日々を離れ
日常から脱却した世界
そんな風景を切り取っています
常滑の市街地
やきもの散歩道
小高い山を覆うように
窯元やショップが立ち並ぶ
懐かしい風景と
古びた建物には
幾つものショップが入店
店を梯子しながら
展示された商品を眺めるだけでも
十分に楽しめる
街並みは整然とはしておらず
どこか雑然としているが
独特の世界観があり
不思議な美しさがある
カメラ片手に
点在する店を散策しながら撮影
ここは撮影が楽しい
常滑焼
焼締めた真焼物と
素焼き状の赤物と呼ばれる製品群がある
茶器や酒器などの小細工物
甕や壺のほか
蛸壺や火消壺
竈
火鉢などが造られるが
常滑らしい焼物といえば
土樋とよばれる土管があるだろう
ただ
今回は常滑の街を歩き
見かけた愛玩のような焼物を並べてみた
知多半島の中央部
中部国際空港の玄関口となる街
常滑
戦国時代には
水野氏一族が
常滑城を築き支配した地域
常滑といえば陶器だが
盛隆し始めるのは江戸時代後期の頃
分散し
点在していた焼物の生産地が
常滑村に集中
焼物の煙突が立ち並ぶ町ができた
焼き物散歩道を歩けば
懐かしい風景に出合え
常滑の窯も幾つかは覗ける
散策に撮影にと楽しめる
全国に3万社はあると云われる
稲荷神社の総本社
稲荷山の山麓に本殿があり
背後の稲荷山全体を神域とする
広大な神社
京都の寺社の多くは
創建時と場所を異にするものが多い
しかし
こちら伏見稲荷大社は
延喜式神名帳の折より
この地に建つ
本殿を参った後に
背後の稲荷山に分け入ると
一万基とも云われる
鳥居がお出迎え
木々の間を縫って
続く千本鳥居の帯は圧巻
狐の声に誘われ
鳥居のトンネルを彷徨う
平成6年に開港した空港
大阪湾内泉州沖合約5kmに設けられた
人工島が関西空港
広大な敷地に
広大な建物
ここはジャッキアップアイランド
人口島は人類の英知を以って建造されたが
地盤沈下のスピードは
場所によって異なる
それをそのまま放置すると
建物がうねってしまう
だから
主要な建物の柱はすべてジャッキの上にある
他と比べ
下がりすぎればジャッキで上げ
他より沈下が少なければ
ジャッキを下げる
空港へは
JR西日本と
南海電鉄がアクセス
どちらの路線も
レールを共同し第一ターミナル下へ
観光はそこから無料シャトルバスで
スカイビュー棟へ移動
特段
ここから空の旅へと旅立ったのではなく
撮影目的で訪れたため
広い施設内を
あてどもなく散策
足早に目的地へと向かう人々にとっては
奇異に写ったことだろう
写真でいえば
ちょうど旅籠の手前
なにやら
刀痕のくだりの看板のある場所に
寺田屋は建っていたとされている
幕末期
薩長同盟の会談ののち
薩摩人として宿泊していた坂本龍馬は
伏見奉行の林肥後守忠交に
寺田屋で包囲された
からくも脱出するも
手に深手を負ったと
言われている
伏見には
寺田屋として
紹介されているが
実際にはこの建物は
先述のように立地場所も隣の
再建された旅籠
しかし
似た風景であったろうと
想像される
龍馬も見たであろう
旅籠の風景をしばし楽しむ
酒造会社月桂冠の
企業博物館
伏見の酒造りと
月桂冠の歴史が展示されている
コメの流通経路に
良い水
この地には
酒蔵が形成される要因があった
創業1637年と
冠たる歴史をもつ月桂冠
明治維新
伏見の地も
維新戦争の舞台となり
酒蔵の一部も焼失したが
本宅は燃えず
今日も日本有数の酒蔵として営業している
展示を拝見し
かつての酒造を垣間見
観光客の楽しみは
見学の後の一杯の試飲だろう
ここは
現世利益の寺
島の弁天さんとして
多くの人が
参拝に訪れている
八臂弁財天が本尊
桜の時期と
アジサイの時期
境内は美しく彩られる
寺の門前には
用水が流れ
その昔から
十石舟が往来したことだろう
物流が整えば
商人が住まう
人が集まれば
花町も形成される
ここは
中書島遊郭の一角
かつては祇園を凌ぐほどであったそうだ
伏見の産土神
創建当時は
御諸神社と称されていた
しかし
貞観4年に
社殿を修造した折
境内の一角で
より良い香りの水が湧き出したと伝記がある
香りだけではなく
その水は
平癒の効能もあった
この事から
時の帝
清和天皇から
「御香宮」の名を賜ったという
香りの良い水は
今でも湧き出ている
名水百選にも選ばれ
ボトルを持参し
取水する人々は絶えない
Frank Lloyd Wright
日本の建築様式に
多大な影響を与えた建築設計士
近代建築の
三大巨匠
などとも呼ばれている
日本において
一番有名なのは
帝国ホテルの設計
建物は現存していないが
正面玄関部分のみ
愛知県の「明治村」に移築され
今日でも彼の作風を見ることができる
作風は
一言でいえば「大谷石」
柔らかく
加工しやすい石をふんだんに使い
壁に施された彫刻が
独特の景観を生んでくれている
先の記事でも書いたが
今回
一度も他の見物客とすれ違わなかった
こういう建物は
静かに見学するのが一番と
改めて感じることができた