JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

往年の美女も捨てがたい

2010年01月04日 | v-x

最後の正月休み、今日は風もなく暖かな一日です。
陽気に誘われて自転車で一回りしてきた後は、先日録画しておいた『原信夫とシャープス&フラッツ ~グランドファイナルコンサート2009~』を見ました。
考えてみるとこのお休みは、私的にはずいぶんとテレビを見ていたように思います。まったまには良いでしょう。

「原信夫とシャープス&フラッツ」といえば、言わずと知れた日本を代表するビッグ・バンドでありますが、私の好みの範囲からは若干逸脱していることもあって、熱心に聴いていたというバンドではありません。
それでも高校時代に我が田舎で行われたコンサートをはじめ何度か生演奏を聴いたこともありましたし、テレビでも紅白歌合戦の演奏バンドとして、あるいはいわゆる『うたばん』としての彼らを見ても来ました。
っていうか、私たちの年代にとって、シャープス&フラッツもニュー・ハードもブルー・コーツも東京ユニオンも・・・・いわゆる和製ジャズ・ビック・バンドは、歌謡曲の『うたばん』的イメージがほとんどであると言っても良いかもしれません。
そしてそのイメージが、私の思うジャズから彼らを遠のかせた最大の理由であったようにも思いますし、ひょっとして二十数年前の私なら、今回のこの番組も見ずに終わっていたかもしれません。

シャープス&フラッツはもちろん、後半の名だたる日本のミュージシャンとの共演もそりゃ良かったのですが、ゲスト・ボーカルを迎えての中盤部がじつに面白いというか、興味深かったですねぇ。
綾戸智恵、阿川泰子はさておき、元白木秀雄夫人、水谷八重子(良重)は70才でしょ、雪村いずみは72才ペギー葉山にいたっては76才。う~~~ん、なんという歌声でありましょうか。おそらく生きていらっしゃれば綾戸智恵が歌った「TENNESSEE WALTZ」は江利チエミが、美空ひばりは何を歌っていたでしょうか?
ともかく、年齢など全く感じさせない歌声に驚嘆しました。

ここにいたって私も歳を取ったせいでしょうか、以前は全く興味の無かった「戦後間もない日本に於けるジャズシーンをちと勉強してみたい」なんて事を考えています。そのためには原信夫はもとより、この元気なババァ、もとい、往年の美女達に当時の様子を語っていただくことがなによりなわけで、どなたか一つの文章にでもまとめて発刊していただけないでしょうかねぇ。水谷八重子なんかにゃ白木秀雄とともに多数のミュージシャンと係わった話もじっくりと語って欲しいなぁなんてね。

ともかく、未だ精力(?)衰えない諸先輩達の演奏に箱根駅伝とはまた違ったパワーをいただいた思いです。

さて、今日の一枚は、渡辺貞夫です。
かのごとく日本のジャズに関しては、ほぼ何も語れない私ですので、所有アルバムもじつに乏しいんでありまして、ベタではありますがナベサダの渡米前年、まさにハード・バッパー渡辺貞夫をモロ感じる初リーダー・アルバムを選んでみました。
ちなみにB面二曲目「M アンド M」は、ナベサダ初のオリジナル曲だったと思いますが、間違っていたらごめんなさい。(笑)

ともかく、渡米した渡辺貞夫が、世界のナベサダへと飛躍することはこのアルバムを聴けばじゅうぶんに理解できることだと思います。
本日はあえて曲名もカタカナで紹介させていただきます。

SADAO WATANABE / 渡辺貞夫
1961年8月15, 16日録音
渡辺貞夫(as) 仲野彰(tp) 八城一夫(p) 原田政長(b) 猪俣猛(ds) 長谷川昭弘(ds)

1.デル・サッサー
2.ロマネード
3.ナウズ・ザ・タイム
4.ジャスト・インロタイム
5.グレーシー
6.M アンド M
7.エーメン
8.マイ・エレジー