マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2ーその2感想ー

2011-07-28 19:14:11 | 映画ー劇場鑑賞

 

ーハリー・ポッターと死の秘宝 PART2HARRY POTTER AND THE DEATHLY HALLOWS: PART II

2011年 イギリス/アメリカ

デヴィッド・イェーツ監督 JK・ローリング原作 ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター)ルパート・グリント(ロン・ウィーズリー)エマ・ワトソン(ハーマイオニー・グレンジャー)ヘレナ・ボナム=カーター(べラトリックス・レストレンジ)ロビー・コルトレーン(ルビウス・ハグリッド)レイフ・ファインズ(ヴォルデモート)マイケル・ガンボン(アルバス・ダンブルドア)ワーウィック・デイヴィス(グリップフック(小鬼))ジェイソン・アイザックス(ルシウス・マルフォイ)ジョン・ハート(オリバンダー老人)アラン・リックマン(セブルス・スネイプ)マギー・スミス(ミネルバ・マクゴナガル)ジュリー・ウォルターズ(ウィーズリー夫人)マーク・ウィリアムズ(アーサー・ウィーズリー)トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ)ボニー・ライト(ジニー・ウィーズリー)ジェームズ・フェルプス(フレッド・ウィーズリー)オリヴァー・フェルプス(ジョージ・ウィーズリー)イヴァナ・リンチ(ルーナ・ラブグッド)エマ・トンプソン(シビル・トレローニー)デヴィッド・シューリス(リーマス・ルーピン)ゲイリー・オールドマン(シリウス・ブラック)ジム・ブロードベント(スラグホーン)

 

【感想の続き】

映画を見てすぐ、また「死の秘宝」を読み直して、さらにもう一度映画を見てきました。

これを「ハリポタ中毒」というのでしょうね。

 

ロンとハーマイオニーは恋人どうしになりますが、確かに、これ以上理解し合っている二人はいませんよね。

ハリーは、自分の命がかかっているし、ダンブルドア直々の分霊箱探しと「死の秘宝」の謎を解くことで、頭がいっぱいでした。

ロンとハーマイオニーは、ハリーを助けると言うことで一致し、心身ともに献身してきたという共通項は強い絆を生む結果になったのでしょう。

 

ネビルは、最後にグリフィンドールの剣を手にして、最後の分霊箱であるナギニをしとめますが、これも彼にふさわしい役割でした。

ネビルの両親は、ヴォルデモートに最後まで抵抗して、そのためにベラトリックスから死ぬより辛いはりつけの呪文をかけられ、精神病院に入っていました。

ネビルの勇姿

 

気丈なネビルのおばあさんは 、ネビルが立派な魔法使いになるようにと一生懸命育てました。

のろまでどんくさかったネビルもその期待に見事に応え、立派に成長しました。

ダンブルドアもハリーもいなくなった学校で、スネイプが校長となり、恐怖の教育が行われていた中、ダンブルドア軍団を取り仕切り、抵抗し続けました。

そして、ハリーが死んだと聞かされても、その勇気をなくさなかったからでしょう、組み分け帽子の中からゴルフィンドールの剣を引き出し、ナギニをしとめる大役を務めました。

 

ウィーズリー一家は、揃ってハリーを守ってくれました。

最後にお母さん(ジュリー・ウォルター)がベラトリックスをやっつけたのは痛快でした。

フレッドが亡くなったのはこの物語の中でもベスト10に入るほどの悲劇でしたが、個性溢れる赤毛の兄弟たちを、肝っ玉で育てた母の鏡と言える女性です。

ユーモア溢れるお父さんと、いい家庭でした。

 

マクゴナガル先生(マギー・スミス)も、楽しそうに石像たちを操っていたし、トリローニー先生(エマ・トンプソン)、スラグホーン先生(ジム・ブロードベント)も最後まで生徒を裏切る事なく闘いました。

よかったね。

 

そしてなにより、2度見て2度とも泣いたセルブス・スネイプの死。

アラン・リックマン、うまいねえ。

 

こんなにも辛い純愛がかつてあったでしょうか。

もう一度「賢者の石」から見直したら、スネイプ先生の言動はどう見えるのでしょう。

ハリーを守り育てるまなざしを感じることができるのでしょうか?

 

「ダンブルドア殺し」の汚名を来て、スパイとして終わった一生。

それもみんな、「リリーの目」を持つ少年のためだったのですね。

 

ダンブルドアは、意外に狡猾でしたね。

ハリーを「死ぬために育てる豚」のように育てたのか、とスネイプは憤っていました。

ダンブルドアに「情が移ったか」と言われて、リリーの守護霊の牝鹿を出したスネイプ。

「まだ、愛しているのか」

「永遠に」

思い出して、また泣きそう!

 

原作によると、リリーがスネイプから離れていったのは、スネイプが死喰い人たちと付き合うようになったからなんです。

それというのも、スネイプがスリザリンに組み分けされたから。

ダンブルドアも、その点を悔やんでいましたね。

 

リリーがジェームズと結婚して、スネイプはますます孤独になり、死喰い人の方へと追い込まれてしまうのです。

トレローニー先生の「ヴォルデモートを倒すものが7月の終わりに生まれる」という予言を聞いて、その子供がリリーの子供ではないかと心配になり、リリーを助けたいと、ダンブルドアと取引して二重スパイになるんだけど、ペティグリューの裏切りのせいで、リリーはダンブルドアでも救えなかったんですね。

 

愛のない家庭に生まれて、孤独で頭のいいスネイプ。

生涯、たった一人の人を思い続けたのですね。

 

ハリーは、後に、自分の子供にダンブルドアとスネイプの名前をつけました。

アルバス・セブルス・ポッター。

このことが、この物語のすべてを物語っていました。

 

終わりは清々しくて、ほんとうによかった!!

 

いろいろ考えて、浸っているうちに、このお話は、子供を持つ母親が書いたお話だなあとしみじみ思いました。

単純で直情的な小さな男の子が、親の愛情も知らず育ったとき、その将来はどうなるんだろうと、思い詰めて書いた感じがしました。

 

その子供がどんなに寂しくてもがまんして、けなげな幼少時代を過ごしたとしても、思春期ともなれば、いろんな感情に支配されます。

でも、今はそばにいなくても、自分を思ってくれている両親がいて、その子供が知らないところで、いろんな大人が守ってくれたり、助けてくれたりしていることに気づくことが大切です。

優しい人ばかりではない。

嫌いな人も、意地悪な人もいる、でも、それが自分の成長の糧となることを知る時もあるでしょう。

子供は、しんどいことも、辛いことも、なんで僕だけと思うような試練にも、その年齢なりの、自分の身体とありったけの知恵をふりしぼって立ち向かわないといけません。

それには、困難に立ち向かう勇気も必要だし、友達や仲間の助けもいる。

 

他人のせいにして、運命を呪い、反抗してすねているだけでは、何も前には進まない。

好きなことを一生懸命することも大事だけど、嫌なことも自分でやり遂げないと、自分にとっての幸せな結末は訪れない。

 

ね、そういう教訓がびっしり詰まっているお話です。

 

ハリーがヴォルデモートをやっつけて、愛するジニーと結婚して、幸せを手に入れたんだけど、単純にそれが目的と言う訳ではなく、この10年で語られた物語は、ハリーという寄る辺のないちっぽけな男の子が、運命を受け入れ、成長していく姿そのものだと、つくづく気づかされました。

 

すごいねえ。

J.K.ローリングさん、ほんとうにお疲れさまでした。

これからも、信念を曲げず、よいものを書き続けていただきたいと思います。

 

