スサンネ・ビア監督 ピアース・ブロスナン(フィリップ)トリーヌ・ディルホム(イーダ)キム・ボドゥニア(ライフ)セバスチャン・イェセン(パトリック)モリー・ブリキスト・エゲリンド(アストリッド)パプリカ・スティーン(ベネディクテ)
『ある愛の風景』『アフター・ウェディング』で知られるデンマークの鬼才、スサンネ・ビアによるラブストーリー。妻の死を乗り越えることができない男と夫の浮気を知ってしまった女が、それぞれの子どもの結婚式で出会ったのを機に惹(ひ)かれ合っていく姿を描く。『007』シリーズのピアース・ブロスナンとデンマークが誇る実力派女優である『未来を生きる君たちへ』などのトリーヌ・ディルホムが、心に傷を負った主人公たちを快演。南イタリアで繰り広げられる大人の恋愛模様に、胸が高まる。
愛妻の死を引きずり、仕事一筋で子どもとも連絡を取っていないデンマーク在住のイギリス人フィリップ(ピアース・ブロスナン)。乳がんの治療に苦しんだばかりというのに、夫が自分より年下の女と浮気しているところに出くわしてしまった美容師イーダ(トリーヌ・ディルホム)。それぞれの息子と娘が結婚式を挙げる南イタリアのソレントで出会った二人は、お互いの心の傷を癒やすように。一方、彼らの子どもたちは挙式を目前に控えながらも、心に迷いが生じていて……。(シネマトゥデイ)
ーカルテット!人生のオペラハウスーQUARTET
2012年 イギリス 99分
ダスティン・ホフマン監督 マギー・スミス(ジーン)トム・コートネイ(レジー)ビリー・コノリー(ウィルフ)ポーリーン・コリンズ(シシー)マイケル・ガンボン(セドリック)グウィネス・ジョーンズ(アン・ラングレー)シェリダン・スミス(ルーシー・コーガン先生)アンドリュー・サックス(ボビー・スワンソン)
【解説】
オスカー俳優ダスティン・ホフマンが、『戦場のピアニスト』などの脚本家ロナルド・ハーウッドによる戯曲を映画化した初監督作。老人ホームで暮らす元音楽家たちが、ホームの存続のために復活コンサートに挑む姿を描く。出演には、2度のオスカー受賞を誇るマギー・スミスをはじめ、トム・コートネイ、ビリー・コノリー、ポーリーン・コリンズらイギリスを代表する名優が集結。ジュゼッペ・ヴェルディ、ヨハン・セバスチャン・バッハなどの名曲に乗せてつづられる笑いと涙の人生賛歌に心温まる。
【あらすじ】
第一線を退いた音楽家たちが生活している「ビーチャム・ハウス」では、経営難のホーム存続を懸けてコンサートの準備に追われていた。そこで余生を過ごすレジー(トム・コートネイ)、シシー(ポーリーン・コリンズ)、ウィルフ(ビリー・コノリー)たちのもとに、かつてのカルテット仲間だったものの確執を残して去っていったプリマドンナのジーン(マギー・スミス)が入居する。コンサートを控えたメンバーは、疎遠だった彼女との再会に当惑するが……。(シネマトゥデイ)
【感想】
ダスティン・ホフマンの初監督作品と期待していましたが、少し期待はずれでした。
内容は平凡なお話でした。
でも、有名な音楽家が年老いて暮しているこの「ビーチャムハウス」はとても素敵なところでした。
心ある人たちの寄付で運営されているようでしたが、素晴らしい立地に素晴らしいお屋敷、美しく広いお庭など、うらやましい感じです。
こういうところを見ると、日本の文化水準が低いなあと思ってしまいます。
でも、この豪華老人施設も資金難には違いがないようです。
年に一度のコンサートにどれだけ観客動員できるか、それが篤志家たちへの存続価値へのアピールにるということで、入所している老音楽家たちにも大問題のようでした。
出し物を検討し、グループに分かれて練習が始まりました。
声楽家の仲良し三人組、レジー(トム・コートネイ)、シシー(ポーリーン・コリンズ)、ウィルフ(ビリー・コノリー)。
そんなときにレジーの元妻でプリマドンナだったジーン(マギー・スミス)が入所して来た。
プライドが高く、しかももう歌えないと思っているジーンを入れてカルテットを組もうとするシシーとウィルフだったがー。
バックには本物の音楽家たちがいて、いい演奏や歌声を聴かせてくれるけど、主人公たちのお話がかえってアダとなったような感じでした。
年を取っても感情は同じということなんでしょうが、ちょっとピンと来なかったです。
ーエンド・オブ・ホワイトハウスーOLYMPUS HAS FALLEN
2013年 アメリカ 120分
アントワーン・フークア監督 ジェラルド・バトラー(マイク・バニング)アーロン・エッカート(ベンジャミン・アッシャー大統領)モーガン・フリーマン(アラン・トランブル)アンジェラ・バセット(リン・ジェイコブス)ロバート・フォスター(エドワード・クレッグ将軍)コール・ハウザー(ローマ)フィンリー・ジェイコブセン(コナー)アシュレイ・ジャッド(マーガレット・アッシャー大統領夫人)メリッサ・レオ(ルース・マクミラン)ディラン・マクダーモット(フォーブス)ラダ・ミッチェル(リア・バニング)リック・ユーン(カン)
【解説】
『完全なる報復』『マシンガン・プリーチャー』などのジェラルド・バトラーがプロデューサーと主演を務めたアクション。大統領を人質にホワイトハウスを占拠するテロリストたちを相手に、元シークレット・エージェントの男がたった一人で戦いを挑んでいく。『トレーニングデイ』『ザ・シューター/極大射程』のアントワーン・フークアが監督を努め、名優モーガン・フリーマンや『ダークナイト』などのアーロン・エッカートら、実力派が共演。ド派手な見せ場に加え、国際情勢を巧みに盛り込んだリアルな説定も見ものだ。
