日々を離れ
日常から脱却した世界
そんな風景を切り取っています
岩清水八幡宮を巡る
京都盆地南西の男山
標高150mに満たない
小さな山だが
京の裏鬼門
を守護する神社が建つ
鬼門は
延暦寺
京の街を
南西と北東から守る
江戸時代には
石清水八幡宮護国寺と呼ばれた
神仏習合の宮寺
行きは男山ケーブルで
帰りは長く続く石段を
旧称
男山八幡宮
といっても
元から男山八幡宮と呼ばれていたわけではない
明治期の神仏分離により
そう呼ぶようになって
大正期に
岩清水八幡宮に戻したのだ
明治期以前はというと
幕末まで神仏習合の宮寺として
石清水八幡宮護国寺と呼ばれていた
伊勢神宮とともに
二所宗廟の一社
京都盆地の南西の端
男山山頂
標高143mの地に
社は建っている
続く
京阪鋼索線
といのが正式名所
路線距離0.4km
高低差82m
約3分の乗車時間
30分ごとに発車するが
乗客がいると
15分ごとにも運行される
採算合うのか
と尋ねたくなるほど
実に
長閑な運行
運行開始は古く
大正15年
戦時下に
不要不急路線として廃止となるが
昭和30年に営業再開
少しカーブしていたり
トンネルが二箇所あったり
橋梁があったり
意外と見所の多いケーブルである
明神川の流れが屋敷の前にある
石橋を渡り
社家へ
錦部家の旧宅
現在は
西村家別邸
作庭は
上賀茂神社の神主
現存する社家の中で
最も昔の面影をとどめる庭園
上賀茂を訪れたのなら
川の流れに沿って
この館まで
歩いてみるのも良いだろう
上賀茂神社の名前で親しまれているが
正式には
賀茂別雷神社と称する
賀茂氏の氏神を祀る神社
賀茂神社両社の祭事である
賀茂祭の翌日に訪れてみた
雷の御神威によりて
厄を祓い
あらゆる災難を
除き給う
厄除明神
落雷除
境内は
後片付けが行われ
少し雑然としていたが
凛とした
雰囲気は損なっていなかった
木之本地蔵院として
地域に愛されている寺院
正式には
浄信寺と称す
日本三大地蔵
地蔵菩薩大銅像が境内にあることで有名
眼の地蔵菩薩としても知られ
境内の一角には
役目を終えたメガネフレームが
納められている
さて
こちらを訪れたのなら
地蔵堂奥の書院へも足を向けたい
無料で拝観できる
築山林泉式庭園も見ておきたい
江戸時代中期の
典型的な庭園だ
イギリス人が建てた洋館
典型的なコロニアル様式
夜はバーとしても営業しており
バーカウンターには
数多くの酒類が並ぶ
バカラのグラスで
ここで一度飲んでみたいと思わさせられる
この洋館が面白いのは
1階と2階がまるで様変わりすること
2階はベーカー街
日本初の公式
シャーロックホームズの部屋がある
雑然とした部屋
所狭しと物が並ぶ
2階で
ホームズの冒険譚を懐古してみるのも良いだろう
左右対称の建物
元は外人向けアパートメント
そう言われると
確かにアパート構造
今では
室内は豪華絢爛
かつての
アパートメントとしての面影は
概観と間取りのみ
エミール・ガレ
ドーム兄弟らのガラス工芸
見事な調度の数々
贅沢な気分になれる
イギリス貴族で狩猟家
ベン・アリソンの屋敷
狩猟家の館らしく
室内は動物の剥製が並ぶ
妙にリアルだが
どことなくシュールでもある
元々は
居留地区に建っていたものを移築
神戸市の高台
北野地区の異人館街は
意外と移築が多い
この建物
塀
壁
建具など
全て居留地に竣工した当時のままだそうだ
当初の用途を外れ
内装が変わってしまった屋敷とは違い
この建物は
家主の思い入れが残されたままの風景を見せてくれる
外壁が
まるでうろこの様だと
そこから
うろこの家という愛称が生まれた
元は
外国人向け
高級アパートメント
その名残を残すかのように
室内装飾は
豪華
マイセンなどの陶磁器
エミール・ガレ
ティファニーなどのガラス工芸品
豪華絢爛
北野異人館街で
最も豪華な館
写真写りも
実にいい
サンセン氏の
自邸として建設された洋館
チューダー様式の
塔状家屋が特徴的
この館が人気なのは
サターンの椅子
座って
願うと
叶うと云う
個人的には
和洋折衷の室内展示が
醸し出す
独特の景観がお気に入り
訪れるたび
違うアングルを模索するのだが
ありきたりに
終始してしまった
写真の数々
神戸港開港当時
社交倶楽部はきっとこんな感じ
だったのだろう
木彫りの暖炉は
ブルボン王朝時代のもの
キッチンも
薪炭時代のもの
夜な夜な
ここでどんな料理が作られ
どんなスタイルで振舞われたのか
居留地区より移築され
北野の高台に今は建っているが
華やかな時代の
息吹が
幾分この屋敷には残っている
細く長い
坂道を登った先に
大正時代築の
中国領事館が建っている
日本とは一味違う
東洋らしい風景の室内
明朝から
清朝時代の
家具調度品
そして
西洋らしい
木製のブラインド
なんともミスマッチが
実に合う
個人的には
異人館めぐりは
この館からが一番だと
そう思っている