したマレーと錦織圭

 

もちろん、ラファエル・ナダルが大好きな私も、連日テレビの前で応援しています。

 

男子シングルスは、錦織選手はとても残念でしたが、順当にビッグ4が勝ち残りました。

1位のジョコビッチ(セルビア)、2位のナダル(スペイン)、3位のフェデラー(スイス)、4位のマレー(イギリス)。

いやが上にも盛り上がります。

 

そして、準決勝の第1戦は「ナダル対フェデラー」。

いまでは、ランキング2位と3位になってはいますが、ナダルとフェデラーは永遠のライバルであり、最高の試合が繰り広げられることは、試合開始前からわかっていたことでした。

 

私は、「これは永久保存版だぞ」とひとり言をいいながら、周到に録画の準備をして、食事の支度をしながらでも、画面に食いつくように見ていました。

 

期待に違わず、いえいえ、期待以上の名勝負でした。

この試合は、歴史に残りますよ。

感動的な試合でした。

 

何度も対戦しているからでしょう、お互いの手の内がわかっているような動き、さらにその裏を読むような動き、あるいは、嘘でしょ!!と突っ込みたくなるような奇跡的なプレーの続出でした。

 

フェデラーの華麗なショット、それを返すナダルの力強さ。

何をとっても美しい、素晴らしいプレーの連続でした。

 

そして、最終的にはナダルが、6-7、6-2、7-6、6-4で勝ったのですが、最後フェデラーが放ったボールが、ナダルのコートの外側に落ちるまで、いつ逆転があっても不思議ではない、スコアだけでははかれない試合でした。

こんな試合を見られて、幸せです!!

 

思い起こせば、2009年の全豪オープン、ナダルとフェデラーは4時間19分にも及ぶ長い試合を戦い、フルセットの末、ナダルが全豪初優勝しました。

このときの表彰台では、フェデラーが感極まって号泣し、準優勝者のスピーチができなくて、ナダルがフェデラーより先に、フェデラーに気を使いながらスピーチしていたことを思い出します。

このときの二人も、真のスポーツマンシップって何かを教えてくれたような爽やかさでした。

 

ライバルのいる幸せとか、二人が対決して生まれる化学反応的なファインプレーとか、そこに新しい独創的な何かが生まれることを、私たちに示してくれます。

二人の進化は、二人が現役を続ける限り、止むことはないのでしょうね。

 

さて、決勝にはマレーが出てくるのか、ジョコビッチなのか。

楽天オープンでは、ラファはマレーにこてんぱんに負けましたから、いやーな予感もしますが、でも、ジョコビッチにも去年は散々でしたもの。

どちらが出てきても、3セットマッチだし、何が起こるかわかりません。

ラファは絶好調ですからね。

 

静かに決勝のときを待つことにしましょう。

 

関連記事はこちら

 

写真はWOWOWオンラインから引用しました。

 

ALWAYS 三丁目の夕日'64

2012-01-27 14:40:33 | 映画ー劇場鑑賞

ALWAYS 三丁目の夕日'64

2011年 日本

監督=山崎貴 原作=西岸良平 キャスト=吉岡秀隆(茶川竜之介)堤真一(鈴木則文)小雪(茶川ヒロミ)堀北真希(星野六子)もたいまさこ(大田キン)三浦友和(宅間史郎)薬師丸ひろ子(鈴木トモエ)須賀健太(古行淳之介)小清水一揮(鈴木一平)染谷将太(ケンジ)マギー(精肉店・丸山)温水洋一(自転車屋・吉田)神戸浩(電報局員)飯田基祐(中島巡査)ピエール瀧(氷屋)蛭子能収(電気屋)正司照枝(産婆)森山未來(菊池孝太郎)大森南朋(富岡)高畑淳子(奈津子)米倉斉加年(茶川林太郎)

 

【解説】

ALWAYS 三丁目の夕日』『ALWAYS 続・三丁目の夕日』に続く、昭和の東京を舞台にしたヒューマン・ドラマの第3弾。昭和39年の東京の一角で、東京オリンピックや新幹線開通に沸く住民たちの姿を映し出す。三丁目の住民たちをシリーズではおなじみの吉岡秀隆や堤真一、小雪などが演じ、森山未來や大森南朋などの新キャストが集結。メガホンを取るのは、VFXの第一人者でもあり、本シリーズのほか『SPACE BATTLESHIP ヤマト』などを手掛ける山崎貴。最新のVFXで再現された懐かしい風景に加えて、心温まる人情や活気なども含めた昭和の空気を心ゆくまで堪能したい。

 

【あらすじ】

昭和39年、日本中が高度経済成長と東京オリンピックに沸く中、東京・夕日町三丁目はいつものように住民たちが和気あいあいと暮らしていた。小説家の茶川(吉岡秀隆)は間もなく新しい家族を迎えようとしており、鈴木オートの則文(堤真一)も事業を軌道に乗せ、三丁目中が活気にあふれていた。しかし、そんな中転機を迎える人もいて……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

