マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

プロミスト・ランド

2014-08-30 10:18:14 | 映画ー劇場鑑賞

ープロミスト・ランドーPROMISED LAND

1912年 アメリカ 106

監督・製作総指揮=ガス・ヴァン・サント 原作=デイヴ・エッガース 脚本=ジョン・クランシンスキー、マット・デイモン キャスト=マット・デイモン(スティーヴ・バトラー)ジョン・クラシンスキー(ダスティン・ノーブル)フランシス・マクドーマンド(スー)ローズマリー・デウィット(アリス)ハル・ホルブルック(フランク・イェーツ)

 

【解説】

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のマット・デイモンとガス・ヴァン・サント監督が再び手を組んだ社会派ドラマ。新たなエネルギー源として注目を浴びるシェールガス革命を背景に、脚本と製作もこなすマット演じる大手エネルギー会社の社員が、ガス採掘権を買収すべく訪れた田舎町で住民との交流を通じ、自身の人生を見つめ直していく。共演には『お家(うち)をさがそう』のジョン・クラシンスキーや、オスカー女優のフランシス・マクドーマンドら実力派がそろう。

 

【あらすじ】

寂れた田舎町のマッキンリーを訪れた大手エネルギー会社の幹部候補スティーヴ(マット・デイモン)。そこには良質のシェールガスが埋蔵されており、不況に苦しむ農場主たちから安値で採掘権を買収する交渉のため同地に来たのだった。住民を簡単に説得できるともくろんでいたスティーヴだったが、思いも寄らぬ障壁が立ちはだかり……。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

シェールガス革命とも言われ、アメリでは1990年代から注目されているが、日本でも、福島の原発事故以来、安くてクリーンなエネルギーとして注目を集めるようになったシェールガスをめぐる社会派の作品。

脚本にマット・デイモンが入り、監督はガス・ヴァン・サント。

 

資本金が90億もある大企業の幹部候補スティーヴ(マット・デイモン)。

シェールガスが地中深くに眠っている地方の町を訪れ、掘削権を契約するのが仕事。

その契約実績は社内でもトップクラスで、スティーヴには自分も農家の出身と言う強みもあり、今回の田舎町でも簡単に仕事が終わると考えていた。

相棒は思春期の子供を育てているスー(フランシス・マクドーマンド)。

 

仕事は順調に進んでいた。

ところが、住民説明会で、今はリタイアして地元で教師をしている元高名な科学者(ハル・ホルブルック)が異議を申し立て、ことは住民投票に持ち込まれることになった。

それを聞きつけた環境団体を名乗るダスティン(ジョン・クラシンスキー)が現れ、反対のアジテーション活動を始めた。

 

☆ネタバレ

一昔前の公害問題と違って、大企業も住民側もなかなか一筋縄ではいかない、という内容です。

結局、規範となる客観的な価値観が揺れ動く中で、つまり何が正しくて何が不正なのかも混沌としている中で、自分はどういう選択をするのかが問われている現代がテーマでした。

 

信じていた基盤が崩れた時、スティーヴが選択した人生とはー?

 

なかなか良識ある作品でしたよ。

オススメです。

 

私たち日本人もひとりひとりが、マスコミや噂にまどわされることなく、新しいエネルギーについても考えなければならないときだけれども、人間の快適な暮らしと、エネルギーの問題って、いつか解決される時が来るのかと考えてしまいました。

エネルギーのあるところには、温暖化や環境破壊の問題がつきまとうのは仕方のないことじゃないか、と思ってしまいます。

自然との共生は、本当は難しいのではないかな?

 

エアコンの効いた部屋でブログを書いている私が言うのもおこがましい話ですが。

 
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グレート・ビューティ/追憶のローマ

2014-08-29 16:56:09 | 映画ー劇場鑑賞

ーグレート・ビューティ/追憶のローマーLA GRANDE BELLEZZA/THE GREAT BEAUTY

2013年 イタリア/フランス 141

バオロ・ソレンティーノ監督 トニ・セルビッロ(ジェップ・ガンバルデッラ)カルロ・ベルドーネ(ロマーノ)サブリナ・フェリッリ(ラモーナ)ファニー・アルダン(マダム・アルダン)

 