私は、しばらくハリポタ中毒を楽しんでいるつもりです。

 


ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2ーその1あらすじー

2011-07-28 18:41:53 | 映画ー劇場鑑賞

 

ーハリー・ポッターと死の秘宝 PART2HARRY POTTER AND THE DEATHLY HALLOWS: PART II

2011年 イギリス/アメリカ

デヴィッド・イェーツ監督 JK・ローリング原作 ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター)ルパート・グリント(ロン・ウィーズリー)エマ・ワトソン(ハーマイオニー・グレンジャー)ヘレナ・ボナム=カーター(べラトリックス・レストレンジ)ロビー・コルトレーン(ルビウス・ハグリッド)レイフ・ファインズ(ヴォルデモート)マイケル・ガンボン(アルバス・ダンブルドア)ワーウィック・デイヴィス(グリップフック(小鬼))ジェイソン・アイザックス(ルシウス・マルフォイ)ジョン・ハート(オリバンダー老人)アラン・リックマン(セブルス・スネイプ)マギー・スミス(ミネルバ・マクゴナガル)ジュリー・ウォルターズ(ウィーズリー夫人)マーク・ウィリアムズ(アーサー・ウィーズリー)トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ)ボニー・ライト(ジニー・ウィーズリー)ジェームズ・フェルプス(フレッド・ウィーズリー)オリヴァー・フェルプス(ジョージ・ウィーズリー)イヴァナ・リンチ(ルーナ・ラブグッド)エマ・トンプソン(シビル・トレローニー)デヴィッド・シューリス(リーマス・ルーピン)ゲイリー・オールドマン(シリウス・ブラック)ジム・ブロードベント(スラグホーン)

 

【解説】

JK・ローリング原作のベストセラー・ファンタジー小説を映画化し、世界的大ヒットを飛ばした映画版最終章。主人公ハリーと宿敵ヴォルデモート卿の本格的決戦により、魔法界全体を二分する戦いの火ぶたが切って落とされる。前作同様監督はデヴィッド・イェーツが務め、今回も主演のダニエル・ラドクリフをはじめおなじみのキャストが集結。フィナーレへと向けたハリー最後の冒険を描く、シリーズ初の試みとなる全編3D映像は見逃せない。

 

【あらすじ】

ハリー(ダニエル・ラドクリフ)は親友のロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)らと共に旅に出る。それは長年の宿敵ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)抹殺の手掛かりとなる分霊箱を求めての旅だった。だが、魔法省やホグワーツ魔法学校が次々と死喰い人の傘下に入る中、もはや誰の身も安全ではなく……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

いよいよ最終章です。

しかもシリーズ初の3D上映。

 

私は、娘と長男のお嫁ちゃんと一緒に、imaxで見てきました。

娘の都合で、公開初日より1週間遅れてしまいましたが。

よかったー。

いたく満足。

 

 

パート1は、目的もなくただ、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)は親友のロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)の3人が彷徨っている辛いばかりの作品でした。

しかも、最後にみんなのアイドル、ドビーが死んでしまうのですから、見終わった後も辛かったですよね。

 

その前の「謎のプリンス」のラストはダンブルドア(マイケル・ガンボン)の死。

あり得なーい!と叫びたくなりましたよね。

 

ところが!!、この作品はアクションの連続です。

imax鑑賞にぴったりでしたよ。

 

しょっぱなから、ヴォルデモート(レイフ・ファインズ)のアップ。

まだ本当の復活ではないのでしょう、白い顔に髪の毛はなく、鼻もなく、蛇のように鼻腔の切れ目があるだけです。

目は赤く血走ってぎらぎら光っています。

見るからに怖いです。

 

ヴォルデモートはハリーを殺したとき、本当の復活がくると信じているのです。

そして、そのときこそ、魔法使いたちが自分にひれ伏し、世界を手に入れることができると思っているのです。

そのためにも、ハリーの命を自分の手で断つと固く心に決めています。

 

ヴォルデモートは過去3回、ハリーの命を断つ機会がありましたが、一度も成功していません。

一度目は赤ちゃんの時、母親リリーの抵抗にあって、自らもぼろぼろになってしまいました。

2度目は、「炎のゴブレット」の章で、首尾よくハリーをリドル家の墓場へおびき出したのに、双子の杖がつながってしまって、しとめることができませんでした。

3度目は「死の秘宝パート1」の冒頭、ルシウスの杖でハリーを狙いましたが、これまた失敗してしまったのでした。

 

「杖と自分がしっくりこないことが原因」と思ったヴォルデモードは、杖作りのオリバンダー(ジョン・ハート)を拷問して、杖の秘密を聞き出しました。

そして、世界で最強と言われる伝説の杖、「死の秘宝の」のひとつである「ニワトコの杖」の持ち主がダンブルドアだったことを突き止めて、ダンブルドアの墓を暴いて、今、その「ニワトコの杖」を手に入れたところです。

 

最強の魔法使いが最強の杖を手に入れたのですから、ハリーやハリーの仲間たちにはすでに勝ち目がない。

そんな絶望的な状況から、物語は始まるのです。

 

それでもハリーは、ダンブルドア(マイケル・ガンボン)の示唆した通り、ヴォルでモートの分霊箱をみつけ、破壊する旅を続ける決心です。

ロンとハーマイオニーも、ハリーと運命を共にする覚悟です。

分霊箱は、ヴォルデモードが何度でも蘇るために、自分の魂を7つに切り分けて隠してあるものです。

 

1つ目は、「秘密の部屋」の章に出てきたトム・リドル(ヴォルデモートの若い時の名前)の日記。

このときは、分霊箱と知らなかったけど、バジリスクと闘って破壊することができた。

 

2つ目はゴーントの指輪。

死の秘宝の一つ「蘇りの石」がはめられていた。

ゴーント家はトム・リドルの母方の家で、スリザリンの末裔とされている。

しかし、トムは自分の出自を隠すため、一族を殺し、その罪を伯父に押し付けて指輪を分霊箱にしていたのだった。

映画ではあまり触れられていないけど、この指輪を破壊するときに、ダンブルドアは強い呪いを受け、スネイプ(アラン・リックマン)が治療したが、体を弱らせてしまった。

 

3つ目は「謎のプリンス」の章で、ダンブルドアとハリーが洞窟でみつけたスリザリンのロケット。

命がけで手に入れたのに、すでにRABという不明な人物によってすり替えられていた。

しかし、「死の秘宝パート1」で、RABがシリウスの弟のレギュラスであることがわかり、レギュラスを慕っていた屋敷しもべのクリーチャーの活躍により本物を手に入れた。

そして、守護霊の牝鹿の導きにより、グリフィンドールの剣でロンが破壊した。

 

そして、次の4つ目の分霊箱はどこに?

