マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ハンニバル・ライジング

2007-04-28 19:55:19 | 映画ー劇場鑑賞
ーハンニバル・ライジングー
2007年 アメリカ/イギリス/フランス ピーター・ウェーバー監督 トマス・ハリス原作・脚本 ギャスパー・ウリエル 、コン・リー 、リス・エヴァンス 、ケヴィン・マクキッド 、スティーヴン・ウォーターズ 、リチャード・ブレイク 、ドミニク・ウェスト 、チャールズ・マックイグノン 、アーロン・トーマス 、ヘレナ・リア・タコヴシュカ 、イヴァン・マレヴィッチ 、ゴラン・コスティッチ


【解説】
ベストセラー作家トマス・ハリスの生み出した“世界で最もインテリジェントなシリアルキラー”ハンニバル・レクターの過去に迫るシリーズ最新作。監督は『真珠の耳飾りの少女』のピーター・ウェーバー。原作者のトマス・ハリス自身が脚本を手がけ、レクター博士が“人喰いハンニバル”となるまでを描く。主人公ハンニバルを演じるのは『ロング・エンゲージメント』のギャスパー・ウリエル。シリーズの原点ともいうべき衝撃の展開に息をのむ。

【あらすじ】
1944年のリトアニア。名門貴族の家系に生まれたハンニバルは戦争の悲劇により両親を失う。幼い妹ミーシャを連れて山小屋で生活を始めたハンニバルだったが、逃亡兵たちがやって来て2人を監禁。そこでのある出来事を経て孤児院に送られ、成長したハンニバル(ギャスパー・ウリエル)は、やがて逃亡兵たちへの復しゅうを誓う。 (シネマトゥデイ)

【感想】
「羊たちの沈黙」ーもう何回見たことでしょう。プロファイリングという言葉を初めて聞いた、新しい形のサスペンスでした。ジョディ・フォスターがかっこよかった。
アンソニー・ホプキンスのレクター博士像が、生まれた映画です。
「ハンニバル」ー「レッドドラゴン」を見たいがために、手で顔を覆って、薄目を開けてみました。カニバリズムなんて、考えただけで寒イボが立つほど嫌いです。
そして、一番のお気に入り「レッドドラゴン」。レイフ・ファインズのくりからもんもん姿と、F・S・ホフマンの火だるまのシーン、忘れられません。
そして、エドワード・ノートンとアンソニー・ホプキンスの丁々発止。
レクターの頭脳が冴え渡っていました。

そのハンニバル・レクター博士の生い立ち、人喰い殺人鬼となる秘密がわかる、と楽しみに見に行きました。
ところが…。

この作品、単独で見れば、退屈もしなかったし、残酷すぎることもなく、主人公のハンニバル・レクターを演じたギャスパー・ウリエルにも満足したでしょう。
でも、これはハンニバル・レクターシリーズの新しいエピソードという宿命も持っているのです。
そう考えると、これは前の3作品と肩を並べるとはできないでしょう。
観客の少なさも納得できる気がしました。

解説を読むと原作者のトマス・ハリスが脚本を手がけていることで、少し、謎が解けたような気がします。
無理があったのでしょうね。
映画の脚本は、いかに原作から芯を取り出すかという作業ですものね。
作品に思い入れのありすぎる人は難しかったのでしょう。

戦争は弱い立場のものはさらに弱く、強いものからも一瞬にしてその強さを奪うものです。
そこが戦争の恐ろしさではないでしょうか。
疑心暗鬼や人間性の崩壊。
ここに、ハンニバルの原点があり、心を失いモンスターと化した彼は、復讐に邁進するというストーリーです。
そのことで、観客は妙に彼に同調してしまい、復讐を正統化して納得してしまう。

でも、待って、このシリーズの醍醐味は、理解しがたい、言いようもない違和感だったはず。
猟奇的殺人を犯しながら、自信満々のレクターと、追いつめきれない捜査官。
そのあやういバランスが魅力でした。
この作品に、その部分が足りなかったのが残念でした。

それから、付け加えるなら、レディムラサキ。
なんで、コン・リーなの?
この人、「マイアミバイス」でもスパニッシュを演じていましたね。
ちょっと安易すぎるキャスティングじゃないでしょうか?

