ほるほる

矢作川のほとりで枝下(しだれ)用水を、
徐福・百済王で中韓日の渡来人伝説を楽しむ
逵(つじ)志保のページです

2019年3月30日「みさと文学賞」贈賞式に行ってきました

2019-03-31 07:21:11 | 百済王伝説
昨日は早朝に我が家を出発し、宮崎県美郷町へ。
満開の桜咲くころに南郷神門に帰ってきたのは初めてのことです。
塚ノ原古墳のあの広場は桜があったんだ、などなど、季節が変わると風景も違い、
あの寒い寒い「師走祭り」を思い出しながら神門までやってきました。

昨日は今年度新たに創設された「みさと文学賞」の贈賞式がありました。
mrt宮崎放送のニュースからhttp://mrt.jp/localnews/?newsid=00030012

私はこの文学賞の特別審査員ということで、列席させていただきました。
そんなことやったことないですから、まったくもってどうしていいかわからなかったのですが、
拝読した作品は、私が何年もかけて追っている百済王(禎嘉王、福智王)伝説が息を吹き返したように
自由に駆け回り、小説って面白いなと改めて思いました。
そのなかで、私は審査員特別賞として原田須美雄さんの「神門」を選ばせていただきました。

原田須美雄さんの「神門」には他の作品にある百済王(禎嘉王、福智王)はいません。
昭和初年の神門神社への学者来訪を祖母の記憶からたどりよせ、
合併前の南郷村をなんとかしなくてはならないと格闘し、村で伝わる百済王伝説を見出していくのです。
「小さな村の大きな挑戦」と銘打ち「百済の里づくり」に奔走するなかで、多くの来村者がそれを支えました。
そんな神門に生きてきた人にしか書くことのできない、旧南郷村の記録でした。

「みさと文学賞」は、美郷町を知ってもらう、出かけてきてもらうきっかけづくりだったかもしれません。
でもそれだけではありませんでした。そこに地元の人が加わり、自分たちで美郷町を伝えようとしたことは本当に嬉しく思いました。
今後もぜひ「みさと文学賞」を続けてほしいですし、そこに美郷町の心が描き出される作品がこれからも出てくることを期待しています。

贈賞式が終わり、「西の正倉院」にいって記念撮影後、原田須美雄さんの案内で見学。
16年前、初めて師走祭りを訪ねたときもこうして原田さんが案内してくださったなあと思い出しました。
その後は南郷・山霧温泉に入り、受賞者のみなさんと関係者のみなさんとで宴会。
審査委員長の作家・中村航さんが、受賞者の方と一緒に温泉につかって話をするなんて、こんな面白い文学賞ないですねと話していらっしゃいましたが、本当に、美郷らしい時間を過ごすことができました。
受賞者のかたも関係者のかたも、本当に集まった方々が魅力的な方々でした。
みんなで盛り上げましょうという気持ちが出ている、とても気持ちのいい日になりました。
この文学賞創設のきっかけとなった特別審査員の高野誠鮮さん、ありがとうございました。

宴会を終えて、ここで飲んでるぞーと連絡をくれた神門神社宮司ほか友人たちのいるお店へ。
とおもったら、みなさんも一緒に流れ込んで、またまた楽しい時間を過ごし、あっという間に一日が終わったのでした。

こんなタイトなスケジュールのなかで、訪ねてきてくださった方、電話をくださった方、本当にありがとうございました。
やっぱり故郷に帰ってきた、そんな時間を過ごすことができました。

「徐福縁たより」2019年3月29日逵 志保

2019-03-29 16:32:05 | 徐福伝説
「徐福縁たより」2019年3月29日逵 志保

 まもなく3月も終わり、桜の開花があちこちで伝えられています。3月は日本の徐福の講演会やシンポジウムが重なりました。 まずは私の講演の報告から。

2019年3月16日 菰野町よもやま歴史教室 
逵志保「いまに生きる中韓日の徐福伝説-熊野市波田須を手がかりに-」(三重県菰野町)


 菰野町よもやま歴史教室で講演「いまに生きる中韓日の徐福伝説-熊野市波田須を手がかりに-」(三重県菰野町)をおこないました。菰野町よもやま歴史教室は1996年10月から地道に講演会を20年以上続けている歴史ある会だそうで、私は238回目の講演でした。依頼をいただいたときに「平成最後の」とおっしゃっていましたが、毎月だったらまだ4月は平成なのにと思っていたのですが、4月はないそうなので、本当に平成最後になりました。
 登壇したときに感激したことがありました。それは私のパソコンの脇に天台烏薬が花瓶に挿して置かれていたことです。プロジェクターの具合を確認するために、まだ参加者が入る前に会場に入ったときにはなかったのです。参加者のおひとりが持参くださったということでした。天台烏薬とは徐福が探した不死薬として熊野地方で伝わるものです。1978年に鄧小平氏が来日したとき、彼が「蓬莱の国に不死薬を求めにきた」と発言したことに合わせて、新宮がこの天台烏薬を土産に持たせたということです。講演のテーマに合わせてこんなはからいをしてくださることに本当に嬉しくなりました。 
 後日、会場アンケートの結果が送られてきました。107名の参加があり、83名もの方がアンケートの応えてくださっていました。このアンケート回収率からもわかりますが、「徐福伝説は知らなかったが、話を聞いて興味が湧きました。良かったです」「国家間の政治トラブルを文化が助ける例ですね。文化交流の大切さを改めて感じました」というような感想が多く、お話する機会をいただいて本当に良かったと思いました。また、熊野市はわざわざ徐福のパンフレットや波田須のマップを持って駆けつけてくださいました。みなさんありがとうございました。
順番がおかしくなってしまいましたが、3月はいくつもの徐福のイベントがありました。




