マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ミラル

2013-05-26 11:31:44 | 映画ーDVD

ーミラルーMIRAL

2010年 フランス/イスラエル/イタリア/インド

ジュリアン・シュナーベル監督 ヒアム・アッバス(ヒンドゥ・フセイニ)フリーダ・ピント(ミラル)アレクサンダー・シディグ(ジャマール)オマー・メトワリー(ハーニ)ヤスミン・アル・マスリー(ナディア)ルバ・ブラル(ファーティマ)ウィレム・デフォー(エディ)ヴァネッサ・レッドグレーヴ(ベルタ)

 

【解説】

孤児院で育ったパレスチナ人少女ミラルの目を通して、イスラエルとパレスチナの激動の歴史、そして紛争のさなかで孤児たちを育てた女性の姿を描く感動ドラマ。『バスキアのすべて』『潜水服は蝶の夢を見る』のジュリアン・シュナーベルがメガホンを取り、パレスチナ人ジャーナリストの実話を基に作品を作り上げた。『スラムドック$ミリオネア』のフリーダ・ピントがミラルを演じるほか、『シリアの花嫁』のヒアム・アッバスや『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』のウィレム・デフォーが共演。平和の尊さを感じると共に、荒涼としているが美しい光景が深く印象に残る。

 

【あらすじ】

1948年のイスラエル建国直前。路上にうずくまる子どもたちを見かねたヒンドゥ(ヒアム・アッバス)は、子どもたちを育てることを決意。孤児院の子どもたちは増えていき、母親を亡くしたミラル(フリーダ・ピント)も連れてこられた。1987年、17歳になったミラルはイスラエルに蜂起したパレスチナ人によるインティファーダに参加。しかし、警察に連行されてしまい……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

中東紛争のニュース、若い時はよく聞きましたね。

日本の赤軍派の人たちも、日本から離れ、パレスチナを支援して闘っていました。

テロの事件もよく耳にしました。

それでも、私には遠い国。

そして、怖いイメージのある地域です。

 

4人の女性が登場しますが、最終的にはタイトルにもなっているミラル(フリーダ・ピント)という女性が主人公です。

「ミラルは道ばたに咲いている赤い花。あなたも知っているはず」

実在のパレスチナ人ジャーナリストだそうです。

 

ミラルを語る前に、ヒンドゥ(ヒアム・アッバス)の物語。

ヒンドゥは有力者の父を持つ裕福な家の娘でした。

親交のあるイギリス人、ベルタ(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)のクリスマスパーティの為に、毎年生のクリスマスツリーをプレゼントしていました。

 

1948年イスラエル建国。

世界各国からのユダヤ人入植が始まり、いままで住んでいたパレスチナ人が家を奪われ、町には孤児が溢れていました。

ヒンドゥはその子供たちを家に連れて帰り、本格的な学校作りを始めました。

各方面から支援を取り付け、最大で2000人もの子供を預かっていたようです。

 

話は変わって、ナディア(ヤスミン・アル・マスリー)。

父から性的虐待を受けていたナディアは家出するが、働く場所は場末の酒場で踊り子をするしかなかった。

結局お酒に溺れ、アル中となり、あるとき傷害事件を起こして監獄に入れられた。

監獄では元看護婦のファーティマ(ルバ・ブラル)と同室となり、優しくしてもらう。

この優しいファーティマはみんなからテロリストと呼ばれ、無期懲役を3つという罪状だった。

 

ファーティマは、自分の病院に手当を受けに来たレバノンからの軍人たちを、イスラエル軍に収監される前に逃がしたのだ。

彼らがパレスチナ人のために闘ってくれたというのがその動機だった。

そしてその罪が、無期懲役だった。

 

ファーティマは、ナディアの身元引き受け人を自分の家族に頼んでくれた。

ファーティマの弟のジャマール(アレクサンダー・シディグ)は、モスクの管理人で神に仕えて静かに暮していたが、ナディアを一目で気に入り、お腹の子供もろとも引き受け、結婚してくれた。

そして生まれた子供がミラルだった。

 

でも、ナディァのアルコール中毒はどんどん酷くなり、ミラルが7歳のときに自殺してしまった。

ジャマールは、母親と同じ道を歩ませないために、ミラルの教育をヒンドゥに託した。

 