鎧兜を拝んでいるシーンも不自然でした。
あんなことはしないよ。
お面がいっぱい吊ってあったのも、違うでしょう、と思いました。

「SAYURI」の時は、あれはあれ、と割り切れたけど、ここでは、その精神がレクターの根本をなすという扱いでしたから、もう少し、武士道について納得できるものが欲しかったです。
さらし首と骨を断つ日本刀の切れ味だけを言いたいためなら、日本文化を引き合いに出すまでもなかったでしょう。
ハンニバルが兜のアゴの部分を自分のアゴに当てるシーン、ポスターにもなっていますが、もっと意味のあるシーンかと思っていましたが、意味不明でした。
将来の姿を予知したとか?
まさか、ね。

怪優リス・エヴァンスの上を行くギャスパー・ウリエルの怪演ぶり。
グロさが押さえてあったのも、助かりました。
エンタメ作品としては、よくできていたけど、レクター博士に会いに行った人たちは、ちょっとがっかりしたのではないでしょうか。

このお話から、次の「レッドドラゴン」までに、もうひとつエピソードがありそうですね。
レクターの内面はこれだ、というのを期待したいです。

Mr.レディMr.マダム2

2007-04-28 19:43:37 | 映画ーDVD
ーMr.レディMr.マダム2 ー
1980年 フランス/イタリア エドゥアール・モリナロ監督 ウーゴ・トニャッツィ 、ミシェル・セロー 、マルセル・ボズフィ 、ミシェル・ガラブリュ 、パオラ・ボルボーニ

【感想】
Mr.レディMr.マダム」が面白かったので、続編も見てみました。
ドタバタぶりはますますエスカレート、面白かったです。

今回は、アルバンが女装してカフェにいると、追われて逃げ込んだ二重スパイに拉致されたのに、本人は若い男に誘惑されたと勘違い。
敵国と自国の日罪のマイクロフィルム争奪戦に巻き込まれるというもの。

女性より女性らしい、神経の細やかで傷つきやすいアルバンと、彼女(?)を愛してやまないレナトの珍道中がイタリアの田舎まで繰り広げられます。

封建的な田舎で女性として働かされて「ここでは女なんかやってられない、男になる!」というアルバン捨て台詞に笑っちゃいました。

アルバンが着てる衣装が、どれもすごく素敵。
私はあんな高価そうな服、一生着ることががないだろうなあ。


ワールド・トレード・センター

2007-04-28 19:41:52 | 映画ーDVD
ーワールド・トレード・センターー
2006年 アメリカ オリヴァー・ストーン監督 ニコラス・ケイジ 、マイケル・ペーニャ 、マギー・ギレンホール 、マリア・ベロ 、スティーヴン・ドーフ 、ジェイ・ヘルナンデス 、マイケル・シャノン 、ニック・ダミチ 、ダニー・ヌッチ 、フランク・ホエーリー 、トム・ライト

【解説】
9.11同時多発テロの標的となったワールド・トレード・センターを舞台に、大惨事から奇跡的に生還した男の姿を描く実話を基にした感動ドラマ。監督は『アレキサンダー』のオリバー・ストーン。『ナショナル・トレジャー』のニコラス・ケイジと『クラッシュ』のマイケル・ペーニャが、ワールド・トレード・センターに閉じ込められた警官を演じる。生粋のニューヨーカーであるストーン監督がリアリティにこだわって撮り上げた迫力の映像と人間ドラマが見どころ。


【あらすじ】
2001年9月11日、港湾警察署のベテラン巡査部長ジョン・マクローリン(ニコラス・ケイジ)と署員のウイル・ヒメノ(マイケル・ペーニャ)らは、同時多発テロの被害を受けたワールド・トレード・センターへ駆けつけた。マクローリンとヒメノら5人はビルの中に入って人々を誘導するが、崩落によって内部に閉じ込められてしまう。 (シネマトゥデイ)

【感想】
「ユナイテッド93」とは、趣の異なる映画でした。
これなら、9.11をテーマにしないでも…と思いました。
私はJRの福知山線の大事故と重ね合わせて見ていました。

どんな状況でも、見捨ず、自分の命も顧みず救おうと努力する人たち。
本当に崇高な行為だと、頭が下がります。
その精神だけでも、感動します。

また、長時間、痛みと絶望感に耐え、生還した人たちの精神力や生命力にも感動しました。

だけども、ワールドトレードセンターと銘打った限りは、もう少し踏み込んだ内容もあっても良かったのではないでしょうか。
あの大勢の人が亡くなったという事実の中で、数少ない生還者のニュースは、すがりたい一筋の光明にも似ていたのでしょう。

