JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

飽き(秋)ても、庶民の味方

2007年09月20日 | d-f

今日は彼岸の入り「暑さ寒さも彼岸まで」この暑さも終息に向かってくれれば嬉しいのですが、今日もまた暑い一日でした。

先日も触れましたけど、最近我が家の食卓には、秋刀魚さんがちょくちょく顔を出して、少々ゲップの出る思いです。
昨日も母が散歩がてら出かけたら、一尾38円の秋刀魚が売っていたとかで、本人はあまり食べないにもかかわらず、10尾も仕入れてきてしまいました。
「煮とけば保つだろ」
言ったな、言った本人が責任もって食べろよってんだ!!!

それにしても一尾38円じゃ、塩焼きにしても薬味の大根おろしの方が高くつくんじゃねぇかって値段ですよね。昨晩、飲み屋で聞いた話によれば、いつもの年ならかなり沖に出ないと捕れない秋刀魚が、今年は港から近いところであがるのだそうで
「一回しか行けなかった漁が、二回行けるんだから、捕れすぎるのもあたりまえだよね」
なのだそうです。


これがサンマ船

そんなこんなで今日は港近くに行く用事がありましたので、魚屋を覗いてみました。さすがに一尾38円は無かったものの、小振りとはいえ一箱(25尾)で1000円という秋刀魚を発見。
魚屋のお兄さんが「届いたその日なら刺身でもいけるよ」と言うので
「秋刀魚大好きの息子に送ってやるか・・・・・」
でも、どう考えたって送料の方が高く付きますし、25尾も届いちゃ彼女も処理に困るでしょ、結局今回は止めちゃいました。
「息子よ、喰いたけりゃ、また彼女でも連れて帰ってこい!」

それにしても、燃料高騰の折、こんなんで漁師さんは採算が合うんでしょうかね。昔、やはり秋刀魚が捕れすぎて価格が急落し一部廃棄した、なんて事がありましたけど、ちょっと心配になってしまいました。

みなさん、秋の味といえば秋刀魚、5人家族で一人一尾食べても200円で上がりますよ。庶民の味方、秋刀魚をどんどん食べましょう。
塩焼き、刺身にナメロウ、山河焼きに蒲焼き、煮魚だって甘辛からサッパリしたのまで、つみれも良いし、そのまま揚げても薬味とたたいてゴマ団子にして揚げても旨い、パスタの具にだってなるし、開いて干しても良いじゃありませんか、調理方法を工夫すればいろんな味が楽しめますから、ね。
って、私は魚屋の回し者か?

さて、今日の一枚は、ビル・エバンスです。

エバンスのお父さんが亡くなったのは、このライブ(エバンス初のホールでの単独ライブ)の直前。葬儀に出席したエバンスは、その慌ただしさのために充分な準備を出来ずに演奏することになってしまいました。
それでも、何とかライブを終え、録音も全曲されたのですが、エバンスはその出来に納得がいかなかったようです。契約の関係でアルバム化しなけれいけなかったエバンスは、その中から満足できる演奏のみを選び出すことで、自分を納得させました。
つまり、Vol.1と名は打たれているものの、エバンス自体がその他の演奏をアルバム化する意志がなかったためでしょうか、結局はVol.2が存在しないVol.1になってしまったのでした。

さて、これをふまえて、CDにはボーナス・トラック(れいの+何とかというヤツですね)が収録されているものがあります。はたして、これはどうなのか?エバンスが生きていれば絶対に許さない事だったかもしれません。
ボーナス・トラックを聴くときには、そんな事をふと思い出してみては如何でしょう。

そんなこんなで、「他の録音もVol.2として出して欲しい」との要望もあるようですが、私的には、お蔵入りのままで良いのではないかと思っている演奏でもあります。

この頃のエバンスといえば、スコット・ラファロの死からようやく立ち直れたといった時期、そんな時、お父さんの死をエバンスはどんな思いで受け止めたのでしょう?
それを思うと、やはり聴き所は13分超のピアノソロ「IN MEMORY OF HIS FATHER」でしょうか。亡くなったお父さんに捧げられた曲であり、「父を亡くしたエバンスの心情」をもっとも感じ取れる演奏だと思います。

今晩は、昨晩少々飲み過ぎでお疲れの肝臓に気を配り、これでも聴きながら抑え気味にバーボンをいただくことにします。

AT TOWN HALL Vul.1 / BILL EVANS
1966年2月21日録音
BILL EVANS(p) CHUCK ISRAELS(b) ARNOLD WISE(ds)

1.I SHOULD CARE
2.SPRING IS HERE
3.WHO CAN I TUM TO
4.MAKE SOMEONE HAPPY
5.IN MEMORY OF HIS FATHER L.EVANS 1891-1966
   (Prologue~Improvisation On Two Themes~Tum Out The Stars~Epilogue)