厳密に言うとGWの少し前なんですが、先述の中国からの研究者Sさんが徐福伝承地の熊野を訪ねたいということで
はじめは私は行く予定ではなかったのですが、
観光学が専門のSさん、ご紹介していた民泊
「あかくら」にぜひ泊まりたいということで、
ここは一日一組限定、Sさん一人では可哀想というわけで、オーナーのNさんから
「逵さんもおいで~」と言われ、一度泊まってみたかったので「いくよ~」となって
ならば、中国人留学生でいつか熊野に連れて行ってと言っていたKさんに声をかけると「行く行く」というわけで、
東京から出発してくるSさんを熊野市駅で迎えるのは夕方4時、
留学生Kさんと私は名古屋を朝出発し、それまでに観光をしておくことになりました。
日頃は人任せの熊野。でも今回は私が案内人。
苦手な車を走らせ、先ずは鈴鹿での渋滞を乗り越え、尾鷲まで来ると
三重県立熊野古道センターへの案内板をみつけました。
実はまだ行ったことがなかったので、ここで寄り道。
中に入って見ていくと、徐福の説明があったので立ち止まってみていると、
職員の方が「徐福、このセンターのなかで一番人気なんです。全国に沢山あるんですけどね」と言われました。
頑張れ徐福!
そして再び車を走らせいよいよ熊野市へ。
先ずはやっぱり波田須の徐福の宮を見下ろせる徐福茶屋へ。
休日なのに閉まっていたのは残念でしたが、Kさんが「この景色知ってる-」と叫びます。
そうですね、私が講義で徐福の話をするときはかならずここからの写真を使っているから。
そして
鬼ヶ城へ。
新姫ソフトクリームを食べようと思ったのですが、中国人のKさんはお腹を冷やすことを極端に嫌うので(?)、
賛成してもらえずここは素通り。
テラスで食事をしていた人もいたのですが、以前、案内していただいたあそこに行こうと出発。
トンネルを超えたら七里御浜の鯉のぼりがきれいだよ、といったのですが、
残念ながらちょっと早かった。GW限定なんですね。
そして
道の駅パーク七里御浜の2階にある「辻さん家」。
とにかく海が果てしなく見える絶好のロケーション。
前に来た時には、~御膳というものがあったのですが、休日だったためビッフェスタイルの日でした。
えー、そんなに食べられないし、ビッフェはなあと躊躇したのですが、じゃあ他所に移動するというのも面倒になって
いいや、景色いいしと入店。
するとするといいんですこれが。
先ずはこの道の駅に来たら絶対飲みたいみかん100%ストレートジュースが飲み物にあるんです。
そして、焼きそばとかチャーハンみたいな、お腹膨らませてくださいみたいなものはなく、
かなり凝った小鉢がいろいろとあって、ごはん類も。
これは大人が嬉しいビッフェでした。1500円、文句なし!
それから再び南下し、新宮へ。
速玉大社へ行って、徐福公園に行って、
そしたら行かずにおれない
香梅堂!
つれあいの夢は、ここの鈴焼を抱きかかえるようにおいてたべることなのだそうで、
その程度の夢なのかと思わないでもないけれど、10袋購入。
でも後からくる地元の人は「30袋」と続けて注文していて、ああまだ地元の人にまでは到達できないと思いました。
Kさんも感激の味!
それから長年お世話になっているBさんと獅子岩のところで会いましょうということになり、北上。
途中、ここの干物美味しいのよと
浜峰を指差したら、
窓際によく見た頭を発見。間違いなくBさんです。急いで引き返し入って行くと、なんと浜街道店で店番をしているのは大将。
こんなことは初めてでした。
そこからは私の運転を全く信じていないBさんが私の車を運転し丸山千枚田へ。
そして引き返して16時、熊野市駅ではるばるやってきたSさんを迎えたのでした。
Bさんに甘夏をお願いしていたので、それを取りに行っていただく間、
観光協会のWさんとも合流し、みなで花の窟へ。
ここから私たちは宿に向かうわけですが、これでもし帰宅しても、十分に熊野を一日楽しめた感じです。
ほんとうに便利になりました。
そして私たち(Sさん、Kさん、私)は民泊「あかくら」へ。
オーナーのNさんにとっては目をつぶっても走れるような道かもしれませんが、私の技術ではどうなることやら。
Bさん、心配して、あの山奥まで誘導してくださいました。感謝感謝!
あかくら到着!
Kさんが「携帯はいらない-」と嘆きます。そう、ここは携帯は通じない。テレビもラジオもない。
さあお風呂に入るには薪割りからだよと言われて私たちは薪割りをし、点火!
そうするうちに、外のテーブルにアマゴ料理(刺し身、串焼き、燻製、卵の和えたのなどなど)、
いやいやそればかりじゃない、たけのこの刺身、ぼたん鍋、鹿肉の燻製、
観光協会のHさんが熊野古道麦酒を差し入れてくださって、美味しさ倍増!(ありがとう!)
山がゆっくりと暗くなっていくまで、Nさんにこの地域のお話を聞いて過ごしました。
山からの水だからなのか、温泉のようなお風呂で、ツルツルになって、
なんだか時計をなくしたように、ああ暗くなったから寝ようかと21時半には就寝。
星空を愉しめばよかったのですが、気づけば朝。
茶粥とアマゴの干物、イタドリの炒め。お漬物。
昨夜残したものはイノシシの餌にしたと言われて、ああ、もっと食べておけばよかったとイノシシを恨みました。
アマゴの刺し身なんて、どうなの?って思うでしょうが、きかなきゃサーモンです。ほんとうに美味しかった。
というわけで、そこから大丹倉、神社などを案内していただき、山を降り、私とKさんは帰路につきました。
朝に?もったいないと思うかもしれませんが、月曜の夕方の講義があって、
本当に休講にはうるさい昨今の大学。
月曜夕方は今後も休みにせざるを得ない事情が出てきそうなので、頑張って帰りました。
それから熊野を満喫したSさんとは先述したように数日後に再会するわけですが、Sさんも熊野の方々の暖かさにすっかりファンに。
留学生Kさんも、友人たちにSNSで流したようで、いただいた資料をバイト先の喫茶店において
今後は常連客に熊野を語るんだそうです。
すっかり熊野が気に入って、「先生、今度熊野行く時、必ず連れて行って!」といわれました。
長年通っている熊野ですが、今回、あかくらに泊まって、新たな熊野を見つけた気がしています。