2019年3月1日 
徐福講演会 赤崎敏男「韓国の徐福伝承について」(和歌山県新宮市)


 赤崎さんは2000年の福岡県八女市の徐福伝説の調査以来お世話になっていて、出会ってもう20年近くなります退職後に韓国留学を実現し、考古学の立場から徐福伝説研究に取り組んでいらっしゃいます。今回、韓国の徐福伝承というかたちでその全体像を見せてくださったのは意義あることでした。




2019年3月17日 「徐福東渡のナゾに迫る〜DNA研究から見た渡来系弥生人〜」学術シンポジウム(佐賀県佐賀市)

 佐賀県徐福会は吉野ケ里遺跡発見に関わるメンバーが支えていることから、古人骨のDNA研究の国内第一人者の国立科学博物館副館長・篠田謙一さんを迎え、高島忠平さん、七田忠昭さんという、こちらも長く徐福研究でお世話になっているおふたりが登壇しました。





2019年3月5日〜20日 
筑紫野市天山ふれあい会「徐福文化全国巡回パネル展」・徐福文化講演会(福岡県筑紫野市)


 筑紫野市生涯学習センターにて、日本徐福協会が企画した徐福文化全国巡回パネル展がおこなわれ、初日の5日には徐福文化講演会がおこなわれたそうです。
講演内容 天山ふれあいかい会長・井上元生「天山「童男丱女岩」」
     八女徐福会副会長・赤崎敏男「徐福を語る(徐福文化の世界無形文化遺産登録をめざして)」




 さて、4月です。
 いちき串木野市では第18回徐福花冠祭が(4月13日(土)前夜祭、14日(日)本祭)が開催されます。田中星児ミニコンサート(いちき串木野観光大使)もおこなわれるようですから、ぜひ一度おでかけください。詳しくはいちき串木野市HPを御覧ください。

 GWには中国の琅琊暨徐福研究会と蘇州市徐福研究会から招聘いただき、最新の徐福の現場を見てきます。日本だけではない、徐福の盛り上がりをご報告できるよう、しっかり見てきたいと思います。

2019年3月29日記

クマノザクラを見に行こう!

2019-03-21 09:38:28 | 徐福伝説
自称、ではなく本当に熊野市観光大使です。
この肩書き、誰もが驚いてくれるので、えっという顔が見たくて言ってしまいます。
めったに仕事をしない熊野市観光大使からのお知らせです。笑

昨年、熊野市紀和町で桜の新種・クマノザクラが発見されました。
昨日からでしょうか、桜の開花宣言が始まりましたが、
そのクマノザクラと名付けられた桜が現在見ごろを迎えているということで連絡をいただきました。

発見されたばかりで、自然林に数多く自生しているとのことです。
クマノザクラについての説明と紀和町で発行している「紀和町クマノザクラめぐりマップ」が届きました。
きっと地域の方たちは昔から見ている桜が新種だったとは!という感じでしょう。

昨日、東名阪、四日市方面に走ったのですが、17日に新たに先の高速が通って、四日市東インター前の渋滞が全くありませんでした。
またすこし熊野が近くなりました。
ぜひクマノザクラを見におでかけください。











2019年3月30日 第1回西の正倉院みさと文学賞表彰式 で帰ります

2019-03-09 00:31:11 | 百済王伝説
師走祭りでお世話になっている宮崎県東臼杵郡美郷町。
第1回西の正倉院みさと文学賞の最終審査結果が発表され、
3月30日(土)に表彰式が開催されます。
審査委員長の中村航さんをはじめ、特別審査員の高野誠鮮さん、そして私も出席することになりました。

今日、神門神社宮司が電話をくださいました。
「迎えに行かなくていいかー?」
そう、私が神門に帰るときは師走祭りの当日以外はだいたい宮司にお世話になっているので、
ついつい宮司が迎えに行かねばと思ってくださったのでした。
大丈夫、今回は。
そしてお聞きしたところ、表彰式では神楽もあるのだそうで、会場でお会いできることもわかりました。
ますます楽しみになってきました。

観覧無料とのことですので、ぜひみなさんおこしください。

 《最終審査結果はこちら》https://www.misatobungaku.com/award.html(西の正倉院みさと文学賞専用ホームページ)

 《表彰式について》
  日時  3月30日(土)15:00~(予定)
  場所  美郷町役場南郷支所 多目的研修センター
  参加費 無料(申込不要)