見えない

2009-02-06 10:42:36 | 塾あれこれ
『浅く清む水面にゆれるかすかなる小鷺の飛びて去りし水の輪』

『息をつぐ間もあらばこそまた潜り水の中なる素速き飛翔』

一番目の歌は06年11月27日に一度載せたものです。
本人はワリと気に入ってる。

もし他人の作でそれを私が評するなら愚作、偽古調で
平凡、などとボロクソに言うはずです。
それぐらい自分の作には目がくらむ。
自分が作るうどんは美味いのと同じです!


この写真は一番目と二番目と、どちらでしょうか?


浅く清んだ水をすかしてみると潜った鳥が猛烈な
勢いで泳ぐのが見えます。
(写真ではもちろん何も見えない)

速くても90度くらいジグザグ曲がるのは平気です。
その鼻先ではきっと魚が逃げているのでしょう。

豊かなスピードでの急旋回は空中と変わらない
ですね。

以前TVでペンギンの素晴らしい泳ぎを見ましたが
所詮、中継ですからナマには敵いません。
おおっ、でしたよ、実際に見ると。


一時期、会社のエライサンがよく使ったアナロジーに
水鳥は水面下の見えないところで一生懸命足を動かし
泳いでいる、というのがありました。

見えなくとも常に努力を怠るな、という話です。
流行りましたね。
何で(長)がつく人はクサイ話が好きなんだろう?
というよりクサイということに気づかないのだろう・・

水面を速く動いているときは一生懸命な様子は
よく分るのです。
「おや、必死だぞ」って。

同じ速さで水の流れに乗っているときとはまるで
様子が違いますから。

それに比べると水中に潜った鳥は分りにくいですね。
ダイバーでなければTVで見る機会があるくらいです。

これこそが水面下の活動。
ものすごい勢いで想像もつかない動きをするようです。

人間の世界ではさしずめスパイか、経済戦争請負人か。