実柘榴や割れて秘すものなかりけり ひよどり 一平
(みざくろやわれてひすものなかりけり)
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柘榴の実は人肉の味がするのだとか、ほんとうなのだろうか。
私は柘榴の実を手にしたこともなく、もちろん食べたこともない。
この柘榴の実は、数軒先の家の庭先で撮影したものであり、今年初めて実をつけたのだ。
レンズに収めたものの、柘榴の実を食べたこともなく、どのような句にすべきか思案投げ首。
実柘榴や割れて秘すものなかりけり ひよどり 一平
(みざくろやわれてひすものなかりけり)
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柘榴の実は人肉の味がするのだとか、ほんとうなのだろうか。
私は柘榴の実を手にしたこともなく、もちろん食べたこともない。
この柘榴の実は、数軒先の家の庭先で撮影したものであり、今年初めて実をつけたのだ。
レンズに収めたものの、柘榴の実を食べたこともなく、どのような句にすべきか思案投げ首。
枯すすき風に吹かれて輝きぬ ひよどり 一平
(かれすすきかぜにふかれてかがやきぬ)
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先日の病気以来、「失敗しても自己責任」と、腹を括ったような行動は出来なくなってしまった。
「自己責任」とうそぶいたところで、「自己責任」だけでは済まない。周囲に迷惑を掛けてしまうことになる。
それに、十分に生きたつもりでも、まだ死にたくはなかった。
これもまた、幾つになっても、普通の人情かもしれない。
病後とて懈怠許さず竹の春 ひよどり 一平
(びょうごとてけだいゆるさずたけのはる)
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パソコンの前では、元気のいい素振りですが、実はなかなかどうして・・・。忘れたことが多くて大弱りです。
元々、私のパソコン作業はマニュアル無しでやっているので、今回のような病気でつまずいたりすると、「はてさて何処から手をつけようか」と大弱り。今もその最中です。ひどい段取りの悪さなのです。
うまく作業の糸口を見つけ出せればいいのですが、なかなかそのようには参らず、弱って、弱って弱り抜いています。
でもマア、今夜のところは、これで終わりとします。
病後だからと言って甘えれば、懈怠がますます威張ります。
だから、明日はまた明日の風を頼りにして、頑張るつもりです。
跳び越えて団栗踏まず通りけり ひよどり 一平
(とびこえてどんぐりふまずとおりけり)
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団栗を踏まなかったからと言って、自慢したいわけではない。
ほんのちょっとの気遣いをしただけのこと。
何のために、誰に気遣ったのか?
団栗に気遣ったのかもしれない。
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はからずも団栗五個と向き合へり 一平
片方の足を下ろす段になって、落ちたばかりの団栗が眼に入った。
「あつつ、いけねえ!」
踏む足を少しずらして、どんぐりを跨いだ。
団栗は、それぞれつるんとした顔で、私を見上げた。
喜んでくれたのかどうか、私にはわからない。
朝顔のしっかり咲いて小紫 ひよどり 一平
(あさがおのしっかりさいてこむらさき)
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正直なハナシ、大輪の花と呼べない朝顔だ。
しかし、小ぶりながらも、しっかり咲いた紫の朝顔だ。
どのように詠もうかと案じたが、「しっかり咲いて小紫」が精一杯であった。
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老化に向かって、一歩また一歩と遅滞なく進んでいる。
身体中に不都合な点が出て来てはいるが、これはこれでやむを得ないこと。