彼岸を迎えて、すっかり秋らしくなってきた。空が青く高く、行儀よく並んだうろこ雲が美しい。庭を埋めて、白や赤の彼岸花が満開となり、風の色もよく澄んで肌につめたくしみる。梢をにぎやかにしていた蝉時雨も消えて静かになり、秋の七草が野辺を飾り、虫の音が美しい。今、早朝散歩が素晴らしい。朝早く起き、朝食を済ますと、すぐ歩く。冬を迎えるまでの短い秋。寂しい季節ではあるが。自分の趣味の読書や俳句に集中するのにもいい時季である。
残り少なくなった人生だが、心豊かに自然を大事にし、人にも優しくして生きていきたい。
出水市 橋口礼子 2017/10/11 毎日新聞鹿児島版掲載
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