昨晩は、夜7時過ぎから10時過ぎまで、たっぷりとコンサートを楽しんでまいりました。
なんと会場は車屋さんの事務所というちょっと考えられない場所でしたが、音楽好きのオーナーが「なんとしてもやりたい」という、まさにその意気込みを感じる素敵なコンサートでした。
客席は約50名のお客がさまざまな椅子に詰め合いながら腰掛けるといった状態ではありましたけど、サービスで振る舞われた『ヤナイコーヒー』さん入れ立ての珈琲を飲みながら聴くという演出と共に、アットホームな雰囲気をかもしだし、とてもよかったように思います。
もちろん、音も「生音でじゅうぶん」といった間近で聴けたので、私的に充分なものでありました。
かんじんの出演メンバーは、岩佐真帆呂(bs,ss,アコーディオン,ピアニカ)城田有子(p,vo)村重光敏(b)牧野せつ子(ds)+ほんごさとこ(vo) というメンバーにオーボエが加わったり、前座的に以前地元のFM局のDJなどもやっていらしたソングライターの出演があったり、もう少し聴いていたいと思うほど素敵な方々でした。
岩佐真帆呂さん、城田優子さんはアルバムも出していらっしゃいますし、ほんごさとこさんは日本Jazzボーカル大賞「新人賞受賞」もとられた実力者、牧野せつ子さんは以前、地元でも活動されていて、現在は中央でも活躍されています。
村重光敏さんは地元のミュージシャンですが、このあたりでは有名なギターマンです。(今回はベースを弾いておられましたけどね。)
曲も、スタンダードからボサ、ルンバ、はたまたジャズ・アレンジした童謡までと、じつに多彩でした。
ともかく、久しぶりに聴いた生音という条件も重なって、楽しい時間を過ごすことができました。お誘いいただいたヤナイさんには、心より感謝いたします。ありがとうございました。
コンサート後はお腹も空きましたので行きつけの料理屋で一杯、最後はいつものバーで締めるという、なんだかといも良い誕生日だったと・・・・思いません?
さて、今日の一枚は昨晩ボーカルを聴いてきたからというわけではないのですが、ビリー・ホリデーであります。
このアルバムは、サンフランシスコの「BLACK HAWK」というレーベルから1986年にリリースされたアルバムです。
第一回モンタレー・ジャズ・フェスティバルは1958年10月3日から三日間開催されました。最後に『夕べのジャム・セッション』と名付けられたステージが用意され、その時の録音がこのアルバムということになります。
この時、ビリーの身体はすでにボロボロ、この演奏を「歌うというよりは話していた」とか、「彼女が衰えた姿でステージに上がるのを見るのはとても辛い。彼女が歌うたびに、すべての苦しみが誰の目にもわかるのだ。」等々、悪く評するものはいても、褒める評は一つもありませんでした。見るに堪えないほど衰えていたということでしょう。
たしかに、このレコードを聴くと以前のビリーの歌声ではありません。
でもね、私はこのアルバムがわりと好きなんですよ。
そもそもビリーの歌は「一聴しただけでは良さがどうにもわからない」と思うわけで、まして晩年は二聴してもわからないかもしれない(笑)。
ビリーという人は、何だかとても重いものをいつも背負い込んでいる、そしてそれが彼女の魅力にもなっている、みたいなところがありますよね。
身勝手な言い方ですが、晩年のビリーにはそれプラス『ボロボロ』があるわけで、何度も何度も聴いていくとそれすら魅力とも思えるところがあるんです。
ちなみに、このアルバム途中で飛行機の音やらなんやらがお構いなしで入ってきます。野外ライブですから勘弁してやって下さいね。
AT MONTEREY 1958 / BILLIE HOLIDAY
1958年10月5日録音
BILLIE HOLIDAY(vo) MAL WALDRON(p) EDDIE KHAN(b) DICK BERK(ds) GERRY MULLIGAN(bs) BENNY CARTER(as) BUDDY DE FRANCO(cl)
1.AIN'T NOBODY'S BUSINESS
2.WILLOW WEEP FOR ME
3.WHEN YOUR LOVER HAS GONE
4.GOD BLESS THE CHILD
5.I ONLY HAVE EYES FOR YOU
6.GOOD MORNING HEARTACHE
7.THEM THERE EYES
8.FINE AND MELLOW
9.OH, WHAT A LITTLE MOONLIGHT CAN DO
10.TRAV'LIN LIGHT
11.LOVER CAME BACK TO ME
追伸、
岩佐真帆呂さん、城田有子さんの出演アルバム写真と、ほんごさとこさんのブログ『ぼんご日記』をここで紹介させていただきます。
左が城田有子さん、右が岩佐真帆呂さん
おまけ、
今週の『料理当番、本日の一品』
「一人盛り辛味噌海鮮チゲ」です。
何故に一人盛りか?じつは辛い鍋を食べるのは私だけでして(笑)、ですから家人用には普通の海鮮鍋を別に作りました。
まったく、チゲのほうが絶対に旨いっていうに・・・ねぇ。