マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

海難1890

2017-03-01 12:25:39 | 映画ーDVD

ー海難1890ー

2015年 日本、トルコ 132分

 

監督=田中光敏 キャスト=内野聖陽 (田村元貞) ケナン・エジェ (ムスタファ/ムラト) 忽那汐里 (ハル/春海) アリジャン・ユジェソイ (ベキール) 小澤征悦(藤本源太郎) 夏川結衣(お雪) 竹中直人(工藤)

 

【解説】

日本とトルコの長年にわたる友好関係をテーマにしたドラマ。海難事故に遭ったトルコ軍艦エルトゥールル号への日本人による救援と、トルコ人によるイラン・イラク戦争時の在イラン日本人救出という、両国の絆を象徴する二つの出来事を見つめる。監督は『精霊流し』『サクラサク』などの田中光敏。『臨場』シリーズなどの内野聖陽、『許されざる者』などの忽那汐里、『孤高のメス』などの夏川結衣らが出演する。約100年という歴史をまたいだ展開はもちろん、日本とトルコの知られざる物語にも胸を打たれる。

 

【あらすじ】

1890年、和歌山県串本町沖。後のトルコであるオスマン帝国の親善使節団を乗せた軍艦エルトゥールルが座礁して大破、海に投げ出された乗組員500名以上が暴風雨で命を落とす。そうした過酷な状況下で、元紀州藩士の医師・田村元貞(内野聖陽)やその助手を務めるハル(忽那汐里)ら、地元住民が懸命の救援活動に乗り出す。イラン・イラク戦争中の1985年、日本政府は危機的状況を理由に在イラン日本人の救出を断念。そんな中、トルコ政府は彼らのためにある行動を取る。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

2010年2月にトルコを旅行しました。

このブログにも詳しく旅行記を載せていますが、本当に知らないことばかりで驚き、感動の旅行となりました。

何より驚いたのが、トルコの人たちが私たちが日本人だというだけで親しみを示してくれたことです。

中にはハリウッドスターになったのかと戸惑うくらい、一緒に写真を撮り、握手を求めてくる人たちもいました。

トルコと日本は地理的には遠い国でずが、こんなに絆があったんだと、トルコに行って気付かされました。

そのきっかけとなったのがこの作品で描かれている海難事故です。

 

劇場公開に行けなくて、DVD鑑賞になったのは残念です。

 

1890年の事故は映画でしっかりと描かれていました。

小さな村の人たちが総出で救出を行う様子には、本当に感動しました。

これこそ、なんの見返りも求めず、ただ人道的に行動した尊いものだと思います。

だから、100年以上を経た1985年に起こったイラン・イラク戦争で、空港が閉鎖をされるという時、取り残された日本人のためにトルコが救援機を出して、しかもトルコ人達は自分達の席を譲ってまで、助けてくれたということにつながる絆が築けたのでしょう。

 

日本人にはこの作品をよく見て、トルコの人たちとの絆をしっかりと確認して欲しいと思うのですが、でも、1985年の時、なぜトルコに頼らなければならなかったのか、なぜ日本が日本人を助けられなかったのかという事実に関しては、日本国に反省してもらいたいなあという思いが湧き上がりました。

それはいろいろ理由があったでしょう。

でも、トルコの人を犠牲にしていい話ではありません。

 

この話は、1985年3月17日、48時間の猶予期限以降にイラン上空を飛ぶ航空機は、無差別に攻撃するとサッダーム・フセイン大統領が突如宣言したことに始まります。

「この宣言後、イランに住む日本人以外の外国人はおのおの自らの国の航空会社や軍の輸送機によって順次イランから脱出していった。ところが、日本においてはそうではなかった。ただちに日本航空にチャーター便の派遣を依頼したのだが、同社のパイロットと客室乗務員が組織する労働組合は、組合員の安全が保障されないことを理由にいずれもこの要請を拒絶した。その間、在イラン日本大使館では手を尽くして救援機を派遣した各国と交渉したものの、いずれの国家も自国民救出に手一杯であり、希望者全てを乗せてもらうことは到底かなわず、いまだ200名を超えるイラン在外日本人が全く脱出方法が見つからずに、生命の危機に瀕する状況にあった」(ウィキペディアより)

さらに、「当時の自衛隊法は、自衛隊の外国における活動を人道目的を含めて想定しておらず、また、イランまでノンストップで飛行できる航空機が配備されていなかったため、自衛隊を派遣するのは事実上不可能だった」(ウィキペデイァより)そうです。

 

取り残されてしまった人の中には、日本人学校の人たちもいたし、女性や子供達もいました。

それなのに救援機を送らないなんて、日本国への信頼が揺らいだ感じがしました。

 

トルコとの友好万歳、では終われない後味の悪さを感じました。

 

今では法律が改正され、自衛隊が邦人救出できるようになっているそうです。

でも、何がどうあれ、命の危機に瀕している人があれば、能力があるなら助けに行くのが人道的ではないかなあ。

ましてそれが日本人なら、日本国は何が何でも助けるべきじゃないのかなあ。



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これも観ないと。。。。 (NAKAちゃん)
2017-03-08 13:39:17
去年 串本に行ったのが この映画の公開直後だったので 串本中 あちこちで宣伝されていました。
串本の記念館にもロケ地にも行き 映画観ないとと思いながら 忘れてしまっていました、涙!
覚えているうちにDVD借りてこないとと。

日本政府・・・・・頼りに出来ないねぇ!
返信する
なかちゃんへ (マダムよう)
2017-03-13 09:47:00
ちょっと複雑な鑑賞後の気持ちですが、是非みてくださいね。
そして、トルコにも行けたらいいと思うよ。
トルコの人たち、本当に日本人好きだから。
私ももう一度行きたいわ。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。