ハート2の始まりです。

 

☆ネタバレ

ハリーは、ヴォルデモートの命令によって、グリンゴッツ銀行のベラトリス・レストレンジ(ヘレナ・ボナム=カーター)の金庫に保管されているハップルパフのカップと目星をつけていた。

 

まず、ゴブリンのグリップフック(=ゴブリン、ワーウィック・デイヴィス)と取引をして、グリンゴッツ銀行のレストレンジ家の金庫へ、は入り込む計画を立てた。

ハーマイオニーがポリジュース薬でベラトリックスに化け、ロンは死喰い人に変身、ハリーとグリップフックは透明マントに隠れていく。

ちなみに透明マントも「死の秘宝」の一つであることがわかっています。

 

首尾よく、金庫室につながる乗り物に乗ることができた。

グリンゴッツの中を走るジェットコースターのような乗り物、ここでimaxの威力が存分に感じられました。

 

ここでも、いろいろ妨害があって、ようやく金庫にたどり着くのですが、お宝がぎっしりで、どれが目当ての分霊箱かわかりません。

でも、ハリーにはわかるようです。

ハリーはヴォルデモードと通じているのです。

 

双子の呪文やグリップフックの裏切りにあいますが、3人は金庫の番につながれていた盲目の竜を解き放ち、その背中に乗ってグリンゴッツを脱出します。

 

このシーンも、盲目で傷だらけの竜の獰猛さと哀れさのバランスをうまくとって、ハーマイオニーならずとも、竜に同情してしまいます。

竜の背中から湖にうまく落ちて、震えながら着替える3人。

ハリーの裸には胸毛が!!

大きくなったねえ。ほろり。

 

次に3人は、5番目の分霊箱はホグワーツにあるレイブンクロウにまつわる品だと考え、危険を覚悟でホクワーツに戻る決心をした。

 

ホグズミード村から秘密の通路を通って行こうとするが、ホグズミード村に3人が姿あらわしをしたとたん、死喰い人が襲ってきた。

ダンブルドアの弟アバーフォースに助けられ、迎えにきたネビルとともに、たったひとつ残された道を通ってホグワーツの必要の部屋へたどり着いた。

 

死喰い人の教官に抵抗し続けてきたダンブルドア軍団の仲間たちは、最後の決戦のときが来たと奮い立ちます。

不死鳥の騎士団も駆けつけ、戦争が始まりました。

 

ヴォルデモートと死喰い人たち

 

ハリーは戦いに加わらず、、ルーナのアドバイスでレイブンクロウのゴースト、灰色のレディからロウェナ・レイブンクロウの髪飾りの隠し場所を聞き出した。

 

そのころ、ロンとハーマイオニーはバジリスクの牙が分霊箱を破壊できることを思いつき、秘密の部屋へ行き、ハーマイオニーがハップルパフのカップを破壊した。

二人は固く抱き合い、熱いキスをかわします。

そのあとの笑顔がとても素敵でした。

 

3人は必要の部屋で合流し、髪飾りを発見しますが、つけてきたドラコ(トム・フェルトン)たちに襲われる。

ゴイルが放った火で、部屋は燃え上がり、みんな逃げ惑う。

ハリーたちは魔法の箒で飛び上がり、逃げ遅れていたドラコとグラップを助けるが、ゴイルは炎の中に落ちていった。

 

必要の部屋を脱出して、髪飾りを破壊することに成功。

 

残る分霊箱はヴォルデモートのそばにいるナギニという大蛇。

ハリーはヴォルデモートの心の中を読み、船着き場にいることを知る。

 

3人が船着き場につくと、ヴォルデモートとスネイプが話していた。

ヴォルデモートはニワトコの杖が自分の言うことを聞かないのは、この杖の持ち主が、前の持ち主=ダンブルドアを殺したスネイプだからだと思い込み、「スネイプを殺すことで真の持ち主になれる」と言って、スネイプを蛇に噛み殺させた。

 

スネイプの死の間際に立ち会ったハリーに、スネイプは自分の涙を憂いの篩に入れて、自分を見て欲しいと言う。

ハリーを見つめ「リリーの目だ」とつぶやいてスネイプは死んでしまった。

 

ヴォルデモートは、ハリーに戦争を終わらせ、無駄な犠牲者を出さないためにも、ハリーに禁じられた森に来るように命じ、1時間の停戦を宣言した。

 

ホグワーツに戻ると、フレッド(ジェームズ・フェルプス)、ルーピン(デヴィッド・シューリス)、トンクスの亡骸があり、みんなが嘆き悲しんでいた。

ロンとハーマイオニーもその中に入って泣き崩れるのが見えた。

ハリーはひとりダンブルドアの部屋に入り、スネイプの涙を憂いの篩に入れて、スネイプの心をのぞいた。

 

ハリーの母リリーとスネイプの幼いときからの因縁。

スネイプの純愛が語られる。

そして、ハリーの運命−。

 

逃れられぬ運命と知ったハリーは、ヴォルデモートに命を差し出す決心をして、禁じられた森に向かった。

くじけそうになる心を奮い立たせ、ダンブルドアから送られたスニッチに口づけした。

そこから死の秘宝の2番目の宝、蘇りの石が出きて、当たりを見回すと、父のジェームズ、母のリリー、名付け親のシリウス(ゲーリー・オールドマン)、ルーピンがハリーを見て微笑んでいた。

 

ハリーを愛する人たちは、「いつもハリーのそばにいる」と言ってくれた。

 

心を強くもったハリーは、ヴォルデモートと対峙して、「アダブケダブラ」(死の呪文)を受けた。

 

ハリーは、真っ白な世界で目覚めた。

弱々しい赤ん坊のようなものがいた。

ダンブルドアが現れて、「ヴォルデモートの死にかけている魂の一部」だといった。

「助けることはできない」

 

ダンブルドアは、「ハリーがヴオルデモートの攻撃を受けたときに、リリーが我が子を守るため盾となって呪いを跳ね返し、くだけたヴォルデモートの魂のかけらがハリーに入り込んでいた。ハリーは期せずしてなってしまった分霊箱の一つだったのだ」と説明した。

さらに、ヴォルデモートがハリーの血で自分を蘇らせようと自分の中にハリーの血を入れたので(「炎のゴブレット」の章)、リリーがかけた守りの呪文がヴォルデモートの中にある限り、ハリーを殺すことはできないのだと言う。

 

ハリーは「僕は帰るのか」と聞いた。

ダンブルドアは「君次第だ」と答えた。

 

ハリーの意識は戻ったが、ナルシッサが「死んでいる」と嘘をついた。

ホグワーツに残っている息子ドラコの消息が心配だったのだ。

 

ハリーはハグリッド(ロビー・コルトレーン)に抱かれて死体としてホグワーツに戻った。

みんなは、ショックを受けたが、屈しようとはしなかった。

ハリーはハグリッドの腕から滑り降り、ヴォルデモートとの決戦に向かった。

 

ロンとハーマイオニーはナギニを狙って追いかけた。

ネビルがグリフィンドールの剣でナギニの首を切った。

ヴォルデモートにも変化が起きた。

ニワトコの杖はハリーの手に飛んできて、ヴォルデモートは粉々になって死んだ。

 

こんなに長々と筋ばかり書いていても、全く何がなんだかわかりませんね。

ここには、複雑な人の心の動きがたくさん隠れています。

 

あまりに文章が長くなってしまったので、ここでひとまず区切りにします。

 

 


わたしの可愛い人ーシェリ

2011-07-23 21:23:08 | 映画ーDVD

ーわたしの可愛い人ーシェリーCHERI

2009年 イギリス/フランス/ドイツ

スティーヴン・フリアーズ監督 コレット原作 ミシェル・ファイファー(レア・ド・ロンヴァル)ルパート・フレンド(シェリ(フレッド・プルー))フェリシティ・ジョーンズ(エドメ)キャシー・ベイツ(マダム・プルー)イーベン・ヤイレ(マリ=ロール)フランシス・トメルティ(ローズ)アニタ・パレンバーグ(ラ・コピーヌ)ハリエット・ウォルター(ラ・ルーピオット)ベット・ボーン(男爵)ゲイ・ブラウン(リリ)トム・バーク(デスモン子爵)ニコラ・マコーリフ(マダム・アルドンザ)トビー・ケベル(パトロン)

