先日、毎日ペンクラブ鹿児島・大隅地区の勉強会に行ってきた。1月の北薩地区、2月の鹿児島地区に続き、皆さんと楽しく学ぶことができた。
「はがき随筆」と同じく1行14宇で18行。事前に書き上げた作品を持ち寄り、互いに気づいた点を指摘し合う。一番の効用は、自分の文章の「独りよがりなところ」に気づかされることだ。
自分では当然と思っていることがらを第三者に過不足なく伝えるのは難しい。約250字の短文となればなおさらだ。我々記者の書く記事が支局のデスク、本社のデスク、編集担当者……と複数の目でチェックされて練り上げられるのと同様、第三者の目線で、思わぬ角度から指摘を受けて初めて気づくことは多い。時に的外れな指摘があっても、勘違いの原因はたいてい読み手側でなく書き手側にあるものだ。
「自慢の作品にケチをつけられるようで嫌だ」という声も聞いたことがあるけれど、当たり障りのない批判では意味がない。感情的になるのはご法度だが、遠慮せず指摘し合うからこそためになる。おおらかな気持ちで学び合いたいものだ。
参加者のその後の投稿を読むと、目に見えていい作品になったのが分かる。会員でなくても自由に参加できるので、次の機会にはあなたも参加してみてはいかがだろう。
行きたいがなかなか都合がつかない人にちょっとしたアドバイスを。作品を書き上げたらすぐに投かんせず、少し間を置いて、声に出して読んでみる。手紙でも日記でも、勢いに任せて書いた文を後で読み返し、赤面した経験は誰しもあるだろう。時を経て冷静になった目には、文章のあらがよく見える。音読で詰まる個所は言葉のつながりが不自然な場合が多い。一息で読めない文は明らかに長過ぎる。そうやって推敲(すいこう)すると、見違える作品になること請け合いだ。お試しあれ。
鹿児島支局長 平山千里 2010/3/23 毎日新聞掲載
「はがき随筆」と同じく1行14宇で18行。事前に書き上げた作品を持ち寄り、互いに気づいた点を指摘し合う。一番の効用は、自分の文章の「独りよがりなところ」に気づかされることだ。
自分では当然と思っていることがらを第三者に過不足なく伝えるのは難しい。約250字の短文となればなおさらだ。我々記者の書く記事が支局のデスク、本社のデスク、編集担当者……と複数の目でチェックされて練り上げられるのと同様、第三者の目線で、思わぬ角度から指摘を受けて初めて気づくことは多い。時に的外れな指摘があっても、勘違いの原因はたいてい読み手側でなく書き手側にあるものだ。
「自慢の作品にケチをつけられるようで嫌だ」という声も聞いたことがあるけれど、当たり障りのない批判では意味がない。感情的になるのはご法度だが、遠慮せず指摘し合うからこそためになる。おおらかな気持ちで学び合いたいものだ。
参加者のその後の投稿を読むと、目に見えていい作品になったのが分かる。会員でなくても自由に参加できるので、次の機会にはあなたも参加してみてはいかがだろう。
行きたいがなかなか都合がつかない人にちょっとしたアドバイスを。作品を書き上げたらすぐに投かんせず、少し間を置いて、声に出して読んでみる。手紙でも日記でも、勢いに任せて書いた文を後で読み返し、赤面した経験は誰しもあるだろう。時を経て冷静になった目には、文章のあらがよく見える。音読で詰まる個所は言葉のつながりが不自然な場合が多い。一息で読めない文は明らかに長過ぎる。そうやって推敲(すいこう)すると、見違える作品になること請け合いだ。お試しあれ。
鹿児島支局長 平山千里 2010/3/23 毎日新聞掲載
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