でも、この事件で傷ついた人たちは、この内容では癒されないでしょう。

ラブソングができるまで

2007-04-26 11:37:31 | 映画ー劇場鑑賞
ーラブソングができるまでー
2007年 マーク・ローレンス監督 ヒュー・グラント 、ドリュー・バリモア 、ブラッド・ギャレット 、クリステン・ジョンストン 、キャンベル・スコット 、ヘイリー・ベネット

【解説】
80年代に人気絶頂だった元ポップスターと失恋で書くことをやめてしまった作家志望の女性が、ラブソングを作ることになるラブコメディ。『ブリジット・ジョーンズの日記』のヒュー・グラントが元ポップスターを、『チャーリーズ・エンジェル』のドリュー・バリモアが作家志望の女性を演じる。監督は『トゥー・ウィークス・ノーティス』のマーク・ローレンス。元ポップスター役ではじけるヒュー・グラントの魅力と、ロマンチックなラブストーリーの行方に注目。

【あらすじ】
すっかり人気のなくなった80年代のポップスター、アレックス(ヒュー・グラント)。そんな彼のもとに、人気絶頂の歌姫からデュエット曲の作曲と収録のオファーが舞い込む。絶好のカムバック・チャンスを得るアレックスだったが、彼に作詞の経験はない。そこで、彼は作家志望のソフィー(ドリュー・バリモア)を巻き込むことに。 (シネマトゥデイ)

【感想】
ラブコメ専門家のヒューとドリューです。
初共演って、今までなかった方が不思議な感じです。
ヒューはこの役のためにピアノも踊りも特訓したらしいですが、ピアノを弾く格好はとても良かったけど、踊りはダサイ。
でも、そこが面白くて大好きです。

ちょっとここでお断り、私はたぶんヒューが好きです。
一番ののお気に入りは「アバウトアボーイ」のヒューです。

私は80年代は子育ての真っ最中で、世の中のことから外れていましたから、よくわからないのですが、冒頭のビデオクリップは笑えました。
エンドタイトルにも使われていましたが、飽きなかった。
面白い。
 劇中グループ「ポップ」のビデオクリップ

誰が考えたんだか、時代について行けないアイドルスター、しかもグループの二番手って、面白すぎる設定です。
いかにもプライドだけ高くて中身のない人物のアレックス(ヒュー・グラント)。
「自分は過去に生きるんだ」なんて開き直っていても、あわよくば、あまり努力もみっともないマネもせずに、復活したいとうじうじしているいじけた中年男。
ぴったり!ーというか、うまい演技というか…。

一方のソフィー(ドリュー・バリモア)も恋人とも恩師とも思っていた人から、裏切られて自分に自信をなくしている。
隠しても隠しきれない、その変人ぶりがとてもキュート。

この二人が自分の人生の復活をかけて、曲を作る過程が丁寧に描写されていて、そこがすごくよかったと思いました。

あとのいざこざは、ラブコメなんだから仕方がないという感じで、あまり力が入っているようには見えませんでした。

そこがちょっと残念かなあ。
新しい二人の道が提示されていなかった気がしました。

でも、デートにはお薦めです。
二人で一生懸命創り上げたもの、それはかけがえのない二人のオリジナルだ、と自信を持っていただきたいです。

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

2007-04-26 11:31:12 | 映画ー劇場鑑賞
ー東京タワー オカンとボクと、時々、オトンー
2007年 日本 松岡錠司監督 リリー・フランキー原作 オダギリジョー 、樹木希林 、内田也哉子 、松たか子 、小林薫 、冨浦智嗣 、田中祥平 、谷端奏人 、渡辺美佐子 、佐々木すみ江 、原知佐子 、結城美栄子 、猫背椿 、伊藤歩 、勝地涼 、平山広行 、荒川良々 、辻修 、寺島進 、小島聖 、吉本菜穂子 、光石研 、千石規子 、仲村トオル 、土屋久美子 、小泉今日子 、板尾創路 、六角精児 、宮崎あおい 、田口トモロヲ 、松田美由紀 、柄本明 、田中哲司 、塩見三省 、岩松了 、江本純子 、安藤玉恵 、栗原瞳 、麻里也 、竹下玲奈 、小林麻子 、ぼくもとさきこ

