雪だるま倶楽部

日々を離れ
日常から脱却した世界
そんな風景を切り取っています

化野念仏寺

2007年12月25日 | 京都散策
佐伯真魚
空海の現世での名

空海によって五智山如来寺が開創
野ざらしとなっていた遺骸を埋葬したのがここ化野念仏寺の始まり

    

弘法大師とは彼の諡号

虚しく往きて実ちて帰る

化野念仏寺、参道に立ち空海の言葉を思い出しました
無名の僧侶として入唐した彼が、多大な成果と功績を持って日本に帰ってきたときに云った言葉です

      

乙訓寺の別当を務めていたときにこの地を訪れたとされています

        

実際にこの地に念仏寺を建立したのは法然上人

境内に八千体在ると言われる石仏

法然上人が集めたのではなく、上人がこの地に念仏寺を開いた時以降、石仏は辺り一体に雑然とあったそうです

      

それが集まって境内に安置されるようになったのは明治に入ってからの事

ここは死者の里

        

竹林を分けて進んだその先は
やっぱりお墓

    

嵯峨菊が野辺送りをしているようです

    



整然と並んだ石仏は
ここを訪れている観光客を眺め
いったいどういう感想を持つのでしょうか

墓場も観光地になる事を嘆くのか
広い心で仏に接する機会を喜ぶのか

        

そんな石仏の心を
楓だけが静かに
見つめています

        

落葉した葉だけが静かに季節の移ろいを主張
ここはやっぱり、静寂が似合います

     

秋の一時の喧騒も
やがては落葉と共に去り
また再び
静寂がこの寺を包む

        

静寂の季節に再び訪れますね...

      
コメント (6)
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