マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命

2014-01-26 11:38:02 | 映画ーDVD

ープレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命ーTHE PLACE BEYOND THE PINES

2012年 アメリカ 141

デレク・シアンフランス監督 ライアン・ゴズリング(ルーク)ブラッドリー・クーパー(エイヴリー)エヴァ・メンデス(ロミーナ)レイ・リオッタ(デルカ)ベン・メンデルソーン(ロビン)マハーシャラ・アリ(コフィ)デイン・デハーン(ジェイソン)エモリー・コーエン(AJ)

 

【解説】

数々の映画祭で高い評価を得た『ブルーバレンタイン』のデレク・シアンフランス監督とライアン・ゴズリングが再タッグを果たした人間ドラマ。妻子を養うため犯罪に手を染めるバイクレーサーと彼を追う野心的な警官をめぐる因果が、15年後の彼らの息子たちへと世代を超えて引き継がれていくさまが描かれる。『世界にひとつのプレイブック』などのブラッドリー・クーパー、『最後の恋のはじめ方』などのエヴァ・メンデス、ベテランのレイ・リオッタら実力派キャストの競演も見逃せない。

 

【あらすじ】

天才ライダーのルーク(ライアン・ゴズリング)は移動遊園地でバイクショーを行う刹那的な日々を送っていたある日、元恋人ロミーナ(エヴァ・メンデス)と再会。彼女がルークとの子どもを内緒で生んでいたことを知ると、二人の生活のためにバイクテクニックを生かして銀行強盗をするようになる。ある日銀行を襲撃したルークは逃走する際、昇進を目指す野心的な新米警官エイヴリー(ブラッドリー・クーパー)に追い込まれるが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品は骨太です。

自宅で見る場合は、かなり集中してみないと、わからなくなります。

途中で主人公が死んで、主人公が違う人になったり、15年後に飛んだり。

「宿命」と重い邦題が付いているのも納得です。

 

オートバイのスタントの仕事をして、各地を巡業して回っているルーク(ライアン・ゴズリング)。

1年ぶりにこの町を訪れ、元恋人のロミーナ(エヴァ・メンデス)と再会する。

ロミーナが自分の子供を産んでいたことにショックを受け、バイクのスタントをやめ、この地に留まることを決心した。

 

しかし、赤ん坊や自分の母親まで恋人に面倒を見てもらっているロミーナは、ルークを疎んじる。

ルークにはお金がないから。

 

ルークは自動車の修理屋をやっているロビンに拾われ、銀行強盗に誘われる。

二人の銀行強盗は成功し、ルークはロミーナと息子とデート。

1枚の写真を撮る。

 

無謀な強盗の計画に、ロビンさえ手を引いたので、ルークは単独で強盗をする。

失敗して警察に追われ、民家に逃げ込んでろう城し、ロミーナに電話をする。

「俺のことは息子に話すな」

 

追って来た新米警官エイヴリー(ブラッドリー・クーパー)は、一人でルークの立てこもった部屋に突入し、銃撃戦となり、ルークは窓から落ちて死んだ。

 

☆ネタバレ

ここで主役が交代します。

 

エイブリーも撃たれて足を負傷。

気が付くと病院にいた。

妻と幼い息子、そして、最高判事まで上り詰めた父親。

エイブリーは司法試験に受かっていたのに、現場を知りたいということで警官になったのだった。

父への反発もあった。

 

エイブリーが初めて味わう挫折。

犯人にも幼い息子がいたということにショックを受ける。

 

警官仲間が誘いに来て、ルークの自宅から隠してあったお金を押収し、仲間で分けた。

エイブリーは半額をもらった。

これが弱みとなる。

 

警官仲間からさらに不正に加担するように要求を受け、内部告発に踏み切るが、警察の中は腐り切っていた。

エイブリーも身の危険を感じ、保身のため警察組織を脅すように、地方検事の職を得た。

 

それから15年後、ルークの息子ジェイソンとエイブリーの息子AJが高校で出会う。

まさに宿命の出会いとなります。

 

バイクスタントで刹那的に生きてきたルークが、息子の存在を知ることで、人生を大きく変えます。

このへんの表現がすごい。

鍛えられた肉体に無数のタトゥーを施したルークの背中。

男の背中が物語るものとは。

「息子には同じ道を歩ませない」とその意気込みは見上げたものですが、取った手段が銀行強盗とは…。

ライアン・ゴスリングにはしびれます。

 

また、ジェイソン役のデイン・デハーンがいい。

若い時のディカプリオを彷彿とさせる繊細さで、ジェイソンの揺れる心を表現しています。

「クロニクル」「欲望のヴァージニア」といい作品に出ています。

注目の若手です。

 

ブラッドリー・クーパーもいいです。

正義感に溢れた警官が、世俗の手垢にまみれていく様子、そして最後には息子を犠牲にしてでも権力を掴もうとする。

 

でも、ルークの残したたった1枚の家族写真が、エイブリーの心の奥底に残っている人間性を表しているようだったし、ジェイソンの新しい人生のスタートの支えにもなっていると思いました。

 

オススメです。

 


パシフィック・リム

2014-01-26 11:01:24 | 映画ーDVD

ーパシフィック・リムーPACIFIC RIM

2013年 アメリカ 131

ギレルモ・デル・トロ監督 チャーリー・ハナム(ローリー・ベケット)イドリス・エルバ(スタッカー・ペントコスト)菊地凛子(森マコ)チャーリー・デイ(ニュートン・ガイズラー博士)ロブ・カジンスキー(チャック・ハンセン)マックス・マーティーニ(ハーク・ハンセン)芦田愛菜(森マコ(幼少期))ロン・パールマン(ハンニバル・チャウ)バーン・ゴーマン(ハーマン・ゴッドリーブ博士)クリフトン・コリンズ・Jr(テンドー・チョイ)ディエゴ・クラテンホフ(ヤンシー・ベケット)

 

