隣の庭の隅に変な色の蛙がもぞもぞ動いている。
「あらっ変な蛙が居るよ」と姉に言うと、「蛙じゃないがね、よく見てごらん、スズメの雛だがね、また落ちたんだねぇ」。
拾い上げて見ると、まだ毛が生えてないつるつるの体はピンク色、時々黄色い嘴を大きく開けるけれど、声にならない。
「あんたの家の屋根のスズメの巣からよく落ちるんだよ、可哀相だけど育たないもんね」と。
自然界は厳しい、巣に帰したとて、人間の匂いがついた雛を親鳥が育てることはないだろう。母鳥のように育てることは、私にはできそうもない。しばらく手のひらの上で温めてみたが、やがて全く動かなくなってしまった。
小さな雛をテッシュに包み、クリスマスローズの根元にそっと戻した。
「あらっ変な蛙が居るよ」と姉に言うと、「蛙じゃないがね、よく見てごらん、スズメの雛だがね、また落ちたんだねぇ」。
拾い上げて見ると、まだ毛が生えてないつるつるの体はピンク色、時々黄色い嘴を大きく開けるけれど、声にならない。
「あんたの家の屋根のスズメの巣からよく落ちるんだよ、可哀相だけど育たないもんね」と。
自然界は厳しい、巣に帰したとて、人間の匂いがついた雛を親鳥が育てることはないだろう。母鳥のように育てることは、私にはできそうもない。しばらく手のひらの上で温めてみたが、やがて全く動かなくなってしまった。
小さな雛をテッシュに包み、クリスマスローズの根元にそっと戻した。