枕草子の120段、「はずかしきもの」の最初にあげられているとおり
男の心の中は恥ずかしいものだと、思うのです。
むろん、清少納言は違う意味で書いていると思うのですが、
その最たるものは、女性に対してのふしだらな思いこむでしょうか。
きっと、女性の心のなかには、
なにか、とても淫らなモノが渦巻いていて、
なにかのきっかけで、それがあふれ出てくる、
そんな妄想が男子には、あります。
橘小夢(たちばな さゆめ)という画家をご存知でしょうか。
この展覧会で、初めて、彼の名を知り、作品を見る機会がありました。
女性の心の中にある、妖しいモノ、それを、絵にしている。
とても、艶かしい画風なのです。
着物の裾の裁き方が、どこか蛇がとぐろを巻いているような、
困ったような表情をあわせて、
女性の淫らな心を、絵に落とし込んでいます。
「花魁(おいらん)」 大正12年 絹本彩色
そして、なんとも不思議な魅力なのは、
「水魔」 昭和7年
背中に取りついた河童とともに、
渦の流れに、引き寄せられ
水の深いところのに沈んでいく、堕ちて行く。
逝ってはいけない世界だと、分っていても、
流れと、河童の力で、、深みへと、沈んでいく。
縄を目の前にした、女性の表情とかぶって、
私好みの、とても、淫美な絵なのです。
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