【解説】

『ヘルボーイ』シリーズなどの鬼才ギレルモ・デル・トロが放つSFアクション。世界各国を襲撃する謎の巨大生命体を倒すべく、人型巨大兵器イェーガーを操縦するパイロットたちの姿を壮大なスケールで活写する。『ザ・レッジ -12時の死刑台-』のチャーリー・ハナム、『バベル』の菊地凛子、『ヘルボーイ』シリーズのロン・パールマンらが出演。さらに、子役の芦田愛菜がハリウッド作初出演を果たす。最先端VFXを駆使した生命体とのバトル描写に加え、細部まで作り込まれたイェーガーの設定なども見逃せない。

 

【あらすじ】

2013年、突然未知の巨大生命体が太平洋の深海から現われる。それは世界各国の都市を次々と破壊して回り、瞬く間に人類は破滅寸前へと追い込まれてしまう。人類は一致団結して科学や軍事のテクノロジーを結集し、生命体に対抗可能な人型巨大兵器イェーガーの開発に成功する。パイロットとして選ばれた精鋭たちはイェーガーに乗り込んで生命体に立ち向かっていくが、その底知れぬパワーに苦戦を強いられていく。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品、レビューでは賛否両論で、私は劇場で見たかったのですが、タイミングが合わず見逃してしまいました。

家のテレビでDVD鑑賞では、迫力にかけますが、でも、面白かったですよ。

 

この作品のすみずみまで溢れている日本のアニメ愛。

ギレルモ・デル・トロ監督は、日本の怪獣映画、ロボットもの、アニメなど、本当にお好きなのね。

 

ゴジラ、ガンダムなどがお好きな方は絶対楽しめるし、私だって、なかなか面白いと思いました。

 

インポッシブル

2014-01-25 16:28:56 | 映画ーDVD

ーインポッシブルーTHE IMPOSSIBLE/LO IMPOSIBLE

2012年 スペイン/アメリカ 114

JA・バヨナ監督 ユアン・マクレガー(ヘンリー)ナオミ・ワッツ(マリア)トム・ホランド[俳優](ルーカス)ジェラルディン・チャップリン(老婆)サミュエル・ジョスリン(トマス)オークリー・ペンダーガスト(サイモン)

 

【解説】

ナオミ・ワッツとユアン・マクレガーが主演を務め、スマトラ島沖地震後に発生した津波に遭遇した一家の実話を基に描く感動の人間ドラマ。突如襲った災害により一時は離散してしまうも、諦めることなく生き抜いた家族の絆を描き出す。監督を務めるのはデビュー作『永遠のこどもたち』も好評だったスペインの新鋭フアン・アントニオ・バヨナ。危機的状況の中、サバイバルする人々の姿をパワフルな映像と胸打つ物語でつづるバヨナ監督の手腕にうなる。

 

【あらすじ】

2004年末、マリア(ナオミ・ワッツ)とヘンリー(ユアン・マクレガー)は、3人の息子と共にタイにやって来る。トロピカルムードあふれる南国で休暇を過ごすはずだったが、クリスマスの次の日、彼らは未曾有の天災に巻き込まれる。一瞬にして津波にのみ込まれ、散り散りになった家族はそれぞれの無事を祈りつつ再会への第一歩を踏み出す。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品に描かれているスマトラ島の地震と津波は2004年の出来事です。

まだ記憶にも新しい。

しかし、日本は2011年に東北が地震と津波に襲われ、日本人の痛みとして経験してしまった今、この作品を見るのが辛い方もたくさんおられることでしょう。

 

でも、かなりの確率で起きるといわれている東南海地震。

その精神的な備えのためにも、この一家が遭遇した未曾有の大災害を見ておいてもいいと思いました。

 

インポッシブルー不可能としか言えないような、家族の命の物語です。

 

マリア(ナオミ・ワッツ)とヘンリー(ユアン・マクレガー)夫婦は、3人の男の子を連れてクリスマス休暇を過ごすため、スマトラ島にやって来た。

そしてクリスマスの明くる日、ホテルのプールで遊んでいたときに、未曾有の大災害に見舞われる。

 

マリアは津波に飲み込まれながらも、長男ルーカスを発見する。

二人は、再びやって来た津波に巻き込まれながらも、なんとか岸にたどり着いた。

マリアは足に大けがをしていて、血の後が続く。

誰もいない。

幼い子供の泣き声が聞こえ、二人はその子を助けて、次の津波に備えるため、高い木に避難した。

マリアの傷は深い。

長い時間が過ぎ、ようやく現地の人に発見され、村に運ばれ、そこからトラックで病院へ。

行く途中も、病院の中も外も、大けがの人で溢れていた。

 

恐怖しか感じていなかったルーカスは、その中でどんどん成長していき、人々の役に立とうと思うまでになる。

 

☆ネタバレ

実話なので、異論を挟む余地はありませんが、暑い場所だし、マリアの傷は深いし、助かったことが不思議な状態です。

 

ヘンリーとルーカスの弟たちも助かっているのですが、次の関心はこの一家が再会できるのかということに移っていきます。

家族を思う気持ちだけが、ヘンリーの心の支えのようです。

 

最終的には家族はめぐり逢い、マリアもシンガポールで手術を受けることになってスマトラを離れるのですが、家族の絆はより強く深くなっていました。

 

マリア役のナオミ・ワッツの体当たり演技がすごい。

また、ルーカス役の子供もすごかった。

 

DVDで見たので、メイキング映像もありましたが、すごい撮影現場でした。

 

とにかく、自然の猛威の恐ろしさ、そんなん十分わかっているはずなのに、こうやってフィクションとわかっている映像を見ても恐怖に囚われます。

実際、その現場にいたら、私はどうなってしまうのかー。

 

そんなパニックの中でも、人は人を思いやり、傷ついた人をかばったり、助けたりできるんですね。

人間ってすごい。

この作品は、東北の地震や津波の最中や後にもあったであろう、人と人とのつながりを想像することができました。

 

「目をつぶって楽しいことを考えなさい」

映画の中で何度となく同じセリフが繰り返されますが、本当に辛いときに、そんなことができるとは思えないけど、その言葉が支えになるときもあるのでしょうね。

いろいろ考えさせられる作品でした。

 

