あいかわらず雨は降りません。そろそろ乾燥注意報に飽き飽きしているんですが、今日は江戸城天守閣と市街のほとんどを焼失した「振袖火事」が起きた日でもありますから、火の元だけには注意をしなければいけません。桑田選手のお父さんもお亡くなりになって・・・火事は怖いですからね。
火事もさることながら、こう乾燥しているとやはりインフルエンザも気になります。
「なんとな~~く、風邪かもしれない。」
昨日の朝目覚めると、喉の奥の方から鼻にかけてどうにもかゆい感じで・・・・・『風邪の臭い』ってわかりますかねぇ?なんとなくですが独特の臭いがするってことありません?ともかく喉の奥から鼻に抜ける息の中にその臭いがしてきたんです。
「まったく、必ず休みの日なんだから」
って、仕事を休むより良いと思うんですが。
ともかく、
「インフルエンザだったらどうしよう」
てなもんで、朝食を済ませると葛根湯をかっ込んで(笑)布団にもぐり込みました。
子守歌は、エラ・フィッツジェラルドの「TAKE LOVE EASY」、ジョー・パスとのディオですよね、それを聴きながら、窓から差し込む冬の陽射しをもろともせず爆睡です。
夢の中で「切実な中年男の悲哀」を演じながら、ハッと気がつくと午後一時になっていました。
「あれ?臭いが消えた。」
あはは、葛根湯が効いたのか、単なる睡眠不足だったのか、ともかくインフルエンザでは無かったようで、良かった良かった。(笑)
どんな患者が来ても、薬といえば必ず葛根湯を飲ませる医者がおりまして
「先生、お腹が痛いんですが」
「ああ、それは腹痛だな、葛根湯が効くからお飲みなさい。」
「先生、あたしゃ足が痛いんですがねぇ」
「おぅおぅ、それは足痛じゃな、葛根湯をお飲みなさい。」
「あたしは目がどうにも利かなくなりまして」
「ほうほう、目は人間のマナコなりといってな、だいじにせねばいかん、葛根湯をしんぜるからそうそうにお飲みなさい。・・・で、そちらの方はどこがお悪いのかな?」
「いえ、あっしはそいつの付き添いでして」
「そうかいそうかい、ただ待っているのも退屈だろうから、葛根湯でもおあがりなさい。」
『葛根湯医者』という小咄でありますが、まっこんな小咄が出来るほど『葛根湯』なる漢方薬は、葛根だけでなくいろんなものが配合されている万能薬であるということなのかもしれません。
私も風邪のひき始めなんかにはよく服用するんですが、あまり利いた試しが無かったんですよねぇ、今回は利いたのかな?
体調も良くなったとはいえ、またぶり返してもいけませんから、昨晩は夕食の酒が抜けぬうちに床につきました。
それでも『料理当番、本日の一品』です。
暖かいものと思ったので、得意の煮込みハンバーグです。
それにボイルした鶏とホタテを混ぜ込んだサラダ。ビールとウイスキーをいただきました。
さて、今日の一枚は、チャーリー・ミンガスです。
エリック・ドルフィーをヨーロッパに捨ててきた、失礼、ヨーロッパで失って帰国したミンガスが、始めて出した自主出版アルバム、モントレー・ジャズ・フェスのライブ盤です。
ミンガスの個性光るエリントン・メドレーは、それが大編成であっても「う~~ん、ミンガスだねぇ」となるわけで、そこがまさしくミンガスたらんところでありますねぇ。
そしてまたエリントン以外でも当然に「まさにミンガスだねぇ」となるわけで、人種問題を掲げるこの人のツッパリは、けして「屁のツッパリ」ではないまさに「筋金入りのツッパリ」にも思えます。
それにしても、12人ものオーケストラをどうしてこうも自分色に染められるのか?
例えばですよ、個性的といえば最右翼であるモンクがオーケストラを引き連れてた時も、けしてモンクらしいとは言いきれなかったように私は思います。いや、むしろモンクのような個性派は「人数が少なければ少ないほど良い」というのが、私の結論でもあったのですが、ミンガスは完全にそこから逸脱しています。
ともかく、ドルフィーが抜けようとも、大人数であろうとも、ミンガスの音楽は圧倒的な説得力を持って迫ってくるのであります。
MINGUS AT MONTEREY / CARLES MINGUS
1964年9月20日録音
CARLES MINGUS(b) BUDDY COLETT(as,fl,pico) CHALIE MAPHERSON(as) JHON HANDY Ⅲ(ts) JACK NIMITZ(bs,bcl) BOBBY BRYANT, LONNIE HILLYER, MELVIN MOORE(tp) LOU BLACKBURN(tb) RED CALLENDER(tu) JAKI BYARD(p) DANNIE RICHMOND(ds)
1.DUKE ELLINGTON MEDLEY
I've Got It Bad / In a Sentimrntal Mood / All Too Soon / Mood Indigo / Sophisticated Lady / A train
2.ORENGE WAS THE COLOR OF HER DRESS, THEN BLUE SILK
3.MEDITATIONS ON INTEGRATION
追伸、
奥村公延さん、田の中勇さん、小林繁さんと訃報が続きますねぇ、
奥村公延さんは、ジャズ・ファンとしても有名でありました。
「オイ、鬼太郎」
私が唯一できるものまねは、これだけでしたが(もちろん、似ちゃいませんよ)、田の中勇さんのあの独特な声もいずれ風化してしまうんでしょうか?
「空白の一日」事件。忘れられませんねぇ、完全に江川が悪役で小林繁さんが悲劇のヒーローになったあの日、ジャイアンツ・ファンをおやめになった方も多かったのではないでしょうか。
ともかく、ご冥福をお祈りいたしましょう。