【解説】

『イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-』などのパオロ・ソレンティーノが、ローマを舞台に60代の作家の派手な生活と心の喪失を描くヒューマン・ドラマ。優雅な生活を満喫してきた主人公が、忘れられない女性が亡くなったことをきっかけに、ローマの街をさまよいながら人生について考える様子をつづる。主演は、『ゴモラ』『眠れる美女』などのトニ・セルヴィッロ。2013年から2014年にかけて賞レースを駆け巡り、第71回ゴールデン・グローブ賞では外国語映画賞を受賞した。

 

【あらすじ】

作家兼ジャーナリストのジェップ・ガンバルデッラ(トニ・セルヴィッロ)は、65歳ではあるが若さに満ちあふれ、発想力豊かで、派手な生活を楽しむ一方、セレブの集いに言いようのないむなしさ感じていた。ある日、ジェップのもとに初恋の女性が死んだという知らせが届く。ジェップは喪失感を抱えながら、どこか暗い雰囲気が漂うローマの街をふらふらと歩く。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

フェリーニの「81/2」とか、「ファウスト」なんかを思い出しました。

こういう作品を見ていると、イタリア人の考える退廃とか空虚の表現の仕方が、日本人の感覚とは違っているなあと思います。

ハメの外し方も違うし、嘆き方も違う。

そして、美への執着も違う感じがしました。

もちろん、宗教観に至ってはまるでわからないです。

 

老いをしっかりと認識しているジェップ・ガンバルデッラ(トニ・セルヴィッロ)。

作家として1つの大作を発表してからは筆を折り、雑誌のインタビュアーをしている。

そして、残りの時間はローマの著名人たちのパーティを渡り歩いている。

友達がたくさんいて、おしゃれで、華やかな世界。

 

そこへ、初恋の人が亡くなったという知らせが来る。

身近に死を感じてジェップはローマを彷徨う。

 

その間に出会う女たち、男たち、キリンや100を越えている聖女。

そんなに難しいことを言っているのではないと思いますが、どう感じるかは個人の問題なのでしょう。

私には聖女は謎でしたが。

 

最初に、日本人観光客がばたんと倒れて、これが何を意味するのかもわからないのですが、私もこの春ローマを訪れたので、その歴史の圧倒的な量と質については理解ができました。

 

ラストの川の流れに添って船からでも見るようなローマの橋。

最後は、サンタンジェロ城の橋でした。

美しい。

ローマはあらゆる人を魅了します。

 

快楽の世界と対照的に存在するリアルな世界。

少年の心を思い出したジェップにはまた、新しい創作意欲が沸いて来たようでした。

 

 

主演のトニ・セルビッロ。この着こなし、さすがですねえ。

 
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42

2014-08-29 16:47:30 | 映画ーDVD

42~世界を変えた男~ー42

2013年 アメリカ 128

ブライアン・ヘラルド監督 チャドウィック・ボーズマン(ジャッキー・ロビンソン)ハリソン・フォード(ブランク・リッチー)ニコール・ベハーリー(レイチェル・ロビンソン)クリストファー・メローニ(レオ・ドローチャー)アンドレ・ホランド(ウェンデル・スミス)ルーカス・ブラック(ピーウィー・リース)ハミッシュ・リンクレイター(ラルフ・ブランカ)

 

【解説】

黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの伝記ドラマ。白人の世界だったメジャーリーグに飛び込み、偏見や差別に屈することなく奮闘した彼の姿を描く。監督は、『L.A.コンフィデンシャル』の脚本家としても知られるブライアン・ヘルゲランド。テレビドラマ「FRINGE/フリンジ」などのチャドウィック・ボーズマンが、ジャッキーを快演。親身になって彼を支えたドジャースの重役ブランチ・リッキーを、名優ハリソン・フォードが徹底した人物リサーチと特殊メイクを施して演じ切っている。

 

【あらすじ】

1947年。ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャーを務めるブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)は、黒人青年ジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)と契約、彼をメジャーリーグ史上初の黒人メジャーリーガーとして迎える。だが、白人以外には門戸を開かなかったメジャーリーグにとって彼の存在は異端なものでしかなく、チームの選手たちはもちろん、マスコミや民衆からも糾弾される。そんな状況ながらも、背番号42を誇るようにプレーするジャッキーの姿は次第に人々の気持ちを変えていく。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

夏は野球の季節ですね。

今年は、セ・リーグもパ・リーグも首位攻防戦が面白いですね。

また、甲子園では異常気象をもろともせず、高校野球の球児たちがいい試合をたくさん見せてくれました。

 