災害のときに備えて、日常的に家族で話し合うべきですね。

備えても備えても憂いはあるでしょうが、備えるに越したことはありません。

 


ハンガーゲーム2

2014-01-20 11:32:32 | 映画ー劇場鑑賞

ーハンガーゲーム2THE HUNGER GAMES: CATCHING FIRE

2013年 アメリカ 147

フランシス・ローレンス監督 ジェニファー・ローレンス(カットニス・エバディーン)ジョシュ・ハッチャーソン(ピータ・メラーク)リアム・ヘムズワース(ゲイル・ホーソーン)ウディ・ハレルソン(ヘイミッチ・アバナシー)エリザベス・バンクス(エフィー・トリンケット)レニー・クラヴィッツ(シナ)フィリップ・シーモア・ホフマン(プルターク)ジェフリー・ライト(ビーティー)スタンリー・トゥッチ(シーザー・フリッカーマン)ドナルド・サザーランド(スノー大統領)ウィロウ・シールズ(プリムローズ・エバディーン)サム・クラフリン(フィニック・オデイル)リン・コーエン(マグス)ジェナ・マローン(ジョアンナ・メイソン)アマンダ・プラマー(ワイレス)メタ・ゴールディング(エノバリア)ブルーノ・ガン(ブルータス)アラン・リッチソン(グロス)ステファニー・リー・シュルント(カシミア)

 

 

【解説】

スーザン・コリンズのヒット小説を原作にした、サバイバルスリラーのシリーズ第2弾。少年少女たちが殺し合う「ハンガー・ゲーム」で勝ち残ったカットニスとピータが、新たなゲームに挑む姿を活写する。前作に引き続き、ジェニファー・ローレンスやジョシュ・ハッチャーソンが出演し、新たに名優フィリップ・シーモア・ホフマンが彼らを追い詰める悪役で共演。歴代ウィナーたちの参加で激しさを増す、ゲームの行方とアクションから目が離せない。

 

【あらすじ】

12の地区より12歳から18歳までの男女一組を選出し、最後の1人になるまで戦わせる独裁国家パネムが実施する「ハンガー・ゲーム」。男女ペアで勝者となったカットニス(ジェニファー・ローレンス)とピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)は、凱旋(がいせん)ツアーで各地区を回る中で、自分たちを反国家の象徴として捉える民衆の思い、静かに広がっている革命への動きを感じる。同様に国民の変化を悟ったスノー大統領(ドナルド・サザーランド)は、カットニス抹殺をひそかな目的にした歴代勝者結集の新ゲームを開催させる。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

「ハンガーゲーム1」が気に入ったので、楽しみに出かけました。

そしたら、期待以上!

すごいパワーアップしていて、「1は序章に過ぎない」というキャッチコピーが、その通りだ!と思えるほどの出来でした。

これは、第3部も楽しみです。

 

前回の「ハンガー・ゲーム」で恋人として勝者になったカットニス(ジェニファー・ローレンス)とピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)だが、カットニスにはゲイル(リアム・ヘムズワース)という恋人がいた。

 

世間を欺いて、恋人同士として凱旋旅行に全国を回った二人とそのチーム(ウディ・ハレルソンとエリザベス・バンクス、レニー・クラヴィッツ)。

でも、行く先々で革命への息吹を感じる旅となった。

  スノー大統領

その人々の動向を恐れるスノー大統領(ドナルド・サザーランド)は、革命のシンボルになりかねないカットニスの暗殺を命じる。

それも達成できない焦りから、歴代チャンピオンによる「ハンガー・ゲーム」が企画され、カットニスとピータも再びゲーム会場へ放り出された。

 

今回新たに、ゲームメーカーとしてフィリップ・シーモア・ホフマンが参加、革命の流れがどう展開していくのか、次回に向けて期待が高まる終わり方でした。

 

独裁政権の恐ろしさ。

これはフィクションと片付けられない恐怖がこの作品に緊張感を与えていると思います。

 

妙にハマってしまった私です。

 

頑張れ、カットニス!!

 


セッションズ

2014-01-20 11:05:01 | 映画ー劇場鑑賞

ーセッションズーTHE SESSIONS

2012年 アメリカ95

ベン・リューイン監督 ジョン・ホークス(マーク・オブライエン)ヘレン・ハント(シェリル)ムーン・ブラッドグッド(ヴェラ)アニカ・マークス(アマンダ)W・アール・ブラウン(ロッド)アダム・アーキン(ジョシュ)ウィリアム・H・メイシー(ブレンダン神父)ロビン・ワイガート(スーザン)

 

【解説】

障害者の性を題材にしたヒューマンドラマ。首から下がまひして動けない青年が、38歳にして童貞喪失を敢行しようとする姿を描く。監督は『美女と時計とアブナイお願い』などのベン・リューイン。『ウィンターズ・ボーン』でアカデミー賞助演男優賞候補となって注目を浴びたジョン・ホークスが、自身の置かれた状況を悲観しない前向きな主人公を好演する。タブー視されがちなテーマをユーモアたっぷりに見据えた独特の視点に加え、脇を固めるヘレン・ハント、ウィリアム・H・メイシーら実力派が放つ存在感も魅力だ。

 

【あらすじ】

幼少時に発症したポリオが原因となって、30年以上も首から下が動かない状態にあるマーク(ジョン・ホークス)。思うように体を動かせないだけでなく、重度の呼吸障害も抱える彼は、鉄の肺と呼ぶ巨大な呼吸器の中で、一日のほとんどを暮らしている。38歳になった彼は、美しいヘルパーのアマンダ(アニカ・マークス)に恋をして心身共に愛する女性と一つになりたいという思いを抱くように。旧知のブレンダン神父(ウィリアム・H・メイシー)にも背中を押され、彼はセックスセラピストのもとを訪ねる。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

新春第2弾。

まだまだ地味な作品が続きます。

 

明るいコメディタッチの作品ですが、実在の人物をテーマにしているし、内容は重たいです。

 

