少し早い誕生日プレゼント

昨晩は食後に友人から電話がかかってきて、しばらく話をしていたら、
サホが一人で食器を運び、一人で洗い物を始めた。
こちらは受話器を持ちながら覗いていたのだけれど、
サホは寝巻きをぬらして、途中衣装換えをしつつ、完璧にこなした。

「ありがとー！すっごく嬉しい！」と私がいうと、サホは思い出したのか、
「あー、早くお母さんの誕生日が来ないかなあ。もう待ちきれない。」と言った。
最近ずっと言ってる”お母さんの誕生日まだ来なくて辛い病”が始まった。
いくら私が鈍感でも、誕生日のプレゼントがかなり上手く作れて、それを渡したくて仕方がないのは明らかだ。
私の誕生日までは、あと2週間もあるのだけれど、ワタルにも「しつこい」と言われるほど、
「おかあさん、早く誕生日きて欲しい？」と10日ほど前から言い続けていた。
どうやら私の両親宅に遊びに行ったときに準備したらしい。素知らぬ振りをしていることができないのだ。

あまりに苦しそうで、誕生日が早くきて欲しいのは明らかに私よりサホだったので、
「おかあさん、早くプレゼントもらおうかなあ」といってみた。
なんというほっとした顔をしたことか。「じゃあ、おばあちゃんに言うわ」といって、
多分約束してたんだろうけれど、渡すことを宣言し、幸せそうな顔をしてプレゼントをくれた。

綺麗に包まれた箱からは手づくりのランチョンマットが出てきた。
多分物凄く時間をかけて作ったんだろうし、それにもまして、
今日までのサホの渡したくて仕方がない日々が、サホらしくていいなあと思った。

さて、この一連の感動物語を脇で見ていたワタル。誕生日には、どんな仕掛けがあることだろう。
楽しみ楽しみ。