こんなふうに日本でも人気の高い野球のお話です。

最近のメジャーリーグは、日本人選手もたくさんいるし、キューバをはじめ中南米といった国籍の違う選手たちがたくさん活躍するグローバルな場所となっています。

でも、たった67年前には、黒人選手のこんな苦労があったなんて、信じられません。

開拓者というものはこんなにも辛い思いをしなければならないものか、と考えさせられました。

今では、アメリカの全球団(独立リーグやアマチュアも含むそうです)が永久欠番にしている背番号42を背負った英雄、メジャー初の黒人選手ジャッキー・ロビンソンの物語。

 

1947年、ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャーのブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)は、かねてから念願だった黒人の選手をドジャースに入団させることを側近たちに打ち明けた。

この時代のアメリカの商業野球は白人選手だけ。

黒人たちは黒人リーグで細々と全米を巡業で回っている程度だった。

リッキーの側近たちは大反対したが、リッキーは諦めなかった。

 

そして、選手候補の白羽の矢を立てたのがジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)。

まず、傘下の3Aロイヤルズに入団を決めた。

だが、チームメートからも相手球団からも、観客、マスコミからもいわれなき悪口雑言をあびせられる毎日。

 

リッキーは陰でジャッキーを支え、ジャッキーもよく耐え、その実力を発揮していく。

やがて、その活躍はチームメートから厚い信頼を勝ち取り、誰もが尊敬するメジャーリーガーとなった。

 

リッキーは、「なぜ黒人選手を取ったのか」の問いに、お金のためと答えるのですが、実はその本心には、学生時代ともにプレーした黒人選手に対するリスペクトとかばってあげられなかった悔恨があったのです。

 そのヒューマニズムと野球愛がこの作品の背景に脈々と流れているので、とても力強いものになっていました。

実話というところも、ただの根性物語とは一線を画しています。

野球好きはご覧下さい。

野球愛がますます高まりますよ。

 

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チョコレートドーナツ

2014-08-13 00:18:38 | 映画ー劇場鑑賞

ーチョコレートドーナツーANY DAY NOW

2010年 アメリカ 97

監督=トラヴィス・ファイン キャスト=アラン・カミング(ルディ・ドナテロ)ギャレット・ディラハント(ポール・フラガー)アイザック・レイヴァ(マルコ)フランシス・フィッシャー(マイヤーソン判事)

 

【解説】

1970年代アメリカの実話を基に、母親に見捨てられたダウン症の少年と一緒に暮らすため、司法や周囲の偏見と闘うゲイカップルの姿を描いた人間ドラマ。ゲイであるがゆえに法の壁に阻まれる苦悩を、テレビドラマ「グッド・ワイフ」シリーズなどアラン・カミングと、『LOOPER/ルーパー』などのギャレット・ディラハントが熱演する。メガホンを取るのは、『17歳のカルテ』などのトラヴィス・ファイン。血のつながりはなくとも、少年を守るため奔走する主人公たちの無償の愛が胸を打つ。

 

【あらすじ】

1979年カリフォルニア、歌手を目指しているショーダンサーのルディ(アラン・カミング)と弁護士のポール(ギャレット・ディラハント)はゲイカップル。母親に見捨てられたダウン症の少年マルコ(アイザック・レイヴァ)と出会った二人は彼を保護し、一緒に暮らすうちに家族のような愛情が芽生えていく。しかし、ルディとポールがゲイカップルだということで法律と世間の偏見に阻まれ、マルコと引き離されてしまう。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品、評判がいいのでとても見たかったのですが、なかなかタイミングが合わず、DVDかなあと諦めかけていたけど、ロングランヒット中なのですね。

劇場で見ることができました。

評判に違わず、いい作品でしたよ。

 

歌手デビューを夢見つつも、口パクのドラッグクイーンとして働いているルディ(アラン・カミング)は、貧乏暮らし。

ボロアパートで隣の騒音に悩まされながらも、家賃さえ滞納している有様です。

 

ある夜、ショーを見に来ていた検察局の検事ポール(ギャレット・ディラハント)と出会います。

二人は一目惚れでした。

 

そして、ポールと別れてアパートへ戻ると、騒音の隣家に少年マルコ(アイザック・レイヴァ)が一人でいるのを発見します。

母親は一晩帰らなかったらしい。

 