ミラルは17歳になった。

ボランティアで難民キャンプの教師となって行ったとき、イスラエル軍が無惨にもパレスチナ市民の家を取り壊すシーンで出くわした。

ショックを受けたミラルは、ヒンドゥに止められたにもかかわらず、デモに行き、親友の少女が銃で撃たれて亡くなってしまった。

 

そのことから、反政府運動をしているインティフィーダの所属するハーニ(オマー・メトワリー)と知り合い、淡い恋心を持つようになった。

父やヒンドゥと諍いながら、運動と恋にのめり込むミラル。

とうとう、当局に逮捕されきつい取り調べを受け、拷問まで受けてしまう。

 

それでも24時間の拘束を耐えて、釈放されたが、心に深い傷を負った。

 

歴史は大きく動こうとしていた。

イスラエルとパレスチナ、二つの国が和平への道を探り始めた。

これが、いわゆる1993年の「オスロ合意」でしょうか。

その功績により、当時のアラファト議長、ラビン首相、シモン・ペレス(当時外務大臣、後の大統領)がノーベル平和賞を受賞しました。

 

ところが、1995年にはラビン首相は暗殺され、その後の交渉もことごとく決裂。

パレスチナ問題の解決への道のりはまだまだ遠いというのが実情でしょう。

 

父が病のあとに亡くなり、ハーニも裏切り者として殺されてしまいます。

ミラルはジャーナリストとして生きることを決心し、奨学金を得てイタリアに旅立ちました。

 

その後、ヒンドゥも亡くなりますが、その業績は人々の心に深く根付いていることでしょう。

武力や政治力ではなく、教育でパレスチナの未来を開こうとしたヒンドゥの業績は、困難な状況の中に一筋の光明を見いだす礎だと思いました。

彼女こそが英雄ですね。

 

暴力で始まる歴史は多いけど、それを平和に導くのは、非暴力と教育だと言うことを絶対忘れてはいけない。

 

監督のジュリアン・シュナーベルはユダヤ系のアメリカ人で、この映画を作っていく上で困難や葛藤がたくさんあったと思いますが、ミラルという数奇な運命を持つ女性に、ヒンドゥの願いを込めた、いい作品だと思いました。

 

庶民レベルでは、ミラルの従兄がユダヤ人の女性と恋愛していたり、ミラルもその女性と親しく交流する姿が描かれていました。

人種の偏見は、作られたイメージだということがよくわかるシーンでした。

友達になったら、人種や国籍は関係ないですものね。

 

この作品を見ても、このパレスチナ問題はとても根が深く、こじれ切っているということがよくわかりますが、中東に平和がもたらされたときに、世界の平和もやってくるのでしょう。

人類の叡智を集結させたいものです。


モネ・ゲーム

2013-05-24 09:31:03 | 映画ー劇場鑑賞

ーモネ・ゲームーGAMBIT

2012年 アメリカ

マイケル・ホフマン監督 ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン脚本 コリン・ファース(ハリー・ディーン)キャメロン・ディアス(PJ・プズナウスキー)アラン・リックマン(シャバンダー)トム・コートネイ(ネルソン少佐)スタンリー・トゥッチ(マーティン)

 

【解説】

犯罪コメディー『泥棒貴族』を、オスカー俳優コリン・ファースとラブコメの女王ことキャメロン・ディアス共演でリメイク。モネの名画の贋作(がんさく)詐欺をもくろむ男と天然カウガールの相棒、そしてターゲットの億万長者が珍騒動を巻き起こす。脚本は数々のヒット作を世に送り出したジョエル、イーサン・コーエン兄弟。監督は『終着駅トルストイ最後の旅』のマイケル・ホフマン。さらに『ハリー・ポッター』シリーズのスネイプ先生でおなじみアラン・リックマン、『ラブリーボーン』などのスタンリー・トゥッチが脇を固める。

 

【あらすじ】

美術学芸員のハリー(コリン・ファース)はモネの名画のニセモノを使った詐欺を思いつく。相棒PJ(キャメロン・ディアス)が絵画の所有者に成り済まし、ハリーは本物と見まがうような贋作を用意して標的の億万長者シャバンダー(アラン・リックマン)に近づく。しかし超天然のPJが次々と騒動を巻き起こし、シャバンダーが別の絵画鑑定士を呼んだことで、成功間違いなしのはずの計画は予期せぬ方向に……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

アメリカ映画になっているけど、これはイギリス映画テイスト。

レビューの評判はあまりよくないけど、このキャストとスタッフを見たら、見に行きたくなりました。

そして…、大満足!!