第1作目は日本アカデミー賞総なめの話題作でしたが、原作を知っている私にとっては、あまり面白い映画とは言えませんでした。

そして、2作目も…。

 

でも、乗りかかった舟ですから、3作目も見に行きました。

そしたら…。

 

これは、原作から離れて、オリジナル脚本になっているようですね。

それがよかったと思います。

 

舞台も、前作から5年経った昭和39年。

日本は高度経済成長のまっただ中。

折しも、東京オリンピックが開催され、三丁目も活気に溢れています。

鈴木オートを経営する則文(堤真一)は、妻トモエ(薬師丸ひろ子)の内助の功もあり、商売は順調、オリンピックを見るためにカラーテレビを購入しました。

 

一人息子の一平(小清水一揮)は、高校生になって、エレキギターを弾き、近所から苦情が出ています。

従業員の六子(ろくちゃん=堀北真希)に加えて、ケンジ(染谷将太)という新米従業員も雇っいました。

 

鈴木オートの向かいで駄菓子屋をやっている茶川竜之介(吉岡秀隆)は、少年雑誌に小説を書きながら、妻のヒロミ(小雪)と養子の淳之介(須賀健太)と暮しています。

ヒロミは店先で立ち飲み屋をやり、淳之介は東大を目指せるほど優秀で、竜之介にとっても自慢の息子でした。

そしてさらにおめでたいことに、ヒロミは間もなく出産を控えていました。

 

茶川家のみなさん

 

☆ネタバレ

ろくちゃんは毎朝おめかしをして出かけていきます。

誰か、いい人ができたようです。

 

竜之介の連載小説は、新人の作家が台頭してきて、いまにも打ち切られようとしています。

そこへ、「チチキトク」の電報。

ヒロミに促されて、勘当された父(米倉斉加年)に会いに行きますが、やはり二人はけんか別れ。

やがて、「チチシス」の電報がー。

 

ヒロミと二人で参列したお葬式で、父の愛情を知るのですが、時すでに遅し。

父との和解はできませんでした。

 

自分を脅かしている新人作家が、あろうことか養子・淳之介だったことが判明。

そこで竜之介の取った行動は、あまりにも父と似ていました。

不器用な奴です。

 

もう一つの柱はろくちゃんの恋愛と結婚。

こちらも意外な結果が待ち受けているのですが、まあ、ストーリーはほどほどに。

 

 

この作品、原作を離れてやっとパワーアップしたなと思いました。

笑えて泣ける映画に仕上がっていることと、前の作品にはなかった、脇役たちの充実ぶりと、セリフの良さが光っていました。

 

昭和39年を描き出すCGもとても良かったと思いました。

そして、国民が一丸んとなって努力した結果、日本はGNP第1位の国に成長していくのです。

時代としても、一番パワーがあった時代でしょう。

 

空を見上げてみんなが微笑んでいるラストシーン。

見つめているのは希望だったのでしょう。

すごく象徴的なシーンで、心に残りました。

 

あのころ溢れていた前進のエネルギーが、今はどこにも見当たらないのはどうしたことでしょう。

あのころのあの人たちは「努力の後には希望がある」と信じていたはずです。

どこで失ってしまったのか。

 

消費税増税と言う前に、日本が今なぜこんなになってしまったのかを、この映画を見て考え直したいものです。

何を失って、何を得たのか。

きっと、すごーく大事なものをなくして、どうでもいいものだけが残ったんですね。

もしかしたら、あのとき希望に見えていたものの正体が、実は希望じゃなかったのかもしれませんね。

 

 


グリーン・ランタン

2012-01-27 11:21:29 | 映画ーDVD

ーグリーン・ランタンーGREEN LANTERN

2011年 アメリカ

マーティン・キャンベル監督 ライアン・レイノルズ(ハル・ジョーダン/グリーン・ランタン)ブレイク・ライヴリー(キャロル・フェリス)マーク・ストロング(シネストロ)ピーター・サースガード(ヘクター・ハモンド博士)ジェイ・O・サンダース(カール・フェリス)テムエラ・モリソン(エイビン・スール)タイカ・ワイティティ(トム・カルマク)アンジェラ・バセット(アマンダ・ウォラー)ティム・ロビンス(ロバート・ハモンド)

 

【解説】

アメコミ大手DCコミックのヒーロー作品を、『あなたは私の婿になる』のライアン・レイノルズ主演で映画化したアクション大作。全宇宙の秩序を守る「グリーン・ランタン」の一員になった男が体験する、宇宙規模の壮絶なバトルを描く。メガホンを取るのは『007』シリーズのマーティン・キャンベル。主人公の恋人を、『ザ・タウン』などで注目を集めるブレイク・ライヴリーが熱演する。新たに誕生したヒーローの活躍ぶりに注目したい。

 

【あらすじ】

見習いパイロットのハル(ライアン・レイノルズ)はある日、リングのパワーに導かれ、「グリーン・ランタン」のメンバーとなる。自信家の彼も、当初は宇宙最強の武器とうわさされるパワーリングの力と宇宙の番人役としての務めに戸惑っていた。だが、恋人(ブレイク・ライヴリー)や仲間を守るため、戦いに身を投じていく。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