【解説】
リリー・フランキーが亡き母への思いをつづって、200万部を超える大ベストセラーとなった同名の自伝小説の映画化。監督を『さよなら、クロ』の松岡錠司、脚本をリリーと同郷の松尾スズキが担当し、社会現象的なブームにまでなった原作の映画化に挑んだ。主人公の“ボク”にオダギリジョー、“オカン”にベテラン女優の樹木希林。昭和から平成を見つめてきた東京タワーをめぐる母子の深い愛情のドラマに胸打たれる感動作。どこか頼りなくナイーブな主人公を演じたオダギリジョーがハマリ役。

【あらすじ】
1960年代。3歳のボク(オダギリジョー)は、真夜中に玄関の戸を蹴破って帰ってきた酔っぱらいのオトン(小林薫)にいきなり焼き鳥の串を食べさせられてしまう。オトンに手を焼いたオカン(樹木希林)はボクを筑豊の実家に連れ帰り、妹の“ブーブおばさん”の小料理屋を手伝いながら、女手一つでボクを育て始めるのだった。 (シネマトゥデイ)

【感想】
本を読んで、長々と号泣しましたので、一人で見に行って大丈夫かと不安でしたが、うるうるする箇所は何度もありましたが、号泣はしなくて、ほっとしました。

樹木希林さんがうまいのはあたりまえとしても、オダギリジョーがリリーさんの雰囲気をよく出していて、心情がよく表れていました。

観客も、よく知っているお話という雰囲気で、語られるエピソードに親しみのこもった笑い声が上がり、映画館の中はとてもいい雰囲気でした。

それだけに、映画が語る以上に観客の心は盛り上がっていたと思います。

オカンがお金がないという話で「これに使ったからね」と言って、卒業証書を示すシーン、私も機会があったら使わせていただきたいと思いました。

渡辺美佐子さんと佐々木すみ江さんの両おばあちゃん、さすがの熱演でした。

オトンの小林薫さんもよかった。
この夫婦関係は、樹木希林さんの実生活も映し出しているようで、興味深いものでした。
お互い、思い合っていても一緒にいるとうまくいかない夫婦関係もあるのでしょうね。
人間って、一筋縄ではいかない生き物です。

息子がおかあさんに持つ感情は、今も昔も同じだと思います。
ただ、少し古いタイプの男たちは、それを表現することが格好悪いことだと教えられて来たのでしょう。
リリーさんのように、お母さんが好きで当たり前だし、お母さんが自分にしてくれたことを思ったら、放ってはおけないという気持ちになるのも自然なことだと思う。
そこを素直にストレートに語ったものだから、多くの読者の共感と感動を呼んだのでしょう。

息子たちよ、優しい気持ちはわかっているから、オカンが病気や老人になる前に、もっと素直に愛情表現しましょう。
そしてもっとデートしようよ。

この作品は、誰にも感情移入せずの作り方に、好感が持てました。
「東京タワー~」の原作に感動した方に、お薦めです。

「デイジー」と「デイジー アナザーバーション」

2007-04-24 17:19:06 | 映画ーTV
デイジー



2006年 韓国 アンドリュー・ラウ監督 チョン・ジヒョン 、チョン・ウソン 、イ・ソンジェ 、チョン・ホジン 、デヴィッド・チャン

【解説】
『インファナル・アフェア』シリーズのアンドリュー・ラウ監督が、全編オランダ・ロケで臨んだ宿命の愛の物語。敵対する2人の男に愛されるヒロイン役に『猟奇的な彼女』のチョン・ジヒョン、相手役には『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソンと、『氷雨』のイ・ソンジェがふんし、どうにもならない運命に流される男女の悲哀をつづる。韓国のカリスマスターが一同に会し、華麗なアクションと情感あふれる人間ドラマで魅せる感涙作。

【あらすじ】
アムステルダムで暮らすヘヨン(チョン・ジヒョン)の元に、毎日見知らぬ人からデイジーの花が届く。ある日街頭で似顔絵を描く彼女の前にジョンウ(イ・ソンジェ)が現れ、彼女は彼こそが待ち焦がれた運命の相手だと確信する。だが、実は男は国際警察の捜査官で、彼の追う暗殺者(チョン・ウソン)こそが花の贈り主だった。 (シネマトゥデイ)

