小学2年の男児で、勉強の好きな子はいない。
外へすっ飛び出て走り廻るか、ゲームに夢中になるか、おおよそはそんなところだ。
それを許せないのは若いママ。自分も勉強が苦手だったのに、子供には期待する。
勉強をしないクニちゃんは、今朝もママにひどく叱られた。
だからクニちゃんは机に向かい、ノートに、「よう子、よう子、・・・」と書き始めた。
ママがクニちゃんのノートを覗いた。ママは驚いた。
「叱られたからといって、『よう子、よう子』って、ママの名前を書いてどうするのよ!」と、またクニちゃんは叱られた。
ママの名前は洋子さんだったのだ。
「違うよ、これ、ママの名前じゃないよ。宿題だから、よう子(ヨウス、様子のこと)って書いていたんだよ」、と、クニちゃん。
「なに?よう子(様子)と書いていた?!そうか、わかった。じゃァそれでいい!沢山書きな!!」
クニちゃんにとって、とんだ災難の朝でした。
つくしんぼママの小言と子の主張 ひよどり 一平
(つくしんぼままのこごととこのしゅちょう)