マルコを連れてポールに相談に行くが、ポールは迷惑顔。

マルコの母は、麻薬中毒者で刑務所に収監されていました。

結局、マルコは福祉の人に引き取られていってしまいます。

ところが、マルコは施設を抜け出しルディの元へ。

ルディはマルコを保護しますが、結局バレてポールと相談し、ポールの家で三人で暮らし始めました。

 

ルディの中にふつふつとわき出す母性本能。

ポールも幸せを感じ、裁判を起こしてマルコを正式に引き取ろうとしますが、偏見が強く裁判は困難を極めます。

マルコは二人と引き離され、司法取引をして刑期を短くしてでて来た実母に引き取られます。

どんなにひどい母親でも、実母に勝つ他人はいません。

 

ルディはポールのすすめで歌を吹き込んだデモテープをあちこちのプロダクションに送り、そのなかの1社から採用の知らせがあり、夢だったデビューを果たしました。

 

しかし、マルコは母から放置され、町を放浪するうちに迷子になり、人知れず橋の下で息を引き取ったのでした。

 

マルコを思って熱唱するルディ。

曲目はボブ・ディランの「I Shall Be Released」です。

 

有名な歌で、私は大塚まさじさんの「男らしいってわかるかい」をライブで聞くことが多かったんだけど、もちろんザ・バンドの「ラスト・ワルツ」の中にも出て来るし、友部正人さんの歌詞も聞いたことがありました。

この作品で、始めて日本語訳をテロップで見て、よくわからない歌詞だなあと思って、まさじさんの訳詞の素晴らしさを改めて見直しました。

 

でも、ルディの悲しさは十分に感じられて、後でジワーッと涙が沸いてきました。

ほんと、マルコ、可哀想だったね。

 

実の親から虐待されている子供がたくさんいるということは、ニュースを読んで日々感じることです。

マルコのように障害があり、人を疑うこともできない子供は、保護する大人が絶対必要だし、実の親ができないなら、愛情を持って育てられる里親が必要です。

 

最近のハリウッド映画では、ゲイのカップルが養子を育てているシチュエーションもたくさんあるので、アメリカの良いところは、良いと思ったら時代を進める力のあることですね。

日本では、まだまだ里親や養子も難しそうです。

 

でも、こんなにも少子化が進み、結婚年齢も上がっているのだから、高齢になって不妊治療をしたり、代理母を考えたりするより、家族に恵まれない子供を育てるという選択肢が普通になってもいいと思うなあ。

マルコみたいに天使のように穢れなき子供が、悲しい目に遭わないように、祈るばかりです。

子供が不幸なのは、大人の責任ですものね。

 

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ぼくを探しに

2014-08-12 23:33:59 | 映画ー劇場鑑賞

ーぼくを探しにーATTILA MARCEL

2013年 フランス 106

監督=シルヴァン・ショメ キャスト=ギョーム・グイ(アッティラ・マルセル/ポール)アンヌ・ル・ニ(マダム・プルースト)ベルナデット・ラフォン(アニー伯母さん)エレーヌ・ヴァンサン(アンナ伯母さん)

 

【解説】

『ベルヴィル・ランデブー』や『イリュージョニスト』がオスカー候補になったシルヴァン・ショメ監督が、初の実写に挑んだ心温まるファンタジー。両親を失ったショックで言葉を失った主人公が、不思議な力を持つ女性と出会うことにより人生の転機を迎える姿を写す。主人公を『美しき棘』などのギョーム・グイが演じ、魔法使いのようなマダムを『最強のふたり』などのアンヌ・ル・ニが好演。シュールかつ多彩な映像と、奇想天外な物語に夢中になる。

 

【あらすじ】

幼少時代に両親がこの世を去って以来、言葉を発することができないポール(ギョーム・グイ)は、伯母姉妹に育てられる。ダンス教室を営む二人はポールをピアニストにすることに夢中で、彼は過去の記憶を心の中に秘めながら孤独な毎日を淡々と過ごしていた。そんなある日、彼はひょんなことから同じアパルトマンで生活しているマダム・プルースト(アンヌ・ル・ニ)と出会い……(シネマトゥデイ)

 

【あらすじ】

ポール(ギョーム・グイ)が言葉を失った両親の死にまつわるエピソードは作品の最後にあきらかになります。

だから、ここで書くことは控えますが、深いトラウマを抱えて生きる青年が、トラウマを克服するお話です。

その事件はかなりショッキングですが、事実だし、起きてしまったことなので乗り越えるしかないと言うことなんだと思いました。

 

