どこまで

2016-02-11 18:02:51 | 塾あれこれ
何のために勉強するか。

大人になって多くの人が、言い訳めいた口ぶりで
「もっと勉強してればよかった」という思いを抱き・・
そこから子供へ「勉強しなさい」となるようです。

自分が何をどう勉強すればよかったかは霧の中なのに。

イケメンに生まれてれば良かった、と同レベルです。


30年以上も前、山口塾講師として拾ってもらったとき
今は亡き先輩から教わりました。

「一回や二回教えたからといって出来るわけがない」

当時は中学受験の有名塾でしたので、生徒も概ね
出来が良い人が揃っていました。
そこですら「つーかー」といくなんて難しかった。

比較的すうっと呑みこんでくれる子は成績も上
いつまでたっても「そんなことあったっけ」派は
テストの数字も上がって来ません。


呑みこみが良くても、自分の思考力は弱いこともあり
成績も上がりにくかった子が将来偉くなってるなんて
こともしばしば見かけます。

私の学生のときを思い出しても、現在とはまるで異なる
成績だった、アイツ、が弁護士だの医者だの
大学教授、官僚、政治家・・etc

本人の努力がものいうのであって、王道を勉強するもの
もいれば、耳を貸さず、我が道を行っても構わないのです。
自分の実現。


勉強の目的:

考え方や生き方を身につけるのが勉強の大目的です、
方程式がどうした、などは上記の手段と考えるべきですね。

けれども、初めに書いたように、伝えたいことは
相手に届きにくいものです。
こまかなことですらそうですから、自分の人生に向かって
どう向かうか、など、伝えるのは困難でしょう。

たとえ、はいはいと応えてくれていても、どこまで
伝わっているものか、これは分かりませんね。


たかが受験請負屋が何を生意気に、と言われそうですね。

月謝はそのために戴いています。

ただ、私は、受験請負だけで良いのか、と思うのです。
たとえ少しでも、人間としての成長に手を貸せたら・・

勉強のやり方ですら、下手で伝えられないのに
それ以上のことがどれほど出来るか。
受験を成功させるという大前提に取り組みつつ、です。


社会の目、保護者の考え、など「塾で変なことを教えるな」
と言わんばかりの反応も目にします。
「教育は学校がする」

山口塾の恭弘塾長も悩んでおられました。
さまざまなことをしておられました。

塾が教育に関わる・・・
難しい事です。