幼いときにに発症したポリオが原因となって、30年以上も首から下が動かない状態にあるマーク(ジョン・ホークス)のおかれている状況は想像を絶する世界です。

ベッドの上で寝た状態で、1日のほとんどの時間を自ら「鉄の肺」と呼ぶ、カプセルから顔だけ出している状態。

ヘルパーさんの手を借りずには何もできない。

外出するときは、人工呼吸器をくわえています。

 

そんな状態でも大学は卒業していて、生き方も前向きです。

美しいヘルパーのアマンダ(アニカ・マークス)に恋をして、身も心も彼女と愛し合いたいと願うようになりました。

  初恋の人アマンダ

行きつけの教会のブレンダン神父(ウィリアム・H・メイシー)にも相談して、励ましてもらい、セックスセラピーを受ける決心をした。

そして出会ったのが、シェリル(ヘレン・ハント)。

シェリルは回数を区切って、セラピーしてくれることになった。

  セラピストのシェリル

シェリルはティーンエージャーの息子を持つ女性。

夫は自称哲学者で仕事はしていない。

セックスセラピーで生計を支えている。

 

シェリルも転機を迎えていた。

いままで無信教だったのが、夫と同じユダヤ教に改宗しようとしていた。

 

このへんのシェリルの心境は、宗教がわからない私には理解しがたいものがあったけど、シェリルもまた、マークの生き方になんらかのインスピレーションを感じ、変わろうとしたんだと思いました。

 

マークは、本命のアマンダとの恋には破れてしまいますが、死にかけて入院した病院で、ボランティアをしていた女性と相思相愛になることができました。

そして、数年後には亡くなってしまうのですが、そこには悲しみの涙はありませんでした。

 

人が生きるってどういうことなのか、とてもシンプルに語りかけてくる作品でした。

人のデリケートな思いがとても繊細に表現されていて、いい作品でしたよ。

 

ヘレン・ハントが、渾身の全裸。

勝負していますよ。

 

オススメです。

 

鑑定士と顔のない依頼人

2014-01-20 10:26:53 | 映画ー劇場鑑賞

この作品も、昨年の鑑賞でした。

アップするのが遅れています。

 

ー鑑定士と顔のない依頼人ーLA MIGLIORE OFFERTA/THE BEST OFFER

2013年 イタリア 131

ジュゼッペ・トルナトーレ監督 ジェフリー・ラッシュ(ヴァージル・オールドマン)シルヴィア・フークス(クレア)ジム・スタージェス(ロバート)ドナルド・サザーランド(ビリー)

 

【解説】

名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督が、刺激的な謎をちりばめて紡ぐミステリー。天才鑑定士が姿を見せない女性からの謎めいた鑑定依頼に翻弄(ほんろう)されていくさまを、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの音楽に乗せて描く。偏屈な美術鑑定士には、『シャイン』などのジェフリー・ラッシュ。共演には『アップサイドダウン重力の恋人』などのジム・スタージェス、ベテランのドナルド・サザーランドらが名を連ねる。

 

【あらすじ】

天才的な審美眼を誇る美術鑑定士ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は、資産家の両親が遺(のこ)した美術品を査定してほしいという依頼を受ける。屋敷を訪ねるも依頼人の女性クレア(シルヴィア・フークス)は決して姿を現さず不信感を抱くヴァージルだったが、歴史的価値を持つ美術品の一部を見つける。その調査と共に依頼人の身辺を探る彼は……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品、面白かったですよ。

美術鑑定の世界では第1人者を誇るヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)が、人間は全く鑑定できず、すっかりだまされてしまうというお話。

 

昨年は、美術鑑定士が絡む作品が多かったような気がしません?

「モネ・ゲーム」「トランス」とこれで3本目だ。

名画も一緒に鑑賞できるので、1本で2度美味しいですよね。

 

ヴァージルは、美術のオークションでも顧客の申請を集める超一流の鑑定士。

でも、ビリー(ドナルド・サザーランド)と組んで、美術品の蒐集家でもあった。

しかも、美女の肖像画ばかり。

それは、自宅の隠し部屋に保管され、ヴァージルの癒しの部屋となっていた。

私生活のヴァージルは、ひどい潔癖性の頑固じいさん。

行きつけのレストランには、自分専用の食器を用意させるほどであった。

 

そんなヴァージルの元に、古い家の調度品を鑑定して欲しいという依頼が来る。

依頼主は、広場恐怖症で人に会うと発作が起きるという女性クレア(シルヴィア・フークス)。

この謎の女性に興味を持ったヴァージルは、やがてその女性の素顔を見て、生まれて初めての恋に落ちたー。

  クレアの屋敷

☆ネタバレ

ヴァージルのたった一人の友達とも言うべき、修理屋のロバート(ジム・スタージェス)とその恋人や、クレアの屋敷の向かいのパブに住んでいる小人の女性など、不思議な登場人物のやからくり人形などの小道具がちりばめられていて、観客はどこへ連れて行かれていくか、はらはらどきどきが楽しめます。

 

そして、どんでん返し。

ヴァージルが見事に裏切られ、騙されるわけだけど、私はそんなにかわいそうだとは思わなかった。

蒐集した絵画は、不正な手段で手に入れたものだし、どっちもどっちだからね。

 

でも、元気になったヴァージルが、ラストではクレアの思い出話にあったプタペストの「ナイト&デイ」というパブで誰かを待っている姿は、不気味でもあったし、滑稽でもあった。

このシーンをどう解釈するか?

楽しいですねー。

このへんが、トルナトーレ監督の力量のあるところかなあ?