 

美術学芸員として大富豪億万長者、シャバンダー(アラン・リックマン)に雇われているハリー(コリン・ファース)。

シャバンダーの日頃の屈辱に耐えている毎日。

とうとう堪忍袋の緒が切れて、シャバンダーを騙し大金をせしめようと企てた。

 

相棒は、贋作絵描きのネルソン少佐(トム・コートネイ)。

以前オークションで、モネの「積み藁ー夜明け」を日本人の富豪と争って競り勝った経験があるシャバンダー。

ナチスに徴収されてその後行方不明なっている「積み藁ー夕暮れ」が見つかったとなれば、簡単に話に乗ってくるだろうと考えた。

 

キーワードは、「積み藁ー夕暮れ」が最後に確認されたナチスの幹部の家に踏み込み逮捕したアメリカの軍人プズナウスキー。

プズナウスキーの孫娘がテキサスにいることを突き止め、ハリーと少佐は彼女に会いに出かけた。

 

☆ネタバレ

プズナウスキーの孫娘PJ(キャメロン・ディアス)を仲間に引き込むことに成功したハリーと少佐は、目立つような写真をタブロイド紙に上げて、シャバンダーをその気にさせ、まんまと贋作を1100万ポンドで売りつけた。

 

というのは、ハリーの計画だけ。

いざとなれば、シャバンダーは「写真は贋作だ」と鼻も引っかけない。

でも、PJには興味を示し、まがりなりにも計画は進み始めた。

 

コリン・ファースって、立ち姿がとても格好良く、英国紳士って風情なんだけど、この人がコメディをやるとほんと、面白いねえ。

さらに、アラン・リックマンのヌーディストぶり、とか、スタンリー・トゥッチの胡散臭さとか、とにかく面白い。

コメディエンヌ・キャメロン・ディアスの存在感も薄くなるほどでした。

 

日本人が、まるで田舎モンみたいな扱いで出て来て、少し不愉快かもしれないけど、最後にはちょっとすかっとするドンデン返しが用意されているので、不快に思う必要はないです。

 

面白いなあ。

私はお薦めします。

 


96時間リベンジ

2013-05-21 09:08:09 | 映画ー劇場鑑賞

96時間リベンジーTAKEN 2

2012年 アメリカ

オリヴィエ・メガトン監督 リーアム・ニーソン(ブライアン・ミルズ)マギー・グレイス(キム)ファムケ・ヤンセン(レノーア)ラデ・シェルベッジア(ムラド)リーランド・オーサー(サム)ジョン・グライス(ケイシー)DB・スウィーニー(バーニー)ルーク・グライムス(ジェイミー)ケヴォルク・マリキャン アラン・フィグラルツ オリヴィエ・ラブルダン(ジャン=クロード)

 

【解説】

『シンドラーのリスト』などのリーアム・ニーソンが、すご腕の元CIA工作員ブライアンを快演したヒット・アクション『96時間』の続編。前作で壊滅寸前にした犯罪組織にとらわれたブライアンが、自分と同様に命を狙われる元妻とまな娘を守ろうとする姿を活写していく。メガホンを取るのは、『トランスポーター3 アンリミテッド』のオリヴィエ・メガトン。前作に続きマギー・グレイス、ファムケ・ヤンセンが共演。リーアムの無敵オヤジぶりもさることながら、疾走感あふれる描写やクールなアクションにも期待。

 

【あらすじ】

イスタンブールで就いていた警護の仕事を終え、元妻レノーア(ファムケ・ヤンセン)と娘のキム(マギー・グレイス)を同地に呼び寄せた元CIA工作員ブライアン(リーアム・ニーソン)。バカンスを一緒に過ごし、家族の絆を取り戻そうとするブライアンだったが、かつてキムを誘拐して彼に息子や部下たちを殺された犯罪組織のボスによる復讐(ふくしゅう)計画が動き出していた。ブライアンとレノーアは組織にとらわれ、辛くも難を逃れたキムはイスタンブールの街をさまよい続ける。そしてブライアンは、妻と娘の命を守ろうとするが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

前作「96時間」がすごく面白かったので、とても期待していたんですが…。

最強の父親、ブライアン(リーアム・ニーソン)がまたも娘と今回は元妻のために頑張ります。

 

でも、今回の敵が、前回娘を拉致した犯罪者、ブライアンが徹底的にやっつけて殺してしまった首謀者の父親という設定。

 

悪人にも、父親はいるのよねー。

 

そういう理性的な見せ方をしてしまったところが、この映画の敗因じゃないかなあ?