 

【解説】

フランスの女性作家コレットの代表作「シェリ」を、『危険な関係』のスティーヴン・フリアーズ監督とクリストファー・ハンプトン脚本コンビで映画化した文芸ロマンス。元ココット(高級娼婦(しょうふ))のヒロインと親子ほども年の離れた青年との恋を、舞台となった20世紀初頭の風俗を再現した豪華絢爛(けんらん)な映像美で描く。主演は『危険な関係』のミシェル・ファイファー。共演には『ヴィクトリア女王 世紀の愛』のルパート・フレンド、オスカー女優キャシー・ベイツら実力派がそろう。

 

【あらすじ】

1906年パリ、名うてのココット(高級娼婦(しょうふ))のレア(ミシェル・ファイファー)は恋に落ちる危機を何度も切り抜け、今は優雅な引退生活を送っていた。一方、彼女の元同業の友人はある打算を秘めて、問題児の一人息子シェリ(ルパート・フレンド)をレアに託す。数週間で別れるつもりが6年も二人は共に暮らすが、年ごろになったシェリに結婚話が持ち上がり、レアは動揺する。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

19世紀末から20世紀初頭のペル・エポック(良き時代)と呼ばれる頃のフランスが舞台。

高級娼婦ココット・レア(ミシェル・ファイファー)の物語です。

 

フランスが舞台なのに、みんな英語をしゃべっています。

また、高級娼婦がすごいお金持ちで、引退後も優雅な生活を送っているのが、不思議でした。

吉原の花魁みたいなのでしょうね。

このころのココットたちは、花魁のように店やお金に支配されず、自分の稼ぎは自分のものとできたのでしょう。

 

成功したココット・マダム・プルー(キャシー・ベイツ)の息子であるシェリ(ルパート・フレンド)は、母親に甘やかされ、贅沢三昧で暮らしていました。

 

この作品を、現代の日本で見ると、その豊かさは想像を絶する世界でした。

 

最後の愛人と別れたレアは、引退を決意し、自分のお屋敷でお気に入りの使用人たちと気楽に暮らしていた。

友達はなく、かつての同業者のお茶会に招かれて出かけていく程度だった。

 

マダム・プルーはシェリの放蕩に手を焼いていた。

シェリは19歳にして、女遊びにも飽き、自堕落な毎日を送っていた。

シェリは幼いときからレアのことをヌヌーンと呼んで慕っていた。

マダム・プルーのお茶会で、二人は意気投合し、南仏へ旅行に出た。

 

親子ほど年の違う二人の関係は長くは続かないと思われたが、6年間二人は一緒に暮らした。

長年連れ添った夫婦のように、とても平和な日々だった。

 

☆ネタバレ

マダム・プルーは落ち着いた息子に縁談を持ってきた。

同業者マリ=ロール(イーベン・ヤイレ)の娘、エドメ(フェリシティ・ジョーンズ)だった。

シェリは素直に結婚し、イタリアへ新婚旅行に旅立った。

 

シェリが去って、ものすごい孤独感に襲われたレアだったが、プライドからおくびにも出さず、恋人ができたと言って、行き先も告げずパリを離れた。

 

新婚旅行から戻ったシェリは、レアがいなくなったことで不安定になり、家出をしてしまった。

 

それを旅先で聞いたレアは、シェリが離婚するものだと思い込んで、パリに戻って来た。

シェリも、レアが戻ったことで安心し、花嫁の元に戻った。

 

そして真夜中、シェリがレアの屋敷に強引に入ってきた。

レアの不在をなじるシェリ。

レアはシェリを取り戻したと感じだ。

 

でも、翌朝になると、シェリの態度が違っていた。

 

シェリはレアに「いい人」を求めていた。

なんでも許し、甘えさせてくれるいい人。

自分を独占し、命令するレアなどいらなかったのだ。

シェリの心が掴めないと悟ったレアは、シェリと別れる決心をする。

 

シェリは悲しみながらも開放感を覚え、レアは銃で頭を打ち抜いたと、ナレーションが入ります。

 

この作品は、キャシー・ベイツが高級娼婦で成功した女性とは思えないなあとか、ミシェル・ファィファーも、もう少し肉感的だとよかったのになあとか、いろいろ違和感もあるんですが、衣装の素晴らしさには目を見張りました。

衣装見たさに2回見たくらいです。

ちょっと、マイ・フェア・レディみたい、本当に素敵。

 

このお話は、高級娼婦ではないけど、経済力を得た現代の女性の苦悩にも通じるところがあるかと思います。

また、子供を甘やかして育てる母親もたくさんいるでしょう。

 

シェリを甘やかす母親と愛人。

二人の女の、一番弱いところを描いた映画だと思いました。

 


最後の忠臣蔵

2011-07-22 18:18:46 | 映画ーDVD

ー最後の忠臣蔵ー

2010年 日本

監督=杉田成道 製作総指揮=ウィリアム・アイアトン 原作=池宮彰一郎 キャスト=役所広司(瀬尾孫左衛門)佐藤浩市(寺坂吉右衛門)桜庭ななみ(可音)山本耕史(茶屋修一郎)風吹ジュン(きわ)田中邦衛(奥野将監)伊武雅刀(進藤長保)笈田ヨシ(茶屋四郎次郎)安田成美(ゆう)片岡仁左衛門[15代目](大石内蔵助)

 

【解説】

『四十七人の刺客』などで知られる池宮彰一郎の同名小説を、テレビドラマ「北の国から」シリーズの演出を手掛けた杉田成道が映画化。赤穂浪士の吉良邸討ち入り事件で大石内蔵助率いる四十六士が切腹して主君に殉じた中、ひそかに生き残った二人の男の知られざる物語を描く。討ち入り前夜に逃亡した瀬尾孫左衛門に役所広司、討ち入りを後世に伝えるため逃がされた寺坂吉右衛門を佐藤浩市が熱演。そのほか山本耕史、笈田ヨシ、伊武雅刀、安田成美ら演技派が脇を固め、『赤い糸』の新鋭、桜庭ななみも名を連ねている。

 

【あらすじ】

忠臣蔵として有名な赤穂浪士の吉良邸討ち入りでは46人が主君に殉じ切腹するが、二人の男が生き残った。討ち入り前日に逃亡した瀬尾孫左衛門(役所広司)と、討ち入りを後世に伝えるため逃がされた寺坂吉右衛門(佐藤浩市)。正反対の運命を背負う二人が16年ぶりに再会。瀬尾はなぜ討ち入りから逃げたのか、寺坂は元同志が抱えてきた秘密を知る。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

おなじみ、「忠臣蔵」の元禄赤穂事件のスピンオフ、赤穂浪士の生き残り2人の後日談です。

 

驚いたことに、この作品はワーナーエンターテインメントのローカル・プロダクション本格第1弾なんですね。

ワーナーのおなじみのロゴから始まったので、少し驚きました。

 

でも、内容はすごく日本的心情のお話です。

そして、評判がいいですね。

でも、私はあんまり好きじゃないのよね。

もともと、忠義のために死ぬと言うのが、どうも好きになれないんです。

 

葉隠に曰く「武士道と云ふは死ぬことと見つけたり」が物語になったような作品だなあと、ため息をついてしまいました。

 

でも、テーマとして示唆されるのは「曾根崎心中」なんですよね。

武士道と両極にあるものでしょう?

とても混乱しましたが、私だけかな?

