JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

寂しい秋は食が癒す

2007年09月30日 | d-f

今朝は寒くて目が覚めてしまいました。お天気にも「ちょうど良い加減」ってぇのを考えてもらいたいものですが、急激な気温の変化に体調も崩しがちです、皆様にも風邪など召しませぬようくれぐれもお気を付け下さい。

雨の日曜日、ゆっくりと読書でも決め込もうかと思ったのですけど、Mさんから恒例の「ボージョレ・ヌーヴォーの販促ポスター」を作って欲しいと頼まれておりましたので、まずはそれから片付けることにしました。
なにしろ素材は自店向けのチラシしかないので、「店名を入れないものを」とのリクエストに切ったり貼ったり、何種類か作ってみて、結局は最初に作ったものが一番見やすいっていうのは、いかにも『二度手間のバブ』らしいところではありますが、なんとか作り上げました。

「そうか、なんやかや言いながら9月も今日で終わり、ヌーヴォー解禁まで一ヶ月半、今年もあと三ヶ月かぁ・・・・・・あ~あ」
出来上がったポスターを眺めながら、なんだか少し寂しい気分。私の心にまで秋風が吹いてきたみたいです。(笑)

「え~~~い、寂しい秋など何処かへ行ってしまえ!秋は食!旨いもの喰うぞぉ~~!」

でへへへへへ、じつは私、本日の料理当番として何が何でも仕込みたいものがございまして。
・・・・そ・れ・は、鮭のハラコの醤油漬け、つまりイクラです。
毎年のこととはいえ、私特製イクラを食べずに、我が秋は無いのでありますよ。

「あっ!俺、夕飯の買いだし行ってくるよ!」自発的にこんな事を言うと
「なんだぁ???酒はあるから買って来ちゃダメだよ。」
「買ってこないよぉ」
「なんだか怪しい・・・・・・・・・・!?」
疑われるのは日頃の行いのせいか?はたまた、ついつい思いが出てしまう正直な顔のせいか?
そんなこたぁ知ったことじゃありません。ハラコを仕入れて参りましたよ。

そこで、『料理当番、本日の一品』

まずは『イクラの醤油漬け』でありますが、仕込むまでの下準備が少々手間ですよね。
塩水でほぐす方もいらっしゃいますけど、私はぬるま湯派。イクラを潰さないよう筋や血合いを取りつつ、ぬるま湯の中でほぐします。あとはザルの編み目を利用して外皮(薄皮)を取るのですけど、ここで手を抜くと口当たりが悪くなったりしますので、丁寧に取ってくださいね。最後に塩水で仕上げても良いのですが、私は濃い口のタレで漬けるので塩水は使いません。
そのタレはそれぞれお好みで作ってください。私の場合は単純に酒と濃い口醤油を煮きりったものに、出し昆布の切れっ端を漬けて置いたものを使います。
白濁したオレンジ色のイクラが、付け汁を垂らすとその先から真っ赤に変わっていく、これがたまんないんですよねぇ。

イクラだけでもシドイと思いましたので『エビハンバーグ』を作りました。
冷凍のエビを戻し背わたを取って、塩、片栗粉でよくもんでから水洗いします。その中の何尾かはそのまま塩茹で、後はミンチにして、卵、牛乳で戻したパン粉、炒めたタマネギ、塩、胡椒、それに小麦粉(エビだけだとあまりにゆる過ぎますから入れるのですが、普通のハンバーグのように手では整形しませんので、入れすぎないように)を加え生地を作ります。おっと忘れた、この生地にマヨネーズを少し入れてください。
これをフライパンで適当な大きさに焼くのですが、半身を焼いているときに塩茹でしたエビを入れ込んでいきます。ひっくり返して火が通ったら出来上がり。ソースはマヨネーズをオリーブオイルで少しのばし、砂糖(ほんの少し)、トマトケチャップを入れてよく混ぜ、最後にレモン酢を少々加えて作った簡単ソースです。
あっ!左上のトマトソースっぽいのは、先日作って冷凍しておいた『鶏のトマト煮』です。

夜米を食べない私は、
「よーっし、明日の朝飯は贅沢いくら丼だな。」
「えっ!朝から?コルステロールだらけ?メタボ体型にはまずいんじゃないのぉ~~~。」
「・・・・・・・・・・!?」

さて、今日の一枚は、ドン・フリードマンです。
同じリヴァーサイドの前年録音「CIRCLE WALTZ」の陰に隠れがちな一枚ですが、こちらの方がフリードマンらしさが出ているという人もいるくらい。
秋雨の日曜に読書をしながら聴くのにはピッタリな一枚ではないでしょうか。(私はジャケ・デザインが、どうにも気に入らないんですけどね。)

フリードマンは、エバンスに続く白人ジャズ・ピアニスト、第二のエバンス、なんて言われますが、こうして聴いてみると明らかにエバンスとは違う音にきこえてきます。
特にこのアルバムでは「CIRCLE WALTZ」よりも、さらにそれを感じ取れるように思えるのですが、それはベースのせいなのか?いやいやそんなことはありません。冷たく堅いピアノ(悪い意味じゃありませんよ)、それがフリードマンの個性なのです。

できれば、エレピやシンセなどに手を出さずにいて欲しかった・・・・・・
美しいハーモニーとタッチを楽しめる一枚だと思います。

FLASHBACK / DON FRIEDMAN
1963年録音
DON FRIEDMAN(p) DICK KNISS(b) DICK BERK(ds)
1.ALONE TOGETHER
2.BALLADE IN C-SHARP MINOR
3.WAIT 'TIL YOU SEE HER
4.NEWS BLUES
5.OCHRE
6.HOW DEEP IS THE OCEAN ?
7.FLASHBACK