はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

梅雨の花

2008-06-30 06:51:35 | はがき随筆
 カイコウズの深紅の花が梅雨の風景の中に際だって咲いている。県木である。三十余年前、太陽国体を盛り上げるため植栽されれたと聞いた記憶がある。
 太陽国体の炬火リレーが県内を巡った時、中学生の自分は白はちまきに青、赤、黄、緑のライン入りの短パンとランニングで、同級生と地元を走ったことが鮮明に思い出される。
 あふれんばかりのエネルギーをクラブ活動や勉強に昇華していた自分と、カイコウズの深紅の花が重なっている。
 この花は、五十路にさしかかった自分を、奮い立たせてくれる「情熱の花」だ。
   垂水市 川畑千歳(50) 2008/6/28 毎日新聞鹿児島版掲載

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