ポールを育ててくれたのは、亡くなった母の姉二人。

ダンス教室の先生をしながら、ポールを音楽家に育て上げました。

  マダムのお部屋

ある日、同じアパートに住むマダム・プルースト(アンヌ・ル・ニ)と知り合い、マダムの不思議なお茶を飲むと、不思議な夢を見ます。

両親の夢。

いつも悩まされている悪夢とは違って、幸せな感じでした。

 

アンヌ・ル・ニは「最強の二人」で、大富豪の家の女中頭をしていた人です。

とてもユニークな女優さんですね。

 

辛いトラウマがテーマですが、ほのぼのとしたメルヘンチックな作品でした。

 

ちなみに原題の「ATTILA MARCEL」はポールのお父さんの名前です。

プロレスラーだったみたい。

  幸せだった頃のポールと両親
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ジゴロ・イン・ニューヨーク

2014-08-08 16:12:22 | 映画ー劇場鑑賞

ージゴロ・イン・ニューヨークーFADING GIGOLO

2013年 アメリカ 1時間30分

監督・脚本=ジョン・タトゥーロ キャスト=ジョン・タートゥーロ(フィオラヴァンテ)ウディ・アレン(マレー)ヴァネッサ・パラディ(アヴィガル)リーヴ・シュレイバー(ドティ)シャロン・ストーン(Dr.パーカー)ソフィア・ベルガラ(セリマ)ボブ・バラバン(弁護士)

 

【解説】

不況で経済状態の悪い友人同士の男性2人が金もうけに男娼(だんしょう)ビジネスをスタートしたところ、思わぬ騒動に巻き込まれていくブラックコメディー。監督業でも才能を発揮している『バートン・フィンク』などのジョン・タートゥーロ監督、脚本、出演で、彼の友人でビジネスパートナーを、数多くの名作を生み出した監督のウディ・アレンが演じる。そのほか『カジノ』などのシャロン・ストーン、歌手で女優のヴァネッサ・パラディ、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』などのリーヴ・シュレイバーなど多彩な面々が共演。

 

【あらすじ】

不況で店の経営に頭を悩ませていたブルックリンの本屋店主(ウディ・アレン)は、花屋を営む友人(ジョン・タートゥーロ)をジゴロにして男娼(だんしょう)ビジネスで金を稼ぐことを思い付く。早速友人を説得し開業すると、クールで男前なジゴロは裕福な女性たちにモテモテ。商売は繁盛するが、ジゴロがある未亡人(ヴァネッサ・パラディ)に恋をしてしまい……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ウディ・アレンテイストですが、脚本・監督はジョン・タトゥーロ。

なかなかの才人ですね。

ブルックリンが舞台ですが、ユダヤ人社会が出て来たりして、なじみの少ない設定でした。

 

そういえば、ベン・スティラーがラビ(ユダヤ教の神父)役の「僕たちのアナ・バナナ」という作品があったね。

ニューヨークにはユダヤ人社会がきっちりと存在しているのですね。

 

それにしても、リーヴ・シュレイバーに代表されるユダヤの人の格好、巻き毛に大きな帽子にひげ面など、興味深かったです。

 

ブルックリンで3代続いた本屋を、経営不振から閉店することになってしまったマレー(ウディ・アレン)。

親友の花屋のアルバイト・フィオラヴァンテ(ジョン・タートゥーロ)にジゴロ商売を持ちかける。

かかりつけの皮膚科の女医(シャロン・ストーン)から、そういう男がいないかと、頼まれたのだ。

最初はためらっていたフィオラヴァンテだったが、ギャラの良さに引かれて女医の元へ。

ジゴロとしての才能があったらしく、大成功。

顧客は増えていく。

 

しかし、高名なラビの未亡人アヴィガル(ヴァネッサ・パラディ)が客としてやって来て、フィオラヴァンテの心は揺れる。

どうやら、恋に落ちたらしい。

 

見所はなんと言っても、ジョン・タトゥーロとウッディ・アレンの掛け合い。

この会話力がすべてではないかな?

