「今思えば」の多いこと。母にはもっと料理を習っていれば。父には庭づくりや畑のことをよく聞いておけばと後悔している。若い頃は土に触れず、庭木の剪定、草取り、まして畑などまったくやる気なし。そう、昔はそうだった。それが意外にも今では楽しく、見よう見まねで始めて、はまってしまう。家を守る(古い言葉だなぁ)というでもなく身に添ってきた。だが次の世代はどうだろう。継ぐ者もなく、木は伐り庭は潰すだろう。家屋はどうするだろうか。昔の人が愛おしんだことなど頓着せず、ただ重荷に感じるだけかもしれないな。
熊本県阿蘇市 北窓和代(66) 2021.9.25 毎日新聞鹿児島版掲載
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