卵と書くところを「玉子」とやるのは、そんなに珍しくもない。熊本市のある物産館で「天平」を見た時は井上靖の「天平の甍」を連想したが、現物を見て天ぷらの方言「てんぴら」の当て字だなとすぐ分かる。
数年前のこと、別の直売所で見た「人肉」は今でも時々思い出しておかしくなる。最初、目にした時は「エッ人間の肉を売るの? まさかぁ」と半信半疑で陳列棚をのぞき込んだら、ずらりと並んだ「ニンニク」。さすがに誰かおかしいと気付いたのだろう。次に立ち寄った時には、きちんとカタカナ書きの札が立っていた。
熊本市東区 中村弘之(84) 2020/11/21 毎日新聞鹿児島版掲載
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