資料室の逵です。
本日(3月23日 晴)の旧取水口の水位は87cm、石は7つ見えます。
今日も資料室にはいろんな方がいらっしゃいました。
午後には入り口に人の気配と思って振り向くと、大きなゴールデンレッドリバーがいて、あれ?と思って出ていくと20代(と思う)の枝下町の青年です。「夜、犬の散歩してて、ここなにやってんのかなーっていっつも思ってて。」
私にそんなことを言ったらもうおしまいです。廃線路に出ていき、「あれが旧取水口、あそこに水準点が見えるでしょう」。好青年は「へえー、なにもしらなかった」と話を聞いてくれました。そして「そのパーカー、いいっすね」と私の着ている枝下用水パーカーを指差しました。「枝下だから、これ着ますわ。店でも着ます」と嬉しいことを言ってくれました。枝下町の20代と話す機会はめったにないのですが、若い世代が「なにやってるんだろ」と思ってくれていることは本当に嬉しいことでした。(そのあと通りがかったMSさんも交えてイノシシ話。青年は我らが仲間の枝下町遺跡探検隊の隊長の息子さんと分かりました。)
そういうわけで本日も枝下用水の魅力を話していたのですが、今日は夕方、遠方からお客さんがありました。ミツカン水の文化センター機関紙『水の文化』の取材です。この機関紙、とても読み応えがあって、ご興味ある方、資料室に置いていますので見にいらしてください(本の貸し出しもしてます)。
『水の文化』の中に「坂本クンと行く川巡り Go!Go!109水系」というコーナーがあり、「坂本貴啓さんの案内で、編集部の面々が全国の一級河川「109水系」を巡り、川と人とのかかわりを探りながら、川の個性を再発見していく連載」(『水の文化』)です。
今回同行していらしたミツカン水の文化センターアドバイザーの古賀邦雄さん(福岡県久留米市在住)が、私たちが『枝下用水史』を書いた時から枝下用水を面白がってくださっていて、『枝下用水日記』時代から私たちの通信を宣伝くださっていることもあり、矢作川なら枝下用水にも寄っていかなくちゃと薦めてくださったようです。
みなさんまずは廃線路に驚いてくださって、そして今日はお見せするには絶好の水位の低い日でしたから、旧取水口や廃線路から見える枝下旧用水路の堤も見ていただきました。矢作川にはこんな場所もあったのかと喜んでくださいました(と思う。私にはいつも聞いてくださってる人が喜んでくれているようにしか見えないので)。
矢作川なら是非知っていただきたい枝下町の子どもたちが通う西広瀬小の水質汚濁調査の歴史など、いろんな資料をお渡ししようと資料室に入っていただきました。坂本さんは東京大学の地域未来社会連携研究機構の北陸サテライトにいらっしゃるそうで、そこも古民家なのだそうです。鴨居に百円ショップでみつけたクリップを使って展示している写真、そんな小さな工夫も見逃さず、面白がってくださいました。
長野県・岐阜県・愛知県を流れ三河湾に注ぐ全長118kmの矢作川、河口から48.8km地点の枝下用水の旧取水口は小さな小さな点でしかないかもしれないけれど、そこにたくさんの歴史が詰まっていること、そんなことを知っていただく機会ができて嬉しく思いました。
千葉から、東京から、神奈川から、石川から、福岡から、お越しいただきありがとうございました。
『水の文化』「坂本クンと行く川巡り Go!Go!109水系 矢作川」は 6月ごろにはご紹介することができそうです。どんな矢作川が紹介されるのか、楽しみにしています。
最後にみなさんと記念写真。カメラのKSさん、撮っていただいてごめんなさい。