はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

「俳句の審査員」

2011-12-28 17:43:17 | 岩国エッセイサロンより
2011年12月28日 (水)

    岩国市  会 員   中村 美奈恵

小6の息子の参観日は国語だった。秋から冬を季語に俳句を詠んでいる。親たちはそれらの中から好みの作品を選ぶことになった。紅葉したモミジが揺れる姿を「フラダンス」。さなぎになったミノムシを「ミノムシふとん 巻いている」と比喩がうまい。

中でもヒガンバナを「地面から出た花火」とした俳句は、ヒガンバナの赤い花弁が輝きを放つ花火に見えて、私は迷わず「ナンバー1」と書いた。

感性豊かになった帰り道、息子に作品を問う。するとにっこり笑って「冬になり ストーブ出して まるくなる」

(2011.12.28 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩國エッセイサロンより転載