Aujourd'hui, maman est morte.今日ママンが死んだ。
英訳ではToday mama died.
昨日触れたカミュ全集では中村光夫さんは
「今日、ママが死んだ」と訳されています。
カミュの『異邦人』ちょー有名な書き出しですね。
日本人なら読まずとも川端の『雪國』の書き出しを
知っていますが、世界ではそれ以上に有名でしょう。
大学生のときに読みました。
もちろん日本語で。
高校生のときじゃなかったと思います。
『シシュホスの神話』や『ペスト』ほど感動しなかった。
というか、それ以前で、何のことやら分からなかった、
ようです。
大学生だから分かってもよさそうなものですが
不条理などという高級な思索には付いてゆけなかった
に違いありません。
ルキノ・ビスコンティの映画化もありました。
マストロヤンニ主演でしたがこれも・・
ファーストシーンからして余り暑そうでなかったし。
(本来とても暑い日じゃなきゃいけない場面でした)
有名な書き出しも「どこが?何で有名?」でした。
自分の身におきないとピンとこないアホな私で
ヒトサマの母上がお亡くなりになっても通り一遍の
「大変ですね」程度しか思えなかったのです。
我が身に起きて初めて「堪える」
それが分ると、「今日ママンが死んだ」で始まって
そんな一大事なのに主人公は冷たくて、という小説の
流れの理解が深まると思います。
またラストの「いま母の気持ちが分る」というところも
沁みてきますね。
若者にはそれなりの読み方があり年配にはまた別の
分り方がありそうです。
いろいろ読み直す時期かもしれません。
○
年取って余裕が出来たらゆっくりと本を読みたいね、
が多くの人の実感でしょう。
でも実際にそれが近づいてくると
目は悪い、気力がない、時間だってそんなにない
日々のあれこれに追われ
結局リッチでないとダメみたいです。
今読むと分るかもしれないのにねえ・・
英訳ではToday mama died.
昨日触れたカミュ全集では中村光夫さんは
「今日、ママが死んだ」と訳されています。
カミュの『異邦人』ちょー有名な書き出しですね。
日本人なら読まずとも川端の『雪國』の書き出しを
知っていますが、世界ではそれ以上に有名でしょう。
大学生のときに読みました。
もちろん日本語で。
高校生のときじゃなかったと思います。
『シシュホスの神話』や『ペスト』ほど感動しなかった。
というか、それ以前で、何のことやら分からなかった、
ようです。
大学生だから分かってもよさそうなものですが
不条理などという高級な思索には付いてゆけなかった
に違いありません。
ルキノ・ビスコンティの映画化もありました。
マストロヤンニ主演でしたがこれも・・
ファーストシーンからして余り暑そうでなかったし。
(本来とても暑い日じゃなきゃいけない場面でした)
有名な書き出しも「どこが?何で有名?」でした。
自分の身におきないとピンとこないアホな私で
ヒトサマの母上がお亡くなりになっても通り一遍の
「大変ですね」程度しか思えなかったのです。
我が身に起きて初めて「堪える」
それが分ると、「今日ママンが死んだ」で始まって
そんな一大事なのに主人公は冷たくて、という小説の
流れの理解が深まると思います。
またラストの「いま母の気持ちが分る」というところも
沁みてきますね。
若者にはそれなりの読み方があり年配にはまた別の
分り方がありそうです。
いろいろ読み直す時期かもしれません。
○
年取って余裕が出来たらゆっくりと本を読みたいね、
が多くの人の実感でしょう。
でも実際にそれが近づいてくると
目は悪い、気力がない、時間だってそんなにない
日々のあれこれに追われ
結局リッチでないとダメみたいです。
今読むと分るかもしれないのにねえ・・