肝付町立川上中の木造校舎が「国の有形文化財に登録」の記事に、60年前の記憶がよみがえる。昭和24年に新築。父がソ連より帰国し最初に教職に復帰した学校でもあり強く心に残っている。今も校舎、集落は当時の面影を残して温かい。私は高2で父、同僚の先生の依頼で宿直。木の香りの宿直室が懐かしい。一緒に宿直してくれた友人は鬼籍に。どんな会話をしながら過ごしたか幻影の底に沈んでいる。在校生16人は寂しいが豊かな生徒たち。校庭のイチョウの落葉が光っていた。校舎の白壁に大きく″きばらんね″の文字が私の背中を押してくれた。
鹿屋市 小幡晋一郎(77) 200912/9 毎日新聞鹿児島版掲載
鹿屋市 小幡晋一郎(77) 200912/9 毎日新聞鹿児島版掲載
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