 

元禄赤穂事件から16年後、赤穂浪士の生き残り寺坂吉右衛門(佐藤浩市)は、大石内蔵助()から「事件の真実を後世に伝え、浪士の遺族を助けよ」との命を受け、今ようやく最後の遺族(風吹ジュン)にまとまったお金を渡し終えたところ。

その報告に、京の内蔵助のまたいとこの進藤長保(伊武雅刀)の屋敷を訪れ、近く行われる四十七士の17回忌法要まで逗留することにした。

 

その道すがら、寺坂はかつての盟友・瀬尾孫左衛門(役所広司)を見かける。

孫左衛門は、討ち入りの前日に、怖じ気づいて蓄電したと思われていた。

しかし、孫左衛門の気性をよく知っている吉右衛門は、孫左衛門が怖じ気づいて逃亡するなどと言うことは信じられない思いであった。

 

孫左衛門は、大石内蔵助の秘密の命を受けて、辛い任務に当たっていた。

それは、内蔵助の愛人おかると、二人の間に生まれた可音(桜庭ななみ)を守ると言うものだった。

 

内蔵助と愛人おかるという設定は、NHKの大河ドラマ「元禄撩乱」の中にありましたね。

舟橋聖一さんのオリジナルのお話かなあ?

 

「仮名手本忠臣蔵」では、大星由良之助おかるの窮地を救うけど、それ以上のことは描かれていなかったと思います。

また、史実もには、おかるは登場しないようですが。

 

さて、おかるは可音を産んで亡くなってしまった。

孫左衛門は赤ん坊の可音を抱えて、京都の山奥に落ち延び、そこでゆう(安田成美)に助けられ、可音を育ててきた。

ゆうは吉原の花魁・夕霧が引退した後の姿だった。

 

この16年間、孫左衛門は二人の存在を消すようにして、山里でひっそりと生きてきた。

そして、可音は教養を身に付けた立派な淑女に成長した。

 

☆ネタバレ

芝居小屋で芝居を見ていたとき、大呉服商人・茶屋四郎次郎(笈田ヨシ)とその息子修一郎(山本耕史)の目に留まる。

一緒に芝居見物に来ていた寺坂吉右衛門と進藤長保もその娘を見た。

茶屋は一目惚れをした息子のために、その娘を探しを、古物商として出入りしていた孫左衛門に頼んだ。

 

可音に縁談を持ちかけると、可音は孫左衛門への恋情を表し、戸惑う孫左衛門。

 

結局は、可音は承諾し、茶屋家に嫁ぎます。

可音の存在を知り、孫左衛門の評価が卑怯者から功労者に変わって、その花嫁行列には、浅野家につながる人、大石家につながる人々の長い列ができてきました。

 

使命を終えた孫左衛門は、果たしてどういう行動を取るのかー。

 

★ネタバレのネタバレ

披露宴の席から早々に帰ってきた孫左衛門。

ゆうが、ねぎらいの夕食を準備していました。

そして、一緒に生きようと申し込みます。

 

しかし、孫左衛門の決意は固く、亡き主君の仏壇の前で、48番目の浪士として切腹してしまうのです。

吉右衛門がかけつけますが、「介錯も無用」と首をかき切って死んでしまいました。

 

そして重なる「曾根崎心中」の浄瑠璃。

私は、はたと、考え込んでしまいました。

 

誰との心中を暗示しているのか?

もし、可音との心中なら、可音も死なないといけないのか?

もしかしたら、内蔵助=忠義との心中なのかなあ?

 

どっちにしても、可音は辛い思いをするだろうなあ。

嫁ぎ先にもなじめないかも…。

私のように、心中の謎掛けだと解釈したら、自殺しかねないかも。

 

女は生きて、男は死ぬ、のかなあ?

恋人の窮地を救うために心中を持ちかけたおはつの覚悟とは、ずいぶん距離があるなあ。

 

と、混乱してしまった私です。

 

第一、可音が孫左衛門を慕う気持ちは、父親みたいなものだと思うけどなあ。

どこで、男を意識するのか?

孫左衛門と可音との純愛の設定が、そもそも私には難しいことでした。

 

純愛があるとして、可音はどうやってその感情をクリアにして、結婚に踏み切ったのでしょうか?

 

孫左衛門は男ですから、可音を手塩にかけて育てると言うことは、紫の上を育てた光源氏に通じるところがあるかもしれません。

忠義と言う名で感情に蓋をしていただけなのでしょう。

だから、忠義と心中したと言う解釈なのでしょうね。

 

それにしても、大石内蔵助の身勝手さ。

愛人とその娘のお守りを、命かけて主君の仇を討とうとする人に命じるか?

あまりに個人的なお願い、あまりに自分本位ではない?

頼む人が違うと思うけど。

 

どこまでいっても、意地悪な解釈しかできない私です。

 

だけども、片岡仁左衛門[15代目]はよかった!!

大石内蔵助の背景まで、すうっと入ってきました。

出番が少ない分、存在の大きさを感じました。

 

そして、役者さんもみんな良かったです。

役所広司さんはさすがですね。

可音を演じた桜庭ななみさん、イメージぴったりでしたね。

 

ラストが切腹でなく、可音の里の爺やとして生きるのだったら、私も清々しく見終われたんだけどなあ。

 

どんな姿でも、愛する人が生きている限り、自分も生きて見守るんだというメッセージならよかったのになあ。

 


SUPER 8/スーパーエイト

2011-07-17 09:59:51 | 映画ー劇場鑑賞

SUPER 8/スーパーエイトーSUPER 8

2011年 アメリカ

JJ・エイブラムス監督・脚本 ジョエル・コートニー(ジョー・ラム)エル・ファニング(アリス)カイル・チャンドラー(ジャクソン・ラム)ライリー・グリフィス(チャールズ)ライアン・リー(ケイリー)ガブリエル・バッソ(マーティン)ザック・ミルズ(プレストン)ロン・エルダード(ルイス)ノア・エメリッヒ(ネレク大佐)ジェシカ・タック グリン・ターマン(ウッドワード)

 

【解説】

ハリウッドきってのヒットメーカーである2人のクリエイター、スティーヴン・スピルバーグが製作を務め、JJ・エイブラムスがメガホンを取るSF大作。1979年にアメリカで実際に起こった事故を引き合いに、アメリカ政府がひた隠しにする秘密と、映画撮影に夢中になる少年たちが真実を暴く冒険と成長を描く。出演はテレビドラマ「グレイズ・アナトミー」シリーズや『キングダム/見えざる敵』のカイル・チャンドラー、『SOMEWHERE』のエル・ファニングなど。観客の度肝を抜くような衝撃的な展開に期待。

 

【あらすじ】

1979年、アメリカ・オハイオ州。8ミリカメラで映画撮影をしていた6人の子どもたちのそばで、貨物列車の衝突事故が発生。貨物列車は空軍施設・エリア51からある場所へと研究素材を極秘に移送中だった。アメリカ政府が隠す秘密を目撃してしまった子どもたちのカメラには、事故の一部始終が記録されていたが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品の好みは、スピルバーグが好きかどうかで分かれるんじゃないかな?