私のようなおばさんから見たら、どのシーンもいつか見たようなシーンばかり。

父の死がトラウマになっているハル(ライアン・レイノルズ)が、宇宙の不死の創造主ガーディァンによって作られたグリーン・ランタンに選ばれて、宇宙の平和を守るグリーン・ランタンとして活躍するコミックの第1作目。

 

キーワードは自分の恐怖との戦い。

 

キャストはおもしろい。

ここのところスクリーンでよくお目にかかるライアン・レイノルズが主役のどことなく頼りないヒーローを演じています。

 

恋人には、大好きな映画「旅するジーンズ」シリーズのブレイク・ライブラリー。

 

敵役のヘクターにはピーター・サースガード。

その父親にティム・ロビンス。

 

グリーン・ランタンのリーダーはマーク・ストロングでした。

特殊メイクがすごいので、なかなかわかりませんが。

 

あと、キャサリン・バンフィールドER部長(テレビドラマ「ER」より)も出ていました。

 

キャストは面白かったけど、内容は…。

 

アリス・クリードの失踪

2012-01-27 11:11:22 | 映画ーDVD

ーアリス・クリードの失踪ーTHE DISAPPEARANCE OF ALICE CREED

2009年 イギリス

J・ブレイクソン監督 ジェマ・アータートン(アリス・クリード)マーティン・コムストン(ダニー)エディ・マーサン(ヴィック)

 

【解説】

『ディセント2』などで脚本家としても活躍する新鋭、J・ブレイクソンが初監督を務めたクライムサスペンス。ある誘拐事件の犯人たちとその被害者が繰り広げる、人生を懸けた究極の心理劇を映し出す。タフなヒロインを、『007/慰めの報酬』のジェマ・アータートンが熱演。誘拐犯役の『シャーロック・ホームズ』のエディ・マーサン、『SWEET SIXTEEN』のマーティン・コムストンらと真っ向からぶつかり合う衝撃のドラマに目がくぎ付け。

 

【あらすじ】

刑務所仲間のヴィック(エディ・マーサン)とダニー(マーティン・コムストン)は、着々と誘拐の準備を進めていく。新聞でダーゲットを富豪の娘アリス(ジェマ・アータートン)に決めた2人は、白昼堂々彼女を路上で連れ去る。アリスは準備されたアパートの一室に運び込まれ、ベッドに両手両足を縛り付けられ身動きが取れなくなる。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

予告編で見て、すごく面白そうだと思ったけど、劇場公開はすぐに終わってしまいました。

楽しみにしていたんだけどなあ。

 

3人しかキャストが書いてありませんが、本当に出てくるのは3人だけ。

映画か始まって、二人の男が隠れ家を準備して、アリス・クリード(ジェマ・アータートン)を誘拐して隠れ家のベッドに縛り付けるまで、無言。

最初のセリフが、ダニー(マーティン・コムストン)が主犯格のヴィック(エディ・マーサン)に聞く「で?」でした。

 

ここまでの手際は、計算され尽くされていて素晴らしく、とてもドキドキしました。

 

☆ネタバレ(この作品を見ようと思っている人は、絶対読まないでね)

ヴィックはなにやら忙しそうに外出。

ダニーは見張りを言いつけられ、ちょっとむくれている。

 

アリスはトイレを要求。

ダニーの隙を見て拳銃を取り上げる。

ダニーは驚いて自分の覆面を取り、「アリス」と呼びかける。

 

ここで、ドン引き。

アリスとダニーは恋人同士だって。

 

ダニーは、ヴィックとは刑務所仲間で、最終的には彼を出し抜いてアリスと身代金200万ドルを山分けしようと持ちかける。

アリスはダニーに言いくるめられ、再び拘束される。

 

ヴィックが帰ってきた。

ヴィックとダニーは、同性愛の恋人同士だったことが明かされる。

なんという展開!!

なんという、究極の三角関係。

そんなんが見たかったんと違うのに…。

 

ここからは、犯罪サスペンスではなく、愛憎劇になっていきます。

「アリス・クリードの誘拐」とは言わず「失踪」という題名は、このポイントを表したいのでしょう。

 

この作品、誘拐はどんなに周到に計画を立てても、結局はうまくいかないと言うことを言いたいのか?

仲間割れの原因は全部情けがアダになっていくので、人間は情けをかけた方が不利だと言うことが言いたかったのか?

 

最終的には、漁父の利という感じでアリスが大金を持ち去るのですが、「おいおい、こんな娘に大金を投じてくれたお父さんに感謝しなさいよ」と言いたくなりました。

結局、親の愛は深いという映画なのか?

