手押し車の老女が市電の降車口にやってきた。ステップのある車両。たまたまドアの近くに座っていたので、席を離れ車を外で受け取ってあげる。
数分後、自分が降りる停留場に到着。「ありがとうございます」とさくらカードを読み取り機にタッチしたら「先ほどはお世話になりました」と逆に運転士から御礼の言葉。お節介とも思えるささやかな行動だったので、かえって恐縮した。
社内のこうした動きをきちんと受け止め、こまやかな気配りのできる運転士。温かみのある接客に、市電の良さを改めて見直した。
熊本市東区 中村弘之(83) 2019/11/20 毎日新聞鹿児島版掲載
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