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樹木に絡まり繁茂する厄介なツル植物。図鑑によると、漢字名「葛」。秋の七草の一つ。食用、薬用、飼料等、生活に有用とある。根は葛粉の原料だったと知り驚いた。稲の取り入れ時に、その長いツルをひもとして利用していた。
ある時、農作業の合間にそれを採りに行った夫が戻らない。皆で探すと、木陰で昼寝中の本人を発見。それは滑稽だった。
繁殖力旺盛なこの植物が支えた古人の生活に思いを巡らす。秋には、紅紫色の鮮やかな花が咲く。それは、せめてもの償いのように思えるが、先人達の目にはどう映ったことだろう。
出水市 伊尻清子 2014/6/6 毎日新聞鹿児島版掲載
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