 


デビルズ・ダブル -ある影武者の物語

2012-01-24 10:18:47 | 映画ー劇場鑑賞

ーデビルズ・ダブル -ある影武者の物語ーTHE DEVIL'S DOUBLE

2011年 ベルギー 

リー・タマホリ監督 ドミニク・クーパー(ウダイ・フセイン/ラティフ・ヤヒア)リュディヴィーヌ・サニエ(サラブ)ラード・ラウィ(ムネム)フィリップ・クァスト(サダム・フセイン)

 

【解説】

イラクの独裁者サダム・フセインの息子、ウダイの影武者だったラティフ・ヤヒアの自伝を映画化した衝撃作。ウダイに顔が似ていることから無理やり影武者に仕立てられ、人生を狂わされた男の絶望と怒りを描き、サンダンスやベルリンなど世界各国の映画祭で絶賛された。監督は、『007/ダイ・アナザー・デイ』のリー・タマホリ。狂気にとらわれたウダイと家族を愛するラティフという、正反対の2人を一人二役で演じ切った『マンマ・ミーア!』のドミニク・クーパーの熱演が光る。

 

【あらすじ】

家族思いの青年ラティフ(ドミニク・クーパー)は、ある日サダム・フセイン大統領の息子ウダイ(ドミニク・クーパー)に呼び出され、影武者になるよう命じられる。同級生だった高校時代から2人は似ていると評判で、一度は断るラティフだったが、家族の命と引き換えに強制的に影武者を引き受けることに。理不尽な運命に必死で耐えるラティフは、いつしかウダイの情婦サラブ(リュディヴィーヌ・サニエ)と心を通わせていく。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

こういう映画は苦手なので、敬遠しようかと思っていたのですが、映画の友達が何人か「面白かった」という評価だったので、私にも大丈夫かなと思いながら、鑑賞しました。

 

ウダイとその影武者を演じているのはドミニク・クーパー。

「マンマ・ミーア」では、軽い男の子に見えたけど、すごいうまい。

彼のうまさに尽きる作品でした。

 

ラティフ(ドミニク・クーパー)とイラクのフセイン大統領の長男ウダイ(ドミニク・クーパー)は、学生時代の同級生だった。

そのころから、二人は似ていると評判で、ウダイは戦場からラティフを連れて来させ、自分の影武者になることを強要する。

断ると、拷問したり、それでもうんと言わないと見ると、家族に危害を加えると脅かした。

 

そういう非道をやりかねない独裁者の息子。

ラティフは引き受けるしか道がなかった。

 

☆ネタバレ

そこから描かれるウダイの非道の数々。

もともとの粗暴な性格に加え、独裁者である父への恐怖、マザコン、薬中毒など、精神が正常とは思えません。

 

オリンピックに出ていたような名選手にまで与えられる拷問。

それをビデオに撮ってみながら楽しむ。

女性も思うがまま。

女学生であろうと、花嫁であろうとおかまいなし。

人の命も惜しいとは思わない。

薬もやり放題。

激情に任せて、父のお気に入りの部下まで殺してしまった。

父に「生まれたときに殺しておけば良かった」とまで言わしめる男。

 

伝説の悪い王様のような、信じられない悪行の数々。

側近たちも、彼の異常さに気づいているが見てみぬ振りーどころか、手を貸している。

 

イラクのクウェート侵攻が始まり、国連軍の攻撃が始まると、ウダイの身代わりに最前線へ自軍を鼓舞するために送られた。

そこは生死の境の悲惨な戦場だった。

 

ラティフは腹を決めてウダイの元を去る。

それには、父の覚悟もあった。

自分が犠牲になってでも、ラティフを救いたいと。

 

ウダイの情婦サラブ(リュディヴィーヌ・サニエ)もラティフの逃亡に付いてきた。

でも、隠れていても情報が漏れている。

サラブを疑ったラティフは、サラブと別れ、ウダイの暗殺に乗り出す。

 

暗殺は未遂に終わったが、ラティフは国外脱出に成功した。

 

私が恐れていた怖いシーンは、ほんの触り程度で流れていくので、助かりました。

 

でも、なんといってもドミニク・クーパーの演じ分けが素晴らしかったです。

ウダイの狂気と、ラティフの正常。

際立って素晴らしかったです。

 

恐ろしいのはこれが実話ということ。

ラティフが無事で今も存命中と言うことが救われます。

この映画の宣伝のために来日もされたとか。

よかった!!

 

劇中にある、オリッピックの選手の拷問も事実で、ウィキペディアによれば、52人もの選手が彼の拷問によって命を落としたとか。

ドーハの悲劇と呼ばれている1993年のFIFAワールドカップのアジア地区予選では、負けると選手たちには全員むち打ちの刑が待っていたと言うことです。

日本が負けたのは、人道的救済になったんですね。

 

でも、こんなウダイでも2000年の国民議会の選挙でトップ当選したそうですから、何も知らされていない国民というのは悲惨です。

 

フセイン一族が去っても、イラクの平和はまだ遠いようなので、国の運営というのはつくづく難しいのだなあと思いました。

 

日本も、この平和に安住する事なく、この平和を守る努力を怠りなく続けなければなりません。

平和は、世代を超えての不断の努力なしには得られないし、一度手放したら、取り戻すためにはどれだけの人の血と涙が必要か、ということを肝に銘じなくては!!

