ほるほる

矢作川のほとりで枝下(しだれ)用水を、
徐福・百済王で中韓日の渡来人伝説を楽しむ
逵(つじ)志保のページです

2019年10月18−21日 中国山東省煙台市・魯東大学に行ってきました

2019-10-23 13:15:28 | 徐福伝説

煙台の夜

 中国山東省煙台市・魯東大学の接待所で、2泊3日の徐福三昧のミッションを終えて、パソコンに向かっています。
 今回の魯東大学訪問は、次のような経緯がありました。8月末に徐福研究で知り合った中国の方から、魯東大学(旧煙台師範学院)にある張煒文学研究院(万松浦書院、胶東文化研究院、文学博物館)で、新たに徐福研究のプロジェクトを始めようとしていて、日本の研究者を推薦してほしいと言われたので、推薦していいでしょうか?というメールがありました。私は徐福のことは基本断らないことにしているので、喜んでと答えました。
 まもなく魯東大学の担当者の方からメールをいただきました。11月に山東省に申請し、2020年から魯東大学で徐福研究のプロジェクトを立ち上げようとしている。通ったら「徐福研究大系」を出したい。そのために徐福研究会も企画していきたいので、機会があればぜひ魯東大学にお越しくださいということでした。

 魯東大学は初めて聞いたのですが、万松浦書院は龍口徐福研究会で行ったことがありましたし、呼びかけ人の中国の著名な作家・張煒さんともそのときお会いしているようでしたので、全く知らないわけではありません。また、万松浦書院編『徐福辞典』(2014年、中華書局)は、たぶん日本の研究者のチェックがなかったために間違いがあったけれど、ここに日本の研究者が入ることで、なにかできることがあるかもしれないと興味が湧いてきました。
 しかし、今年は私のもうひとつの仕事である枝下用水(愛知県豊田市を流れる農業用水)の本の編集作業が大詰めなのと、今年は例年に増して講演の仕事が多く、なかなかいつ行けるかを言うことができない状態でした。少し先ではあるけれど、中国徐福会・連雲港市贛楡区人民政府・連雲港徐福研究会が共催する「徐福文化と海上シルクロード」国際フォーラムが10月17日〜20日にあるので、それには駆けつけますので、すぐに魯東大学に行くことはできないけれど、会場でお会いしましょうと返事をしました。

 ところが数日経って、「徐福文化と海上シルクロード」国際フォーラムが同日に水晶祭りがあるため、開催を一週間あとにしますと連絡がありました。参加予定の方はチケットを買い直したようなのですが、私は一週間あとは既に予定が入っていました。東海日中関係学会で元中国徐福会会長・張雲方さんをお招きし、講演会、研究会、そしてその後は熊野市、新宮市にそれぞれ市長がご招待くださっているので、同行することになっていたのです。
 チケットをキャンセルするため手続きしようとしたら、青島空港行きの安価なチケットは、キャンセルしてもほとんど戻って来ないことがわかりました。もったいないな、ならば青島で週末を一人過ごそうかと考えたとき、魯東大学のことを思い出しました。事情をお話し、青島で時間ができたので、大学に伺うか、青島で話をする時間が取れそうですとメールを送りました。
 今回来て初めて知ったのですが、魯東大学ではこのとき私を受け入れるためにわざわざ会議を開き、急遽準備をしてくださったようです。あっという間に話が決まり、18日深夜に青島空港に到着したところから、全て魯東大学で対応してくださり、そこから徐福三昧の3泊4日がスタートしました。

10月19日
 青島から煙台までは、距離にして約230km、魯東大学から迎えに来てくださった車で高速道路をひた走り、2時間半ほどで到着しました。車中で内容を詰めて、昼食後、さっそく日本語専攻の学部生、徐福研究日本チームの方に向けて、講演「中国・韓国・日本 海を渡る徐福伝説」をおこないました。学生からの質問は興味深く、またかつては中国の学生と日本の学生は違うと強く感じましたが、いまはもう変わらないと感じました。

http://www.fl.ldu.edu.cn/info/1071/3604.htm


 晩は徐福研究日本チームの方たちと夕食。リーダーは文化人類学の方だったので、中国で徐福を語るとき、どうしても古代史のなかに位置づけられ、私のように民俗学の立場から伝説として考えることに理解が得られないように感じているのですが、同じ関心をもって話せることは、何よりも面白く感じました。

10月19日
 朝、魯東大学博物館の王樹春書画館や文学博物館を見学し(とてもいい!)、午前中は徐福研究シンポジウムというかたちで、大学副校長など大学関係者や徐福研究チームの方たち、また龍口市徐福研究会の老朋友たちが2時間ほど車を走らせて来てくださって、会議をおこないました。研究を大学研究者に閉じたものにしないというのが私の研究スタイルなので、こうして地域の研究者が魯東大学の徐福研究プロジェクトに関わっていくことは、とても嬉しく思いました。



 会議では魯東大学の徐福研究プロジェクトの説明がありました。そのなかで、今回の私の突然の魯東大学訪問を、これは「宿命」と思ってくださって、私を迎えるために会議をしてくださっていたことを知りました。大げさですが、確かに降って湧いた訪問が、プロジェクトのスタートのタイミングとぴったり合っていたことは、私も伺ってよかったと感じました。



 今回、私は「魯東大学兼職教授」としての証書をいただきました。これは今後の徐福研究プロジェクトを考えてのことと思いますが、この「宿命」を受け、私のできることを誠意をもってつとめていきたいと思います。



 会議では、私は現在の中韓日の徐福研究を取り巻く状況についてお話し、同時に魯東大学で徐福研究をおこなうことの意味をお話しました。

 昼食後、今度は徐福研究日本チームの方たちと徐福研究交流会をおこないました。それは具体的で、徐福研究日本チームはなにをすべきかの話し合いをしました。日本チームとは言っても、徐福研究の人たちが集まっているのではなく、それぞれに日本をフィールドにしている研究者たちが、これから徐福研究を始めるのですから大変なことではありますが、それでも自身のこれまでの研究を下敷きに、視点を変えていけば新たな発見があるだろうと思います。私が提供できること、これまで自分がしてきたこと、ほかにどのような研究があるかなど、質問を受けながらお話ししました。



 夕方までみっちり話をして、それからずっとここまで大学内にいたので、夜は煙台市内にでて、海辺のイルミネーションを見にいくことになりました。イルミネーションは19時半からということで、それまでみんなで火鍋を楽しんで、青島ビールで研究会のこれからに乾杯し、イルミネーション(圧巻!)が始まると、延々と続く海辺の散歩道をみんなで歩きました。



10月21日
 朝食をとって、大学内を案内していただきながら散歩しました。大学内には山もあって、そのいただきには孔子像がありました。やはり山東省は孔子の故郷です。



 短い時間でしたが、徐福の縁があって、こうして煙台に来ることができたこと、本当にいい経験でした。申請が通って、本格的に始動することができれば、きっとこれから通うことになると思います。どうか申請がうまくいきますように。そして中韓日の徐福研究者、仲間たちとともに、このプロジェクトを成功させることができるよう、私自身も新たな課題を胸に帰国しました。
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10月27日まぐろ祭り

2019-10-12 10:18:08 | 徐福伝説
10月27日は熊野古道へ
熊野古道ウォーキングのおしらせをしましたが、その続報です。
27日朝、私は熊野の海に出ています。マグロ汁、食べたーい!

◆今月10月27日まぐろ祭りが開催されます!
熊野市記念通りにて本まぐろ1000貫格安販売を行います。
また紀和みそを使用したマグロ汁のふるまいもあります!
その他イベントもやっておりますのでぜひご参加ください。

※先日情報提供させていただきました古道ウォーキングが同日開催!
併せてお楽しみいただけるようになっております。

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10月19日講演会 加藤隆則「中国で教えるジャーナリズム」

2019-10-09 12:52:46 | その他の研究・調査
岐阜県日中友好協会理事長(東海日中関係学会理事)の土屋康夫さんよりご案内いただきました。
会場は岐阜市駅からすぐです。ぜひお出かけください。


岐阜県日中友好協会は10月19日、2019年秋のぎふ・中国くるぶ交流講座を開催します。
申し込みは、名前、メールアドレスもしくは電話番号を記入し、Eメール(mdzg4339@yahoo.co.jp)
またはFAX(058-240-0621)のいずれかで当協会事務局へ。入場無料。
             ◇
日時:10月19日(土)午後1時30分から3時30分
会場:岐阜市橋本町3の朝日大学病院1F西館ホール(JR岐阜駅西600m)
講師:中国・汕頭大学長江新聞與伝播学院の加藤隆則教授
演題:「中国で教えるジャーナリズム」
                   ◇
※加藤教授は読売新聞上海支局長、中国総局長、中国駐在編集委員を経て2016年から現職。
中国でのネット世論形成、AI(人工知能)とメディア環境をテーマに研究。毎年、学生を率いて来日。
テーマごとにフィールドワークさせてジャーナリストの卵を育てる。中国の若者から見た日本人、日中関係など
興味深い話が期待できます。      


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2019年10月5−6日「第2回韓中日徐福国際文化祭」行ってきました韓国済州島

