9月はじめ、ああ夏休みも終わって頑張らねばな~の9月6日、
中部セントレア空港で上海からやってくる親友QLを迎えました。
QLを空港に迎えに行ったのは初めてのこと、
いつもは互いの仕事の合間に会えるなとわかると食事する程度、
会えないままに互いの地、上海・名古屋を離れることも多くあります。
今回、熊野市観光協会長Nさんから、
中国観光客誘致のため、熊野市をまるごと見てもらい、
今後どのように取り組んでいったらいいか、なにがこれから必要なのか、率直な意見を聞かせて欲しい、
そんな依頼があり、それならばと中国で旅行社を共同経営している親友に頼むことにしました。
ただ、個人的な関係で呼んだと思われたらQLに悪いなあと思いました。
彼女は旅行社としての顔だけでなく、とても優秀な通訳で引っ張りだこだからです。
空港についたQLがささやきました。「今回は逵先生とか言ったほうがいい?」
おいおいおい、それはないだろう。「いつもどおりでいいんじゃない?」
そこから私は、既に私たちの関係もわかってもらっているのだから
格好をつけずに、この時間を楽しませてもらおう、
そしてこの深い関係だから言えることをしっかり聞こうと決めました。
さて、あいにく8日までは降ったり止んだりの空模様ではありましたが、
熊野をこれでもかとまわらせていただきました。
苦手な船にも、荒波の日に乗りました。
こんなに熊野に来ているのに実は歩いたことのなかった熊野古道・松本峠も初体験しました。
4日間を振り返れば
熊野市観光協会のNさん、Wさん、市役所のKさん、Tさん、ふるさと大使のKさん、ほか
関係者のみなさんが心から動いてくださって、
それがなによりQL、そして旅行者を受け入れる日本にある中国の旅行社のLさんの心を打ったのではないかと思います。
毎晩、QLとは熊野の旅についてかなり真剣に話しました。
最後の晩は、Kさんに差し入れていただいた、みかんジュースを飲みながら、
ほとんど言い合いだったりもしました。
ですが、これは仕事上の付き合いでは絶対いえないこと、
わたしたち2人にとっても本当にいい経験をさせていただきました。
中国人の、旅行社の目から見たら、さまざまな問題も抱えていることがわかりました。
その全てがもちろん解決しなくてはならないものなわけではないかもしれません。
ですが、中国の人たちが日本になにを求めているのか、それが理解できたりもしました。
そもそものきっかけは、熊野には徐福伝説があるんだから、中国の人にも来てほしいよねと始まったこの話、
私が見てほしかった熊野市波田須の徐福の宮、そして新宮の徐福公園を見てもらいました。
こんな日中の交流があったんだと喜んでくれました。
言い合いもしたけれど、QLはいろいろと考えてくれていました。
9日に別れてからも、頻繁に連絡をとり、素材を集めています。
なにが悪いか、これからの課題はなにかを乗り越え、
具体的に週明けから上海でプランづくりに動き始めるとのこと、
それを実現にもっていけるように、そして長期的に成功させるために
QLは動き出しています。
QLで良かったと思ってもらえるだろうこと、改めてこの友情に深く感謝しています。
QLと私の30年の歴史に熊野が織り込まれたこと、本当に嬉しく思います。
私が感じる熊野の素敵さを、今度は仕事を抱えずに味わってもらいたいなと思っています。
お世話になったみなさま、本当にありがとうございました。