何事にも、原因があって結果がある。

悪人の父親自身も悪人なんだから、やっつけちゃったら終わり、とは思えなかった。

娘には原因があるとはいえ、罪のない元妻が酷い目に遭うのも辛かったし。

 

これは、なかなか複雑な気分が残る映画でした。

アクションなのに、すかっとしなかったです。

 


リンカーン/秘密の書

2013-05-21 09:05:05 | 映画ーDVD

ーリンカーン/秘密の書ーABRAHAM LINCOLN: VAMPIRE HUNTER

2012年 アメリカ

ティムール・ベクマンベトフ監督 ベンジャミン・ウォーカー(エイブラハム・リンカーン)ドミニク・クーパー(ヘンリー・スタージス)アンソニー・マッキー(ウィル・ジョンソン)メアリー・エリザベス・ウィンステッド(メアリー・トッド・リンカーン)ルーファス・シーウェル(アダム)マートン・ソーカス(ジャック・バーツ)ジミ・シンプソン(ジョシュア・スピード)ジョゼフ・マウル(トーマス・リンカーン)ロビン・マクリーヴィー(ナンシー・リンカーン)エリン・ワッソン(ヴァドマ)ジョン・ロスマン(ジェファーソン・デイヴィス)アラン・テュディック(スティーヴン・ダグラス)

【解説】

ジョニー・デップとのタッグでおなじみのティム・バートンが製作を務め、『ウォンテッド』のティムール・ベクマンベトフがメガホンを取ったアクション。第16代アメリカ合衆国大統領のエイブラハム・リンカーンがヴァンパイアを退治するハンターだったという奇想天外な設定のもと、人類の存亡を懸けたバトルが壮大なスケールで展開する。『父親たちの星条旗』などのベンジャミン・ウォーカーが、知られざる秘密と使命を抱えたリンカーンを快演。銃を仕込んだ特製おのを振り回し、アクロバティックなアクションを次々と見せてくれる。 

【あらすじ】

母親が人々を襲うヴァンパイア集団に殺されたことを知ったエイブラハム・リンカーン(ベンジャミン・ウォーカー)は、リベンジを果たそうとおのを駆使した戦闘術をマスターしていく。やがて、黒人奴隷の売買によって食料となる人間をヴァンパイアたちが確保し、それを悪用して政治家が富を得ている事実を知る。個人の力だけでは彼らに太刀打ちできないと感じたリンカーンは、政治の道へと進んで大統領に。昼は大統領として責務を果たし、夜はハンターとしてヴァンパイアを倒していくが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

原題の副題が「VAMPIRE HUNTER」と書いてあるように、あの偉大なリンカーンはヴァンパイアハンターだったというお話。

私はどちらかというとヴァンパイア好きと思うけど、ちょっと食傷気味です。

 

この映画も、ストーリーはともかく、ヴァンパイアを殺し続けます。

まあ、そんな映画が好きな人はどうぞ、って感じかな?


ゲットバック

2013-05-18 09:34:02 | 映画ーDVD

ーゲットバックーSTOLEN

2012年 アメリカ

サイモン・ウェスト監督 ニコラス・ケイジ(ウィル・モンゴメリー)ジョシュ・ルーカス(ヴィンセント)マリン・アッカーマン(ライリー・ジェファーズ)サミ・ゲイル(アリソン・ローブ)ダニー・ヒューストン(ティム・ハーランド)MC・ゲイニー(ホイト)マーク・ヴァレー(フレッチャー)エドリック・ブラウン(ジェイコブス)バリー・シャバカ・ヘンリー(レジナルド)

 