 


麒麟の翼 ~劇場版・新参者(試写会)

2012-01-20 09:28:19 | 映画ー劇場鑑賞

ー麒麟の翼 ~劇場版・新参者ー

2011年 日本

監督=土井裕泰 原作=東野圭吾 キャスト=阿部寛(加賀恭一郎)新垣結衣(中原香織)溝端淳平(松宮脩平)松坂桃李(青柳悠人)菅田将暉(吉永友之)山崎賢人(杉野達也)柄本時生(横田省吾)竹富聖花(青柳遥香)聖也(黒沢翔太)黒木メイサ(青山亜美)山崎努(加賀隆正)三浦貴大(八島冬樹)劇団ひとり(糸川肇)秋山菜津子(吉永美重子)鶴見辰吾(小竹由紀夫)松重豊(小林)田中麗奈(金森登紀子)中井貴一(青柳武明)

 

【解説】

東野圭吾のミステリー小説「加賀恭一郎シリーズ」の「新参者」を基に、阿部寛主演で放送されたテレビドラマの劇場版。東京・日本橋で起こった殺人事件の謎に挑む主人公・加賀の姿と、事件に絡む人々の深いきずなを描いていく。メガホンを取るのは、『いま、会いにゆきます』の土井裕泰。新垣結衣、山崎努、中井貴一ほかドラマ版にも登場した黒木メイサや溝端淳平が共演。事件の裏にひそむ家族や恋人との関係にも迫り、ミステリーとしてだけではなくヒューマン・ドラマとしても楽しめる。

 

【あらすじ】

腹部を刺された状態で8分間も歩き続け、東京・日本橋の麒麟(きりん)の像の下で息絶えた男性。一方、容疑者の男は逃亡中に事故に遭い、意識不明の重体となる。日本橋署の加賀恭一郎(阿部寛)は事件を捜査するにつれ、関係者の知られざる一面に近づいていく。被害者はなぜ必死で歩いたのか、はたまた加害者の恋人が彼の無罪を主張する理由とは……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

久しぶりに試写会が当たって、見に行きました。

 

ふたつの物語が交差して男性(中井貴一)が刺された事件を、所轄の刑事である加賀恭一郎(阿部寛)が解明をしていく、サスペンスです。

このふたつの物語が、ヒューマンドラマとしてとてもよくできていると思いました。

 

日本橋・翼のある麒麟像前で刺されて倒れていた青柳武明(中井貴一)

 

もうひとつの物語、中原香織(新垣結衣)と八島冬樹(三浦貴大)。

 

一緒に見た夫は「プリンセストヨトミみたいだなあ」と言っていましたが、確かに、この作品も父と息子の物語でした。

 

私がひとつ苦言を呈したいのは、もっと息子・青柳悠人(松坂桃李)の言葉で語って欲しかったなあ。

青柳悠人(松坂桃李)

阿部寛さんがうまいからといって、息子の心の変遷を全部代弁するのはいかがなものか?

でも、夫は「阿部寛、うまい」って泣いていたから、これもいいのかもしれません。

 

東京・日本橋の麒麟像は、名所になるかもしれませんね。

 

オススメです。


ファンタスティック Mr.FOX

2012-01-20 09:24:16 | 映画ーDVD

ーファンタスティック Mr.FOXFANTASTIC MR. FOX

2009年 アメリカ

ウェス・アンダーソン監督  ジョージ・クルーニー(Mr.FOX)メリル・ストリープ(Mrs.FOX)ジェイソン・シュワルツマン(アッシュ)ビル・マーレイ(バジャー)ウォーリー・ウォロダースキー(カイリ)エリック・アンダーソン[俳優](クリストファソン)マイケル・ガンボン(フランクリン・ビーン)ウィレム・デフォー(ラット)オーウェン・ウィルソン(コーチ・スキップ)ジャーヴィス・コッカー(ピーティー)

 

【解説】

『チャーリーとチョコレート工場』などの原作者として知られるロアルド・ダールの児童文学を、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』のウェス・アンダーソン監督がストップモーション・アニメで映画化。泥棒の父さんギツネ率いる動物たちと人間との攻防を通して、自分らしく生きることの大切さをユニークに描き出す。ジョージ・クルーニーやメリル・ストリープなど豪華な俳優陣が人形の声を担当。パペットたちのアクロバティックなアクションにとぼけたユーモア、こだわりの美術や音楽に彩られ、子どもだけではなく大人も楽しめる一作。

 

【あらすじ】

妻ギツネの妊娠を機に泥棒稼業から足を洗ったMr.FOX。親子3人、穴ぐらでの安定した生活から丘の上の大木の家に引っ越したことから、Mr.FOXは近所に住む農場主3人の家に盗みに入ることを思いつく。しかし、大事な家畜や食べ物を盗まれた農場主たちはキツネを追い込むことに。Mr.FOX一家と仲間たちは結束し、穴を掘って逃げようとするが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

アニメになってもウェス・アンダーソン監督流でした。

ストップ・モーションアニメという手法は、彼の世界観に合っているなあ。

ウェス・アンダーソン監督ファンなら、納得の楽しさでした。

 

この豪華な声優陣。

みているうちに、Mr.FOXはジョージ・クルーニーその人に見えて来たからあら不思議!!