  このからくり人形にも翻弄させられます。

オススメです。

 


愛しのフリーダ

2014-01-11 14:55:27 | 映画ー劇場鑑賞

ー愛しのフリーダーGOOD OL' FREDA

2013年 アメリカ/イギリス 86

ライアン・ホワイト監督 フリーダ・ケリー ジョージ・ハリソン ジョン・レノン ポール・マッカートニー リンゴ・スター

 

【解説】

ポップス、ロックの歴史を語る上で欠かすことのできない存在であるザ・ビートルズの秘書を務めた女性、フリーダ・ケリーのドキュメンタリー。秘書であったものの、メンバーから家族のように慕われてきたフリーダが目の当たりにしてきた、メジャーデビュー前から解散までの11年にわたるバンドの道のり、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリソン、リンゴ・スターの素顔が、彼女自身の回想によって紹介されていく。およそ50年の沈黙を破って明かされる新事実などが興味深い。

 

【あらすじ】

1961年、リバプール。17歳だったフリーダ・ケリーは、会社の同僚に地元のライブハウス、キャヴァーン・クラブへと誘われる。そこで彼女を待ち受けていたのは、小さなステージで演奏する革ジャン姿の4人組バンド、ザ・ビートルズであった。その独特のサウンドに魅了された彼女は毎日のようにクラブに通い、メンバーと仲良くなり、その後マネージャーのブライアン・エプスタインから秘書にならないかと誘われる。彼の実家でもある家電量販店2階に構えた事務所で仕事に励む中、バンドは世界的規模で人気を獲得していく。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

去年はポール・マッカートニーのコンサートに行き、彼のパワーをたっぷりいただいてとても感動しました。

その興奮も覚めやらない昨年暮れ、友達がこの映画のチラシをくれました。

それが頭の隅にあったのでしょうね。

この作品が今年最初の劇場鑑賞作品となりました。

 

なんだ、ビートルズファンの女の子のお話か、って思うでしょ?

そんな人はたくさんいるじゃない、って。

 

でも、フリーダ・ケリーは違う。

 

最初はフリーダも普通の女の子でした。

リバプールでハイスクールを出て、職業訓練学校でタイプを習って、会社でタイピストとして働いていた。

ある日、同僚からランチに誘われていったお店がキャバンクラブ。

決していいお店とは言えなかったそう。

地下だし、臭いもきつかった。

だけど、そこで演奏していた革ジャンの4人組にフリーダは魅せられた。

そして、毎日通うことに!!

 

フリーダは赤ちゃんの時にお母さんが亡くなってお父さんが一人で育ててくれた。

そのお父さんはビートルズを快く思わなかった。

でも、フリーダはかまわずビートルズにのめり込み、楽屋へも出入りして、メンバーとも親しくなっていきます。

 

そして、5人目のビートルズと言われるマネージャーのブライアン・エプスタインが事務所を立ち上げるときに、秘書にならないかと声をかけられるのです。

10代の若い女性の大きな転機となりました。

 

そのころ立ち上がったファンクラブの代表にもなり、多忙な毎日を送ります。

それからビートルズ解散までの役10年間の中身の濃い話を、関係者の証言を交えながらフリーダ自身が語ります。

 

フリーダは、ビートルズ解散後は結婚して子供も産んで、別の仕事もして、当時のことは家族にも語らなかったそうです。

その封印を解いたのは、息子さんの死と孫の誕生だったようです。

母の青春を知らずに死んだ息子、それではいけない、孫には知って欲しいと思って記録に残すことにしたということです。

 

フリーダの誠実さが伝わるエピソードだと思いました。

その誠実さが、ビートルズのメンバーからもファンの人たちからも信頼されたのでしょう。

 

最後にリンゴがメッセージをおくっています。

フリーダへの愛に溢れた言葉で、ジーンと来ました。

 

ビートルズファンでなくても、あの時代を生きた女性の生き様として、とてもいいドキュメンタリーでした。

 

 

 現在のフリーダ


年末に見たDVD5本

2014-01-11 14:32:44 | 映画ーDVD

まだ、昨年の記事です。

すみません。

ーイノセント・ガーデンーSTOKER

2013年 アメリカ 99

パク・チャヌク監督 ミア・ワシコウスカ(インディア・ストーカー)ニコール・キッドマン(イヴリン・ストーカー(エヴィ))マシュー・グード(チャールズ・ストーカー(チャーリー))ダーモット・マローニー(リチャード・ストーカー)ジャッキー・ウィーヴァー(ジン・ストーカー)フィリス・サマーヴィル(マクガーリック夫人)オールデン・エアエンライク(ホイップ)ルーカス・ティル(ビッツ)ラルフ・ブラウン(保安官)

 

【解説】

『オールド・ボーイ』『渇き』などで知られる韓国の鬼才、パク・チャヌク初のハリウッド作となるサスペンス・スリラー。広大な屋敷で暮らす母娘のもとへ、長期間にわたって消息を絶っていた叔父が現れたのを機に、次々と起こる不気味な出来事と、その裏に隠された驚がくの真相を息詰まるタッチで追い掛けていく。主演のオスカー女優ニコール・キッドマンや、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカを筆頭に、実力派が結集。謎が謎を呼ぶ展開に加え、静謐(せいひつ)な美しさにあふれた映像も必見だ。

 

【あらすじ】

外の世界を遮断するように建てられた、大きな屋敷に暮らしている少女インディア・ストーカー(ミア・ワシコウスカ)。自身の誕生日に、愛していた父親が交通事故で帰らぬ人となってしまう。彼女は、母(ニコール・キッドマン)と葬儀に参列すると、そこへ行方がわからなくなっていた叔父のチャーリー(マシュー・グード)が突如として姿を現わす。彼と屋敷で暮らすことになるが、それを発端にしてインディアの周囲で不可解な現象が頻発するようになる。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

見る前は知らなかったけど、韓国人の監督パク・チャヌク。

有名なのは「JSA」かな?

