日本の憲法は、GHQから下げ渡された憲法だ。
「戦争をしない日本」なら結構なことなのだが、「戦争ができない国」を造りあげるための憲法だった。
つまり、アメリカの庇護のもとで成り立つ「経済立国」づくりが、アメリカの考えだった。根っから日本を信用していなかったのだ。
憲法前文には、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」、と書かれている。
日本を囲んでいる国々は、みんないい人なんだという大前提で憲法が作られているのだから、まるでおとぎ話の世界。
ほんとうに信頼できるのか?
朝鮮戦争が勃発し、アメリカの考えが揺らいだ。共産主義との対峙が緊急課題となった。
急遽、「日米安全保障条約」が締結された。
しかし多くの日本人は、「平和憲法」を心底から奉った。「世界の人は、信頼に足るみんないい人」と思っていた。
「諸国民の公正と信義」は、信頼に足るのだろうか?
拉致被害者を帰国させないばかりか、着々と核武装を進めている北朝鮮。
竹島を不法占拠し、いまだに反日を叫んでいる韓国。
尖閣諸島の領海を侵犯する中国。「反日」の宣伝にも余念がない。今や、南西諸島に軍事基地を建設中らしい。
もちろん相手が無法国家であろうと、武力で対決するのは具の骨頂。しかし、丸腰では交渉にならない相手もある。
ニコニコだけでは交渉にもなるまい。
だからこそ「日米安全保障条約」なのではないか。
中国はアメリカにすり寄った。中国はアメリカから沢山の飛行機を購入したが、なかなか溝は埋まらなかったらしい。
イギリスにもすり寄った。経済協力のせいか、女王陛下の大歓迎を受けた。イギリスの国家観や価値観はどうなっているのだろうか。
中国はフランスに対しても何かを考えているらしい。同じ敗戦国だったドイツも動くに違いない。
ヨーロッパは地勢的に遠い国。それでいいのかもしれない。価値観などはどうでもいい国々なのだ。
しかし、日本はそうはいかない。中国は中華思想の国。朝貢外交でもしないかぎり、あの国にとって日本は怨敵なのだ。
私は中国と戦争をしようと言っていない。戦争を避けるための体制を整えようと言っているのだ。
まずは普通の国になって、価値観を同じくする国と共同して、戦争の抑止力を高めるべきだと思う。
私は昭和一桁世代。それなりに戦争の悲惨さは知っている。
戦争は絶対反対だ!
戦争を避けるための方策こそが必要なのだ。
ましてや、過去に戦った間柄では、油断は禁物ですよね。
どの国も、今のところ「敵」ではありません。
ただし「弛んで」いるとつけ込まれます。