【解説】

『コン・エアー』の主演と監督コンビ、ニコラス・ケイジとサイモン・ウェストが約15年ぶりにタッグを組み、銀行強盗の男が誘拐された娘を助け出すために戦う姿を描いたサスペンス・アクション。まな娘を取り戻すためなら手段を選ばない父親の命懸けの奪還劇が、仲間の裏切りや警察との攻防、誘拐犯との緊迫した駆け引きと共に展開。共演には『J・エドガー』のジョシュ・ルーカス、『キリング・ショット』のマリン・アッカーマンらがそろう。

 

【あらすじ】

銀行強盗の罪で刑務所にいたウィル(ニコラス・ケイジ)は、出所当日娘のアリソン(サミ・ゲイル)に会いにいくが、父親に対し怒りの感情が満ちあふれているアリソンは彼の前から立ち去ってしまう。その直後、娘を誘拐したという脅迫電話が入り、ウィルが8年前の犯行後に失った10億円を12時間以内に引き渡すよう要求してくる。ウィルは誘拐犯の行方を追いながら、身代金のため再び銀行強盗を計画するが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

これは「96時間」に似ていました。

父が娘を助けるために奮闘する映画。

 

みごとに娯楽アクション映画です。

家族で見るのにちょうどいい感じですよ。

 

残酷シーンもなく、おしゃれな会話と父の愛情。

すかっと終わりました。


のぼうの城

2013-05-18 09:28:18 | 映画ーDVD

ーのぼうの城ー

2011年 日本

監督=犬童一心、樋口真嗣 キャスト=野村萬斎(成田長親)榮倉奈々(甲斐姫)成宮寛貴(酒巻靭負)山口智充(柴崎和泉守)上地雄輔(石田三成)山田孝之(大谷吉継)平岳大(長束正家)前田吟(たへえ)中尾明慶(かぞう)尾野真千子(ちよ)芦田愛菜(ちどり)西村雅彦(成田氏長)中原丈雄(北条氏政)鈴木保奈美(珠)平泉成(成田泰季)夏八木勲(和尚)市村正親(豊臣秀吉)佐藤浩市(正木丹波守利英)

 

【解説】

戦国末期、豊臣秀吉、石田三成勢の2万人の大軍に屈せず、たった500名の兵で抗戦、勝利した実在の武将・成田長親の姿を描く時代劇。『ゼロの焦点』の犬童一心と『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』の樋口真嗣が異色のダブル監督に挑み、第29回城戸賞を受賞した和田竜のオリジナル脚本を映像化。のぼう様と呼ばれたヒロイックな主人公を野村萬斎が熱演するほか、佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴らが城を守る侍大将を演じる。底知れぬ人気で人心を掌握した主人公の魅力や、豊臣・石田軍による水攻めシーンなど、見どころ満載の歴史大作だ。

 

【あらすじ】

天下統一を目指す豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じるも、その中には最後まで落ちなかった武州・忍城(おしじょう)と呼ばれる支城があった。その城には領民からでくのぼうをやゆしたのぼう様と呼ばれ、誰も及ばぬ人気で人心を掌握する成田長親(野村萬斎)という城代がいた。秀吉は20,000の軍勢で攻撃を開始するが、将に求められる智も仁も勇もない、文字通りのでくのぼうのような男の長親は、その40分の1の軍勢で迎え討とうとする。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

私、戦国時代ってよくわかっていないので、こんな戦いがあったことも知りませんでした。

舞台になっている忍城(おしじょう)。

グーグルマップで見てみても、映画で描かれているような、水の上に浮かぶ城という風情はなくなっているようでした。

当時は、きれいなお城だったのでしょうね。

想像しているだけでロマンティックな気分になりました。

 

織田信長亡き後、全国制覇を志す豊臣秀吉の、東の敵が北条家で、その一門の一角を担っていたのが難攻不落といわれた忍城。

この城の主・成田氏長(西村雅彦)は北条氏の呼びかけに応え、小田原城にろう城するが、家臣たちには、「豊臣と内通するから城を空けよ」と密かに言いおいて出かけた。

 

残された家臣たちは、城代の息子で、でくのぼうでのぼうと呼ばれる成田長親(野村萬斎)を中心に、城にこもって表向きの戦争の準備を始めた。

しかし長親は、忍城を取り囲んだ2万の兵を率いる石田三成(上地雄輔)の開城の交渉を退けて、「戦争をする」と宣言したからさあ大変。

 