そこにからむシャロン・ストーンやソフィア・ベルガラも面白い。

 

ヴァネッサ・パラディがなぜラヴィの未亡人役なのかちょっと理解できなかったんだけど、佇まいという面では、ぴったり。

なんか品があったなあ。

ジョニー・デップと別れてしまったヴァネッサだけど、私は今の恋人のアンバーよりはずっと好きだなあ。

 

ついつい、本題とは関係ないことも考えてしまいましたが、なかなか楽しめる大人の恋の物語でした。

 

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カッコーの巣の上で

2014-08-06 11:53:16 | 映画ーDVD

ーカッコーの巣の上でーONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST

1975年 アメリカ 133

監督=ミロス・フォアマン 原作=ケン・キージー キャスト=ジャック・ニコルソン(マクマーフィ)ルイーズ・フレッチャー(ラチェッド)マイケル・ベリーマン ブラッド・ドゥーリフ ウィル・サンプソン クリストファー・ロイド ダニー・デヴィート ポール・ベネディクト スキャットマン・クローザース ネイサン・ジョージ

 

 

【解説】

刑務所の強制労働から逃れるため精神異常を装ってオレゴン州立精神病院に入ったマクマーフィは、そこで行われている管理体制に反発を感じる。彼は絶対権力を誇る婦長ラチェッドと対立しながら、入院患者たちの中に生きる気力を与えていくが……60年代の精神病院を舞台に、体制の中で抗う男の姿を通して人間の尊厳と社会の不条理を問うK・キージーのベストセラーを、チェコから亡命してきたM・フォアマンが映画化した人間ドラマ。(allcinema ONLINE )

 

【感想】

今頃ですが、有名な作品ですね。

アカデミー賞5部門を独占した伝説の作品です。

もちろん、時代を超える力のある作品だと思いました。

 

実は、もうすぐ小栗旬主演の舞台を見に行くので、予習をかねています。

楽しみ~。

 

テーマは、人間の尊厳です。

精神病院の中ででも、人間らしく生きることを追求した型破りな男の話。

驚くのは、この不自由な暮らしを自ら望んでここにいる患者たちのことでした。

でも、マクマーフィの生き方にインスパイアされて、最終的には一人の男が壁を打ち破って飛び出していきます。

 

抑圧的な婦長ラチェッド、でも、マクマーフィの理解者でもあったような描き方で、複雑な思いでした。

彼女が壁というより、この時代の精神病患者への対処の仕方が非人道的ということでしょう。

 

また、この時代には既成の権威や権力に対する反発の象徴として語られたような気がします。

 

そして、マクマーフィはなぜ逃げなかったのかという謎。

私は、マクマーフィーにとっては生きやすい現実とは言えず、社会不適合者としてここにいるマクマーフィーの限界だったのかなあと思いました。

 

現代にもいろんな壁はあるのでしょうが、巧妙に隠されている気がします。

今の若者は、一見自由見えるけど、いろんな縛りの中で生きています。

見えない壁を壊さないといけない。

60年代、70年代より、ますます見えにくい、生きにくい時代かもしれませんね。

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永遠の0

2014-08-06 11:44:50 | 映画ーDVD

ー永遠の0ー

2013年 日本 2時間23

監督=山崎貴 原作=百田尚樹 主題歌=サザンオールスターズ キャスト=岡田准一(宮部久蔵)三浦春馬(佐伯健太郎)井上真央(松乃)濱田岳(井崎)新井浩文(景浦)染谷将太(大石)三浦貴大(武田)上田竜也(小山)吹石一恵(佐伯慶子)田中泯(現代の景浦)山本學(現代の武田)風吹ジュン(清子)平幹二朗(長谷川)橋爪功(現代の井崎)夏八木勲(賢一郎)

 

【解説】

零戦搭乗員の悲劇を描いた百田尚樹のベストセラーを、『ALWAYS』シリーズなどの監督・山崎貴が映画化した戦争ドラマ。祖父の歴史を調べる孫の視点から、海軍一の臆病者と呼ばれたパイロットの真実の姿を、現代と過去を交錯させながらつづっていく。主人公の特攻隊員役に、『天地明察』『図書館戦争』などの岡田准一。現代に生きる孫に三浦春馬がふんするほか、井上真央や夏八木勲など若手からベテランまで多彩な俳優が共演する。生と死を描く奥深い物語はもちろん、サザンオールスターズによる心にしみる主題歌にも注目。

 

【あらすじ】

祖母の葬儀の席で会ったことのない実の祖父・宮部久蔵(岡田准一)の存在を聞いた佐伯健太郎(三浦春馬)。進路に迷っていた健太郎は、太平洋戦争の終戦間際に特攻隊員として出撃した零戦パイロットだったという祖父のことが気に掛かり、かつての戦友たちを訪ねる。そして、天才的な技術を持ちながら海軍一の臆病者と呼ばれ、生還することにこだわった祖父の思いも寄らない真実を健太郎は知ることとなり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

