マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

リトルブッダ

2012-02-14 11:12:37 | 映画ーDVD

ーリトルブッダーLITTLE BUDDHA

1993年 イギリス/フランス

ベルナルド・ベルトルッチ監督 音楽=坂本龍一 アレックス・ヴィーゼンダンガー(ジェシー・コンラッド)キアヌ・リーヴス(シッダールタ王子)ブリジット・フォンダ(リサ・コンラッド)クリス・アイザック(ディーン・コンラッド)イン・ルオチェン(ラマ僧ノルブ)

 

【解説】

ベルトルッチらしい美しい場面で綴る、魅惑的な輪廻転生譚。案内役となるのはアメリカ・シアトルの9歳の少年ジェシー。突然訪れた三人のラマ僧が彼の前にひざまずく。少年を仏陀の生まれ変わり、活仏だと言うのだ。父と共に未知のチベットに旅した少年は、そこで太古の偉大な王子ゴータマの伝説を学び、その姿を目の当たりに見て仏性に目覚めていく。インド・ロケによる王子が栄華を極めるシークェンスや、彼が悟りを開いて仏陀となるシーン等、SFXも絶妙で、映像的には大変見応えがある。(allcinema ONLINE

 

【感想】

このブログによく遊びにきてくれるNAKAちゃんオススメの作品。

キアヌがきれいです。

 

上記の解説には「少年を仏陀の生まれ変わり、活仏だと言うのだ。」とありますが、そんなおこがましいことではありません。

 

チベット仏教の僧で、今はブータンに亡命しているノルブ僧(イン・ルオチェン)が、自分の死期を感じながら、師匠のドルジェ僧の生まれ変わりを探し出す中で、仏教や釈迦の生き方を考えるという作品です。

 

シアトルで暮すジェシー少年の両親もとに、3人のチベット僧がやってきて、「お宅の息子さんは、ドルジェ師の生まれ変わりかもしれません。一緒にブータンへ行きませんか?

戸惑う両親に、仏陀の絵本を手渡して帰っていった。

 

母親(ブリジット・フォンダ)は興味を示すが、建築家の父(クリス・アイザック)はいぶかった。

しかし、仕事仲間の親しい友人の死を経験して、仏教に興味を持ち、ジェシーとともにブータンへ行く決心をした。

 

☆ネタバレ

ブータンに行くと、ノルブ師は「あと二人の生まれ変わり候補がいる」と言って、カトマンズのサーカスの少年と、ブータンの裕福な家庭の少女を見つけ出した。

 

ジェシーが絵本を読むと、シッダールタ(キアヌ・リーブス)の一生が語られるという構成です。

おとぎ話のように美しいお話ですが、シッダールタが苦行するシーンは別です。

 

3人の候補者とともに、本山のお寺に行って、3人ともが生まれ変わりだと言う結末でした。

 

輪廻転生がテーマで、抹香臭い作品かと思いますが、もっと一般的にも受け入れやすい、生と死の自然な関係のお話だと思いました。

釈迦が解いた「中道」とか「悟り」とか、本気で考えたらとても難しいです。

 

私は大学の「世界の宗教」という講義で、釈迦の説いた「四苦八苦」のことを教えていただきました。

「四苦」は生・老・病・死ですが、八苦とは?

愛別離苦(あいべつりく) - 愛する者と別離する苦しみ

怨憎会苦(おんぞうえく) - 怨み憎んでいる者に会う苦しみ

求不得苦(ぐふとくく) - 求める物が得られない苦しみ

五蘊盛苦(ごうんじょうく) - あらゆる精神的な苦しみ

(ウィキペディアより)

 

私は2番目の「怨憎会苦」を「嫌いな人とも一緒にいなくてはならない苦しみ」と習いました。

嫌いな人といるときに感じる苦痛は、自分のわがままだと思っていたのに、お釈迦様が八苦の中に数えてくださっているほどの苦痛なんだ、お釈迦様はわかってくださっているんだと知り、とても救われた経験があります。

 

そんなふうに、宗教も先人の知恵のひとつと、身近に感じられることができたら、もっと生き易くなるんじゃないかなあと思いました。

 

劇的なお話ではありませんが、精神が疲れたときに見るにはいい作品だと思いました。

 


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