「スピルバーグ大好き」映画だなあと思いました。

私も楽しかったよ。

 

ジョーは(ジョエル・コートニー)14歳。

工場の事故で母親を亡くした。

父(カイル・チャンドラー)は保安官代理。

事故の日、母は非番だったが、ルイス(ロン・エルダード)が酔いつぶれて仕事に行けなかったために代わって出勤して事故にあった。

 

母の葬儀に、弔問に来たルイスを父が追い返していた。

 

ジョーはチャールズ(ライリー・グリフィス)たちクラスメートと自主制作映画を撮っていた。

スーパー8は映画祭の名前。

ジョーは特殊メイクや小道具、大道具などを担当していたが、母親の事故のこともあって、熱心ではなかった。

チャールズが主演女優にアリス(エル・ファニング)を頼んだと言った。

がぜん、元気になるジョー。

 

アリスはルイスの娘だけど、ジョーはそんなことは気にしていない。

だって、アリスかわいいんだもん。

 

深夜家を抜け出して、駅で撮影を始めた。

そこへ貨物列車が猛スピードで通り過ぎようとしていた。

臨場感が出ると喜ぶ子供たち。

ところがー。

 

線路に1台の車が入って、貨物列車と衝突、ものすごい事故が起きた。

子供たちは必死で逃げてみんな無事だったが、事故現場で生物のウッドワード(グリン・ターマン)先生が血を流しているのに遭遇。

どうやら、あの車に乗っていたらしい。

先生は頭から血を流しながら「今見たことを誰にも言っては行けない。もし言ったら君たちも君たちの親も殺されるぞ」という。

子供たちは、カメラを持ってあわてて逃げ出した。

そのあと、軍がやって来て、秘密のままに事故処理に当たった。

 

その後、町では人がさらわれたり、犬がいなくなったりという不思議な事件が起こるようになった。

 

☆ネタバレ

ジョーたちはたんたんと映画撮影に取り組んでいたが、明らかに町の様子は変だった。

駅で撮ったフィルムの中に、事故も映っていて、何かが逃げ出す映像があった。

アリスも、何者かにさらわれてしまった。

 

学校に忍び込んでウッドワードの過去の記録から、軍が探しているものが宇宙人であることを知ったジョーたちは、アリスを探しに宇宙人の隠れ家に乗り込むのだがー。

 

最後のシーンが、スピルバーグへの強いオマージュになっていると強く感じました。

開き直っているとしか思えない、強引さ。

でも、そこにジーンと来てしまいました。

あの、「未知との遭遇」や「E.T」で感じた、宇宙への憧れや尊敬、畏敬の念、否定的でないむしろ賞賛したいような思いの溢れたシーンです。

とても凝縮されたものを感じました。

 

よかったー。

 

エンドロールには、子供たちの撮った自主制作映画が披露されます。

これがなかなか面白いんです。

 

私も大学時代、8ミリ映画を撮っていました。

自分の心情を映像に写したいと思った訳ですが、それは未完に終わりました。

そもそも表現したいものが確立していなかったんです。

 

子供たち、楽しそうだなあ。

映画作りって、いいなあ。

 

JJ・エイブラムス監督の「映画作るの大好き!」っていう声が聞こえたような気がしました。


アイ・アム・ナンバー4

2011-07-16 09:39:55 | 映画ー劇場鑑賞

ーアイ・アム・ナンバー4I AM NUMBER FOUR

2011年 アメリカ

DJ・カルーソー監督 アレックス・ペティファー(ジョン/ナンバー4)ティモシー・オリファント(ヘンリー)テリーサ・パーマー(ナンバー6)ダイアナ・アグロン(サラ)カラン・マッコーリフ(サム)ジェイク・アベル(マーク)

 

【解説】

特殊能力を有する9人の選ばれし若者の4番目の男が自身の過酷な運命に立ち向かうため、残りの仲間たちを探して見えざる敵との死闘に身を投じるサスペンス・アクション。『トランスフォーマー』シリーズのマイケル・ベイが製作、『イーグル・アイ』のDJ・カルーソーが監督を務め、『アレックス・ライダー』のアレックス・ペティファーが特殊能力に覚醒(かくせい)する主人公を好演。若者たちの潜在能力を視覚化したイマジネーション豊かな映像世界に圧倒される。

 

【あらすじ】

潜在的な特殊能力を有する9人の選ばれし若者たちが、自分の能力や運命が与えた使命さえ知らぬまま何者かに命を狙われ続け、孤独な日々を送っていた。あるとき、彼らの中の3人が殺され、ナンバー4”の力が覚醒(かくせい)。ジョン・スミス(アレックス・ペティファー)という偽名でアメリカの片田舎に暮らす彼は敵から逃げることをやめ、戦う決意を固めるが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

タイトルから想像して、石ノ森章太郎の「サイボーグ009」みたいかなあ、と思っていました。

まあ、そんな感じやね。

でも、このナンバー4はサイボーグではなく異星人です。

 

ナンバー4ことジョン・スミス(=偽名、アレックス・ペティファー)は、惑星ロリアン星人だが、侵略者のモガドリアンに滅ぼされ、超能力を持つ9人の子供とそれぞれの守護者とともに、地球に逃れて来た。

 

しかし、モガドリアンの追跡は厳しく、地球まで追って来て、ナンバー順に殺していた。

ナンバー3が殺されたことを知ったナンバー4とその守護者ヘンリー(ティモシー・オリファント)は、その土地を離れ、別の田舎町に落ち着いた。

 

☆ネタバレ

できるだけ目立たないように暮らそうとするが、孤独でカメラ好きの同級生サラ(ダイアナ・アグロン)のブログに写真が載ってしまい、またこの町を出ようとヘンリーに言われるが、ナンバー4は逆らって、この町で闘うと主張する。

 

そのことが原因でヘンリーは死んでしまい、ナンバー4は辛い思いをする代わりに、新しい仲間ができるという展開です。

 

前半はちょっともたついた感じですが、ナンバー6が登場してからのアクションは息もつかせず面白かった。

 

恋と、友情と仲間探し、続編も楽しみな感じでした。

 

続編、あるでしょ?

まだナンバー5、7、8、9が出て来ていないし、モガドリアンがなぜこんなに執拗に彼らを狙うのか、全然わかっていないもの。

すごい超能力を持つというナンバー9にも興味津々です。

 

ティモシー・オリファントのヘンリーが死んでしまったのは残念だけど、アレックス君はかっこいいし、他のキャストもよかったので、続編も期待できると思います。

 

 


マイティ・ソー

2011-07-15 15:48:25 | 映画ー劇場鑑賞

ーマイティ・ソーーTHOR

2011年 アメリカ

ケネス・ブラナー監督 クリス・ヘムズワース(ソー)ナタリー・ポートマン(ジェーン・フォスター)トム・ヒドルストン(ロキ)ステラン・スカルスガルド(エリック・セルヴィグ教授)コルム・フィオール(ラウフェイ)レイ・スティーヴンソン(ヴォルスタッグ)イドリス・エルバ(ヘイムダル)カット・デニングス(ダーシー)浅野忠信(ホーガン)ジェイミー・アレクサンダー(シフ)ジョシュア・ダラス(ファンドラル)クラーク・グレッグ(コールソン捜査官)レネ・ルッソ(フリッガ)アンソニー・ホプキンス(オーディン)

 

【解説】

『スパイダーマン』などでおなじみのマーベルコミックの中でも、特に人気の高いヒーローの一人、マイティ・ソーが活躍するアクション大作。地球に追放された神の世界の最強戦士ソーが、巨悪の敵に立ち向かう。監督は『ヘンリー五世』のケネス・ブラナー。主演は『スター・トレック』のクリス・ヘムズワース。ソーをサポートするウォリアー・スリーのホーガン役で浅野忠信が出演する。スリリングな戦いの行方と、迫力のアクション映像に注目。

 

【あらすじ】

神の世界では最強の戦士といわれていたものの、横暴でごう慢な性格が災いとなり、地球へ追放されてしまったソー(クリス・ヘムズワース)。神の世界での力を失ってしまったソーに凶悪な敵たちが次々と襲い掛かり、ソーは地球でも戦いの日々を送ることに……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品は北欧神話が下敷きとなっています。

北欧神話は、フィンランド神話をのぞく北欧に残る神話ですが、比較的早い時期にキリスト教化されて、それ以前の神話が残っていないゲルマン系の民族にとっても、失われた神話に近いものと考えられているようです。

 

中世ドイツの「ニーベルンゲンの歌」や、J.R.R.トールキンの「指輪物語」も、キリスト教以前の北ヨーロッパの固有の信仰に影響を受けた物語として知られています。

 

この北欧神話の独特の世界観を、ケネス・プラナー監督はじつに簡潔にストーリーに取り入れて、さらに、現代の方の中心人物に物理学者をおいて、「我々が魔術と読んだものを君たちは科学という」というふうに、説明して、観客を違和感なくファンタジーの世界に誘ってくれました。

 

主人公のソーは北欧神話のトールの英語読みで、雷神のことです。

 

かなり、知的な作品と言っていいのではないかな?