☆ネタバレ

でも、長親がなにか奇策を用いて大軍に勝ったということではないようです。

予告編で想像していたのと違って、少しがっかりした点です。

 

強いて言えば長親が田楽を踊っただけです。

ただ、それが湖に浮かんだ小舟の上で、月夜に、ほのかなあかりに照らされて滑稽な舞を踊ったものだから、とてもステキでした。

萬斎さんが舞ってくれるのですから、うっとり魅入ってしまいました。

でも、それだけ。

 

なんか、最初から勝算のないドジな戦いに見えてしまいました。

 

萬斎の演劇風の大げさともいえる演技と、上地雄輔のしれっとした現代風なおもむきが、どうもアンバランスで最後までしっくり来ませんでした。

 

「甲斐姫を秀吉の側室に」という条件が気に入らないのかと思ったら、結局はその条件で開城するし、なぜ戦争したのか、すっきりしなかったなあ。

 

なんだか惜しい感じの作品でした。


かぞくのくに

2013-05-17 10:58:53 | 映画ーDVD

ーかぞくのくにー

2011年 日本 

ヤン・ヨンヒ監督 キャスト=安藤サクラ(リエ)井浦新(ソンホ)ヤン・イクチュン(ヤン同志)京野ことみ(スニ)大森立嗣(ホンギ)村上淳(ジュノ)省吾(チョリ)

 

【解説】

Dear Pyongyang ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』のヤン・ヨンヒ監督が北朝鮮と日本に暮らす自身の家族の境遇を三たび題材に掲げ、初のフィクション映画として作り上げた家族ドラマ。北朝鮮に住む兄が病の治療のために25年ぶりに帰国し、思想や価値観の違いに戸惑い、理不尽な政治情勢に振り回される家族の様子を描いていく。日本に住む妹に安藤サクラ、北朝鮮から一時帰国する兄に井浦新がふんするほか、『息もできない』のヤン・イクチュン、京野ことみなど実力あるキャストが顔をそろえる。擦れ違いながらも愛情にあふれる家族の姿が胸を打つ。

 

【あらすじ】

日本に住むリエ(安藤サクラ)と帰国事業で北朝鮮へ帰った兄ソンホ(井浦新)。離れて暮らして25年が経ち、ソンホが病気の治療のために日本に帰国することになった。期間は3か月。家族や仲間はソンホとの再会を喜ぶ一方、担当医には3か月では治療は不可能と告げられる。しかし、滞在延長を申請しようとした矢先、本国から「明日帰国するよう」と命令が下り……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

これはとても難しいテーマでした。

日本にとって近くて遠い国「北朝鮮」。

翻弄された家族の物語。

 

リエ(安藤サクラ)とその兄ソンホ(井浦新)の両親は在日朝鮮人で、父が朝鮮総連の仕事をしている関係もあったのでしょう、在日の朝鮮人を北朝鮮に帰すという日朝の事業により、ソンホは高校生で朝鮮に移住しました。

 

25年が経ち、ソンホが重い病気とわかり、その検査と治療のために日本に3ヶ月の一時帰国することになりました。

家族は喜びますが、ソンホには監視のヤン(ヤン・イクチュン)がついていた。

 

検査の結果、ソンホの病は3ヶ月ではどうしようもないと医者から言われて、途方に暮れる家族に、さらに本国からの帰国命令が出て、有無を言わさず帰国していくソンホ。

個人の前に国家という大きな存在が立ちはだかり、リエたち家族は怒りと悲しみを胸に納めるしか方法がないのでした。

 

いつの時代も、国家の前に個人というのは無力なものです。

個人があっての国家だと思うのですがね。

私たちが当たり前のように享受している自由と平和が、先人たちの血と汗と涙と犠牲の上にあることに感謝して、よりよい社会や国家をみんなで作っていかないと、心から思えるいい作品でした。


プリンセス・カイウラニ

2013-05-17 10:56:27 | 映画ーDVD

ープリンセスカイウラニーPRINCESS KA'IULANI

マーク・フォービー監督 クオリアンカ・キルヒャー(プリンセス・カイウラニ)バリー・ペッパー(ローリン・サーストン)ウィル・パットン(サンフォード・B・ドール)ショーン・エヴァンス(クライヴ・デイヴィーズ)ジミー・ユール(アーチー(アーチボルド・クレイグホーン))ジュリアン・グローヴァー(テオ・デイヴィーズ)タムジン・マーチャント(アリス・デイヴィーズ)キャサリン・ステッドマン(ミス・バーンズ/ミセス・コノリー)

