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倉敷へ−サホのインカレ出場応援と蟲文庫での素敵な出会い−

2017-11-28 22:58:22 | シホのホ(雑記帳)
あれもこれも書きたいことを溜め込んでいますが、それらを飛び越して先週末の倉敷の話を書いておこうと思います。

倉敷に行くことになったのは、娘・サホ(大学4年生)が「最後だから見に来て!」と珍しく声をかけてきたから。大学に入ってアイスホッケーを始めたサホは(正確には男子アイホのマネージャーがスタートだったのですが、やっぱり自分がやるわと遅れて始めたのです)、やるとなったらトコトンやる性格から、初心者でしかも遅れて入ったのにもかかわらず、すっかりチームの一員となって頑張っているようです。晴れのインカレ出場ということで、この日は本当は仕事があったのですが休んで応援に行くことにしました。



一年ぶりに見るサホ(34:サホのサの3、サホのホの4(フォー)らしい)は随分うまくなっているように見えました。自分ができないスポーツは心広く見ることができるので楽しく応援、観戦しました。
楽しくといえば、楽しいわけではないのですが会場の倉敷芸術科学大学の施設は母体が加計学園ということで、アイスアリーナに併設されている温泉施設、外にはレジャープールの案内もあって、すごい大学だなと思いました。



サホと別れ、せっかく倉敷に来たのだから美観地区を訪ねてみることにしました。って思いついたようにいいますが、実は今回倉敷に行くことになって、是非ここに行きたいという場所がありました。倉敷の美観地区にある古本屋・蟲文庫です。
十数年ぶりの倉敷の町、水路沿いの道のもう一本裏の道、もう一本裏の道と町が大きくなっている印象で、素敵なお店がたくさんできていてそれだけで楽しめました。その通りに蟲文庫もありました。



ご存知でしょうか、蟲文庫。田中美穂さんのエッセイ『わたしの小さな古本屋』(ちくま文庫)の古本屋です。このエッセイ、仕事をえーいと辞めて、さあどうする?というときになぜか古本屋を開くことにする田中さんの奮闘記なのですが、なんだか全然奮闘している感じがなくて、飄々と、でも一歩一歩進んでいくのです。なんだかその力入れない感じが心に残りました。読後あちこちに勧めたからか、手元にはなくなっていました。

さて店に入ると、間違いなく田中美穂さんがいらしたので、本を読んで一度来たかったことを告げました。どこからですかと聞かれ、まあ愛知からありがとうございますというところで話を止めて店内を楽しみました。好きな本だけ置いている古本屋(そんなことないのかもしれないけれど、田中さんの本棚にしかみえませんでした)では、本の売り上げで生きていくことは難しいと思いますが、好きなものに囲まれて生きる!を自然体で貫く姿勢に大いに刺激を受けた店内でした。

すると一人の女性が店に入ってきて「まあ何年ぶりかしら」と田中さんと再会を喜び合っています。狭い店なので聞き耳立てなくても聞こえてきてしまったのですが、話はつきないようでしたのでいくつか本を買って去ろうとレジに行ったら、「この方愛知からこの本がきっかけで来てくださったんです」と田中さんがその女性に紹介してくれました。
なんとその方は、私が読んだちくま文庫版ではなく、もとになる洋泉社の『わたしの小さな古本屋−倉敷「蟲文庫」に流れるやさしい時間−』の編集者さんだったのです。
おふたりはこの本の発刊記念パーティー以来の5年ぶりとのこと、この本がきっかけとなって三人が出会えたということで(私は一読者なんだけれど、この際読者代表ということで!)嬉しくなって、「じゃあ洋泉社のこの本を買って二人にサインしてもらおう」と提案し、最後には記念写真までとってしまいました。



倉敷でとっても素敵な出会いができて、うんと楽しい11月最後の週末でした。
帰りに通った倉敷アイビースクエアーの紅葉の一風景。目も心も満たされました。




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