ー孤独のススメーMATTERHORN
2013年 オランダ 86分
監督・脚本=ディーデリク・エビンゲ キャスト=トン・カス (フレッド) ルネ・ファント・ホフ
(テオ) ポーギー・フランセン (カンプス) アリーアネ・シュルター (サスキア)
【解説】
ロッテルダム国際映画祭やモスクワ国際映画祭など、世界各地の映画祭で高い評価を受けた人間ドラマ。妻の死後、田舎町で単調な生活を送る初老の男が、言葉も過去も持たない男との奇妙な共同生活を通じ自らの人生を見つめ直していくさまを、ユーモアたっぷりに描く。メガホンを取るのは、俳優としても活躍し、本作が長編初監督となるディーデリク・エビンゲ。さまざまなしがらみから離れて、シンプルに自分らしく生きることの意味を問い掛ける一作。
【あらすじ】
オランダの田舎町、妻に先立たれた初老のフレッド(トン・カス)は、毎週日曜日の礼拝以外は人とのつながりを極力排し、静かに暮らしていた。ある日、言葉も過去も持たない男テオ(ルネ・ファント・ホフ)が突如現れ、フレッドの家に住み着いてしまう。心ならずも始まった共同生活を送る中、二人に友情のようなものが生まれ、さらにフレッドの規則正しい単調な日常も変化していく。(シネマトゥデイ)
【感想】
妻を亡くして、ご近所との付き合いもほどほどにして、孤独の中に暮らしている初老の男フレッド(トン・カス)。
ある日、ひょんなことから言葉も過去も持たない男テオ(ルネ・ファント・ホフ)を自宅に招きいれ、同居することになる。
テオとの生活は、とてもイライラするんだけど、その生活も捨てがたい。
たとえ、ゲイと誹られようとも、
こういう人間の感情の変化がとても興味深い作品でした。
シュールな作品かと思えば、とても現実的で滑稽です。
そして最後には悟りや癒しもある。
自分の殻を破って自由になるには、他人の力も必要だということでしょうか。
人って、一人では生きられないんですよね。
いい作品でした。