 

【解説】

ハワイ王朝最後の王女として現在も同地の人々に敬愛される、プリンセス・カイウラニの伝記ドラマ。ハワイの土地を狙うアメリカ人の策略と戦った彼女の姿を、その中で繰り広げられた悲しい恋を交えて映す。『ニュー・ワールド』で注目されたクオリアンカ・キルヒャーが、エキゾチックな美貌を生かしてカイウラニを熱演し、王女の美しさと祖国を守る闘士の強さの双方を巧みに体現する。『トゥルー・グリット』のバリー・ペッパー、『アルマゲドン』のウィル・パットンなどの実力派が共演。ハワイの美しさを余すところなくとらえた映像にも魅了させられる。

 

【あらすじ】

1889年、反王制派の反乱に危険を感じた父と共にハワイを脱出したカイウラニ王女(クオリアンカ・キルヒャー)。父親の旧友であるイギリスのデイヴィーズ(ジュリアン・グローヴァー)のもとに身を寄せる彼女は差別と偏見にさらされるが、ディヴィーズの息子クライヴ(ショーン・エヴァンス)との恋や彼の妹アリス(タムジン・マーチャント)との触れ合いを支えにして懸命に生き抜いていく。ある日、サンフランシスコに滞在していたカラカウア王(オーシャン・カオウィリ)が亡くなり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ハワイとスコットランドの美しい風景をバックに、当時のハワイのようすがよくわかりました。

 

今では憧れのハワイですが、苦しい歴史もあったのですね。

カイウラニはハワイ王家とイギリス人の血を引くハーフの女性で、ハワイ王家のプライドを守り続けた人でした。

 

ハワイ王国という国はなくなったけど、ハワイの人たちが大切にして来たスピリチュアルな文化が、いまもフラダンスとか、スローライフという形で伝えられていることが、カイウラニの功績かなあとも思えました。


最近のこと

2013-05-10 09:12:24 | Weblog

最後にブログをアップしたのが4月24日、こんなにも日数が経ってしまいました。

娘が長女を出産して我が家に帰っていましたが、連休にようやく自宅に帰り、お宮参りも終わりました。

 娘の長女、自宅に帰る日に

やっと私の時間だ!と、恒例の「祝春一番コンサート」にも行ってきました。

仲間とたくさん会って、お昼から楽しい音楽を聴きながらビールを飲んだり、歌ったり踊ったりと2日間目一杯楽しみました。

今年は、カメラ撮影の禁止がとてもきつくて、ブログでご紹介できる写真は撮れなかったのが残念です。

これも、ミュージシャンの皆さんの活躍をお伝えする一助になると思うので、撮影をフリーにしてもらいたいです。

風太さん、お願いしますね!!

 福岡風太氏

でも、あべちゃんが亡くなって2回目の祝春一でしたが、ミュージシャンの中にも思い入れはあるようで、思い出を語るような歌がたくさん披露されました。

そういう意味では、風太さんのご苦労は並大抵ではないと思い、感謝の気持ちでいっぱいになります。

 

さらに、昨年はドラマーの島田和夫さんもお亡くなりになって、寂しい気持ちです。

いつもお目にかかる方がいないって、辛いですね。

 

島田さんは、大塚まさじさん率いる「月夜のカルテット」のドラマーでもありました。

今回は、サキタハジメさんをメンバーに加えつつも、島田さんがいらっしゃるがごとくのパフォーマンスとなりました。

 月夜のカルテット(大塚まさじ、船戸ヒロシ、長田タコ和承、サキタハジメ…島田和夫)

 

さて、4日間のコンサートの大トリは中川五郎さんでした。

出演者が全員ステージに上がり、このコンサートの原点とも言えるアメリカの古い歌を、五郎さん本人が和訳した歌詞で歌ってくださいました。

「ミーアンドボビーマギー」とか、「ウイシャルオーバーカム」とか。

今年一番の盛り上がりとなりました。

さて、私も自分の生活を取り戻して、映画三昧に戻りたいと思います。

あたらめまして、よろしくお願いします。

 

孫は可愛いと言いますが、ホンマですねえ。