夕方の暗がりが迫る前、ふうっと息を吐き帰路につく。空はまだ明るい。薄紅色に染まるであろう西の雲がきれいた。
ふと東の方角から3本の飛行機雲が視界に入ってきた。同じ地点を中心にゆっくりとまっすぐ伸びてゆく。なんて見事だ。
家に着くころにはきっと消えてしまう。すぐに電話をかけ、家族に知らせた。離れていたが、子どもたちの「うわあ」と言う声が聞こえてきた。
妻がその時の空をSNSに載せた。すると、知人からフレームの違った同じ飛行機雲が寄せられた。空はつながっている。心もどこかでつなかっている。
宮崎県都城市 平田智希(44) 2020/5/14 毎日新聞鹿児島版掲載
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます