無造作に大根二本抜かれあり 一平
(むぞうさにだいこんにほんぬかれあり)
・・・・・・・
散歩途中のこと。
家庭菜園の大根が二本、無造作に抜かれてあった。
畑の主や大根の主の姿はなかった。
???
怪訝に思ったが、私は予定の散歩を急いだ。
帰路の道すがらその辺りを通った。先ほどの大根二本はそのまま。
そのあたりに人の姿はなかった。
無造作に大根二本抜かれあり 一平
(むぞうさにだいこんにほんぬかれあり)
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散歩途中のこと。
家庭菜園の大根が二本、無造作に抜かれてあった。
畑の主や大根の主の姿はなかった。
???
怪訝に思ったが、私は予定の散歩を急いだ。
帰路の道すがらその辺りを通った。先ほどの大根二本はそのまま。
そのあたりに人の姿はなかった。
岩砕く波音遠し石蕗の花 ひよどり 一平
(いわくだくなみおとたかしつわのはな))
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写真は五浦海岸で撮った石蕗(つわぶき)の花だ。
五浦海岸には、今は亡き弟の案内で訪れた。
断崖の上の石蕗の花だったが、苦心して撮った一枚だった。
その2,3年後、弟はガンに侵され、帰らぬ人となってしまった。
健康にあれほど留意していた弟が先に逝き、病気がちながらも、乱暴な生活態度の私が残っているのだから、なんとも判らないものだ。
病む我の生くる心や帰り花 ひよどり 一平
(やむわれのいくるこころやかえりばな)
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病気なんぞに敗けてたまるものか!
と、常に心は大いに盛んなのだが、実態はなかなか。
やれやれ無理は出来ないなァ、とぼやいて終わりだ。
みんなゐてなぜかひっそり枇杷の花 ひよどり 一平
(みんないてなぜかひっそりびわのはな)
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なかなか上手くは行かない。
仕方がないが、今夜のところはこれでよしとしよう。
木守柿かくも寂しく晴れがまし ひよどり 一平
(こもりがきかくもさびしくはれがまし)
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散歩の道すがら、目の保養にと思いつつ、カメラに収めた木守柿だ。
この柿の木の持ち主が、意図的に残した一個の柿なのか、一個の柿がたまたま残ったのか、私には知る由もない。
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病気以来、何かと不都合の多い日々を送っている。
「病後なのだから、不都合の多いのは仕方がない」と、それなりに諦めてはいたのだが、八十代半ばでの病気が、かくも無残とは思わなかった。
特に、脳の働きに及ぼした影響のなんと多いこと。
一つ、一つ丹念に掘り起こしている次第だ。
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カラオケには是非とも行きたいのだが、コロナ感染の恐ろしさや、永らく離れていたことによる気おくれがあって、矢張り、積極的には足が向かない。
あれほど好きだった「一人カラオケ」だったのに、つい消極的になってしまうのだ。
なんとか元どうりにしたい。せめて半分ほどでもいい。