ほるほる

矢作川のほとりで枝下(しだれ)用水を、
徐福・百済王で中韓日の渡来人伝説を楽しむ
逵(つじ)志保のページです

思い出のビスケット

2007-10-30 23:25:20 | シホのホ(雑記帳)
先日、テーブルの上に写真のビスケットを出したところ、ワタルが「うわー懐かしい!」とひどく感激した。何が懐かしいのかと聞いてみたら、幼稚園の土曜日(ワタルが幼稚園の時はまだ隔週で土曜日に学校があった。現在日本は一般的には土曜は休日になっている。)は「お散歩の時間」というのがあって、帰ってくるとたいていこのビスケットと牛乳が出たのだという。

同じ幼稚園に通っていたサホは、やはり同じように「お散歩の時間」があったはずなのに、いまいち反応が悪かったのは、年長(幼稚園の学年は3年制の場合は年少・年中・年長と進む。2年制は年中がない。)になったときに完全土曜休みになったからでしょうか?それとも私と同じようにあまり昔のことを覚えていない性質だからでしょうか?

まだ14歳のワタルにも懐かしいことがあるのかと思ったら、昨夜、サホが小さい頃の写真を学校に持っていって誰かを当てると言うのでサホと写真をかき回していたら、「きゃー懐かしい」と叫び続けました。11歳でも懐かしいのですから、40歳の私には懐かしいことが山ほどあると思いました。

*このブログ、中国・韓国の方も読んでいらっしゃるので、時々当たり前のことに細かな解説が入ります。解説がおかしい場合はご指摘ください。

アイロン板

2007-10-29 23:43:21 | シホのホ(雑記帳)
ブログネタの落差が激しいことで有名な?「ほるほる」ですが、本筋の研究テーマモノは飛ばして読むという人も多いし、この雑多な関心こそ私そのものですのでお付き合いください。

今朝、私は写真のアイロン板に泣きそうなくらい感激したのです。
昨日まで、今となっては証拠写真を撮っておけばよかったというくらいボロボロのアイロン板を使っていました。
ずっとずっと新しいものを買おうと思っていたのですが、どうせ買うならほぼ毎日使うものですからいいものを買おうかとも思い、結婚式の引き出物のセレクト商品でも迷ったりしながら、気づいたら蟹をセレクトしてしまい、立体的にかけられる高級なもの(5000円~10000円くらい?)にしようかとか、アイロンをかける腕が素人なんだからホームセンターで安く買っても同じだろうか(500円~1000円くらい?)と思案したりして、目の前のアイロン板はボロボロ度がどんどん増していました。

で、よくよくボロボロのアイロン板を観察してみると、アイロンと接するところは綿布でアイロン板である木板との間には数ミリのスポンジが挟まれているだけなのです。なんで中までわかるかというと、その表の布が破けてきて、焦げ跡みたいなものもできて、解体しなくても解体されているのです。
そんなアイロン板であてていると、全然上手くあてられず、アイロンそのものが目詰まりしているから上手くアイロン板をすべらないのかとも思えてきました。
どちらも寿命なのでしょうか???

でも、このアイロン板の単純な構造は、絶対真似できると思いました。
そこで、買わなくてはいけないにしてもやってみようという意欲がわいてきて、先ずはアイロン板についているスポンジと布を全てはがし、使い込んだもうボロ布行きにしていいようなバスタオルをアイロン板に合わせて裁断し、我が家に複数枚ある手拭いは、この加唐島・公州の日韓友情手拭いしかないので、これで包んで、アイロン板の裏で固定しました。木と布ですから巾の広いテープで簡単にくっつきました。

朝、ワタルとサホに「ださい!」と言われながら初使用。
いやー、驚きました。今朝だったら家族分のシーツをアイロンするのも鼻歌が出てしまうでしょう!(したことありませんが)
ワイシャツやハンカチがスルスルっとすべるのです。アイロンに目詰まりなんかありませんでした。
で、アイロンが終わってハンガーにかけてみると、パリッとしてクリーニング屋さんみたいなのです。(やや大げさ!)