 

その昔、アスガルドの王であるオーディン(アンソニー・ホプキンス)は、ヨトゥンヘイムの霜の巨人の侵略から、ミッドガルド(地球)を守るために闘った。

戦闘の末、彼らのパワーの源である「箱」を押収した。

 

それから何年もたって、オーディンの息子ソー(クリス・ヘムズワース)が、王位に就く儀式の最中に、霜の巨人がアスガルドに侵入し、箱を狙った。

幸い、デストロイヤーの活躍により未遂に終わったが、儀式を台無しにされたソーの怒りは治まらない。

 

アスガルドの入り口には、寝ずの番をしているヘイムダムがいて、侵入者は見なかったと言った。

彼によって守られている魔法の虹の橋、ビフレストが他の国への唯一の道だった。

 

オーディンの制止を振り切り、ソーは弟のロキ(トム・ヒドルストン)や、幼なじみシフ(ジェイミー・アレクサンダー)や、ウォーリアーズ・スリー(レイ・スティーヴンソン、浅野忠信、ジョシュア・ダクラス)とともに、ヨトゥンヘイムに攻め込んだ。

 

しかし、激しい戦いとなり、オーディンが介入して一時は納まったが、両国の戦争への緊張は高まった。

自分の命令に逆らい、国を危機に追い込んだソーにオーディンは怒り、ソーのパワーを奪い追放し、ハンマーも投げ捨ててしまった。

 

地球に落ちたソーは天文物理学者のジェーン・フォスター(ナタリー・ポートマン)やその指導者セルヴィク博士(ステラン・スカルスガルド)、助手のダーシー(カット・デニングス)と出会う。

 

ソーのハンマーも近くに落ちていたが、強く食い込んで誰にも抜くことができない。

宇宙の謎について調べている政府機関が早速周りを立ち入り禁止にして調べ始め、ソーは、自分のハンマーを回収しようとするが、今のソーにはそれもできず、失意の中で囚われた。

 

このジェーンとソーが引かれ合っていくのと、アスガルドの危機が同時進行で進んでいき、自分の思い上がりを心底反省したソーがまたパワーを取り戻していくというストーリーです。

 

ソーが、ものすごい乱暴者なんだけど、一途で純な若者に描かれているし、ジェーンも頑固だけど、一途な研究者なので、この二人が引かれ合うことにとても共感できました。

暴れまくって国を追放されるところは、日本のスサノオノミコトの話に似ていますね。

 

友情もうまく描かれているし、兄弟の複雑な感情もよかった。

オーディンも威厳があって素敵です。

 

ソーは英語の木曜日、thursdayの由来になっているそうです。

他にも、wednesdayはウォーダン(古英語形のオーディン)。

tusday のテュール、fridayのフリッグも北欧神話の神の名前だそうです。

ちなみに、mondayはムーン、sundayは太陽、saturdayはローマ神話のサターンから来ているそうです。

 

神話って、昔の人の世界観や生活感が想像できて、面白いですね。

古代の神は、どの国でもとても人間的で、想像力が膨らみます。

 

マーベルらしく、エンディングの後にも楽しいおまけがあって、続編も決まったらしいですよ。

 

それでも、3Dはいらないと思います。

2Dで十分楽しいと思うのに、私の見た映画館は3Dしかありませんでした。

3D料金、高いよね。

 


きみがくれた未来

2011-07-15 15:44:25 | 映画ーDVD

ーきみがくれた未来ーCHARLIE ST. CLOUD

2010年 アメリカ

バー・スティアーズ監督 ザック・エフロン(チャーリー・セント・クラウド)アマンダ・クルー(テス・キャロル)チャーリー・ターハン(サム・セント・クラウド)キム・ベイシンガー(クレア・セント・クラウド)

 

【解説】

『セブンティーン・アゲイン』のバー・スティアーズ監督と、ザック・エフロンが再び手を組んだ感動のヒューマン・ドラマ。幼い弟を死なせてしまったという自責の念にさいなまれ続けてきた兄が、新しい第一歩を踏み出すまでを温かく見守る。主人公の母親に、『あの日、欲望の大地で』のキム・ベイシンガー。救命士を、『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』のレイ・リオッタが好演している。陰のある役で新境地を開拓したエフロンの迫真の演技に注目。

 

【あらすじ】

ヨットで大学のスポーツ奨学金を得たチャーリー(ザック・エフロン)は、高校の卒業式の夜、運転中に追突事故に遭う。そのとき助手席に同乗していた弟サム(チャーリー・ターハン)は帰らぬ人となり、チャーリーは激しく自分を責める。それから5年後、彼は大学進学もヨットもあきらめ、弟が埋葬されている墓地の管理人として働いていた。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

最初のヨットシーンでは、アラン・ドロンの「太陽がいっぱい」を思い出しました。

ザック・エフロン、ちょっと似ていませんか?

 

ヨットレースで優勝して、憧れの大学の奨学金も取れたチャーリー。

人生は前途洋々でした。

母(キム・ベイシンガー)の夜勤の夜、弟のサム(チャーリー・ターハン)を車に乗せてドライブしているとき、交通事故にあい、サムを失う。

そのとき、命を助けてくれた救命士(レイ・リオッタ)に「この奇跡には意味があるはずだ」と励まされるが、チャーリーはショックから立ち直れない。

 

5年後、チャーリーはサムが眠る墓地で管理人として働いていた。

サムの死に責任を感じ、自分を許せないチャーリー。

サムとの約束を守り、日没の大砲の音が鳴るとサムの亡霊と野球の練習をしていた。

 

そんなときに、級友だったのテス(アマンダ・クルー)がヨット単独世界一周を計画していることを知った。

そして、ある日、墓場でテスに会い、二人は恋に落ちるのだが…。

 

ザック・エフロンのアイドル映画だと思って、スルーしていたのです。

でも、なかなかよかった。

ザックもしっとりといい演技でした。

 

親しい人の死、しかも自分に責任があると思ったら、自分を責めてなかなか立ち直れないでしょうね。

3.11以来、なかなか晴れることのない気分なので、この映画には癒されました。

 