今年もまた終戦記念日が近づいてきました。

戦争を知らない世代(このいい方、嫌いだけど)が、後期高齢者になって行く時代。

さっきもテレビでは、原爆被爆者がいなくなる時代について危機感を述べていましたが、それは時の流れ、当然のことです。

従って、日本にとって悪夢のような悲惨な戦争が、物語の中だけで語られる時代に突入しているんだなあ、と年々実感しています。

昨年の劇場公開にあえて行かなかったこの作品「永遠の0」。

DVD鑑賞でも及び腰ですが、夫が見たいというので一緒に鑑賞しました。

 

VFXのできもよく、演技派揃いの俳優さんたちで、いい作品に仕上がっていたと思いました。

でも、戦争の本質を伝えられているかというと、疑問に思うところもありました。

 

飛行機乗りとしての腕は一流だけど、家族を思い生きて帰ることを目的としていた主人公宮部久蔵(岡田准一)。

現代的な考えで、今の私たちには受け入れられやすいけど、そんな屈折している心理を表現することだけに心が砕かれていて、本当に戦争の悲惨さを伝えられていたのかどうかは疑問でした。

 

戦前の日本映画を見ると、海軍士官学校の人たちはエリートとして羨望のまなざしで描かれているし、赤紙が来た家も、ほとんどの家は喜んで送り出していたようです。

 

本当に悲劇なのは、残された宮部の妻松乃(井上真央)と幼い娘の清子で、横浜で自宅が焼かれた後、どんな思いで生き延び、大阪に流れて来たのかが、想像するしかないのが残念でした。

 

この二人を守るのが宮部の生き方であったはずが、最後は志願して特攻で散ってしまったというのが、私には残念でした。

宮部が人間らしく生きようとしたために壊れてしまったという感じですが、そこをあえて強く生きて欲しかったと思います。

 

友達の義父が特攻の生き残りだったそうですが、彼は多くを語る事無く、いよいよ認知症がひどくなってから、海軍士官学校を出たということをむしろ誇らしく周りに話していたそうです。

戦後がらりと価値観が変わり、戦争は悪いことだったと言う自責の念から、自分の戦争体験を封印している方はたくさんおられると思います。

家族だからこそ、言いたくないこともたくさんあると思います。

この作品の中の賢一郎(夏八木勲)のように。

この名演技を見せて下さっている夏八木勲さんも、この作品の後お亡くなりになりましたね。

 

「家族のために生きる」ということは、「家族を守るために死ぬ」ということにも通じ、怖さが残りました。

あの戦争が終わるということを知っているからそういえるのであって、あの時代に戦場にいた人は、戦争が終わること(それは勝つことだけを意味していたのでしょう)を信じきれていたのかどうか疑問です。

死を目前に、恐怖と闘っていたのではないでしょうか?

そういう感覚が風化していき、きれいごとばかりで戦争を語り始めたとき、日本はまた戦争への道を歩み始めるのではないかという不安が沸いてきます。

 

こんなにも不安定な原発を海外に売り込んで、武器輸出も解禁して、集団的自衛権という名の交戦権も認めて、言い訳できないところに進んで行こうとしている日本。

暑いだけではなく、ちょっと嫌な臭いのするの日本の夏です。

 

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ベネディクト・カンバーバッチ ホーキング

2014-08-04 13:16:53 | 映画ーDVD

ーベネディクト・カンバーバッチ ホーキングーHAWKING

2004年 イギリス TVドラマ 89

監督=フィリップ・マーティン キャスト=ベネディクト・カンバーバッチ(ホーキング)マイケル・ブランドン ピーター・ファース

 

【解説】

人気ドラマ「SHERLOCK」のベネディクト・カンバーバッチが、天才物理学者ホーキング博士の若き日々を演じたイギリス製テレビ映画。1963年。ケンブリッジ大学院で理論物理学を学ぶ21歳の青年スティーブン・ホーキングは、自分の好奇心を満たしてくれる宇宙の研究や、恋心を寄せる女性ジェーンの存在に充実した日々を送っていた。ところがある日、スティーブンの身に突如として悲劇がふりかかる。脳の命令が筋肉に伝わらない難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し、余命2年を宣告されてしまったのだ。両親の支えで大学院に戻ったスティーブンは、日を追うごとに身体の自由を失っていく恐怖に耐えながら、研究に没頭していく。