横を通ったサホを呼び止めアイロンをかけさせてみると「おかあさん、すごい!」と共感してくれて、もともと今朝のアイロン板を見て「やめて!ナニコレ!!」とばかにしていたサホがすっかり日韓友情アイロン板にほれ込んでくれました。

何でも捨ててはいけません。
今朝はこのアイロン板の復活に、本当に感激したのでした。

トヨタ財団・公開シンポジウムを終えて

2007-10-28 00:29:44 | 徐福伝説
25日、東京でトヨタ財団2007年度助成金贈呈式公開シンポジウムを終えて、無事に帰宅しました。
先ずは私の体調を気にかけてくださった沢山の皆様、ありがとうございました。
いつもならば、約束の時間の前に○○の店をのぞいて行こうとか、列車の時間までに○○を買って来ようなど、前後の時間を駆使する東京出張なのですが、まだいつものような物欲よりも休息欲が強く、前日から上京し、ホテルでゆったりと過ごしました。(ただし食欲は完全回復!)
会場までは歩いて15分ほど。地図上はまっすぐ歩くだけのような簡単なものですが、高層ビルが林立し、目印にするはずだった都庁舎も見る角度によっては高層ビルに挟まれてよく見えず、しかも久しぶりに歩いて、せっかくシンポのために準備したポスター(ホテルの部屋で汗して貼り付けた)を危うく杖にしそうになりながら会場に向かいました。

これまでいくつかのシンポジウムを経験してきてましたが、今回は準備段階でトヨタ財団の方とはかなり意見交換できて私自身の発表準備はできていたのですが、同じくパネラーの饗庭伸さん、そして筒井哲朗さん(シャプラニールのページはこちら)との打ち合わせは当日でした。パネラー同士、「ネットワーク」というキーワードで繋がっていることは確かなのですが、互いにどういう発表をし、全体に進行していくのかが良くわかっておらず、幾分かの不安がありました。
ですが昼食を挟んで皆さんと打ち合わせをし、全体には楽しく雑談し、やはりネットワークというキーワードで集まっているだけあって(?)すぐに打ち解けた感じになり安心しました。
トップバッターはドキドキだなあと始めは思いましたが、考えたら実に気楽でした。あとのおふたりが私の報告と比較して話してくださったりして、話がとても上手い!おふたりのご報告をとても楽しく聞くことができました。

考えてみれば150人ほどの聴衆は、ほとんどが新年度の研究助成者とネットワーク助成者です。ご自身の研究やネットワーク構築に置き換えて話を聞いてくださったのでしょう。
ですが、会場にはもう15年になるでしょうか、私の徐福調査の多くに付き合ってくださっているnaoeさんや、5年にわたって日本や中国の私の発表に足を運んでくださっている某テレビ局のプロデューサーのHさんがいらしており、Hさんからは私の発表がネットワークについて話さなくてはならなかったために不完全燃焼だったという御意見がありました。それは繰り返し聞いてくださっているからこそのご意見で、大変ありがたく思いました。

今回、初めて話したことがありました。それは私の徐福研究に関する思いで、私には徐福が一事例として扱われるように徐福伝説を研究の場に持ち込んでいきたいという思いがあり、それができるのは今は私しかいないのだからその役割を果たしたいと話しました。

質疑応答の時間になってこんな質問がありました。
ネットワーク形成をしていることが論文を書くことに繋がるのかという質問でした。私は論文につなげるのが私の役割で私は論文に繋げたいといいました。
シンポジウムのあと、私は嘉田由紀子さんの研究会での発言を思い出していました。研究の能率非能率の質問を受けての発言だったと記憶しているのですが、「論文のためにやってるわけじゃないのよ。次の世代に残したいと思うからやってるのよ。」と嘉田さんが言ったとき、私は「私もこんな姿勢で取り組みたい」と思ったのでした。
ですが私はそうは言わなかったわけです。
嘉田さんみたいに格好よく「私は論文のためにやってるわけじゃない。」と言えたら格好よかったなあ。

でもよくよく考えてみれば、そう決意した嘉田さんの選んだ道は滋賀県知事でした。私は徐福と出会い、いま徐福を研究の場に持ち込んでいきたいという思いを持っているのです。それは大げさかもしれませんが、研究者として生きたい気持ちの表れなのです。
自分の発言を改めて噛み締めながら、私はこれから何がしたいのかを絞り込めた気がしてきました。
とはいうものの、基本的に何かが変わるわけではありません。またいつものように各地との「連絡係」としての役目を果たしていきたいと思います。
でもこれからの一年は、自分の思いに正直に、自分ができること(自分だからできること)に頑張りたいと思います。