「オールド・ボーイ」「渇き」も見たし、話題作の多い監督さんのハリウッド進出第1弾でした。

 

でも、韓国映画みたいな、じわっとした複雑なおかしさは感じられなく、かといってハリウッド的でもなくという感じでした。

 

孤独な少女インディア・ストーカー(ミア・ワシコウスカ)。

18歳の誕生日に大好きな父(ダーモット・マローニー)が事故で死んでしまった。

折り合いの悪い母(ニコール・キッドマン)と広いお屋敷に残されたが、お葬式の日に不意に現れた父の弟と名乗る人物チャーリー(マシュー・グード)がしばらく逗留することに。

 

謎めいたこの人物に、母もインディアも引かれていくが…。

 

インディはよくあるサスペンスできゃあきゃあ叫んでいる娘ではない。

何かに向かって大輪の花を咲かそうと静かに機会をうかがっている植物のようでした。

それは自分の中の殺人への快楽を呼び覚ますということなんだけど。

こわーい。

 

奇妙だけれど、インディの少女から大人へ変わっていく、自己覚醒と成長の物語は魅力的でした。

 

 

ー愛さえあればーDEN SKALDEDE FRISOR/LOVE IS ALL YOU NEED

2012年 デンマーク 116

スサンネ・ビア監督 ピアース・ブロスナン(フィリップ)トリーヌ・ディルホム(イーダ)キム・ボドゥニア(ライフ)セバスチャン・イェセン(パトリック)モリー・ブリキスト・エゲリンド(アストリッド)パプリカ・スティーン(ベネディクテ)

 

【解説】

『ある愛の風景』『アフター・ウェディング』で知られるデンマークの鬼才、スサンネ・ビアによるラブストーリー。妻の死を乗り越えることができない男と夫の浮気を知ってしまった女が、それぞれの子どもの結婚式で出会ったのを機に惹(ひ)かれ合っていく姿を描く。『007』シリーズのピアース・ブロスナンとデンマークが誇る実力派女優である『未来を生きる君たちへ』などのトリーヌ・ディルホムが、心に傷を負った主人公たちを快演。南イタリアで繰り広げられる大人の恋愛模様に、胸が高まる。

 

【あらすじ】

愛妻の死を引きずり、仕事一筋で子どもとも連絡を取っていないデンマーク在住のイギリス人フィリップ(ピアース・ブロスナン)。乳がんの治療に苦しんだばかりというのに、夫が自分より年下の女と浮気しているところに出くわしてしまった美容師イーダ(トリーヌ・ディルホム)。それぞれの息子と娘が結婚式を挙げる南イタリアのソレントで出会った二人は、お互いの心の傷を癒やすように。一方、彼らの子どもたちは挙式を目前に控えながらも、心に迷いが生じていて……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

デンマークのスサンネ・ビア監督作品は、とりあえず見ておこうと思う。

この作品は、ちょっと軽いタッチのラブコメ。

 

乳がんの手術と治療が一段落して、ようやくほっとしたところのイーダ(トリーヌ・ディルホム)。

治療を終えて早めに帰ると、夫が自分の部下と自宅で浮気をしていた!!

目の前が真っ暗のイーダ。

でも、そんなことは言っておれない。

娘がイタリアで結婚するのだ。

 

混乱したまま空港へ向かったイーダは、誤って他の車にぶつけてしまった。

相手は怒って怒鳴っている。

その怒鳴っている人が、娘の夫となる人の父親フィリップ(ピアース・ブロスナン)だった。

 

フィリップは、妻に先立たれていたが、妻を忘れられず仕事に没頭して成功した男だった。

 

二人は子供たちの借りたイタリアの別荘に到着した。

イーダの夫は愛人と来ていた。

そんなごたごたに娘の気持ちも徐々に乱れていく。

 

とうとう花婿が自分はゲイであることをカミングアウトして、娘の結婚はなしになってしまった。

 

イーダの夫は、イーダに詫びて元の鞘に納まろうとするが、イーダは本当に大切なのは誰かを自らに問い、その答を持ってイタリアに旅立った。

 

自分が病気で苦しんでいるときに、夫に裏切られたらほんと、傷つくでしょうね。

しかもイーダは夫に全幅の信頼を寄せていたんだもの。

「うちの夫は乳房があるなしなんてまったく気にしない。私が元気になれば喜んでくれる人」とお医者さんに毅然と応えていましたから。

 

プライドがあるから、泣きわめいたりはしないけど、心はずたずたです。

でも、夫の方は全く罪悪感がないのが悲劇です。

「僕だって苦しんだんだ」なんて逆切れ。

 

人と人とのつながりはそんなんじゃない、とスサンネ・ビアは言っているようでした。

女目線のこの作品、私はお気に入りです。

 

 

ーカルテット!人生のオペラハウスーQUARTET

2012年 イギリス 99

ダスティン・ホフマン監督 マギー・スミス(ジーン)トム・コートネイ(レジー)ビリー・コノリー(ウィルフ)ポーリーン・コリンズ(シシー)マイケル・ガンボン(セドリック)グウィネス・ジョーンズ(アン・ラングレー)シェリダン・スミス(ルーシー・コーガン先生)アンドリュー・サックス(ボビー・スワンソン)

 

【解説】

オスカー俳優ダスティン・ホフマンが、『戦場のピアニスト』などの脚本家ロナルド・ハーウッドによる戯曲を映画化した初監督作。老人ホームで暮らす元音楽家たちが、ホームの存続のために復活コンサートに挑む姿を描く。出演には、2度のオスカー受賞を誇るマギー・スミスをはじめ、トム・コートネイ、ビリー・コノリー、ポーリーン・コリンズらイギリスを代表する名優が集結。ジュゼッペ・ヴェルディ、ヨハン・セバスチャン・バッハなどの名曲に乗せてつづられる笑いと涙の人生賛歌に心温まる。

 

【あらすじ】

第一線を退いた音楽家たちが生活している「ビーチャム・ハウス」では、経営難のホーム存続を懸けてコンサートの準備に追われていた。そこで余生を過ごすレジー(トム・コートネイ)、シシー(ポーリーン・コリンズ)、ウィルフ(ビリー・コノリー)たちのもとに、かつてのカルテット仲間だったものの確執を残して去っていったプリマドンナのジーン(マギー・スミス)が入居する。コンサートを控えたメンバーは、疎遠だった彼女との再会に当惑するが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ダスティン・ホフマンの初監督作品と期待していましたが、少し期待はずれでした。

内容は平凡なお話でした。

 

でも、有名な音楽家が年老いて暮しているこの「ビーチャムハウス」はとても素敵なところでした。

心ある人たちの寄付で運営されているようでしたが、素晴らしい立地に素晴らしいお屋敷、美しく広いお庭など、うらやましい感じです。

こういうところを見ると、日本の文化水準が低いなあと思ってしまいます。

 