いままでの狐と違って、二足歩行でスリムでかっこいいよ。

 

泥棒狐のお話で、いきなり勧善懲悪のお話ではないことがわかります。

かっこいいMr.FOXですが、最後には自分の失敗を認めるしね。

思春期の息子との軋轢とか、妻とのぶつかり合いの中でも、家族愛を見失わないというのが、骨子かなあ?

 

個性豊かなキャストたちとのやり取りが面白いし、背景の作り込みもすごいです。

見所満載。

 

ウェス・アンダーソンの世界を楽しみたい人には、いいと思うなあ。

 


灼熱の魂

2012-01-18 09:31:51 | 映画ー劇場鑑賞

 

ー灼熱の魂ーINCENDIES

2010年 カナダ/フランス

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督 ルブナ・アザバル(ナワル・マルワン)メリッサ・デゾルモー=プーラン(ジャンヌ・マルワン)マキシム・ゴーデット(シモン・マルワン)レミー・ジラール(公証人ジャン・ルベル)

 

【解説】

『渦』のドゥニ・ヴィルヌーヴが監督と脚本を務め、レバノン出身の劇作家ワジ・ムアワッドの原作を映画化した珠玉の人間ドラマ。中東からカナダに移り住んだある女性の壮絶な人生を、過去と現代を行きつ戻りつしながら映し出す。『パラダイス・ナウ』のルブナ・アザバルが陰のある母親を演じ、その娘を、カナダのテレビで活躍するメリッサ・デゾルモー=プーランが演じている。過酷な生涯を生きた女性の胸に秘められた思いに涙する。

 

【あらすじ】

ある日、カナダで暮らす双子の姉弟ジャンヌ(メリッサ・デゾルモー=プーラン)とシモン(マキシム・ゴーデット)の母親ナワル(ルブナ・アザバル)が永眠する。後日、長年彼女を秘書として雇っていた公証人(レミー・ジラール)により、母の遺言が読み上げられる。その内容は、所在がわからない自分たちの父と兄に手紙を渡してほしいというもので……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

最初から観客は混乱しながらこの作品の世界に放り込まれます。

まず、オープニングは中東の紛争している国と思われる殺風景なコンクリートの建物の中で、男の子たちが頭を丸刈りにされています。

その中に、足のかかとにタトゥーをされた男の子が、カメラを睨みつけていました。

 

そして、場面は一転して現代のカナダ。

双子の姉弟ジャンヌ(メリッサ・デゾルモー=プーラン)とシモン(マキシム・ゴーデット)の母ナワル(ルブナ・アザバル)が死んで、彼らの面前で、母の遺言状を公証人のルベル氏(レミー・ジラール)が開けているところ。

 

そこには、自分は約束を守れなかったから、棺もなしにうつ伏せで裸のまま埋葬してくれと。

そしてジャンヌには「父を捜せ」、シモンには「兄を捜せ」と。

父兄が見つかったときに、約束は守られ、憎しみの連鎖は断たれ、自分も普通に埋葬して墓碑も刻んで欲しいという内容だった。

 

でも、ジャンヌとシモンは、父は死んだと聞かされていて、兄の存在など聞いたこともなかった。

 

シモンは、「どうせ変わった母だったし、遺言状などなかったことにしよう」と言いますが、ジャンヌは残された遺品をたどって母の生まれ故郷に飛んだ。

 

でも、観客の困惑はまだ納まりません。

この国はどこ?

何語をしゃべっているのだろう?

お母さんの遺品にあった十字架、中東の人たちなのにキリスト教徒とは?

 

物語は過去へ。

そしていきなりの最初の殺人。

それは、母ナワルが駆け落ちしようとしていた恋人のワハブでした。

駆け落ちを許さないと待ち伏せしていたナワルの兄たちが殺したのでした。

 

☆ネタバレ

この作品は事実を元に書かれたのではないようです。

レバノン出身の作家ワジディ・ムアワッドが舞台作品として書いた「焼けこげる魂」が元になっています。

だから、この舞台は架空の中東の国ですが、モデルはレバノンと考えていいようです。

 

レバノンは第2次世界大戦までは、宗教マイノリティの避難所という性格もあり、キリスト教ロマン派やイスラム教ドゥルーズ派たちが山岳地帯に暮していました。

20世紀初頭にフランスが占領して、キリスト教徒が人口の40%を占めていたそうです。

 

第2次世界大戦後、イスラエルが建国され、パレスチナ難民がレバノンにも押し寄せます。

ナワルの恋人、ワハブもパレスチナ難民でイスラム教徒だったのでしょう。

それをキリスト教徒であったナワルの兄たちが殺してしまった。

それで、イスラム教徒たちがキリスト教徒の村を報復として襲った。

その報復の連鎖として、この映画で描かれたような残虐な行為があちこちで行われたようです。

 