プチ・ニコラ

2011-07-15 15:42:07 | 映画ーDVD

ープチ・ニコラーLE PETIT NICOLAS/LITTLE NICHOLAS

2009年 フランス

ローラン・ティラール監督 マキシム・ゴダール(ニコラ)ヴァレリー・ルメルシェ(ママ)カド・メラッド(パパ)サンドリーヌ・キベルラン(先生)フランソワ=グザヴィエ・ドゥメゾン(ル・ブイヨン)ミシェル・デュショーソワ(校長)ダニエル・プレヴォスト(ムシュブム氏)ミシェル・ガラブリュ(大臣)アネモーネ(ナヴァラン婦人)フランソワ・ダミアン(プレデュール)ルイーズ・ブルゴワン(花屋)ヴァンサン・クロード(アルセスト)シャルル・ヴァイヤン(ジョフロワ)ヴィクトール・カルル(クロテール)ベンジャマン・アヴェルティ(ウード)ジェルマン・プチ・ダミコ(リュフュス)ダミアン・フェルデル(アニャン)ヴィルジル・ティラール(ジョアキム)

 

【解説】

フランスで50年以上愛され続けている国民的絵本「プチ・ニコラ」を、『モリエール 恋こそ喜劇』のローラン・ティラール監督が実写映画化したハートフル・コメディー。両親の会話を立ち聞きして、弟が生まれたら自分は捨てられると思い込んだ少年が巻き起こす騒動を描く。主人公のニコラには本作が長編デビューとなるマキシム・ゴダール、共演には『モンテーニュ通りのカフェ』のヴァレリー・ルメルシェ、『幸せはシャンソニア劇場から』のカド・メラッドら実力派がそろう。

 

【あらすじ】

天真爛漫(らんまん)な小学生のニコラ(マキシム・ゴダール)は、大好きな家族と友達に囲まれ楽しい毎日を送っていた。そんなある日、両親の会話を耳にした彼は、母親にもうすぐ赤ん坊が生まれると勘違いする。弟が生まれたら自分は捨てられるかもしれないと思い込んだニコラは、いたずら友達と一緒にとんでもないことを思いつくが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

子供たちの個性が生きて、楽しい作品でした。

周りの大人たちもかなり個性的です。

 

「両親に赤ちゃんができたら、僕は捨てられる」と思い込むニコラ。

悩めるニコラが、めちゃかわいい!!

 

よく思いつくよね、いろんないたづら。

ニコラの日常をさらっと描いて、幸せな気分になる作品です。

子供は、子供なりに一生懸命生きているんですよね。

よかれと思ったことが、失敗して怒られたり、あとでえらいことになったり。

そうして、子供は成長していくのね。

 

そのためにも、愛情を持って見守る大人の存在が大切ですよね。

 

微笑ましい作品でした。


シュレックフォーエバー

2011-07-08 10:55:12 | 映画ーDVD

ーシュレック フーェバーーSHREK FOREVER AFTER

2010年 アメリカ

マイク・ミッチェル監督 マイク・マイヤーズ(シュレック)キャメロン・ディアス(フィオナ)エディ・マーフィ(ドンキー)アントニオ・バンデラス(長ぐつをはいたネコ)ウォルト・ドーン(ランプルスティルスキン)クレイグ・ロビンソン(クッキーマン)コディ・キャメロン(ピノキオ)ジョン・クリーズ(ハロルド国王)ジュリー・アンドリュース(リリアン王妃)ラリー・キング(ドリス)アーロン・ワーナー(オオカミ)レジス・フィルビン(メイベル)クリス・ミラー(王国の使者)マイク・ミッチェル(ネイセイヤー)ニーナ・ゾーイ・バクシ(ツアー客少女)コンラッド・ヴァーノン(ケーキマン)

 

【解説】

見かけは怖いが心優しい緑の怪物シュレックと仲間たちの冒険を描き、世界中でヒットした人気アニメ・シリーズ第4弾。シリーズ最終章となる本作では、ペテン師の魔法使いにだまされ異次元の世界へ飛ばされたシュレックが、元の世界に戻ろうと奮闘する。監督は、『スカイ・ハイ』のマイク・ミッチェル。声優陣には、マイク・マイヤーズ、キャメロン・ディアス、アントニオ・バンデラス、エディ・マーフィなどおなじみのキャストが続投し、人気シリーズ最終作を盛り上げる。

 

【あらすじ】

子宝にも恵まれ幸せでのどかな毎日を過ごすシュレック一家だったが、シュレックは怪物として過ごしていた自由な日々を懐かしんでいた。そんな時、「遠い遠い国」の王座を長い間狙っていたペテン師の魔法使いランプルスティルスキンのワナにはまり、ある契約書にサインしたシュレックは、異次元の世界に飛ばされてしまい……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

「シュレック1」がすごく面白かったんだけど、2、3はあんまり面白くなかったので、これも公開はスルーしました。

 

でも、でも!

見に行けばよかった。

すごーくいいです!

 

始まりは、シュレック一家の日常生活。

3つ子の子供たちに起こされて、子供の世話をして、ツアー客がバスで家を見に来て、夜はドラゴン&ドンキー一家が来て楽しい夕食。

シュレック物語をドンキーが語り、「めでたし」でお開きとなる。

フィオナと愛を確認し合って幸せな眠りに落ちる。

また、子供たちに起こされるー。

 

どんなしあわせな生活も、繰り返しているうちに疑問がわいてきたり、機嫌の悪い日もあったり、昔は良かったなあと思う日もある。

 

シュレックはそもそも粗暴な怪物なので、この平和な日に退屈してしまう。

たとえ、子供たちの1歳のバースデイパーティであっても、自分をおもちゃ扱いにするのは許せない気持ちになる。

 

そこに魔法使いのランプルスティルスキンがささやく。

「かつての輝きを1日だけ取り戻そうよ。そのかわり、君が赤ちゃんの時の、記憶がない頃の1日を僕にくれ」と。

 

「記憶にないくらい小さい時の1日くらい、やるよ」とシュレックは契約してしまった!!

 

みんなに怖がられる怪物に戻って、ストレス発散したけど、なんか様子が違う。

沼の自宅は荒れ放題、うろうろしていたら魔女に捕まってしまった。

 

シュレックを乗せた檻を引いているのはドンキー。

話しかけても、ドンキーは知らん顔。

町も、お城も全く変わっていた。

ランプルスティルスキンはシュレックの生まれる前の日を横取りしたので、シュレックは夜明けには消える運命だし、ドンキーともフィオナとも出会うことはないのだ。

 

ドンキーとともになんとか城を抜け出した。

ドンキーのアドバイスで、魔法の契約を破棄する方法は「真実の人とのキス」とわかったが、ドラゴン城にはフィオナの姿はなかった。

 

怪物たちは地下に潜って、ランプルスティルスキン攻略の作戦を練っていた。

そのリーダーがフィオナだった。

シュレックと再会しても、フィオナは作戦に夢中でシュレックなど眼中にない。

キスはできても、フィオナの心がシュレックに向いていないので、魔法は解けない。

 

フィオナのペットで、今はブタ猫になってしまった長靴をはいた猫も協力してくれるが、怪物たちはいよいよランプルスティルスキン襲撃の計画を実行した。

しかし、ランプルスティルスキンに雇われた笛吹き男が怪物を踊らせて、全員捕まってしまった。

 

フィオナはシュレックに愛のキスをくれるのだろうかー。

 

パラレルワールドに堕ちてしまったシュレックが、愛するものたちともう一度絆を取り戻せるかどうかが、見所です。

 

映画を見終わって、自分の周りを見回して、私は果たして、私を支えてくれている人にちゃんと感謝できているかどうか、って思いました。

その関係に甘えて過ぎているんじゃないかなあ、って。

 

平凡で退屈なくらい平和な毎日が、ほんとうはとても大切なんだって、しみじみ気づかせてくれる作品でした。

 

大人がジーンとする、いい作品でした。