【あらすじ】
シークレット・サービスとして大統領の護衛にあたるも、大統領夫人の命を守ることができなかったマイケル(ジェラルド・バトラー)。それから2年後、彼はホワイトハウス周辺を担当する警備員となっていた。そんな中、独立記念日を迎えたホワイトハウスをアジア人のテロリスト・グループが占拠し、大統領の解放と引き換えに日本海域からの米海軍撤収と核爆弾作動コード開示を要求する。特殊部隊による救出作戦が失敗に終わるのを目の当たりにしたマイケルは、一人でホワイトハウスに飛び込んでいくが……。(シネマトゥデイ)
【感想】
この作品と「ホワイトハウス・ダウン」、どちらもホワイトハウスが狙われるという設定。
「ホワイトハウス・ダウン」の方は、黒人大統領で敵は内部にいました。
こちらは、白人大統領(アーロン・エッカート)で敵はアジア人でした。
ジェラルド・バトラーが主演。
相変わらず、頼もしいです。
でも、よく考えなければすぐに両方が混じり合ってしまう。
なんで、こんなによく似た企画が…。
劇場で見たら、もっと臨場感があって、印象深くなったかもしれません。
「ホワイトハウス・ダウン」を劇場で見たので、やはりそっちの方が記憶に残っています。
ー天使の分け前ーTHE ANGELS' SHARE
2012年 イギリス/フランス/ベルギー/イタリア 101分
ケン・ローチ監督 ポール・ブラニガン(ロビー)ジョン・ヘンショウ(ハリー)ガリー・メイトランド(アルバート)ウィリアム・ルアン(ライノ)ジャスミン・リギンズ(モー)ロジャー・アラム(タデウス)シヴォーン・ライリー(レオニー)チャーリー・マクリーン(ロリー・マカリスター)
【解説】
『大地と自由』『麦の穂をゆらす風』などのイギリスの名匠、ケン・ローチ監督によるヒューマン・コメディー。スコッチ・ウイスキーの故郷スコットランドを舞台に、もめ事ばかり起こしてきた若者がウイスキー作りを通じて師や仲間と出会い、自らの手で人生を再生していくさまを描く。社会奉仕活動で出会った行き場のない者たちが繰り広げる痛快な人生賛歌は、第65回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した。
【あらすじ】
いつもケンカばかりしている青年ロビー(ポール・ブラニガン)は、トラブルを起こして警察ざたに。しかし、恋人との間にできた子どもがそろそろ出産時期を迎えることに免じ、刑務所送りの代わりに社会奉仕活動をすることになる。まともな生活を送ろうと改心した過程で指導者のハリー(ジョン・ヘンショウ)に出会い、ウイスキーの奥深さを教えてもらったロビーはその魅力に目覚めていき……。(シネマトゥデイ)
【感想】
ケン・ローチ監督作品は「麦の穂を揺らす風」を見ました。
これはかなりしんどい作品でした。
この作品はとてもユーモラスで、極貧の青年の成長物語です。
しかも、今流行のシングルモルトもからめて、なかなかおもしろかったです。
オススメ!!
貧しい地区で育った青年ロビー(ポール・ブラニガン)。
物心ついたときから、その負けん気と短気な性格からケンカに明け暮れていた。
少年院に入ることも数回ではない。
今回も、不良仲間にケンカを売られ、怪我をさせたので簡易裁判を受けていた。
傍聴席にはお腹の大きな恋人がいる。
結果は社会奉仕ですんだが、不良仲間はおさまらない。
恋人には、これが最後だと念を押される。
そんな中で出かけた社会奉仕。
その活動を統括するハリー(ジョン・ヘンショウ)と出会う。
恋人が赤ちゃんを産んだと言う知らせに、ハリーとともに病院に駆けつけるが、恋人の親戚の男たちに「会うな」と殴られ、ぼこぼこにされてしまう。
怒り狂うロビーをハリーはなだめ、自分の家に連れて帰る。
ハリーの家で初めて飲んだシングルモルトの上等な味に、ロビーはむせてしまった。
執拗に追いかけてくる不良たち、そこを助けてくれた恋人の父親からも「おまえはこの境遇からは抜け出せないんだ。やり直したいなら別の土地に行け」と言われ、この町を出ようと思ったロビー。
そんなときにハリーがシングルモルトの試飲会へ誘ってくれた。
そこで、思わぬテイスティングの才能を発揮したロビー。
有名な評論家から声をかけてもらった。
そんなとき、すごいシングルモルトの名品が見つかって、その樽がオークションにかかることを知る。
社会奉仕仲間と、4本分だけ抜き取る計画を立て、実行するためにハイランドまで無銭旅行に繰り出した。
樽の中で寝かされているシングルモルトウィスキーは、毎年2パーセントだけ蒸発するそうです。
それを「天使の分け前」というらしい。
素敵なネーミング。
ロビーはそれを逆手に取って、うまく闇で売りつけ、仲間にも分け前を渡して、恋人と赤ちゃんとの新しい生活の基盤にしようとしています。
貧しさや教育不足からの脱却は、どの国でも容易ではないでしょう。
ロビーのやったことは犯罪で、勧められることではありませんが、これくらいのことをしないとステップアップできないということなのでしょう。
社会奉仕仲間はあぶく銭を持って飲みに出かけました。
さて、ロビーは恋人と赤ちゃんと一緒に、どんな人生を歩んで行くのでしょう。
ロビーなら大丈夫という気がしました。
これからは地に足をつけて、どんなに辛いことがあっても、守るべき家族のためにがんばって生きていくことでしょう。