でも、この作品が描きたいのは、社会情勢ではありません。

観客は、この映画の意図を計りかねて、ナワルの仕掛けた謎解きに双子の姉弟とともに翻弄されます。

でも、最後には気が付くのです。

母の遺言状、それは魂の旅なんだと。

 

ひとりの女性ナワルが生き抜いた数奇な運命と、最後に待っていたその過酷な真実。

まるでギリシャ悲劇の「オイディプス王」の物語のようです。

見終わってからも、この結末をどう受け入れるべきか、悩ましく思っています。

そこが、この作品の魅力だと思いました。

見る人は、まったく白紙の状態で見て欲しいです。

そして、最後に解けた事実を、どう考えるか。

 

ナワルが波乱の人生の最後に知った事実は、彼女の命の炎をかき消してしまうほどの衝撃でした。

でもその事実を、愛する我が子に伝え、彼らの衝撃を愛に変えて、さらに強い愛で包みたいと願ったんだなあ、と今は考えています。

 

それでも、悩ましさは残ります。

姉弟は受け入れることができたとしても、見つけ出された兄は…。

地獄を見るでしょうね。

 

 


永遠の僕たち

2012-01-14 14:19:25 | 映画ー劇場鑑賞

ー永遠の僕たちーRESTLESS

2011年 アメリカ

ガス・ヴァン・サント監督  ヘンリー・ホッパー(イーノック)ミア・ワシコウスカ(アナベル)加瀬亮(ヒロシ)シュイラー・フィスク(エリザベス)ジェーン・アダムス(メイベル)ルシア・ストラス(レイチェル)チン・ハン(ドクター・リー)

 

【解説】

64回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でオープニング上映され高い評価を受けた、『ミルク』のガス・ヴァン・サント監督による一風変わった青春ドラマ。葬式に参列することを日常とする、死に取り付かれた青年と、不治の病に侵された少女の恋を繊細に描く。主演は、デニス・ホッパーの息子ヘンリー・ホッパーと、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカ。2人を見守る重要な役どころで、日本の実力派俳優・加瀬亮が出演しているのも見逃せない。

 

【あらすじ】

交通事故によって両親を失い、臨死体験をした少年イーノック(ヘンリー・ホッパー)のただ一人の友人は、彼だけにしか見えない死の世界から来た青年ヒロシ(加瀬亮)だけであった。他人の葬式に参列するのが日常的なイーノックは、ある日、病によって余命いくばくもない少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)と出会う。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

大人になる前の少年少女の感性を描いた、ガス・ヴァン・サント監督らしい作品だなあと思いました。

見た後に、透明な空気を感じました。

いい作品でした。

 

高校生のイーノック(ヘンリー・ホッパー)は、両親と車に乗っているときに、ヨッパライ運転の車に正面衝突し、両親は即死、自分も昏睡状態に陥った。

目覚めたときにはすでに両親の葬儀が終わっていて、残されたのは両親の名前が刻まれた墓石だけだった。

 

両親の死が実感できずに、他人のお葬式巡りをやめることができなかった。

あるとき、少年のお葬式でアナベル(ミア・ワシコウスカ)と出会う。

イーノックのお葬式巡りに気づいたアナベルは、違うお葬式でイーノックを待っていた。

 

こうして、二人の付き合いは始まった。

アナベルは余命を宣言されたがん患者だった。

「支えるよ」と簡単に言ったイーノックだったが、イーノックにもアナベルにも、死の重み、生の重みがのしかかって行く。

 

二人が懸命に死の意味を考えて行くところがステキでした。

死を運命づけられたアナベルですが、彼女の方が生の輝きを持ち、イーノックに死の影が取り憑いているのは奇妙な光景でした。

 

イーノックが臨死体験をして以来、そばに寄り添う特攻服姿の亡霊ヒロシ(加瀬亮)。

イーノックにしか見えないんだけど、彼を交えた3人の関係が面白かった。

アナベルには見えないけれど、その存在は感じていたようでした。

 

アナベルの死が現実のものとして迫って来ると、イーノックは苦しみのたうち回ります。

両親の墓を壊したり、アナベルの主治医を脅したり、暴れたり。

 

でも、ようやくアナベルの死を受け入れたとき、ヒロシが正装で現れて、アナベルを天国へ導くと言いました。

 

ラストはアナベルのお葬式。

彼女の好きな食べ物がカラフルに並んでいて、イーノックがアナベルとの出会いを思い出していました。

明るくてかわいいアナベル。

 

二人を見守る大人たちも、温かく描かれていました。

 

イーノック役のヘンリー・ホッパーは、亡きデニス・ホッパーの息子さんだそうです。

アップになったときに面影がありました。

 

亡霊役の加瀬亮君、もの静かだけど、何か伝えたい意志を持っているという感じで、とてもステキでした。

日本的なものを尊重した映画で、それも好感が持てました。

 

 