2019-10-07 15:48:44 | 徐福伝説
2019年10月5−6日 「第2回韓中日徐福国際文化祭」(社)済州徐福文化国際交流協会

 済州島からの乗り継ぎ、釜山空港内のコーヒーショップで書いています。今回、名古屋ー済州島は直行便が就航して便利になっていたのに(もちろん購入)、先月になって満席の飛行機が突然欠航になりました。日韓間はいまそんな具合で、徐福関係者のなかからもいま韓国で徐福国際文化祭が開催できるのだろうかと心配の声もありましたが・・・。

 10月4日(金)から大串達郎さん(日本徐福協会副会長、佐賀県徐福会理事長)、廣橋時則さん(佐賀市徐福長寿館館長)、赤崎敏男さん(八女徐福会副会長)、甲斐田正恵さん(八女徐福会会員)、千田龍彦さん(読売新聞中部支社編集センター)と逵志保(済州徐福文化国際交流協会諮問委員)の6名で韓国済州島に行ってきました。
 昨年からスタートした韓中日徐福国際文化祭、今年は第2回になります。昨年は中韓日の演舞競演ということで、徐福渡来伝承のある宮崎から「創作エイサー高鍋しんかんちゃ~」が参加、会場を大いに盛り上げてくださいました。さて今年はというと、計画段階から日韓の政治関係が危うい事態のため、伝え聞くところによると開催助成金は半減、それでもなんとか乗り越えて大会を成功させようと準備をはじめました。
 昨年から済州徐福文化国際交流協会では、徐福をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いから、予算が大きくかかる2002年から続けてきた国際学術セミナー縮小の流れがありました。なんとか昨年は第17回国際セミナーというかたちにできたのですが、今年は計画案にセミナーが消えていました。私は繰り返しどんなに小さい規模でもいいから、せっかく集まる各地の徐福関係者と各国・各地の情報交換だけでもいいからこれまで続けてきたセミナーの形をなくさずに、その時間を設けてほしいとお願いしてきました。第1回から関わってきた私は、私なりにこの協会の特性を理解していて、そこは失わないでほしいと考えています。
 今回、第18回国際学術セミナーというかたちでは実現できませんでしたが、文化祭の合間に各地から集まった徐福会の方たちと、意見・情報交換の時間を設けることができたことは、やはり良かったと思いました。来年秋開催の韓国咸陽開催のEXPOについても随分と準備が進んでいるようでした。
 今回は前回のような演舞ではなく、徐福の商品を屋外の会場で紹介するブースをつくることになりました。始めは2社ほど推薦してほしいということだったのですが、私がこれまで全国の徐福の商品を見てきて、どこかに絞ってお店をだしてもらうよりも、日本にはこんなにたくさん徐福の商品がありますという紹介のほうが面白いだろうと考え、日本徐福協会のみなさんに提案したところ、佐賀県徐福会、新宮徐福協会、八女徐福会、延岡徐福伝説伝承会、熊野市が当地の徐福商品を提供してくださいました。ブースの顔は佐賀の大串さん、広橋さんにおねがいし、韓国通の赤崎さんがなにが喜ばれるかを考えてくださり、お茶をふるまい、徐福の不老長寿にちなんで看護師の甲斐田さんが血圧検査をしてくださることになりました。手作りの診断カードもうけて、列になってみなさん楽しんでくださいました。長年協力体制で取り組んできた日本の徐福仲間の力が発揮できたという嬉しい体験でした。
 また今回は日韓関係が芳しくないいま、徐福を通しての民間交流は健在であること、私たちはそういう山を日中でも日韓でも既に何度も乗り越えて来たわけですが、こういう活動があることをぜひ広く知らせていただきたいと思い、読売新聞の千田さんにご参加いただきました。それぞれみなさん自費での参加です。気持ちがあって実現しました。本当にありがとうございました。

参加のみなさん
中国 張雲方さん(中国徐福会前会長)
   琅琊暨徐福研究会
   蘇州市徐福研究会
韓国 巨済徐福会
   咸陽徐福会
日本 日本徐福協会
   佐賀徐福会
   八女徐福会











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10月27日は熊野古道へ

2019-10-03 14:34:55 | 徐福伝説
熊野市からお知らせです。
この日私は熊野の海です。どうぞ晴天でありますように。波、絶対ありませんように!!

10月27日(日)に熊野古道の魅力を知ってもらうため、ウォーキングイベントを開催します!
コースは松本峠や七里御浜など初めて熊野古道を歩く方でも、歩きやすいコース設定となっています。
先着100名様には参加特典が付いてきます!

参加特典:限定古道缶バッチ、新姫ドリンク、めはり寿司、本マグロ寿司2貫

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