でも、この豪華老人施設も資金難には違いがないようです。

年に一度のコンサートにどれだけ観客動員できるか、それが篤志家たちへの存続価値へのアピールにるということで、入所している老音楽家たちにも大問題のようでした。

 

出し物を検討し、グループに分かれて練習が始まりました。

声楽家の仲良し三人組、レジー(トム・コートネイ)、シシー(ポーリーン・コリンズ)、ウィルフ(ビリー・コノリー)。

そんなときにレジーの元妻でプリマドンナだったジーン(マギー・スミス)が入所して来た。

プライドが高く、しかももう歌えないと思っているジーンを入れてカルテットを組もうとするシシーとウィルフだったがー。

 

バックには本物の音楽家たちがいて、いい演奏や歌声を聴かせてくれるけど、主人公たちのお話がかえってアダとなったような感じでした。

年を取っても感情は同じということなんでしょうが、ちょっとピンと来なかったです。

 

 

ーエンド・オブ・ホワイトハウスーOLYMPUS HAS FALLEN

2013年 アメリカ 120

アントワーン・フークア監督 ジェラルド・バトラー(マイク・バニング)アーロン・エッカート(ベンジャミン・アッシャー大統領)モーガン・フリーマン(アラン・トランブル)アンジェラ・バセット(リン・ジェイコブス)ロバート・フォスター(エドワード・クレッグ将軍)コール・ハウザー(ローマ)フィンリー・ジェイコブセン(コナー)アシュレイ・ジャッド(マーガレット・アッシャー大統領夫人)メリッサ・レオ(ルース・マクミラン)ディラン・マクダーモット(フォーブス)ラダ・ミッチェル(リア・バニング)リック・ユーン(カン)

 

【解説】

『完全なる報復』『マシンガン・プリーチャー』などのジェラルド・バトラーがプロデューサーと主演を務めたアクション。大統領を人質にホワイトハウスを占拠するテロリストたちを相手に、元シークレット・エージェントの男がたった一人で戦いを挑んでいく。『トレーニングデイ』『ザ・シューター/極大射程』のアントワーン・フークアが監督を努め、名優モーガン・フリーマンや『ダークナイト』などのアーロン・エッカートら、実力派が共演。ド派手な見せ場に加え、国際情勢を巧みに盛り込んだリアルな説定も見ものだ。

 

【あらすじ】

シークレット・サービスとして大統領の護衛にあたるも、大統領夫人の命を守ることができなかったマイケル(ジェラルド・バトラー)。それから2年後、彼はホワイトハウス周辺を担当する警備員となっていた。そんな中、独立記念日を迎えたホワイトハウスをアジア人のテロリスト・グループが占拠し、大統領の解放と引き換えに日本海域からの米海軍撤収と核爆弾作動コード開示を要求する。特殊部隊による救出作戦が失敗に終わるのを目の当たりにしたマイケルは、一人でホワイトハウスに飛び込んでいくが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品と「ホワイトハウス・ダウン」、どちらもホワイトハウスが狙われるという設定。

 

「ホワイトハウス・ダウン」の方は、黒人大統領で敵は内部にいました。

こちらは、白人大統領(アーロン・エッカート)で敵はアジア人でした。

ジェラルド・バトラーが主演。

相変わらず、頼もしいです。

 

でも、よく考えなければすぐに両方が混じり合ってしまう。

なんで、こんなによく似た企画が…。

劇場で見たら、もっと臨場感があって、印象深くなったかもしれません。

 

「ホワイトハウス・ダウン」を劇場で見たので、やはりそっちの方が記憶に残っています。

 

 

ー天使の分け前ーTHE ANGELS' SHARE

2012年 イギリス/フランス/ベルギー/イタリア 101

ケン・ローチ監督 ポール・ブラニガン(ロビー)ジョン・ヘンショウ(ハリー)ガリー・メイトランド(アルバート)ウィリアム・ルアン(ライノ)ジャスミン・リギンズ(モー)ロジャー・アラム(タデウス)シヴォーン・ライリー(レオニー)チャーリー・マクリーン(ロリー・マカリスター)

 

【解説】

『大地と自由』『麦の穂をゆらす風』などのイギリスの名匠、ケン・ローチ監督によるヒューマン・コメディー。スコッチ・ウイスキーの故郷スコットランドを舞台に、もめ事ばかり起こしてきた若者がウイスキー作りを通じて師や仲間と出会い、自らの手で人生を再生していくさまを描く。社会奉仕活動で出会った行き場のない者たちが繰り広げる痛快な人生賛歌は、第65回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した。

 

【あらすじ】

いつもケンカばかりしている青年ロビー(ポール・ブラニガン)は、トラブルを起こして警察ざたに。しかし、恋人との間にできた子どもがそろそろ出産時期を迎えることに免じ、刑務所送りの代わりに社会奉仕活動をすることになる。まともな生活を送ろうと改心した過程で指導者のハリー(ジョン・ヘンショウ)に出会い、ウイスキーの奥深さを教えてもらったロビーはその魅力に目覚めていき……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ケン・ローチ監督作品は「麦の穂を揺らす風」を見ました。

これはかなりしんどい作品でした。

この作品はとてもユーモラスで、極貧の青年の成長物語です。

しかも、今流行のシングルモルトもからめて、なかなかおもしろかったです。

オススメ!!