オススメです。


宇宙人ポール

2012-01-13 10:22:34 | 映画ー劇場鑑賞

ー宇宙人ポールーPAUL

2010年 アメリカ

グレッグ・モットーラ監督  サイモン・ペッグ(グレアム)ニック・フロスト(クライブ)ジェイソン・ベイトマン(ゾイル)クリステン・ウィグ(ルース)ビル・ヘイダー(ハガード)ブライス・ダナー(タラ)ジョン・キャロル・リンチ(モーゼス)シガーニー・ウィーヴァー(ビッグ・ガイ)セス・ローゲン(ポール)

 

【解説】

『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』などで絶大な人気を誇る迷コンビ、サイモン・ペッグとニック・フロストが主演と脚本を務めたSFコメディー。陽気な宇宙人とオタクの青年2人が繰り広げる珍道中を、『未知との遭遇』『E.T.』など過去の傑作SFへのオマージュをちりばめて描く。宇宙人ポールの声を、『グリーン・ホーネット』のセス・ローゲンが担当するほか、『エイリアン』シリーズのシガーニー・ウィーヴァー、『E.T.』などのスティーヴン・スピルバーグ監督がカメオ出演しているのも見逃せない。

 

【あらすじ】

SFオタクのイギリス人青年、クライブ(ニック・フロスト)とグレアム(サイモン・ペッグ)は、念願だったコミックの祭典「コミコン」とアメリカ中西部のUFOスポットを巡る旅を楽しんでいた。その途中彼らは、ネバダ州の「エリア51」でポールと名乗る宇宙人と遭遇する。そしてポールを故郷に帰すため、悪戦苦闘の日々が始まり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

外国映画のドタバタは苦手なので、ちょっとおっかなびっくり見ましたが、これは文句なく面白かったです。

劇場内で大受けしていたグループがありましたが、あれは外国人かな?

日本語ではわからない、すごいジョーク満載だったのかも。

悔しいけど、字幕でも十分笑いました。

 

アメリカで行われるコミックコンベンションに参加するために来たイギリス人オタク二人組クライブ(ニック・フロスト)とグレアム(サイモン・ペッグ)。

 

サイモン・ペッグは「ミッション・インポシブル ゴーストプロトコル」でトムのチームでコンピューターを操っていた人。

ニックとサイモンは、もともと友人同士らしいですね。

イキがぴったり合っているわけです。

 

そして外国人がアメリカのサブカルチャーのマニアで、本場を見にきた、という設定も面白い。

マニアックな人たちに囲まれて、ちょっと緊張感が漂っているところがすごく面白かったです。

 

さて、無事にコミコンを見た二人は、ゲイのカップルに間違えられつつも、トレーラーを借りて珍道中を開始します。

アメリカのSFドラマにちなんだ場所を巡る旅。

マニアにはたまりまへんなあ!!

 

ところが、途中で本物の宇宙人に遭遇!!

二人の旅に割り込んできた。

話すうちに、彼はポールと言う名前で、30年ほど前に地球に不時着し、当局に長年拘束され、エンタメのいろんなシーンで影響を与えてきた存在。

スピルバーグも意見を聞いたと言うのだから、すごいでしょう?

英語はペラペラ、下ネタばかり言うかと思えば、ときどき人生訓のようなことも言う。

なかなか魅力的な宇宙人です。

ポールの声はセス・ローゲン。

 

ところが、もう用済みになったので、解剖され、脳細胞を研究されそうになったので逃げたしたというわけ。

SFマニアとしては、助けないわけにはいかないでしょう。

 

でも、ビック・ガイをボスとする当局のエージェントがすぐそこまで追いかけてきました。

 

私はマニアではないので、細かいネタはわからないんだけど、「E.T」や「未知との遭遇」ぐらいはわかるので、十分面白かったです。

 

途中で登場する美女が、聖書だけを信じている超純粋なクリスチャン。

その父親が、超過保護と言うのも面白かった。

人類は神の姿に似せて作られたと信じていて、進化論なんて全く信じない人たちです。

もちろん、聖書には宇宙なんてないので、宇宙人なんて信じません。

 

☆ネタバレ

ひょんなことからこの堅物のクリスチャン・ルース(クリステン・ウィグ)を道連れにすることになって、ルースはこのおかしな仲間たちと打ち解けて行きます。

そのあとを、ルースの父親がライフルを持って追いかけてくるんだけど、父親が倒れたときに、ルースは心配で駆け寄るの。

それを追って、ルースを好きなグレアムも走る。

でも、父親が死んでないとわかったら、ルースはきびすを返してまた逃げ出すと言うシーン、この父娘の関係がよくわかって楽しいシーンでした。

 

そして、最後にあの人が登場します。

エイリアンといえば、こうなるのは必然でした。

 

シガニー・ウィーバー登場

 

そして、ポールは宇宙に行ってしまうけど、イギリスとアメリカの融合、キリスト教原理主義者とSFオタクとの融合(一緒に写真を撮っただけですが)をもって、本編の終わりでした。

 

次の年のコミコンには、クライブの小説が表彰されもました。

その表紙にはポールの絵が書いてあるんだけど、オッ○イが3つ!!

このわけは、見てのお楽しみにしてください。