【感想】
映像の斬新さとかにアンドリュー・ラウらしさを感じましたが、このストーリーの中に入って行けなかったなあ。

二人の男性ー一人はプロの暗殺者、一人は刑事ーから愛される画家の卵の女性。
確かに、チョン・ジヒョンは魅力的だけれども。

異国での展開もなんか、不自然だったなあ。
最後のおとり捜査も、あんなことはあり得ないでしょう?
しかも2回。

うーん、なんだかなあ、という感じでした。

これって、評判よかったですよね。

そしてー
デイジー アナザーバージョン



2006年 韓国 アンドリュー・ラウ監督 チョン・ウソン 、チョン・ジヒョン 、イ・ソンジェ 、チョン・ホジン 、デヴィッド・チャン

【感想】
始まり方ははこちらの方が、スピーディでいい感じだと思いました。
暗殺者パクウィ(チョン・ウソン)の側から語られる方が感情移入しやすい感じがしました。

ただ、途中からは、ちょっとストーカーっぽくて、ヘヨン(チョン・ジヒョン)がよく彼を受け入れたなあ、と思いました。
この状況だと、ジョンウ(イ・ソンジェ)が誤解して当然だし、本当はヘヨンは誰を愛していたのだろう、と疑問に思いました。

彼女は幻を追っていたのでしょうか。
そして、パクウィ(チョン・ウソン)は彼女に何を望んだのでしょうか。

アナザーバージョンは後半は、インターナショナルバージョンのダイジェストのようになってしまって、少し残念でした。
ここまでするのなら、違う結末も用意して欲しかったなあ。

愛に翼を

2007-04-24 17:12:01 | 映画ーTV
ー愛に翼をー
1991年 アメリカ メアリー・アグネス・ドナヒュー監督 メラニー・グリフィス 、ドン・ジョンソン 、イライジャ・ウッド 、ゾーラ・バーチ 、シーラ・マッカーシー 、イヴ・ゴードン 、ルイーズ・ラサム 、サラ・トリガー

【解説】
パラダイスという架空の田舎町を舞台に、子供を失って失意の暮らしを送っている夫婦が、ある夏の間友人の子供を預かった事をきっかけに、互いの絆を回復していく物語。仏映画「フランスの思い出」(87)を米のタッチストーンがリメイクした作品で、D・ジョンソンとM・グリフィスが夫婦で共演している。

【感想】
メラニー・グリフィスがドン・ジョンソンとの2度目の結婚中に作られた作品のようです。
なかなかいい感じでした。

しかも、子役二人がイライジャ・ウッド とゾーラ・バーチ。
イライジャは演技をしていないんじゃないかと思うほどの自然さで、びっくりしました。
ゾーラはそれと反対に、いわゆる芸達者な子供で、これもびっくりしました。

子供を亡くして立ち直れない夫婦が、一夏、友達の子供を預かって、二人の気持ちが変わっていくという物語でした。

隠れた名作だと思いました。

これも邦題が悪いなあ。
「パラダイス」でいいと思うけど。

MASAI マサイ

2007-04-21 18:50:14 | 映画ーDVD
ーMASAI マサイー
2004年 フランス パスカル・プリッソン監督 マイナ・マコ 、パルカシオ・ムンテット 、スワケイ・キピロッシュ 、ネメロク・ニクルナ 、パウル・セケナン 、キアキ・ナリカエ 、ペニキ・ソイヤニー 、ジョン・ナシパ

【解説】
雄大なアフリカ大陸を背景に、村の平和を取り戻すため、ライオン狩りに命をかけた男たちの物語。監督はこれがデビュー作となるパスカル・プリッソン。『ル・ブレ』『ラ・ピエトラ 愛を踊る女』の撮影で知られるマヌエル・テランの迫力ある映像は必見。

【あらすじ】
神の呪いで干ばつに襲われたマサイの村。この呪いを解くには、百獣の王であるライオンを狩り、そのたてがみを捧げるしかない。村に平和をもたらすため、若者たちは命を懸けた冒険の旅に出る。 (シネマトゥデイ)