 

貧しい地区で育った青年ロビー(ポール・ブラニガン)。

物心ついたときから、その負けん気と短気な性格からケンカに明け暮れていた。

少年院に入ることも数回ではない。

今回も、不良仲間にケンカを売られ、怪我をさせたので簡易裁判を受けていた。

傍聴席にはお腹の大きな恋人がいる。

 

結果は社会奉仕ですんだが、不良仲間はおさまらない。

恋人には、これが最後だと念を押される。

 

そんな中で出かけた社会奉仕。

その活動を統括するハリー(ジョン・ヘンショウ)と出会う。

 

恋人が赤ちゃんを産んだと言う知らせに、ハリーとともに病院に駆けつけるが、恋人の親戚の男たちに「会うな」と殴られ、ぼこぼこにされてしまう。

怒り狂うロビーをハリーはなだめ、自分の家に連れて帰る。

 

ハリーの家で初めて飲んだシングルモルトの上等な味に、ロビーはむせてしまった。

 

執拗に追いかけてくる不良たち、そこを助けてくれた恋人の父親からも「おまえはこの境遇からは抜け出せないんだ。やり直したいなら別の土地に行け」と言われ、この町を出ようと思ったロビー。

 

そんなときにハリーがシングルモルトの試飲会へ誘ってくれた。

そこで、思わぬテイスティングの才能を発揮したロビー。

有名な評論家から声をかけてもらった。

 

そんなとき、すごいシングルモルトの名品が見つかって、その樽がオークションにかかることを知る。

社会奉仕仲間と、4本分だけ抜き取る計画を立て、実行するためにハイランドまで無銭旅行に繰り出した。

 

樽の中で寝かされているシングルモルトウィスキーは、毎年2パーセントだけ蒸発するそうです。

それを「天使の分け前」というらしい。

素敵なネーミング。

 

ロビーはそれを逆手に取って、うまく闇で売りつけ、仲間にも分け前を渡して、恋人と赤ちゃんとの新しい生活の基盤にしようとしています。

 

貧しさや教育不足からの脱却は、どの国でも容易ではないでしょう。

ロビーのやったことは犯罪で、勧められることではありませんが、これくらいのことをしないとステップアップできないということなのでしょう。

 

社会奉仕仲間はあぶく銭を持って飲みに出かけました。

さて、ロビーは恋人と赤ちゃんと一緒に、どんな人生を歩んで行くのでしょう。

ロビーなら大丈夫という気がしました。

これからは地に足をつけて、どんなに辛いことがあっても、守るべき家族のためにがんばって生きていくことでしょう。

 

 


かぐや姫の物語

2014-01-05 12:22:41 | 映画ー劇場鑑賞

2013年最後に劇場鑑賞した作品です。

 

ーかぐや姫の物語ー

2013年 日本 137

監督=高畑勲 キャスト=朝倉あき(かぐや姫)高良健吾(捨丸)地井武男(翁)宮本信子(媼)高畑淳子(相模)田畑智子(女童)立川志の輔(斎部秋田)上川隆也(石作皇子)伊集院光(阿部右大臣)宇崎竜童(大伴大納言)古城環(石上中納言)中村七之助(御門)橋爪功(車持皇子)朝丘雪路(北の方)仲代達矢(炭焼きの老人)

 

【解説】

数々の傑作を生み出してきたスタジオジブリの巨匠、高畑勲監督が手掛けた劇場アニメ。日本で最も古い物語といわれる「竹取物語」を題材に、かぐや姫はどうして地球に生まれやがて月へ帰っていったのか、知られざるかぐや姫の心情と謎めいた運命の物語を水彩画のようなタッチで描く。声優陣には、ヒロインかぐや姫にテレビドラマ「とめはねっ! 鈴里高校書道部」などの朝倉あき、その幼なじみを高良健吾が務めるほか、地井武男、宮本信子など多彩な面々がそろう。

 

【あらすじ】

今は昔、竹取の翁が見つけた光り輝く竹の中からかわいらしい女の子が現れ、翁は媼と共に大切に育てることに。女の子は瞬く間に美しい娘に成長しかぐや姫と名付けられ、うわさを聞き付けた男たちが求婚してくるようになる。彼らに無理難題を突き付け次々と振ったかぐや姫は、やがて月を見ては物思いにふけるようになり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

巨匠・高畑監督の作品。

「かぐや姫の犯した罪と罰」というキャッチコピーに引かれて見に行ったけど…。

 

映像は素敵でした。

特に、かぐや姫がどんどん成長する姿、赤ん坊の愛らしさや里山の四季の移ろいなど、日本人として見ておきたい原風景がありました。

 

でも、結局期待した罪と罰はちゃんと描かれてなくて、かぐや姫が完璧な月の世界で、完璧ではないものー悲しみの涙とか移ろうものに憧れて罪を犯して地球に来たものの、結局人々の求愛や帝の求愛にも応えられず、この世を去って行くという、今まで通りのかぐや姫のストーリーでした。

 

何か新しい解釈を見つけられた人は、ぜひ教えてください。

 

私は、「長いアニメだなあ」と思ってしまいました。

 

あけましておめでとうございます。

2014-01-04 14:16:17 | Weblog

あけましておめでとうございます。

今年も風邪を引いて年を越してしまいました。

 

昨年はめでたく還暦を迎え、たくさんの友達にお祝いしていただきました。

ますます、映画を見て、みなさまに紹介したいと、意欲だけは満々ですが、昨年を振り返ると、なんと、44本しか劇場鑑賞できませんでした。

猛反省です。

 

今年は80本目指して頑張ります!!

よろしくお願いします。

 

去年を振り返って、オススメの作品は、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」「ゼロ・ダーク・サーティ」「マリー・ゴールドホテルであいましょう」「ジャンゴつながれざる者」「フライト」「モネ・ゲーム」「真夏の方程式」「スター・トレック・イントゥ・ザ・ダークネス」「ペーパー・ボーイ真夏の引力」「終戦のエンペラー」「凶悪」「クロニクル」「ゼロ・グラビティ」です。

「ローン・レンジャー」も「マン・オブ・スティール」も漏れてしまいました。

面白かったけどなあ。

 

この中でベスト3を選ぶとしたら!!

 

第1位 「ゼロ・グラビティ」

これは劇場鑑賞、しかも3Dがオススメです。

サンドラ・ブロックの一人舞台。内容もいいです。

 

第2位 「凶悪」

邦画です!!

面白かったですよー。

リリー・フランキー、ピエール瀧という俳優ではない人が演じているのにこのリアリティ。見て欲しいなあ。

 

第3位 「クロニクル」

この作品もすごかった。

私はこういう、予想もしない展開の作品って好きだなあ。

しかも、友情話もあっていい感じですよ。

 

今年もお付き合い、よろしくお願いします。