JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

事情はあるだろうけれど

2009年12月29日 | v-x

今日も晴天、あいかわらず暖房いらずの部屋で本日はゆっくりしています。

今日は、昨晩Mさんの店で起きた事件(?)いや出来事を「HSMPTON HAWES TRIO Vol.1」を聴きながらお話ししたいと思います。

中国からの留学生アルバイトYさんが
「バブさん、あの子ちょっとへんですから、来て下さい。」
と、冷蔵庫にいた私を呼びに来たのは、夜の10時半ごろだったでしょうか。
売り場に戻ってみると、小さな男の子が一人ポツンと立っています。
「どうしたの?お母さんは?」
と、訊ねると
「おばあちゃんもお母さんもいない」
と半ベソ状態、しかも寒空のなか長袖のTシャツにサンダル履きという寝起きのまま家を出てきたような感じ。こんな夜中に迷子ってぇのも不思議だったので
「男の子なんだから泣かずにお話ししてごらん。なに?お家からここに来たの?」
するとうなずいて
「おばあちゃんもお母さんもいない」
さらに何故か
「警察来ない?警察来ない?」
と訊いてくるのです。

そこに夜中のアルバイトT君がやって来ました。
そのT君の話によれば、前日の日曜日の夜中にもその子は一人Mさんのお店にやってきて、大泣きしたんだそうで、
「どうしようもなくて警察に電話したんですけどね・・・・・」
けっきょく警察の保護を受け、すぐ近くの自宅アパートへ送られていったんだそうですが、警察からT君が聞いた話によれば、「いっしょに住んでいるおばあちゃんが帰宅したのは午前1時過ぎ、寝ていた5才のその男の子が目を覚ましたときには誰もいない状態で、寂しさのあまり家を飛び出しMさんのお店にやって来た。」ということだったそうです。

「なるほど、それで・・・」
その後、おそらくは警察沙汰になったことを男の子が怒られたんじゃないでしょうか、だから、「警察来ない?警察来ない?」なのでありましょう。

「大丈夫、お巡りさんは来ないよ。おばあちゃんがもう帰ってきてるかもしれないし、○○ちゃんがいないと心配するから、おじちゃんといっしょに一回お家に帰ってみようか」
と、手を引きながら一度自宅まで連れて行きました。
玄関で声をかけるとたしかに誰もいません。
すると、その男の子が、
「我慢して待ってる」
「・・・・・」
5才の男の子ですよ、5才。いじらしいというか、もうかわいそうで。
それでも、いっしょにそのアパートへ入って待っているわけにもいきませんから
「それじゃ、寒いからお布団に入ってるんだよ。どうしても寂しかったら、また来てもいいからね。」

店に帰った私は、前日の今日ですので、ねんのために警察へ電話して、また店に来るようならば保護をお願いしたいと伝えました。
すると案の定、一時間もしないうちにまたその男の子がやって来て、
「おばあちゃんもお母さんもいない」

けっきょく、警察は呼ばないで欲しいというその子の気持ちを裏切ることになりましたが、ほっとくわけにも、店であずかっているわけにもいきませんので、警察に保護をしてもらいました。

おそらくは、いろんな事情があるんでしょう、あるんでしょうが、夜中の11時、12時に一人にしてしまう事は5才の男の子には酷すぎるでしょう。
さりとて
「おばあちゃんもだけど、両親は何やっとるんじゃい」
と怒ってみても始まりません。
どうしようもない事情があるなら、行政に相談するとか、いろんな選択肢を検討して欲しい、そんなことを思った夜でした。

我が家も問題を全く抱えていない家庭でもありませんし、どちらの家庭でも一つ二つの難問を抱えておられるでしょう。それでも、小さな子供には火の粉がかからないようにしたいとは、家族なら必ず思うことで、その子のおばあちゃんもご両親も充分すぎるほどそうであると思います。
しかし、今の社会、それでも食い止められない火の粉が多々あるのもたしかです。家庭、家族だけでなく社会全体がフォローできるそんな世間でありたいですよね。

今晩は、その男の子が家でゆっくり寝ていることを祈っています。

さて、今日の一枚は、ジミー・ウッズです。
このひとはクラリネットから24才の時に友達の家でたまたま手にしたアルトを気に入って転向したという方ですが、コルトレーン、オーネット・コールマン等の影響を強く受けたとされる方です。
二十代後半までほとんど仕事も無かったそうでありまして、ジャズをやめようとまで思っていたそうなのですが、そんな時、ジョー・ゴードンの吹き込みに呼ばれ、コンテンポラリーに見出されたという晩年型ミュージシャンですね。

そんなこともあって、今日のアルバムを私が手にしたのは、完全にサイドメンを意識してのものでありました。だって、アンドリュー・ヒルにエルビン・ジョーンズですよ、いかにも私っぽいじゃありませんか(笑)

では内容的にどうかというと、思った以上に重厚で聴きごたえのある一枚だと思います。
もちろん、三管編成だからということもあるかもしれませんが、ジミーの出来もなかなかよろしいんじゃないでしょうか。
ただ、ヒル嫌い(これはけっこういたりしますからね)の方は、やはり嫌うんですかねぇ?やはり「ヒルだぁ~~」って感じは、そこら中から立ちこめています。(笑)

ともかく、私はこのアルバム、嫌いじゃありません。

CONFLICT / JIMMY WOODS
1963年3月25, 26日録音
JIMMY WOODS(as) CARMELL JONES(tp) HAROLD LAND(ts) ANDREW HILL(p) GEORGE TUCKER(b) ELVIN JONES(ds)

1.CONFLICT / COMING HOME / AIM
APART TOGETHER / LOOK TO YOUR HEART / PAZMUERTE



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