【感想】
若い頃、ケニアを旅した人から、国立公園で観光のために立っているマサイの戦士のスライドを見せてもらったことがあります。
それから、しばらくマサイの戦士は私の憧れでした。

ここのところ続くアフリカが舞台になった悲劇の作品の数々。
疲れきって、絶望している人々ばかり見てきました。

でも、この映画こそ、真のアフリカの姿を映した映画だと思いました。

「監督が12年もマサイの村に通って信頼を取り付け、ようやく実現した奇跡的な映画」だそうです。
映画史上、はじめて本物のマサイ族の戦士が登場したフィクション映画。
この事実を、見終わってから知って驚きました。
フランス映画だからフランスの俳優が演じている、とまでは思いませんでしたが、少なくても演技に関わっているプロが演じていると思って見ていましたから。

戦士といっても、彼らはたぶん10代でしょう。黒光りした、引き締まった肌や筋肉を持っていても、あどけなさが残っていました。

ストーリーは単純だし、キャストの区別がつきにくいということもありましたが、そんなことはどうでもいいくらい、彼らがサバンナを延々と歩いて行く姿に感動します。

見渡す限り続く赤く乾いた大地。
腰に巻いた布と、体をすっぽり覆うだけのもう一枚の布と、わずかな武器だけで大自然に立ち向っていきます。
人間は非力な生き物だけど、他の動物にはない精神力の逞しさ、生命力を感じました。

Mr.レディMr.マダム

2007-04-21 18:40:31 | 映画ーTV
ーMr.レディMr.マダムー
1978年 フランス/イタリア ウーゴ・トニャッツィ 、ミシェル・セロー 、ミシェル・ガラブリュ 、レミ・ローラン 、ルイザ・マネリ

【解説】
 ジャン・ポワレの人気舞台劇を映画化した作品。南フランスのサントロペ。ゲイ・クラブの経営者レナートは女房と別れ、中年男アルバンと愛の巣を作っていた。が、ある日、息子が突然結婚話を持ち出してきた。話を聞けば相手は何とお堅い政党の書記長の娘で、しかもその一家を招待することになるが……。オカマのカップルが息子の結婚のためにと悪戦苦闘する様がおもしろおかしく綴られたコメディで、フランスは元より日本でもヒットした。

【感想】
この映画のハリウッドリメイクが「バードケージ」
内容はそのままでした。
同じシチュエーションで、同じ展開。
ショーのシーンが少なかったから、華やかさには負けるけど、人情劇としてはこちらもよかったです。

でも、これを1978年当時見た人は、驚いたでしょうね。

ハリウッド版のロビン・ウィリアムスとネイサン・レインのコンビも面白かったけど、こちらのキャストの方がより自然にみえました。
オカマの仕草、笑っちゃいます。
うまいです。

アルフィー(1966年版)

2007-04-21 18:37:05 | 映画ーDVD
ーアルフィーー
1966年 イギリス ルイス・ギルバート監督 マイケル・ケイン 、シェリー・ウィンタース 、ミリセント・マーティン 、ジュリア・フォスター 、シャーリー・アン・フィールド 、ジェーン・アッシャー 、ヴィヴィエン・マーチャント 、アルフィー・バス 、デンホルム・エリオット 、エレノア・ブロン 、グレアム・スターク 、マーレイ・メルヴィン

【解説】
色事師アルフィーの女性遍歴を描いた都会的ドラマ。定職をもたず、次々と女をかえていくアルフィー。人妻や看護婦、少女までも手をつけて、最後にたどり着いたのは富豪の未亡人ルビィだった。だが、やっと身を固める決心をつけたとき、ルビィは他の男に走ってしまう……。(yahoo映画)

【感想】
「アルフィー」ジュード・ロウのリメイクを見たとき、オリジナルを誉めてあるものを読んで、興味を持ってみました。

でも、私には退屈な映画でした。
リメイクの方が、すごく軽い分、プレイボーイの虚しさがよく伝わってきたような気がしました。

マイケル・ケイン、いまの顔の方がよく知っているからなあ。

このアルフィーはどこまでも、色事師というのにふさわしい人物でした。
いまなら問題になるシーンも多いです。
家出した少女を連れ込む、長期療養中の人の妻と不倫はまだしも、妊娠から違法な中絶だもの。

男尊女卑の詰まった映画。
最後に、裏切られていい気味です。

コメディというより、社会派の問題作と言う感じでした。