 

【感想】

ホーキング博士のことはもちろん知っています。

この作品を見て、博士について調べてみましたが、まだご存命なことを確認して、ほっとしました。

 

この作品は、筋萎縮性側索硬化症を発症する大学生の頃から、ロジャー・ペンローズとの出会い、そして一般相対性理論が破綻する特異点の存在を証明した特異点定理を発表するまでを描いています。

 

病気になってもますます研究に没頭していくホーキングの姿に感動しました。

 

ジェーン・ワイルドと知り合い、結婚するところも人間的で素敵でした。

ベネディクト・カンバーバッチも、ホーキングになりきり、すごく良かったと思いました。

 

この作品は、アーノ・ペンジアスとロバート・W・ウィルソンがノーベル賞を取って、そのインタビューに答えるシーンと並行してホーキングの物語が語られるという形を取っています。

二人の話そのものは、ホーキングの人生とは直接関係ない話が続くので、少しわかりにくいのですが、ラストで、二人が発見したノイズがホーキングの立てた仮説の、ビッグバンの名残の電波だったということで、作品がぐっと締まるような構成でした。

 

私にはもうひとつピンと来ませんが、すごい発見だったのですねー。

物理学者たちの地道でひたむきな研究の姿勢に、あらためて敬意を感じました。

 
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キル・ユア・ダーリン

2014-08-04 13:12:22 | 映画ーDVD

ーキル・ユア・ダーリンーKill Your Darlings

2013年 アメリカ 103

 

監督=ジョン・クロキダス キャスト=ダニエル・ラドクリフ(アレン・ギンズバーグ)デイン・デハーン(ルシアン・カー)マイケル・C・ホール(デビッド・カマラー)ジャック・ヒューストン(ジャック・ケルアック)ベン・フォスター(ウィリアム・バロウズ)

 

【解説】

ビート・ジェネレーションを代表する詩人アレン・ギンズバーグが大学時代に巻きこまれた殺人事件の顛末を、「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフ&「アメイジング・スパイダーマン2」「クロニクル」のデイン・デハーンという注目の若手俳優共演で描いたドラマ。1944年、詩人の父を持つアレン・ギンズバーグは名門コロンビア大学に入学するが、大学の堅苦しい教育方針に不満を抱くように。そんなある日、型やぶりで知的な美青年ルシアン・カーと出会ったアレンは、ルシアンを通してウィリアム・バロウズやジャック・ケルアックらと出会い、親交を深めていく。魔性の魅力を放つルシアンに友情以上の思いを抱きはじめるアレンだったが、ルシアンは旧知の同性愛者デビッド・カマラーから執拗に言い寄られており、そんなカラマーの存在がやがて悲劇を引き起こすことになる。(映画.com)

 

【感想】

私にとっては「オン・ザ・ロード」につづく、ビートゼネレーションものです。

でも、私の興味は「クロニクル」のデイン・デハーンです。

 

こちらの主人公は、まだ大学時代のアレン・ギンズバーグ(ダニエル・ラドクリフ)の話です。

実際にあった殺人事件を元にしていますが、サスペンスものというより、純愛物(同性愛ですが)でした。

 

両親の仲が悪く、情緒不安定な母を残して、アレンはコロンビア大学に入学し、ウィリアム・バロウズやジャック・ケルアックと出会います。

特に強烈だったのが美青年ルシアン・カー(デイン・デハーン)との出会いでした。

 

しかし、ルシアンには秘密があり、アレンはトラブルに巻き込まれていきます。

 

☆ネタバレ

ルシアンはジャック・ケアルックとアメリカを脱出し、愛人のデビッド・カマラーとも別れようと試みますが、デビッドがしつこくつきまとい、とうとう彼を殺してしまいます。

 

ルシアンはアレンに自分を擁護する文章を書いて欲しいと頼むのですが…。

 

才能と才能がぶつかり合い、時代を変えていく文化革命につながっていく若者たちの火花を散らすような関係性が興味深かったですが、言葉の壁でしょうか?

ギンズバーグの詩を聞いても、私には理解できないところが残念でした。

 

もう少し、予備知識が必要なのかもしれません。

 

デイン・デハーンはやっぱり素敵です。

ラドクリフ君は、なかなかニュートラルな状態では見られないなあ。

親戚のおばさんみたいにお節介な感じで見てしまいました。

 
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