沢山の方が晩のパーティーで声をかけてくださいました。その中には「名刺を持ってきます」とか「飲み物を持ってきます」といって歩きだしたまま、他のところで話が始まってしまい、結局失礼をしてしまった方が何人かあり、本当に失礼なことをしたと反省しています。ゴメンなさい。
会場の中に一年前の自分を思い出しながら、もう一年頑張るぞーと決意して会場を後にしました。
みなさん、本当にありがとうございました。
*****
お知らせ遅くなりました。
トヨタ財団の助成、1年延長していただくことができましたので、もう1年頑張るぞーなわけです。
感謝感謝!

東京の夜景

2007-10-24 23:35:14 | シホのホ(雑記帳)
かなりオノボリサンな書き方ですが、ホテルの大きな窓のカーテンを開けて、部屋の電気を消すとなんだか夜景の中に吸い込まれそうな気がします。で、しばらく吸い込まれていました。
愛用のチビパソコンのカメラ機能を使っての更新です。きちんと映っているかなあ?右に東京タワーも見えるんですが。真正面は新宿御苑の緑、真下には日本初上陸のドーナツ屋さんの行列が夕方までありました。1時間以上も待って買うんですねえ。

今夜は快気祝いということで(このフレーズは今後果てしなく続きますよ!)築地のお寿司屋さんに連れて行っていただきました。思い出しただけで泣けちゃうくらいに美味しかった!断然明日のシンポジウム、やる気が出てきました。

トヨタ財団2007年度助成金贈呈式公開シンポジウム

2007-10-24 00:27:10 | 研究業績ほか(2004年12月~)
10月25日から始まる中国での徐福イベントを紹介しましたが、実は私も指をくわえているだけではなく、同日、ようやく仕事復帰することになりました。(もともとはこのシンポジウムを終えてから中国に発つ予定でした。)

トヨタ財団2007年度助成金贈呈式公開シンポジウムが復帰です。
この話をいただいた時、私はとても驚き、そして本当に嬉しく思いました。なぜなら、昨年の贈呈式でシンポジウムを聞いたとき、発表者がテーマに夢中になって時間をかけて歩いてきた方ばかりで、こんな方たちと一緒に助成者として選んでもらえて嬉しいなあと思ったのです。話は本当に面白かった。こんな風に発表できる研究がしたいと思いました。
それがまさか翌年に私に発表の順番が回ってくるなんて、思いもしなかったのです。
果たして今年の助成者の方たちが私と同じような感想を抱いてくださるか、とても自信はないのですが、自分がこれまでやってきたことを飾らずにお話したいと思っています。

財団の方たちも私の身体を心配くださって、前日から東京入りして体調を整えるよう手配してくださいました。というわけで、明日は新宿高層ビルの夜景を窓に見ながら贅沢な晩を過ごします。
これまで沢山の励ましありがとうございました。
無理せず、楽しんできます!

研究業績
【口頭発表:その他】
2007年10月25日13:30-15:30(ハイアットリージェンシー東京)
トヨタ財団2007年度助成金贈呈式公開シンポジウム
  「『人と人とのつながり』がアジアの可能性をひらく‐ネットワーク形成が生み出すもの‐」

①アジアにおける「みえない繋がり」を掘り起こす
 「徐福伝説を『縁』とした地域と人とのネットワークの構築
          ‐口承文芸における新たな比較研究の可能性に向けて‐」
                  逵 志保(愛知県立大学文学部)
②交流・比較を通して、個別性と普遍性を発見する
 「東アジアにおけるまちづくりの現代史を共有するアーカイブ・ネットワークの構築」    
                  饗庭 伸(首都大学東京都市環境学部)
③地元力を引き出す国際協力ネットワーク
 「グローバルコミュニティにおける国際NGOと現地NGOとの役割と関係
          ‐南アジアを事例として‐」
                  筒井哲朗(特定非営利活動法人 シャプラニール)
コメント:宮村治雄(成蹊大学法学部)
まとめ:平松幸三(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)