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逵(つじ)志保のページです

まるで『キャプテン』を見ているような…

2005-01-13 12:44:51 | シホのホ(雑記帳)
ブログ(このスタイルのHP)にしたのに、もう更新の手が鈍ってない?とつつかれておりますが、
週末を挟んで、色々と考えさせられることがありました。

よく息子が少年野球に入っている言うと、「お茶当番とかあって大変でしょ」と言われます。
確かにワタルが野球を始めたいと言った時、頭をよぎったのはそのことでした。
私たち夫婦はどちらも週末が休みにならないことがほとんどで、
特に私は、締め切りや発表をゴールに動くことが多いですから、時間的な拘束が全く見えずふらふらしてるのに、
どこか焦っていたり、飛び回っていたり、何をやってるんだかよく分からない人に映るのではないかなと思います。
そういうこともあって、時間的な拘束ではないものの中で動いているから自由なようで、
実はその自由な時間が少しでも欲しく、そうでなくてはできず、
ワタルが野球を始めることは、この時間を奪われるようで、とても複雑な思いでもありました。

そんなわけで、小1からボールを触っているような、あるいは大半の父親がコーチというチームの中に、
随分と遅れてワタルは入って行きました。
同じ小学校にも野球チームはあったのですが、隣の小学校の強いチームに入ることをワタルは決めて来ました。

「体験入部を決めてきた」とある日言われた私たちは、そのとき「キャッチボールするか?」と
一人のコーチにワタルがしてもらってるのを見て、コリャ大丈夫かなあと思いました。
案の定、「ちょっと休ませてください」とワタルは言っていました。

それから厳しかったのでしょう。「休みたい」と言ったり、「集合場所まで送って行って」と言ったり、
「自転車置き場までだけ行って」など、何度も山がありました。
そんな時、勿論時には「今日だけだよ」という時もありましたが、
「自分が入りたくて入ったんだから、いつでも辞めなさい」と随分突き放してきました。

いつ頃からそんなことを言わなくなったのか、もう忘れてしまいましたが、
試合中、気にかけてくれた他のお母さんたちから「ワタル、打て!」と声援してもらって、
ときには褒めてももらって、いまワタルはようやく自分もチームの一員となって動いているという自信も生まれてきたのでしょう。
張り切って、出かけて行くようになりました。

そして、新チーム初日、たまたまグランドに迎えに行ったワタルが、集合の声をかけているので、
帰りの車の中で、「なんで今日は声かけたの?」と聞くと、「キャプテンになった」と言いました。
ちょっと失礼なくらいに驚いてしまったら、「ぼくが一番驚いているんだからね」と釘を刺されました。

どのような過程で決まったのかはわかりません。
わたしにはただただ、懐かしの『キャプテン』の漫画が浮かんで来ました。
その漫画の結末まではしらないので、それを思い出したというのは図々しいことなのかもしれませんが、
追いつこう追いつこうとして頑張ってきたこれまでが、ワタルにとって本当によかったと思いました。
そしてなによりも、そんな思いにさせてくれたスタッフや父母のみなさんの様々なフォローに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

しかし、新チームのこれからはまだまだ安堵できるものではなさそうです。
残念ながら、様々な問題から退部を決めた部員もいます。
ここ数日、実は全く他のことが手付かずにいたのは、日頃任せっきりにしている自分が、
なにかできないか、私にできることはないかとあれこれ頭の中で巡らせていたせいです。
というのは、お茶当番が…と気後れしていた私に、いつでも代わってあげるからと背中を押してくれたのが、
その部員の母親でしたし、ワタルが初めてキャッチボールしたのもその部員の父親でした。
いろいろと具体的に動いてもみたのですが、結果的には退部を引き止めることはできそうにありませんでした。
今回、様々な子と親の関わり方があることを知りました。
そして、肝心なことは何かも自分なりに感じました。

ワタルがキャプテンになったのは、このワタルを支えていくチームワークが求められているのだろうと思います。
これから今までになく厳しい状態に置かれるであろうワタルが、野球を通して成長してくれることを、
自分も自分の世界で頑張っていくことで応援したいと考えています。
コメント (2)
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