夜明けの空は見事な青のグラデーション。思わず「きれい!」見とれてしまう。4本の飛行機雲に1本の線が交差する。珍しい。雲の行方を追う。
旅の日の胸の鼓動が高鳴る感をしばらく忘れている。さまざまな人間模様を引き受けた空飛ぶ鉄の大きな機体。地上から見上げ何をか思う。今ごろ機内はリラックスタイム? 会話する人、目を閉じて音楽にききいる人。あの日の私は、うつむいてずっと涙をこぼしていた。辛い時間にようやく耐えた。
あれからもう随分時間が過ぎた。残された飛行機雲のはるか先、飛行機はいったいどこへ。
熊本県八代市 鍬本恵子(73) 2019/6/24 毎日新聞鹿児島版掲載
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