はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

まあ、いいだろう

2012-04-26 15:42:52 | はがき随筆
 「満、72歳、大丈夫ですか」「いいですよ」のうれしい言葉。もう相手にもしてくれない空気が一瞬に消滅してしまった。ありがとうこざいますと何回も頭を下げる私。いよいよ挑戦が始まるか。挑戦できること、最大の喜びに尽きる、
 第1次書類選考、2次面接。男性はなんと高齢の私一人である。どれだけやれるか、経験を生かせるか、自問自答の私自身を見つめる。神仏人が後押しのありさまか。有り難き幸せ。
 小さな夢も現実になるか。思い通りになると、人生花盛り。現実はほど遠く終止符を打つ。まあいいだろう。
  鹿児島市 岩田昭治 2012/4/26 毎日新聞鹿児島版掲載

K先生を悼む

2012-04-26 15:31:14 | はがき随筆
 随友で医師のK先生が4月3日夜、肺不全のため亡くなられた。前日まで診療されたとのことである。私は葬式のあとの勧業のため火葬場に行ったら、たまたま先生のご遺体と一緒になった。葬式の時間が同じだったので、ひょっとすると会えるのではと思っていた。
 先生は俳句、短歌やエッセーなど多様なジャンルの持ち主で、本紙の「はがき随筆」では年間賞も受けられた。先生は自ら生涯現役を作品などで公言しておられたが、全くその通りであった。最期に先生の穏やかなお顔を拝顔できて不思議なご縁を感じることであった。
  志布志市 一木法明 2012/4/25 毎日新聞鹿児島版掲載