JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

流行語よ新たな太陽になれ

2009年12月22日 | j-l

今朝も寒い朝でしたが12月の大寒波も峠は越えたんだそうで、たしかに風向きがいくぶん変わったようにも思います。
そんな中、今回こそ大幅に風が変わるかと期待した政権交代も、なんだかハッキリせず、昨日の鳩山総理の話を聞けば、子育て支援は我が家には早手遅れ、期待していたガソリンの値下げもなく、さらにはタバコ増税と、私なんかにとっちゃ生活の困窮解決につながる話題は全く無し、むしろ来年はさらに苦しくなるばかりのようで心配です。
それでも、数えるほどで年は明けるわけでして、明日の休日は金をかけずに正月を迎える算段に巻き込まれつつ、家人にこき使われるのは必至でしょう。

そんな今日は、一陽来復、太陽黄経が丁度二百七十度、北半球から一番遠くへ太陽さんが行ってしまう『冬至』です。
この日に「昼が一番短くて暗い日」的なイメージを持っちゃいけません。むしろ「新しい太陽の生まれる日」と考え、ここを節目に未来へ羽ばたたなきゃイカンのでありますな。
これは東西問わず世界的にそう思われてきたことで、クリスマス、つまりキリスト誕生も「新しい太陽の誕生」という冬至祭の流れから来ているそうであります。

日本においても今日『冬至』は「春永」を迎えるための節ですから、まずは邪気を祓って「新しい太陽」明日を迎えにゃいけません。
冬至唐茄子、つまり冬至かぼちゃを食べて、柚子湯につかり・・・・・・
って、ほんとにそれで邪気が祓えるんだろか?

いやいや、良いんです。
柚子もかぼちゃも色が肝心。
黄色は黄道、太陽につながると古くから考えられていて邪気を祓うと、これもまた日本だけでなくアジア各国で信じられているんであります。
ほら、大切な道具や衣装をウコン色の布に包んだり、タイやミャンマアーの僧侶が着ている衣装の色もこれに起因するんですから。

余談ですが、以前、落語『百川』の話で「中国の四霊獣」の話を持ち出したことがありました。
「青龍」「朱雀」「白虎」「玄武」ってやつですが(五獣となるとこれに「黄麟」、あのキリンビールのマークが加わります。)、これは季節と方角、色をも表すものでありまして、「青春」(青)「朱夏」(赤)「白秋」(白)「玄冬」(黒)と季節を色分けして、太陽につながる色を黄色、つまり太陽の通る道を『黄道』とするのは中国の五行説に由来しています。(黄色は土用を表し、これを「五時」と称します。)

これを方角にあてはめると、「青春」は東、四霊獣でいうところの「青龍」、以下、南が「朱夏」「朱雀」、西が「白秋」「白虎」、北が「玄冬」「玄武」。
相撲の土俵の四方にぶら下がっている房の色もこれ、それから、『目黒の秋刀魚』でおなじみの目黒にある目黒不動尊瀧泉寺、さらには目白不動尊金乗院、目赤不動尊南谷寺、目青不動尊教学院、目黄不動尊は本家争いをいろんな寺でやっているようですが、ともかく、三代将軍家光が、天海僧正の発案で五ヶ所の「不動尊」を命名したのもこれ全て五行説に由来しているわけでして・・・・・・・・・

話がまたまた大幅にズレてしまいました。(笑)

ともかくです。そんな節目の日『冬至』があるように、『政権交代』がただの流行語じゃなくて、ぜひとも今年が「節目の年」となるように、来年が「新たな太陽の誕生」となるように・・・・・・おねげぇしますだよぉ。

さて、今日の一枚は・・・・・いちおう名前が一番最初なので、ジョン・ジェンキンスとしておきましょうか。プレスティッジ(これはニュージャズですが)お得意のリダーは特になしパターンアルバムで、いわゆる「売り出し中の三人を集めてダーン!」的一枚です。

このアルバムを聴くと当時「何が主流で、誰が主流だったのか」という事がなんとなくわかるようで面白い気がします。

ジャッキー・マクリーンとの共演盤「ALTO MADNESS」を聴くまでもなく、ジェンキンスとマクリーンに類似があることはここでも聴き取れますが、それはチャーリー・パーカー亡き後、この時もまだアルト奏者がパーカーの呪縛を乗り越えて行く過程の最中であると考えると、類似することもしかたのないことだとも思えるわけで、もし、ジェンキンスがこの翌年以降も一線を退かなければ、マクリーンとはまた違ったアルト奏者へと進んで行ったのかもしれない、なんてね。
それは、共演者であるクリフォード・ジョーダン、ボビー・ティモンズのここでの演奏を聴くと、どことなく誰かに似ていると感じること、そしてこれ以降、彼らがそれに埋もれていったかだろうか?といえば・・・・そこにもそう考える根拠が私にはあります。

ともかく、誰かに似ていようが何だろうが、がむしゃらにチャンスを窺う事は、この頃の彼らにとって最も重要なことで、それを意欲というなら、このアルバムにもじゅうぶんに表れていると私は思います。

うむ?そう考えると現政権もまだ、がむしゃらに始めたばかり?もう少し温かい目で見守る必要がある??????う~~~ん、どうなんだろ?(笑)

JENKINS, JORDAN AND TIMMONS
1957年7月26日録音
JOHN JENKINS(as) CLIFFORD JORDAN(ts) BOBBY TIMMONS(p) WILBUR WARE(b) DANNIE RICHMOND(ds)

1.CLIFF'S EDGE
2.TENDERLY
3.PRINCESS
4.SOFT TALK
5.BLUE JAY